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月別アーカイブ: 10月 2012

http://mainichi.jp/select/news/20121101k0000m010089000c.htmlより、
野田首相:解散より経済対策を優先 先延ばし姿勢鮮明に
毎日新聞 2012年(最終更新 10月31日 22時02分)

 野田佳彦首相と自民党の安倍晋三総裁との初論戦が31日の衆院本会議の代表質問で行われた。安倍氏が年内の衆院解散・総選挙を改めて強く求めたのに対し、首相は「経済状況への対応を含めやり抜くべきをやり抜き、環境整備を行ったうえで判断したい」と述べ、解散より経済対策を優先する考えを表明した。首相はこれまで解散の前提条件として、赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立など3点を挙げてきたが、新たに経済対策を加え、解散先延ばしの姿勢をより鮮明にした。野党の反発は必至だ。
 安倍氏「改めて国民の前で聞く。首相は年内に解散する約束を果たす気持ちがあるか。誠実に答えてほしい」
 首相「条件が整えば、きちっと自分の判断をしていきたい。党首会談でもギリギリの線で話をした」
 解散時期の確約を巡り両者の主張はまたしてもかみ合わなかった。
 首相は解散の前提条件としてきた(1)特例公債法案の成立(2)衆参両院の「1票の格差」是正(3)社会保障制度改革国民会議の早期設置−−に加え、予備費などを活用した総事業費約7500億円の緊急経済対策と、11月末にまとめる本格的な経済対策の重要性も強調。安倍氏の「一刻も早く信を問うことが最大の経済対策だ」との批判をかわした。
 首相は周辺に「解散時期を明示したら、その瞬間に政権の求心力がなくなる」と語っており、解散の言質を与えない姿勢を貫いた。民主党内から離党者が相次ぐ中、ここで時期を明示しては求心力が保てないのが実情だ。
 これに対し、安倍氏は「課題に積極的に取り組まず、その責任を野党に押し付けて解散先延ばしと政権延命に励んでいる」などと、首相の「不誠実さ」をあぶり出す作戦に出た。
 ただ、足もとの自民党内では、特例公債法案の成立が遅れれば世論の批判を受けかねないとして協力論が出る一方、首相の所信表明の聴取を参院自民党が拒否するなど対応が定まらない。言質を与えない首相に手を焼いているのが実情で、執行部も国会論戦を通じて世論を味方につけて解散に追い込む戦略に傾いている。
 同党の中堅議員は「実現するか分からない年内解散にこだわれば、9月の安倍総裁誕生でせっかく上がった自民党の支持率が落ちかねない」と指摘、来年夏の衆参同日選も想定すべきだと主張する。【佐藤丈一、影山哲也】

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103101010より、
挑発する安倍氏、逃げる野田首相=解散めぐり民・自党首初対決-代表質問

 野田佳彦首相と安倍晋三自民党総裁の国会初対決となった31日の衆院代表質問。安倍氏は、衆院解散を「近いうち」と明言しながらずるずると先延ばしする首相を「恥ずかしくないのか」と挑発。これに対し、首相は民主党内に広がる解散先送り論を背景に、経済対策という新たなハードルを設けて「逃げ」の姿勢を鮮明にした。
 「解散先延ばしと政権の延命に励む。ただ権力にしがみつく惨めな姿があるのみだ」「これ以上、日本人の美徳と品格を傷つけないでいただきたい」。野党党首として初めて質問に立った安倍氏は、解散時期を明確にするどころか、政権維持に意欲を隠さない首相の政治姿勢をあげつらった。
 しかし、首相は顔色一つ変えず、特例公債法案など当面の最優先課題を挙げ、「条件が整えばきちんと自分の判断をしていきたい」と解散要求をかわした。さらに「経済状況への対応を含め、やるべきことをやり抜く」と、すぐには解散できない新たな理由を持ち出した。足元の民主党内は早期解散反対の大合唱で、首相は経済減速を逆手に予防線を張った格好だ。
 一方の安倍氏は、今月に入り首相がにわかに打ち出した経済対策に攻撃の矛先を向けた。予備費を活用した経済対策を「弥縫(びほう)策」と切り捨て、「一刻も早く信を問うことこそが最大の経済対策だ」と指摘。「一度解散を約束した政権は、その存在自体が政治空白だと肝に銘じていただきたい」と決め付けた。
 ただ、自民党には、衆院選が先送りされて来年夏の参院選と同日選となれば一挙に衆参ねじれを解消できるとの期待もあり、年内解散への執着は薄れつつある。「選挙が近くて議席が危ないという恐怖は分かるが、静かに聞いていただきたい」。安倍氏は民主党議員のやじにやり返した。
 民主党は、この後質問に立った仙谷由人副代表が、首相が解散の条件に挙げる衆院選の「1票の格差」是正を取り上げ、「違憲状態の定数で選ばれた首班の内閣では正統性に疑いを生じさせる」と首相を援護射撃。本会議後、党内では「経済にはしっかり責任を持たなければいけない」「みんなの生活が大変な年末に解散なんてばかなことはしない」と首相答弁に納得する声が広がった。(2012/10/31-20:26)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012103101002022.htmlより、
首相、解散の「環境整備」要請 野党に協力促す
2012年10月31日 20時02分

 野田佳彦首相は31日午後の衆院本会議で、野党が求める衆院解散に向けた「環境整備」の条件としている公債発行特例法案や衆院選挙制度改革関連法案の成立、社会保障制度改革の国民会議設置などに協力を要請した。2013年度予算案の編成に意欲を表明し、11月の経済対策も踏まえた上で衆院解散を判断する考えを示した。
 首相は、解散をめぐり先の自民、公明両党との3党首会談で「『環境整備した上で判断したい、私を信じてほしい』と話した」と説明。その上で「参院での首相問責決議の可決も念頭にぎりぎりの線で話した。含意をもう一度かみしめてほしい」と促した。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121031/k10013154151000.htmlより、
首相“経済対策も行い解散時期判断”
10月31日 18時58分

国会は衆議院本会議で、野田総理大臣の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まりました。
自民党の安倍総裁が年内に衆議院を解散するよう迫ったのに対し、野田総理大臣は赤字国債発行法案の成立や衆議院の1票の格差の是正などとともに経済対策も行い、環境整備を図ったうえで解散の時期を判断する考えを示しました。
代表質問の冒頭、自民党の安倍総裁は、5年前、総理大臣を務めていた際、所信表明演説を行ったあと辞任したことを陳謝したうえで、「全身全霊を傾けて、国民のために今の日本を立て直すほかに責任を果たす道はないと決意した」と述べ、政権奪還に意欲を示しました。
そして、安倍総裁は「野田総理大臣は、年内に衆議院を解散する約束を果たす気持ちがあるのか。国家国民のために、一刻も早く信を問うことこそが、今や最大の経済対策だ。一度、解散を約束した政権は、その存在自体が政治空白だということを肝に銘じてもらいたい」と述べ、年内に衆議院を解散するよう迫りました。
これに対して野田総理大臣は、「先の党首会談で、『近いうちに国民に信を問うと申し上げた意味は大きく、環境整備をしたうえで解散を判断したい』という話をしたが、これは特定の時期を明示しないなかでのぎりぎりの言及だ。環境整備の中でも急がなければならないテーマとして、赤字国債発行法案や衆議院の1票の格差、定数削減の問題、それに社会保障制度改革国民会議を挙げているが、条件が整えばきちっと自分の判断をしていきたい」と述べました。そのうえで、野田総理大臣は「来月中をめどに、日本再生戦略の実現や東日本大震災からの復旧・復興に資する第2弾の経済対策をまとめるよう指示を出している。このような経済状況への対応も含め、やるべきことをやり抜き、環境整備を行ったうえ、解散を判断していきたい」と述べました。
民主党の仙谷元官房長官は、衆議院の1票の格差の是正に関連し、「1票の格差の是正に加え、定数削減を実現することこそ、国会の身を切る政治改革だ。自民党、公明党をはじめ、定数削減を公約に掲げた各党は、この国会で具体的な削減を示すべきだ。政治改革に取り組む野田総理大臣の姿勢を聞きたい」とただしました。
これに対して、野田総理大臣は「政治家の身を切るという意味で、定数削減も国民の強い要請だと認識している。違憲状態からの脱却が最優先課題であるということは言うまでもないが、政治改革の推進という国民の要請にいかに応えるか、各党が真剣に議論し、臨時国会で結論を得てほしい」と述べました。
国民の生活が第一の東幹事長は「野田総理大臣は、民主党代表選挙で円高・デフレ対策などの大型の補正予算案の編成に意欲を示していた。この臨時国会でやらないで、来年の通常国会で景気対策として間に合うと思っているのか」とただしました。
これに対して、野田総理大臣は「年度内に、いずれにせよ行う必要があるが、時期や具体的な内容、規模については、赤字国債発行法案の審議の状況や経済対策の内容を踏まえ、財源を含めて検討していきたい」と述べました。また、野田総理大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への対応について、「TPP交渉への参加については、国内における議論や関係国との協議が煮詰まっていく段階で判断していく。政府として、特定の時期にTPPの交渉参加を正式決定する方針を固めたという事実はない」と述べました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103100535より、
解散より経済対応=野田首相「3条件」に追加-代表質問

 野田佳彦首相は31日午後、衆院本会議での各党代表質問で、8月の自民、公明両党党首との会談で「近いうち」とした衆院解散時期について「経済状況への対応を含め、やるべきことをやり抜き、環境整備を行った上で判断したい」と述べ、解散より経済対策を優先する考えを表明した。首相がこれまで解散の条件としていたのは、赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立など三つ。これに経済対策を追加した形で、野党側が反発しそうだ。
 政府は先に総事業費7500億円超の経済対策を発表し、その第2弾を11月末にまとめる方針。この後、本格化する2013年度予算編成に影響が出ないよう考慮すれば、年内の解散・総選挙は困難となる。
 自民党の安倍晋三総裁は「一刻も早く信を問うことこそ最大の経済対策だ。年内に解散する約束を果たす気持ちがあるか」として臨時国会での解散を要求した。これに対し、首相は解散時期の明示を拒否。当面は経済対策とともに、公債法案の成立、衆院選の「1票の格差」是正、社会保障制度改革国民会議の設置に最優先で取り組む考えを強調した。
 安倍氏はまた、暴力団関係者との交際を認めた田中慶秋前法相の辞任に関し、首相の任命責任を追及。首相は「任命した閣僚が職務を全うできなかったという意味で責任を自覚している」と語った。安倍氏は日米同盟強化に向け、集団的自衛権の行使を認めるため憲法解釈の変更が必要だと主張したが、首相は「現時点で解釈を変えることはない」と否定した。
 首相は領土をめぐり悪化している中韓両国との関係について「大局観を持って、さまざまなレベルでの信頼関係の構築に努める」と強調。東日本大震災の復興予算流用問題では、城島光力財務相が「13年度予算案では国会や行政刷新会議の議論を踏まえつつ、被災地以外の事業は厳しく絞り込みたい」との方針を示した。いずれも民主党の仙谷由人副代表への答弁。
 安倍氏は自民党総裁就任後、首相との初の直接対決。同党の甘利明政調会長、新党「国民の生活が第一」の東祥三幹事長も質問した。11月1日は、公明、共産、社民、みんな、日本維新の会の各党が質問に立つ。(2012/10/31-18:14)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103100676より、
輿石氏、予算委開催に消極的

 民主党の輿石東幹事長は31日、自民、公明両党が要求している衆参両院での予算委員会の開催について、徳島市内で記者団に「参院で野田佳彦首相の所信表明演説を受けてもらえなかった。首相の考え方を基本に議論を展開してもらうのが普通の道筋だ」と述べ、消極的な姿勢を示した。
 民主党の山井和則国対委員長も国会内で記者団に「緊急課題が特例公債法案なので、この審議入りを最優先で考えていきたい」と語り、衆院では同法案を審議する財務金融委員会の開催を優先させる方針を強調した。(2012/10/31-18:03)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121031/k10013151371000.htmlより、
参院野党 本会議で首相に緊急質問も
10月31日 17時52分

自民党や公明党など参議院の野党9会派の国会対策委員長らが会談し、先の通常国会で野田総理大臣に対する問責決議が可決されたことについて、政府が誠意のある対応を取らないと判断すれば、来月2日、参議院本会議で野田総理大臣に対する緊急質問を行うことで一致しました。
参議院で野田総理大臣の所信表明演説が行われないという異例の事態となっているなか、自民党、公明党、国民の生活が第一、みんなの党、共産党、社民党、みどりの風、新党改革、新党大地・真民主の参議院の野党9会派の国会対策委員長らは、31日、国会内で会談し、今後の対応を協議しました。
この中では、先の通常国会で問責決議が可決されたことについて、野田総理大臣がどうけじめをつけようと考えているのか直接ただすため、来月2日に参議院本会議を開いて野田総理大臣に対する緊急質問を行うべきだという意見が相次ぎました。
ただ、国民の生活が第一が「9会派で平田参議院議長に対し、野田総理大臣に誠意のある対応を取るよう促すことを申し入れているので、その返事を聞くべきだ」と主張したため、来月1日、平田議長に面会を求めて、政府が誠意のある対応を取らないと判断すれば、来月2日に参議院本会議を開いて、野田総理大臣に対する緊急質問を行うことで一致しました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103100805より、
予算編成なら約束違反=「近いうち」に入らぬ-谷垣氏

 自民党の谷垣禎一前総裁は31日、自身に近い議員と結成した勉強会であいさつし、野田佳彦首相が2013年度予算編成に意欲を示していることに関し「予算を組む以上、必ず国会を通さなければならないが、そうすると衆院解散は衆参同日選までいってしまう。『近いうち』に入らないのは明白だ」と述べ、首相が予算編成に取り組むのは約束違反との認識を示した。
 首相は8月の谷垣氏との党首会談で「予算編成は自分の手でやらない」と語ったとされる。谷垣氏は会談の詳細を明かさなかったが、「前原誠司国家戦略担当相が『首相は必ず年内に解散する』と言っているのは大変的確だ」と強調した。
 一方、勉強会の名称を「徳のある人は協力者に恵まれる」との意味を込めて「有隣会」に決定。谷垣氏は「一致結束して解散を追い求めていかなければならない」と呼び掛けた。(2012/10/31-17:32)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103100740より、
参院で緊急質問要求へ=2日にも、野田首相追及-野党

 野党各党の参院国対委員長らは31日、国会内で会談し、先の通常国会で可決した野田佳彦首相に対する問責決議への対応を首相にただすため、国会法に基づく「緊急質問」を行う参院本会議を11月2日にも開くよう与党に求めることで一致した。民主党は反発しているが、参院議院運営委員会は自民党が委員長ポストを握っている上、野党委員が過半数のため、与党の同意がなくても本会議を開催する構えだ。
 国会法76条は、緊急を要する場合、衆参各院の議決により本会議で内閣に質問できると定めている。緊急質問が行われれば、中曽根内閣当時の1985年以来27年ぶりとなる。
 野党多数の参院は問責決議を理由に、今国会で首相の所信表明演説と各党代表質問を行う本会議の開催を拒否。ただ、こうした対応に批判も出ていることから、みんなの党や新党改革が「本会議で直接、首相を追及すべきだ」として緊急質問の実施を提案し、他の野党も受け入れた。
 民主党の池口修次参院国対委員長は31日の記者会見で、「(問責対応は)代表質問をやれば聞ける話だ。何で緊急質問をやるのか大変疑問を持っている」と述べた。(2012/10/31-17:00)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012103101001630.htmlより、
参院野党、首相へ「緊急質問」 問責対応ただす、2日に
2012年10月31日 16時35分

 自民、公明両党や「国民の生活が第一」など野党各党は31日、先の通常国会で可決した野田佳彦首相問責決議への対応をただすため、11月2日に参院本会議を開き、首相に対し「緊急質問」を実施する方針を固めた。参院の野党9会派の国対委員長らが確認した。
 民主党は拒否する方針だが、参院は野党が多数を占めるため、同2日までに議院運営委員会で本会議開催が決まる見通しだ。
 国会法76条によると、質問が緊急を要する場合は、院の議決を受けて首相や閣僚に対し「緊急質問」の形で質疑できる。衆参両院事務局によると、実施されれば1985年以来となる。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121031/k10013145981000.htmlより、
自・公“法案審議前に予算委を”
10月31日 15時38分

自民・公明両党の幹部が会談し、臨時国会の今後の審議では、まず野田総理大臣の政治姿勢をただす必要があるとして、赤字国債発行法案などの法案審議に入る前に衆参両院で予算委員会を開くよう、与党側に求めていくことで一致しました。
自民・公明両党の幹事長と国会対策委員長は東京都内で会談し、31日から衆議院で野田総理大臣の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まったことを受けて、今後の国会対応を協議しました。
この中で、自民党の石破幹事長は「内閣改造で新しい閣僚が任命されており、衆参両院で予算委員会を開いて野田総理大臣の姿勢をただす必要がある。さらに、領土や経済の問題など追及すべきテーマも多い」と述べました。
これに対し、公明党の井上幹事長も、「東日本大震災の復興予算の使いみちにも問題があり、予算委員会の開催が優先だ」と述べ、赤字国債発行法案などの法案審議に入る前に、衆参両院で予算委員会を開くよう与党側に求めていくことで一致しました。
会談のあと石破氏は記者団に対し、「すべての分野で今の内閣の姿勢を追及する必要があり、予算委員会の開催が最優先だ。仮に予算委員会を開かないとすれば極めて異様であり、国会に対するサボタージュだ」と述べました。

http://mainichi.jp/select/news/20121031k0000e010222000c.htmlより、
衆院代表質問:「解散、最大の経済対策」安倍氏が首相追及
毎日新聞 2012年(最終更新 10月31日 13時53分)

 野田佳彦首相の所信表明演説に対する各党代表質問が31日午後、衆院本会議で始まった。自民党の安倍晋三総裁は、首相が谷垣禎一前自民党総裁との「近いうち」の衆院解散の約束を履行せず政権延命を図っていると非難。「年内に解散する約束を果たす気持ちがあるのか。この臨時国会で約束を果たさなければならない」として、改めて年内解散を求めた。
 安倍氏は、首相が所信表明で野党に協力を呼びかけた特例公債法案や衆参両院の「1票の格差」是正について、「重要性を十分に認識している」と表明。そのうえで、「積極的に取り組まず、責任を野党に押し付けて解散先延ばしと政権延命に励み、政治空白を作ったのはあなた方だ」と反論した。さらに、民主党内で相次ぐ離党者を念頭に「党の分裂や党内の離反におびえ課題に集中できない姿をこれ以上国民にさらすべきではない」と指摘した。
 また、首相が所信表明で最大の課題に経済再生を掲げたことを巡っては「国家国民のために一刻も早く信を問うことが最大の経済対策だ」と強調。外交・安全保障政策については「民主党政権下は外交敗北の3年間で、ひたすら国益を損ねた」と指摘し集団的自衛権の行使容認も主張した。
 31日は安倍氏のほか、民主党の仙谷由人副代表、自民党の甘利明政調会長、国民の生活が第一の東祥三幹事長が質問する。代表質問は衆院では11月1日まで行われるが、参院では野党が首相の所信表明演説を拒否したため行われない。【影山哲也】

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121031/k10013133971000.htmlより、
自民 代表質問で年内解散迫る
10月31日 5時44分

国会は31日から野田総理大臣の所信表明演説に対する各党の代表質問が衆議院で始まり、自民党の安倍総裁は野田総理大臣に対し、「近いうちに国民に信を問う」という合意を踏まえて、年内に衆議院を解散するよう迫ることにしています。
国会は、野田総理大臣の所信表明演説に対する代表質問が、31日と来月1日、衆議院本会議で行われることになっており、31日は、民主党の仙谷元官房長官、自民党の安倍総裁、国民の生活が第一の東幹事長らが質問に立ちます。
このうち、民主党の仙谷元官房長官は、震災からの復旧・復興や原発事故の収束に向けた今後の具体的な取り組みや、野田総理大臣が演説で強調した経済再生を実現するための方策などを質すことにしています。
自民党の安倍総裁は、総裁就任後、初めての野田総理大臣との論戦で、東日本大震災からの復旧・復興が遅れ、多くの人が避難生活を強いられているうえ、復興予算を使って関連性の薄い事業が行われていると追及するほか、普天間基地の移設問題や尖閣諸島を巡る対応などで、民主党政権は国益を損ない続けていると主張することにしています。そのうえで、8月の民主・自民・公明の3党の党首会談で、「近いうちに国民に信を問う」と合意したことを踏まえて、野田総理大臣に対し、約束を果たすため、年内に衆議院を解散するよう迫ることにしています。
国民の生活が第一の東幹事長は、野田政権は、先の衆議院選挙で民主党が掲げたマニフェストに反して、消費税率引き上げ法を成立させたなどと追及することにしています。
これに対し、野田総理大臣は、今年度予算の裏付けとなる赤字国債発行法案について、地方自治体などへの影響を考慮して最優先で成立させたいとして、野党側に重ねて協力を求めることにしています。
一方、参議院では、野党側が「先の通常国会で野田総理大臣に対する問責決議が可決されたことへのけじめが示されていない」などと主張して、所信表明演説が行われない異例の事態となっています。こうしたなか、自民・公明両党は、野田総理大臣の政権運営について議論すべきだとして、衆参両院で予算委員会を開くよう求めており、今後、与野党の駆け引きが本格化する見通しです。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012103102000115.htmlより、
東京新聞【社説】個人情報流出 これでは不安は尽きぬ
2012年10月31日

 千葉県船橋市役所の非常勤職員が、報酬目当てに探偵に個人情報を漏らしていた。プライバシーが丸裸になるような情報漏れだ。政府は共通番号制を導入する構えだが、これでは不安は尽きない。
 想像してほしい。あなたの知らないうちに、氏名、生年月日は言うに及ばず、離婚歴、納税状況などまでが見知らぬ他人の手に渡っていた場合の不安と恐怖を。
 漏えいをそそのかしたのは、携帯電話の顧客情報を転売した事件で起訴された探偵である。漏れた情報が犯罪にも悪用されかねないことは容易に想像できる。愛知県警が摘発した今回の事件は、氷山の一角であろう。
 漏らしたのは、地方公務員法で守秘義務が定められた市の職員である。一件あたり数千円の報酬を得て、五年間も公然と役所内で業務外の不正照会をしていた。
 船橋市では、パソコン端末への接続権限がある職員の認証コードを使い回していたという。迅速な市民サービスのためと言うが、何の言い訳にもならない。
 二〇〇五年の個人情報保護法の施行以降、住民基本台帳も原則として閲覧できない。職務上知り得た秘密を守るべき役所として、情報管理や職員指導の甘さに猛省を促したい。
 浜松市のように、市の個人情報保護条例で、個人情報の不正提供について、地方公務員法より重い罰則を定める自治体もある。事件の発覚で、政府が二〇一五年の運用開始を目指す共通番号制に、あらためて強い不安を覚える。
 この制度では、国民に「マイナンバー」を割り振り、納税、年金、医療・介護など、国や自治体が別々に管理している情報を結びつけて一元管理する。
 政府は、確定申告や年金受給で国民が便利になると強調する。だが、今回の事件を見ても、情報漏れの心配は、現実のものとして私たちの前にある。一元管理であれば、一つの情報が漏えいした時の被害はさらに大きくなる。
 米国など似たような制度を導入している国は多い。だが、番号の売買や他人の番号悪用など問題も後を絶たない。政府は独立した監視機関をつくるというが、安全の確保は完璧と言えるのだろうか。
 共通番号制により、政府が国民の個人情報を握る一方、国家機密として国民からのアクセスを難しくするような動きがあることも見逃せない。何度でも立ち止まって考えるべきだ。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2012年10月31日(水)付
追加金融緩和―政治不況を起こすな

 景気の急速な冷え込みを防ぐため、日本銀行が2カ月連続で追加の金融緩和を決めた。
 政府と日銀が一体でデフレ脱却に取り組むという異例の共同声明も出した。
 だが、一連の動きを見ると、政治が自らの機能停止のツケを日銀に押し付けているとしか思えない。特例公債法案の成立など、政治が責任を果たすことが先決だ。
 今回の緩和では、国債や上場投信など計11兆円を買い増す。単に資金を積み上げても景気への効果が見通せないため、銀行が企業への新規融資を行う資金を超低利で供給する仕組みも新たに設けた。
 ただ、企業に資金をいくら押し込もうとしても、実体経済の側に資金需要を生むような事業の盛り上がりが生まれなければ効き目がない。
 政府による規制や制度の改革が不可欠だ。むろん民間の努力は重要だが、経営環境の展望が開けなければ、民間が動こうにも動けない分野も多い。
 金融緩和だけでは、「何もせず景気回復を待つ」という現状維持の心理を助長し、民間経済を沈滞させかねない。
 政府・日銀の共同声明は、こんな懸念を意識してのことかも知れない。政府はデフレを生みやすい経済構造の改革に政策を動員するという。
 決意表明は大いに結構だ。しかし、現下の政治はこれを素直に受け取れるような状態ではない。機能停止にとどまらず、むしろ自ら不況をつくりだしつつあるといっていい。
 臨時国会は始まったものの、特例公債法案は成立のめどが立っておらず、歳出抑制の動きが広がる。米国で不安視される「財政の崖」の日本版を自らつくり、解散するか否かのチキンレースに励んでいる。
 さすがに機関投資家の間では不安が広がっている。12月に国債発行が停止になった場合、たとえ後から法案が通って発行が再開されたとしても、「だんご発行」になる恐れがある。
 となると、市場で消化しきれず、歴史的な高値相場が変調をきたし、金利が急騰しかねない――。もっともな懸念だ。
 そんな危機を覆い隠そうとばかりに、政府、与野党はこぞって日銀に緩和圧力をかけた。
 予算の資金繰りすら始末をつけられない政治が、中央銀行に物申すことで何か一仕事しているかように振る舞うのは、まことに見苦しい光景だ。
 政治不況は起こさない。政府と与野党はまずこの一点から良識を取り戻してほしい。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121031/fnc12103103340000-n1.htmより、
産経新聞【主張】追加金融緩和 なぜ円高是正踏み込まぬ
2012.10.31 03:33

 日銀が9月に続き金融緩和に踏み切った。金融機関の不良債権問題で信用不安が日本を覆った平成15年以来の2カ月連続の金融緩和である。
 日本経済の現状は厳しさを増す一方だ。欧州債務危機の長期化、中国経済の急減速などの海外情勢の悪化と円高で輸出が減少し、生産鈍化などにつながっている。
 日銀も30日公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、今年度の物価見通しを7月時点の0・2%上昇から一転、0・1%のマイナスとし、デフレ状態が継続すると判断した。
 この状況を踏まえると日銀が打った手は十分とはいえない。何より、日銀が日本経済最大の重しである円高にどう対応しようとしているかが見えない。
 今回日銀は、市場に資金を流すために国債などの資産を買い取る基金を11兆円増やし、株価指数に連動する上場投資信託を買い増すことを決めた。金融機関の貸し出しを促すため、貸し出し増加分については低利で無制限に貸し付ける新たな仕組みも作る。だが、これらは従来の政策の延長であり、企業などの資金需要が落ち込む今、その効果も不透明だ。
 歴史的高水準にある円相場は実体経済を反映していない。これが輸入品価格を押し下げ、デフレ要因になっている。国内の輸出産業、とりわけ中小企業に打撃を与えているのはいうまでもない。
 円高是正の観点からいえば、日銀による外国債券の購入も積極的に検討すべきだ。円を売って発行国通貨を買うことになり、円安を誘う効果がある。これに対し、日銀も財務省も、外債購入は日銀法が認めない外国為替市場安定目的の金融政策になるとして難色を示している。
 ただ、日銀の外国為替の売買自体は可能であり、資金供給手段として基金で外債購入できるとの解釈もある。これを財務省が容認すれば、政府・日銀が一体となって円高是正に取り組む意思を市場に見せることにもなろう。
 両者は今回、デフレ脱却で最大限協力し合うとした共同文書も公表している。先の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で日本は円高是正への理解を求め、異論は出なかったという。日銀に今、求められるのは円高是正への強い意思を明確に掲げ、それを形にすることだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012103102000116.htmlより、
東京新聞【社説】追加金融緩和 いかにも中途半端だ
2012年10月31日

 日銀が二カ月続けて金融緩和を決めた。政府の財政出動が期待できない中で欧米並みの大胆な緩和が期待されたが、とても十分とはいえない。物価安定のインフレ目標を引き上げるべきだ。
 大胆に十五兆円以上かと期待された資産買い入れ基金の増額は、中途半端な十一兆円-。「アリバイづくりではないか」と思えてしまう対策である。
 日銀が異例の二カ月連続の追加緩和に踏み切ったのは、世界経済の減速に日中関係の悪化も加わり、景気と物価の先行き懸念が強まったためだ。政府の緊急経済対策に歩調を合わせ、強力な緩和策が待ち望まれていた。
 それなのに出てきたのは、国債などの資産買い入れ基金の小幅増額と、金融機関の貸し出し増加を促す新たな基金創設である。「日銀も対策は打ってます」というような姿勢では、デフレからの脱却はもちろん、景気の下支え効果も期待できない。
 日銀は同日、二〇一四年度までの物価見通しが0・8%上昇と、目標の1%には届かないと発表した。デフレはすでに十五年に及ぶが、この先も脱却への道筋が描けていないということだ。
 今回の追加緩和で、資産買い入れ基金は九十一兆円になった。国債に加え、比較的リスクの高い上場投資信託(ETF)などの購入枠拡大も決めた。基金は一〇年十月の創設以来、小出しに規模を拡大してきた。だが基金以外のところで資金を絞っているため、基金の拡大ほど緩和はされていない。
 これは欧米との比較でも明らかだ。リーマン・ショック後にどれだけマネーを供給したかをみると、欧州中央銀行(ECB)は約二倍に、米連邦準備制度理事会(FRB)は約三倍に増やしたが、日銀は横ばいに近い。短期間に強力な緩和を行った欧米との落差は顕著だ。やはり物価目標を現行の1%から、他国並みの2~3%に引き上げるべきである。
 日銀と政府は、デフレからの早期脱却に向け「一体となって最大限の努力を行う」とする共同文書を発表した。両者が政策目標を共有するのは当然であり、今更との感はあるが歓迎したい。政府が経済政策に沿ってインフレ目標を日銀に働きかけ、日銀がその政策手段を決め実行していく。
 デフレの十五年は、政府が日銀の金融政策をそしり、日銀はアリバイづくりに終始した。そんな不毛な関係に終止符を打つことが第一歩になる。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121031k0000m070111000c.htmlより、
社説:日銀また緩和 数値至上主義に陥るな
毎日新聞 2012年10月31日 02時31分

 先月に続き、日銀がまた大幅な追加金融緩和を決めた。2カ月連続の緩和はリーマン・ショック後の歴史的混乱期でさえなかった異例の対応だ。確かに景気の減速懸念が強まってきてはいるが、わずか1カ月余りで、資産買い入れ基金を11兆円も上積みしなければならなかった経済的理由がわからない。
 しかも、今回もまた政策委員会(9人で構成)の全会一致による決定だ。会合には、政府代表として前原誠司経済財政担当相が「強力な金融緩和を求めることを前提に意見を述べたい」として臨んだ。会合終了と同時に、日銀の白川方明総裁、前原氏、城島光力財務相の連名による文書が発表され、日銀は「引き続き(インフレ率)1%を目指し強力に金融緩和を推進していく」と確約させられた形だ。政策委員会の各委員が真に独立した立場で判断しているのか、疑問を持たずにはいられない。
 今回の追加緩和の背景には、日銀が同時に公表した経済や物価の見通し(展望リポート)が芳しくなかったことがあろう。12、13年度の実質経済成長率や消費者物価指数の伸び率は軒並み下方修正となった。
 今回初めて予測対象となり注目された14年度については、実質成長率が0・6%、消費者物価指数の伸び率(消費税の影響を除く)が0・8%にとどまった。0・8%は、日銀が目指す1%に遠くはないものの、厳密には届いていない。
 このため、インフレ予測が1%を明確に超えるまで日銀への緩和圧力が続く恐れがある。だが、過度に特定の数値にとらわれることは、政策決定の自由度や機動性を奪ってしまう。効果や弊害の点検が軽視される危険もはらむ。日銀にとっても日本経済にとっても利益にならない。
 数値至上主義的な機運は、消費増税を阻止しようとする勢力の後押しにもなりそうだ。14年度は消費税が5%から8%に引き上げられる年だ。実施の最終判断は、約半年前に内閣が行うが、政策目標である「名目3%、実質2%」の成長率や「物価の1%上昇」を増税条件として厳格に適用するよう求める声が強まりそうな気配がある。
 金融政策は目標を掲げつつも、その時その時の総合判断で最善とされる決定を下さねばならない。経済がグローバル化した今日は、なおさら複合的な議論が求められる。
 白川総裁は今春の講演で「経済を管理することは、人間とその感情を巻き込んだ複雑なシステムである以上、科学ではなくアートであり続けるだろう」と述べ、機械的ルールにとらわれることを戒めていた。
 残念だが今の日銀の金融政策にアートは感じられない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121031ddm003020090000c.htmlより、
クローズアップ2012:日銀金融緩和、2カ月連続 政治・市場の風当たり増し
毎日新聞 2012年10月31日 東京朝刊

 日銀は30日、2カ月連続で金融緩和を実施するとともに、デフレ脱却に向けて政府、日銀それぞれの取り組みを文書化する事実上の政策協定(アコード)に踏み切った。異例の金融政策の背景には、海外経済の低迷で物価安定の目標が遠のく中、解散総選挙を控えて景気回復を急ぎたい民主党政権や、野党、市場からの風圧が強まっていたことがある。ただ、一段の金融緩和が効果を発揮する保証はない。【三沢耕平、竹地広憲】

 ◇首相「サプライズを」
 「金融緩和の強化にさらに踏み込んでいただいた。デフレからの早期脱却に向けたさらに大きな一歩となる」。野田佳彦首相は30日付の首相官邸ブログで、日銀の追加緩和への満足感を表明した。政府が事実上の政策協定まで結んで日銀との協調を演出するのは、「近いうち」の解散時期を巡って野党から激しい攻撃にさらされる首相にとって、景気を回復させてデフレから脱却することが政権浮揚に不可欠だからだ。
 海外経済を見渡すと、欧州が景気後退に陥り、米国も回復の勢いが鈍い。新興国の景気減速も顕著で、相対的に金融市場が安定している円に資金が集まり、円高が続く。このまま解散すれば、民主党への逆風が一段と強まるのは確実だ。さらに、景気が腰折れすれば消費増税も難しくなる。自民党の安倍晋三総裁は「デフレが続けば消費税は上げない」と公言しており、消費増税に政治生命をかける首相にとって「市場の風向きを変えるサプライズ」が不可欠だった。
 政府は財源難の中、26日に7500億円規模の「緊急経済対策」を決定。景気浮揚には力不足だが、「次は日銀」とのムードを醸成する効果はあった。首相は29日召集の臨時国会の所信表明で「日銀とは更に一層の連携を図る」と強調し、政策協定の伏線を張った。
 政調会長として消費増税法案の成立に尽力した前原誠司経済財政担当相の動きも活発だった。1日の就任会見で「私がこの職に就いた以上は強力に緩和を求める」と発言すると、5日の決定会合に閣僚として9年半ぶりに出席。野党時代、日銀の独立性を声高に訴えていた民主党だったが、政権末期になってしがみついた相手が日銀だった。
 「政治圧力」で極端なインフレを招いた反省から98年に改正日銀法を施行し、日銀の独立性を強化したはずだが、政府からの要求は「(基金の増額は)10兆では足りない」「20兆円の増額を」と日増しに強まる。日銀からは「祭りの寄付じゃないぞ」といらだつ声も上がった。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121031ddm003020090000c2.htmlより、
 野党の自民党からも、安倍総裁が日銀法の再改正をちらつかせて強力な緩和を求めていた。仮に日銀が十分な緩和に動かず、景気が腰折れすれば、与野党から日銀に対する批判が強まりかねない。日銀にとっては、来年4月に任期を迎える総裁人事を控え、政権を奪取する可能性がある自民党への目配りも必要だった。
 一方、金融市場は既に追加緩和を織り込んでおり、緩和の規模などが期待外れだと、一気に円高や株安が進む懸念もあった。日銀の手足は、政策決定会合前から縛られていた。

 ◇効果を疑問視も
 「他国に照らして(日銀の政策を)議論するのは、さびしい構図だ」。日銀の白川方明総裁は会見でこう述べ、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)に比べて日銀の金融緩和が不十分との見方に、強い不快感を示した。
 欧米中銀は08年以降、景気や金融環境の下支えのため、資産規模を2倍以上に急増させ大量の資金を供給。大規模な緩和を繰り返し、輸出拡大の武器になる通貨安を誘導している。
 一方の日銀は10年から資産買い入れ基金を積み増してきたが、資産規模は1・4倍程度にとどまる。08年以前から相当の緩和政策をとっていたほか、欧米に比べて金融環境が安定していたことも要因で、これが市場や政府の「日銀の緩和は物足りない」という認識につながった。
 しかし、今回の緩和効果を疑問視する声も根強い。
 金融緩和は、世の中に潤沢な資金を供給することで、企業が設備投資をしたり、家庭が住宅ローンを借りたりする環境を整え、経済を活発にする狙いがある。日銀は今回、金融機関が企業などに新たに融資をした分、日銀から金融機関に対し、低金利の資金を無制限に貸し出す仕組みを作った。金融機関の融資を増やし、企業や家庭が投資や消費に動く効果に期待したものだ。
 ただ、日銀の調査では、資金繰りに苦しんでいる企業は少なく、銀行が融資をしたくても融資先が見つからない状態。経済同友会の長谷川閑史代表幹事は30日、「予想の10兆円を超え前進もあるが、市場へのメッセージ性やインパクトは期待できない」との手厳しいコメントを発表した。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121031ddm003020090000c3.htmlより、
 白川総裁は「何よりも(企業にとって)魅力的な投資機会を作ることが最も重要」と訴える。そのためには、規制緩和や制度改革で人やモノ、金の動きを活性化させたり、供給力に見合う需要を創出したりする施策が必要で、それは政府の役割だ。今回の事実上の政策協定では、政府にもデフレ脱却に向けて一定の責務を負わせた。しかし、日銀と違って数値目標はない上、規制緩和などの構造改革には賛否が分かれ、補正予算案の編成などによる本格的な景気対策も難しい。市場では「米欧との底なしの金融緩和競争に巻き込まれ、金余りなどの副作用が強まるのでは」との懸念も出ている。

http://mainichi.jp/area/news/20121028ddp001040002000c.htmlより、
ヒバクシャ広島/長崎:’12秋/1 中沢啓治さん 今、ゲンを生きる
毎日新聞 2012年10月28日 西部朝刊

 <核兵器の廃絶を documentary report/140>
 ◇亡き父の言葉「踏まれてもたくましく」
 記録報道「ヒバクシャ」は06年10月のスタートから7年目を迎える。「核なき世界」を掲げたバラク・オバマ米大統領が09年にノーベル平和賞を受賞して期待も高まったが、オバマ政権は翌年から臨界前核実験を繰り返した。被爆者は落胆し、そして怒ったが、世界の核廃絶への動きは後退しかねない状態にある。「’12秋」シリーズでは、5人に改めて被爆当時を振り返ってもらいながら、それぞれの胸に去来する被爆67年の秋を語ってもらった。
 漫画「はだしのゲン」の作者、中沢啓治さん(73)は、10年秋に肺がんが見つかり手術した。抗がん剤治療を受け酸素吸入器が手放せない。それでも被爆67年の8月6日は早朝からNHKラジオに出演し、午後から広島市内で開かれたゲンの舞台を見た。オペラになっており、漫画を飛び越えゲンが活躍してくれるのがうれしかった。
 ところが、8月下旬の検査で肺炎になりかけていると診断される。「山盛りの薬を飲んでいる」。食欲がなくなったと聞いた。
 だから9月末に自宅を訪ねるにあたって、病状が気がかりだった。中沢さんは私の前で、黄色い紙の上にサインペンを走らせた。楕円(だえん)を幾重も描く。すぐに帽子と足が付け加えられ、なんと行進する兵隊の姿になった。原爆に命を奪われた父晴海(はるみ)さんに教わった兵隊の絵と「帽子がちょんちょん」という絵描き歌は、67年を経ても色あせずに中沢さんの脳裏に刻まれている。中沢さんが絵を描くのは、09年秋に「漫画家引退」を表明して以来だった。右目は白内障、左目は網膜症のため視力が低下していた。
 中沢さんは描いた絵を前にして言った。「おやじに教えてもらった。これが僕の漫画家としての原点だよ」
 晴海さんの教えは、「はだしのゲン」の主人公、中岡元が守り通している。心が折れそうになると、原爆で亡くなった父の言葉を思い起こして、ゲンは奮い立つ。「踏まれても踏まれても、たくましい芽を出す麦になれ」
 中沢さんは6歳の時、広島の爆心地から1・2キロの小学校前で被爆した。倒壊した自宅の下敷きになった父、姉、弟を一度に失う。当日生まれた妹は4カ月後に亡くなった。小学1年の中沢さんは、生き残った母と2人の兄と一緒に材木を拾ってバラックを建て、懸命に生きた。

http://mainichi.jp/area/news/20121028ddp001040002000c2.htmlより、
 中学卒業後、看板業を経て61年に上京したが、長く被爆体験を明かさなかった。66年、最愛の母を亡くした。火葬すると骨は粉々になり、遺灰には白い骨片しか残らなかった。「放射能は骨まで奪うのか」。怒りを募らせ、原爆や戦争を題材にした作品を発表し始める。
 06年の秋の夕暮れだった。中沢さんはなじみの居酒屋に入ると、焼酎に煮物を注文して「僕の理想の平和だ」と言ったそうだ。日常の安寧がいかに大事か、中沢さんらしい言葉で表現した。この頃は健康だった。ほどなくして病気と闘うことになるとは、誰も思いもしなかった。
 最近、「気力がなくなった」と漏らすこともある。それでも「ゲンを読んでもらうきっかけになる」と、体調が安定すれば自身の体験を語りに出かける。
 「おやじから受け継いだ『人生の応援歌』を子供たちに伝えたい」。中沢さんが病気と闘う姿に、私はゲンを重ねる。中沢さんは今、ゲンを生きている。<文・中里顕/写真・小松雄介>=つづく(次回から社会面掲載)

http://mainichi.jp/area/news/20121029ddp041040012000c.htmlより、
ヒバクシャ広島/長崎:’12秋/2 谷口稜曄さん 私の姿、目をそらさないで
毎日新聞 2012年10月29日 西部朝刊

 <核兵器の廃絶を documentary report/141>
 長崎市の平和公園に建つ平和祈念像の前で、「核実験に抗議する長崎市民の会」代表の谷口稜曄(たにぐちすみてる)さん(83)ら約40人が座り込んだのは、9月23日だった。米国が新型核性能実験を実施したことが明らかになったためで、1974年以来、核実験に抗議する座り込みは392回目になる。
 ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領のもとで米国が核実験を繰り返すことに、谷口さんの怒りはおさまらない。「核兵器のない世界を目指すと宣言した、あの演説は何だったのか。被爆地の思いを踏みにじる核実験をいつまで続けるの」
 抗議の座り込みをした2日後、谷口さんは長崎市内で神奈川県の高校の修学旅行生に被爆体験を語った。手には、原爆の熱線で背中一面が真っ赤に焼けただれた少年のカラー写真があった。原爆投下から約半年後、米国戦略爆撃調査団に撮影された自身の姿だ。生徒たちの目はくぎ付けになった。
 45年8月9日、長崎に原爆が落とされた時、16歳だった谷口さんは郵便配達中に爆心地から1・8キロで被爆した。「身動き一つできず、腹ばいのまま痛みと苦しみの中で『殺してくれ』と叫んでいました。誰一人、私が生きられると予想する人はいませんでした」
 約3年7カ月の入院生活を送り、うち1年9カ月をうつぶせで過ごした。これまで左腕と背中で10回以上、皮膚移植手術を受けたが、熱線で焼かれた背中は今も痛み、夜も1〜2時間置きに目が覚める。今年初めは肺炎や感染症で2カ月間入院するなど体の衰えも感じる。本来は何もせず、寝ていたいが、そのまま動けなくなってしまいそうで怖い。
 そんな時、谷口さんは被爆死した郵便配達の同僚15人を思い浮かべる。「生かされたのだから、生きられなかった人の思いまで伝えなければならない」。そう決意して、己を奮い立たせてきた。
 10年5月、ニューヨークの国連本部で開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議のNGOセッションで、被爆者代表として演説し、修学旅行生に見せた写真を掲げた。「私はモルモットではない。でも、私の姿を見てしまったあなたたちは、どうか目をそらさないで見てほしい」と訴え、各国政府代表ら約400人から拍手を受けた。だが米国は核実験を繰り返し、日本政府は核爆発を伴わないとして静観している。

http://mainichi.jp/area/news/20121029ddp041040012000c2.htmlより、
 谷口さんの胸中は察して余りある。私は今月5日、長崎原爆被災者協議会に会長の谷口さんを訪ねた。すると谷口さんは私の前でシャツを脱いだ。あばら骨はむき出し、その骨の上から心臓が脈打っているのが見て取れた。谷口さんがゆるりと向きを変えると、私は固唾(かたず)をのんだ。背中の皮膚はただれ、一部が茶色に変色していた。被爆から67年を経ても、傷はふさがるどころか細胞の塊ができるなど今も変異を続けている。
 谷口さんは無言だったが、常々口にされている言葉を、私は反すうした。「事実を見てほしい。核兵器と人類は共存できない」<文・下原知広/写真・徳野仁子>=つづく

ご意見ご感想をお寄せください。
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ファクス092・721・6520、メールはfuku-shakaibu@mainichi.co.jp

http://mainichi.jp/area/news/20121030ddp041040025000c.htmlより、
ヒバクシャ広島/長崎:’12秋/3 丸屋博さん 悲憤刻む老詩人の「希望」
毎日新聞 2012年10月30日 西部朝刊

 <核兵器の廃絶を documentary report/142>
 書斎のパソコンから打ち出された詩には、「ある少女の死」と題名が付いていた。広島で被爆した医師で詩人の丸屋博さん(87)=ペンネーム・御庄博実(みしょうひろみ)=を9月末、広島市郊外の自宅に訪ねた時、「最新作だよ」と一編の詩を手渡された。
 題名の「少女」とは、60年安保闘争の国会突入デモで亡くなった東大生の樺美智子さん。当時、東京で医師をしていた丸屋さんは、樺さんの死因究明に携わった。挫滅した膵臓(すいぞう)を間近に見た丸屋さんは、警官隊と衝突した際に警棒のような鈍器で突かれたと確信し、一節を残している。
 「『安保ハンタイ』のシュプレヒコールのなかで/少女は殺されたのだ」
 7月に米軍岩国基地(山口県岩国市)に「オスプレイ」が一時配備された時、丸屋さんは52年前に引き戻された。戦後、故郷の岩国で結核の療養中、朝鮮戦争に出撃する米軍機に憤り、反戦詩集「岩国組曲」を発表。原爆詩人・峠三吉と親交を深め、広島で興った反戦文学運動に加わった。後に上京し、「歴史の曲がり角」に立ち会ったのが、樺さんの死だった。真相はうやむやのまま、日米安全保障条約が改定された。
 「『60年安保』の道行がいまなのだ/あの日/日本はアメリカの軍事属国になったのだ」
 77年に病院長として広島に戻った丸屋さんは、約1000人の被爆者を診てきた。援護の枠外に置かれた韓国の被爆者の支援にも尽力した。「ヒロシマを知る者として、書き残さなければならない」。医師として、詩人として、核被害の不条理を告発し続けた。
 丸屋さんの社会批評の視点は相変わらず鋭い。だが「体力が落ちてね……。遠出ができなくなった」と、最近こぼすこともある。
 大正男としては長身の172センチながら、この夏は発熱や体調不良が続き、体重が46キロにまで落ちた。かねて膀胱(ぼうこう)がんや前立腺がんを患い、09年に原爆症と認定された。原爆が落とされた2日後、広島を歩き回った際に巣くった残留放射能が、67年を経て体内で暴れる。自宅で過ごす日が多くなったが、「人生を振り返りながら、少し身辺を整理してみたい」と日々、毅然(きぜん)と机に向かう。

http://mainichi.jp/area/news/20121030ddp041040025000c2.htmlより、
 その使命感は今夏、東日本大震災と福島第1原発事故をテーマにした詩集「哀悼と怒り 桜の国の悲しみ」(西田書店、共著)に結実した。1年前には「事象の大きさに詩として昇華できない」と苦悩していた。しかし、1発の原爆で青春を過ごした街を奪われた喪失感が、原発事故で郷里を追われた人々に重なった。17の詩編に悲憤を刻みつけた。それでも後書きにはこう書いた。
 「次代への希望を持ち続けることが、放射能という病原からの復活への最強の『免疫力』なのだ」
 歴史の記録者として生きてきた老詩人の視線は、人類のあるべき未来を見すえている。<文・宇城昇/写真・竹内紀臣>=つづく

http://mainichi.jp/area/news/20121031ddp012040022000c.htmlより、
ヒバクシャ広島/長崎:’12秋/4 中野陽子さん 語り継ぐ決意、今胸に
毎日新聞 2012年10月31日 西部朝刊

 <核兵器の廃絶を documentary report/143>
 「生まれてきたら、ようこちゃんと名付けられる女の子です。お母さんのおなかの中にいた8月9日、何が起きたのか、お話したいと思います」
 今年8月9日の原爆の日、長崎市の長崎玉成(ぎょくせい)幼稚園で平和教育の集いが開かれた。園児82人が、一人の妊婦と胎内にいる赤ちゃんの絵を見上げ、女性教諭の話にじっと耳を傾けた。
 ようこちゃん−−。原爆投下時に母のおなかにいて、半年後に生まれた胎内被爆者の中野陽子さん(66)=福岡県福津市=のことだ。孫の亜衣華ちゃん(4)が通う幼稚園に「被爆体験」を語ってほしいと頼まれたが、「子供たちにうまく伝えられるのか」とためらい、教諭に託して自らは参加しなかった。
 中野さんの父は爆心から1キロもない工場で被爆した。焼け焦げた死体、皮膚が焼けただれた人、助けを求めて叫ぶ人であふれ、生き地獄を見た。爆心から3キロの自宅で被爆した身重の母は、迫り来る炎の中を逃げ、父を捜し歩いた。父は原爆症で生死をさまよい、祖父や伯母一家は爆死して遺骨もない。
 語り部をしないのですか−−。私は昨年9月に中野さんと出会ってからずっと尋ねてきた。「被爆者として語れる体験がない」。胎児だった自分を「記憶なき被爆者」と言い、気持ちを変えることはなかった。
 中野さんの父も被爆体験を語りたがらなかった。「語ったのは10年ほど前に1度だけ。『最初で最後』と言われた。封印しているのに、私が話していいのだろうか」。なぜ父は語らないのか。それだけつらい体験だったゆえと察するが、97歳になる父に今も聞けないでいる。
 そんな中野さんの心を大きく動かしたのが、平和教育の様子を収めたビデオを8月下旬に自宅で見たことだった。原爆の話におびえて泣き出す子。教諭が「戦争は相手の心を考えません。けんかをしても『ごめんね』と言える勇気を持ちましょう」と締めると、園児が「けんかはしません」と次々に言い出す姿も映っていた。

http://mainichi.jp/area/news/20121031ddp012040022000c2.htmlより、
 「こんな小さな子供たちがまじめに聞いている」。自分の体験が伝わっていると思えた。中野さんには小学校時代、被爆と非被爆の児童を集めた「原爆学級」に在籍し、米国の調査対象になった経験がある。「原爆児童と呼ばれ、何も分からないまま実験台になった」。父から1度だけ聞いた被爆の惨状と、胎内被爆者としての自らの経験を伝えたい−−。何かが吹っ切れたように語った。
 広島、長崎の被爆者のうち、語り部として被爆体験を伝えているのは一部に限られる。あの惨状を思い出したくない、差別されるかもしれないなどの思いで口を閉ざす被爆者は多い。「胎児で被爆し、生まれてこられなかった人もいる。母のおなかにしがみついて生まれてきたからには、話さなければいけない義務がある」。時に核の恐怖におびえながら生きてきた中野さんは、67年の歳月を経て決意した。語り継ぐことの重みと使命感を、私は受け止めている。<文・金秀蓮/写真・徳野仁子>=つづく

http://mainichi.jp/opinion/news/20121031k0000m070109000c.htmlより、
記者の目:IMF世銀総会を取材して=永井大介
毎日新聞 2012年10月31日 00時56分

 14日に閉幕した国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会を取材した。総会は各国の財務相や中央銀行総裁が出席し、世界経済が抱える問題の解決策を話し合う場だ。

 ◇日本は苦境下でのモデル示せ
 日本での開催は48年ぶりで、政府や中央銀行関係者、金融機関、企業経営者ら約2万人が来日し、会場の東京・丸の内周辺は歓迎イベントなどで華やかな雰囲気に包まれた。一方、総会の議論は世界経済の低迷を反映し、厳しいものだった。IMFのラガルド専務理事は「危機を過去のものとするためには行動が必要だ。協力があれば成功できる」と協調を呼びかけた。だが、各国とも国内経済の立て直しに手いっぱいで、世界経済減速への処方箋を示すことはできなかった。先進7カ国(G7)も、新興国を含めた20カ国・地域(G20)さえもリーダーシップを発揮できない、主導国なき「Gゼロ」の世界に突入したことを実感した。

 ◇主導国なき世界、「Gゼロ」に突入
 08年のリーマン・ショック後の経済危機を、先進各国は大規模な財政出動と中国など新興国の成長で封じ込めようとした。世界経済は一時的に回復の兆しを見せたが、各国の財政赤字は膨張。欧州債務危機をきっかけに、先進国の財政出動も難しくなった。国内の消費と貿易がともに収縮し、世界経済を先導してきた中国など新興国の輸出の落ち込みも引き起こした。
 危機感を強めたIMFは、各国に厳しく財政再建を求める姿勢を修正。IMFの諮問機関「国際通貨金融委員会」が総会でまとめた共同声明は、財政健全化について「効果的かつタイムリーな実施が重要」と指摘し、各国の判断で緊縮を緩めることを認めた。さらに「世界経済を強固で持続可能かつ均衡ある成長の道筋に再び戻すために、断固として行動する必要がある」と、財政健全化路線から、成長重視路線への転換を宣言。各国中央銀行の金融緩和政策も評価した。フランスのモスコビシ財務相は記者会見で「IMFとユーロ圏諸国が同じ方向を向いているのはありがたい。バランスのとれた財政を取り戻すことで欧州は繁栄を取り戻せる」とIMFの変化を手放しで喜んだ。
 もちろん金融危機で疲弊した国内経済の回復は政治の責務だ。失業率が25%を超えるスペインなどの南欧諸国では財政再建のスピードを緩める必要もあるだろう。だが、財政出動と金融緩和が万能薬でないことは今回の総会で改めて見せつけられた。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121031k0000m070109000c2.htmlより、
 確かに、米欧の相次ぐ金融緩和を受け、世界の株式相場は上昇基調に入った。半面、インドのチダムバラム財務相は「先進国の量的緩和が物価上昇や穀物価格の高騰を招き、新興国経済に悪影響を与えている」と主張し、ブラジルのマンテガ財務相も「通貨安による輸出競争力底上げを狙った(先進国による)隠れ補助金」との不満を隠さなかった。金融緩和で先進国の金利が低くなれば、相対的に金利の高い新興国にお金が流れ、通貨高を誘発。新興国の輸出競争力が落ちてしまうことへの懸念だ。日銀の白川方明(まさあき)総裁は「すべての通貨を同時に安くさせることはできない」と述べ、金融緩和競争が通貨戦争を引き起こすリスクに言及した。財政についても財務省の中尾武彦財務官がバブル崩壊後に実施した日本の景気刺激策に触れ「その結果として膨大な政府債務を抱えることになった」と強調した。

 ◇万能薬でない金融緩和政策
 前回の総会が東京で開かれた64年、日本は高度成長のまっただ中にあった。シャープは世界で初めて電卓を完成させ、ソニーがホームビデオを発売、日本が「先進国クラブ」と呼ばれる経済協力開発機構(OECD)に加入した年だ。当時の田中角栄蔵相は「日本国民が飢えと荒廃のなかから築き上げた成果をお目にかける」と誇らしげに演説。復興と成長のモデルケースとして、途上国に刺激を与えた。G7など、その後の世界経済のかじ取り役に日本が加わる礎にもなった。
 ソニーやシャープが業績低迷に苦しみ、国・地方を合わせた公的債務が1000兆円を超えるなど、48年後の日本は官民とも苦境下にある。今度は、どのような成長のモデルを世界に示せるのだろうか。白川氏は「金融緩和は時間を買う政策に過ぎず、政府の構造改革を代替しない」と訴えた。だとすれば、打ち出すべきは、金融緩和や経済対策の大きさではない。既得権益に切り込む構造改革を進めるとともに、Gゼロの状況でも新興国と手を携えられる枠組みを作っていくことではないか。先進国と新興国のあつれきを、総会で目の当たりにした日本。取り組むべき課題はより鮮明になったはずだ。(東京経済部)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103001039より、
野田首相に「誠意ある対応」要請を=野党が参院議長に申し入れ

 自民、公明など参院野党9会派の参院国対委員長らは30日、国会内で平田健二参院議長に会い、先の通常国会で問責決議が可決された野田佳彦首相に、「誠意ある対応」を行うことを要請するよう申し入れた。議長は「政府側に伝えたい」と語った。
 これに先立つ参院野党国対委員長会談で、自民党の脇雅史氏は、首相出席の参院予算委員会を3日間程度開くよう与党側に求めることを提案。これに対し、みんなの党の水野賢一氏は、予算委前に国会法で規定された「緊急質問」を行う参院本会議を開き、首相に問責への対応などをただすべきだと主張した。
 会談後、脇氏は水野氏に前向きに検討する考えを伝えた。公明党の山口那津男代表も緊急質問について、都内で記者団に「参院の意思として決める分には大いにやった方がいい」と述べた。(2012/10/30-22:11)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012103001002330.htmlより、
35道府県が緊急資金調達 地方交付税の延期影響
2012年10月30日 22時00分

 国会での与野党の対立に伴う地方交付税(普通交付税)の配分遅れにより、35道府県で現金が不足し、金融機関からの一時借り入れなど緊急の資金調達を迫られたことが30日、共同通信社のまとめで分かった。借入金の利子は少なくとも約4300万円に上り、最終的には国民負担となる。
 9月の配分が分割払いとなった影響をまとめた。政局混迷で赤字国債の発行に必要な公債発行特例法案の成立のめどが立たない中、政府は財源の枯渇時期を遅らせるため、11月の配分も延期を決定。利子が発生した道府県に特別交付税を配分するなど支援する方針だが、影響は拡大する見通しで、政府や与野党への批判が高まりそうだ。(共同)

http://mainichi.jp/select/news/20121031k0000m010061000c.htmlより、
来年度予算:政府・与党、編成に着手…野党側は反発
毎日新聞 2012年(最終更新 10月30日 21時44分)

 政府・与党は30日、来年度予算案の重点配分などを検討する「予算編成に関する政府・与党会議」の初会合を首相官邸で開いた。野田佳彦首相が掲げる「日本再生戦略」に基づく重点配分額を12月中旬ごろ決める方針を確認した。首相は会合で「経済再生・成長に資するメリハリのついた配分を実現する」と述べ、来年度予算案の編成に改めて意欲を表明。年内の衆院解散・総選挙を迫る野党を刺激している。
 会議は、野田首相就任後の昨年10月に設置された。政府・与党の実務者は11月上旬から、優先・重点項目の選定基準などの検討に入る。前原誠司国家戦略担当相は30日の記者会見で、通常12月に閣議決定する予算編成の基本方針について「どのタイミングで作るかは内々相談しており、国会との関係もにらみながら進める」と語り、取りまとめを前倒しする可能性を示唆した。
 首相は今年8月8日、「近いうち解散」を言明する一方、今月19日の自民、公明両党との党首会談後には、来年度予算案の編成について「政権を預かっている以上は準備していく」と述べるなど意欲を示してきた。
 一方、野党は政府が編成作業を本格化すると衆院解散の先送りにつながるとみて警戒しており、自民党の石破茂幹事長は30日の記者会見で「『近いうちに国民の信を問う』という首相の言葉は生きている」とけん制。公明党の山口那津男代表も記者会見で「来年度に継続し得ない政権が、来年度の予算を決めるべきではない」と野田政権の姿勢を批判した。【阿部亮介、福岡静哉】

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103001044より、
現状では消費増税困難=自民総裁

 自民党の安倍晋三総裁は30日、都内で開かれた前衆院議員のパーティーであいさつし「日銀展望リポートによると、2014年度における物価上昇率は0.8で1%に満たない。今の状況では消費税を上げる状況をつくるのは難しい」と述べた。その上で「だからこそ自民党が政権に就き、デフレ脱却のために大胆な金融緩和を行い、今練っている成長戦略を実行していく必要がある」と強調した。
 また、日銀が追加金融緩和を決めたことに関し「全く市場は反応していない。円もむしろ上がってしまった。こういう小出しの緩和では全くダメだ」と苦言を呈した。(2012/10/30-21:10)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103000985より、
解散めぐり論戦激化=31日から衆院代表質問

 衆院は31日から、野田佳彦首相の所信表明演説に対する各党代表質問に入る。自民党の安倍晋三総裁が最初に質問に立ち、首相が同党の谷垣禎一前総裁との会談で「近いうち」の衆院解散を約束したことを踏まえ、年内解散を強く迫る。参院が所信表明演説の聴取を拒否する異例の形でスタートした今国会は、代表質問でも与野党の激しい論戦が交わされそうだ。
 代表質問は31日と11月1日の両日行われ、31日は安倍氏に続き、民主党の仙谷由人副代表、自民党の甘利明政調会長、新党「国民の生活が第一」の東祥三幹事長が質問する。
 自民党など野党側は、暴力団関係者との交際などが発覚して辞任した田中慶秋前法相について、任命した首相の責任を追及。東日本大震災の復興予算が被災地と関係の薄い事業に充てられていた問題も、厳しくただす。
 安倍氏は外交・安全保障分野で、民主党政権で揺らいだ日米同盟を再構築するため、現行の憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を認めるべきだと訴える考え。代表質問では、沖縄県・尖閣諸島など領土をめぐり悪化した日中、日韓関係なども取り上げられる見通しだ。
 一方、所信の聴取を拒否した参院では代表質問も行われない。また、代表質問後には衆参両院で首相と全閣僚が出席して予算委員会を開くのが通例だが、民主党は赤字国債発行に必要な特例公債法案の早期成立を優先するため、予算委開催に否定的な姿勢を示し、自民党が反発している。(2012/10/30-19:49)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012103001001505.htmlより、
地方交付税支払い再び延期 11月分、公債法案の未成立で
2012年10月30日 18時27分

 城島光力財務相は30日の閣議後の記者会見で、来月2日に予定していた11月分の地方交付税約4・1兆円の支払いを当面延期すると発表。財源に必要な公債発行特例法案が成立していないことに対応する。臨時国会での法案審議の状況を見極め11月中に分割払いなどにする必要があるかどうか最終判断する。
 城島財務相は「やむを得ない措置だ。地方自治体にもご理解いただきたい」と訴えた。国会での法案審議が難航した場合、11月中に追加の予算執行抑制策を決める方針も表明。
 政府は地方交付税を4、6、9、11月の年4回に分けて地方自治体に支払うが、すでに9月4日の支給日をいったん延期。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013123941000.htmlより、
地方交付税支出延期“重大な問題”
10月30日 18時1分

全国知事会会長の京都府の山田知事は30日、東京都内で記者会見し、政府が、来月2日に予定していた自治体への地方交付税の支出を当面延期することを決めたことについて、「国民生活に影響を及ぼしかねない極めて重大な問題だ」と述べ、批判しました。
政府は、赤字国債発行法案の成立の見通しが立たないなか、今年度予算の財源を確保するため、来月2日に予定していた道府県と市町村への地方交付税4兆円余りの支出を、当面延期することを決めました。
これについて全国知事会の会長を務める京都府の山田知事は記者会見で、「地方の行政サービスは生活保護や学校教育など住民生活に直結している。今回の地方交付税の支出の延期は、財政力の弱い市町村も含まれ、国民生活に影響を及ぼしかねない極めて重大な問題だ」と述べ、批判しました。
そのうえで山田知事は、今年度予算の執行に必要な赤字国債発行法案の取り扱いについて「『政府の責任だ』、『与野党の責任だ』と言い合いをしている場合ではない。国としての責任を果たしてもらいたい」と述べ、今の臨時国会で速やかに成立させるよう求めました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103000805より、
民主、予算委開催に否定的=自民「追及封じ」と反発

 民主党内で30日、衆参両院での予算委員会開催に否定的な意見が相次いだ。「特例公債法案の処理が先」(国対幹部)というのが理由だが、個別法案の審議に先立ち、首相と全閣僚が出席した予算委を衆参で開くのが国会の通例。自民党は「国民から逃げているという印象だ」(石破茂幹事長)などと反発、両党は臨時国会冒頭からさや当てを演じている。
 民主党は同日の拡大国対役員会で、特例公債法案の成立に最優先で取り組む方針を確認。国対幹部は来月2日にも衆院財務金融委員会を開き、同法案の審議入りを目指す考えを示す一方、予算委に関して「予算案が提出されているわけではない。(開催の)検討もしていない」と素っ気なく語った。
 また、一川保夫参院幹事長は記者会見で、先の通常国会で野田佳彦首相への問責決議が可決したことを理由に参院で首相の所信表明演説を聴取する本会議が開かれなかったことに言及。「所信表明なしに予算委だけ先行するのはおかしい。そういうことは実績として残してはいけない」と強調した。
 自民、公明両党は年内の衆院解散を求め、民主党との対決姿勢を打ち出している。一方、政府・民主党は、外国人献金問題などで辞任した田中慶秋前法相を任命した首相の責任や、前原誠司国家戦略担当相の事務所費問題を抱え、「論戦が始まればさらに支持率が落ちる」(若手)との声が漏れる。同党が予算委に消極的な背景には、野党の厳しい追及を回避する狙いもあるとみられる。
 これに対し、自民党の石破氏は会見で、「予算委をやらないというサボタージュ戦術なら、政府・与党が審議拒否をしているということだ」と述べ、民主党の「逃げ」の姿勢を強く批判した。(2012/10/30-17:24)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013121961000.htmlより、
“所信表明なく予算委応じられず”
10月30日 17時21分

民主党の一川参議院幹事長は、記者会見で、自民党や公明党が衆参両院で予算委員会を開くよう求めていることについて、参議院で野田総理大臣の所信表明演説を行わないまま、応じることはできないという考えを示しました。
この中で、一川参議院幹事長は、参議院で野田総理大臣の所信表明演説が行われなかったことについて、「野田総理大臣に対する問責決議にけじめをつけることが、所信表明演説を行う条件とされても、なかなか対応するのは難しい」と述べました。
そのうえで一川氏は、自民党や公明党が衆参両院で予算委員会を開くよう求めていることについて、「基本的には所信表明演説を行うことが大前提だ。予算委員会が先行するのはおかしい」と述べ、参議院で野田総理大臣の所信表明演説を行わないまま応じることはできないという考えを示しました。
また、一川氏は、前原国家戦略担当大臣が、秘書の東京都内の自宅をみずからの政治団体の事務所として届け出て、経費を計上していたことについて、「疑惑を持たれることはよくないが、明らかに法律に違反しているという状況ではないのではないか」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013121951000.htmlより、
山口代表 まず衆参両院で予算委を
10月30日 17時21分

公明党の山口代表は、記者会見で、臨時国会の審議の進め方について、内閣改造後の野田総理大臣の政権運営を議論する必要があるとして、まずは衆参両院で予算委員会を開くよう、与党側に求める考えを示しました。
この中で山口代表は、29日に召集された臨時国会の審議の進め方について、「まずは内閣改造後の野田政権の対応を議論すべきであり、それを飛ばして、いきなり法案審議に入るのは異常な国会運営だ。予算委員会を開き、先の通常国会で可決された問責決議を重く受け止めていない野田総理大臣の姿勢を糾弾すべきだ」と述べ、まずは衆参両院で予算委員会を開くよう、与党側に求める考えを示しました。
また、山口氏は、赤字国債発行法案の取り扱いについて、「野田総理大臣が、国民に信を問うという『大きな決断』をするなら、懸案処理は『小さな決断』として与野党で合意することは十分可能だ」と述べ、野田総理大臣が衆議院の年内解散を確約すれば、法案の成立に協力できるという考えを改めて示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013121691000.htmlより、
参院野党9会派“首相 誠意ある対応を”
10月30日 17時6分

自民党や公明党など、参議院の野党9会派の国会対策委員長らが、平田参議院議長と会談し、野田総理大臣に先の通常国会で問責決議が可決されたことに誠意ある対応を取るよう促すことを申し入れ、平田議長は政府に伝える考えを示しました。
申し入れたのは、自民党、公明党、国民の生活が第一、みんなの党、共産党、社民党、みどりの風、新党改革、新党大地・真民主の、参議院の野党9会派です。
9会派の国会対策委員長らは、30日、平田参議院議長と会談し、「先の通常国会で問責決議が可決された野田総理大臣が、きょうまで責任ある対応を何一つ取らずにいることは、参議院の権威を軽視することになり、許されない」として、野田総理大臣に誠意ある対応を取るよう促すことを申し入れました。
これに対し平田議長は、「私も当然、何らかの対応が必要だと思うので、政府に申し入れる」と述べ、政府に野党9会派の申し入れの内容を伝えたうえで、政府側の回答を9会派に説明する考えを示しました。
また、これに先立って開かれた、9会派の国会対策委員長らの会談では、野田総理大臣に問責決議への対応などを直接ただす必要があるとして、参議院本会議で野田総理大臣に対する緊急質問を行うことや、与党側に予算委員会の開催を求めることを検討することになりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013120111000.htmlより、
地方交付税支出延期 自治体が批判
10月30日 16時50分

赤字国債発行法案の成立の見通しが立たないなか、政府が、来月2日に予定していた自治体への地方交付税の支出を、当面、延期することを決めたことについて、自治体からは、財政基盤の弱い市町村に大きな影響が懸念されるなどと、批判が相次ぎました。
政府は、赤字国債発行法案の成立の見通しが立たないなかで、今年度予算の財源を確保するため、来月2日に予定していた道府県と市町村への地方交付税4兆円余りの支出を、当面、延期することを決めました。
これについて、滋賀県の嘉田知事は30日の記者会見で、「県は一時借り入れや基金の繰り替え運用などで対応しているが、財政基盤の弱い市町村ではどうしたらいいかと迷い、大変な影響がある。国の財源は国内の隅々まで影響しているので、一日も早く、国会で責任を持って法案を通してもらいたい」と述べました。
宮崎県の河野知事は、「市町村は財政規模から見ても影響が大きいので、一刻の猶予もできず、早く政治の場で物事を進める努力をしてほしい。国民の生活に影響が及ぶようなことがあってはならず、政治のリーダーシップを発揮してほしいと切に願う」と述べました。愛知県の大村知事は、「このままの状態が続けば、民間の経済に悪影響を及ぼすことになり、あってはならないことだ。国民生活に影響するものを政局の駆け引きに使えば、そしりは免れない」と述べ、政府や与野党の対応を強く批判しました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103000643より、
野田首相「最後まで後押しを」=解散先送り求める声-民主両院総会

 民主党は30日、臨時国会召集を受けた両院議員総会を国会内で開いた。冒頭、野田佳彦首相(党代表)があいさつし、「所信表明演説は残念ながら参院では聞いていただけなかった」と野党側の対応に不満を示した上で、「内外の課題を一つ一つ解決できる実りある国会にしたい。最後まで後押しをお願いする」と協力を求めた。
 輿石東幹事長も野党が参院での所信表明演説を拒否したことについて「こんなことがあっていいのかと憤りを感じる」と強調。細野豪志政調会長は、次期衆院選のマニフェスト(政権公約)に党内の意見を反映させる考えを示し、「策定作業を通じてばらばらと言われた民主党を再統合したい」と述べた。
 出席者から「今、選挙をやったら壊滅的な打撃を受ける。(衆院解散について)どのような考えをお持ちなのか」(橋本勉衆院議員)との声も上がったが、首相が答える場面はなかった。(2012/10/30-15:29)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013117151000.htmlより、
首相“実りある国会に協力を”
10月30日 15時4分

野田総理大臣は、民主党の両院議員総会であいさつし、「内外のさまざまな困難な課題をきちっと解決できる実りある国会にしたいので、同志の皆さんの後押しをお願いしたい」と述べ、政権運営に協力を求めました。
民主党は、臨時国会が召集されたことを受けて、30日、野田総理大臣も出席して、国会内で両院議員総会を開きました。
この中で、野田総理大臣は「所信表明演説は、残念ながら参議院では聞いてもらえなかったが、内外のさまざまな困難な課題を一つ一つきちっと解決できる、そういう実りある国会にしたい。成果を出したいので、同志の皆さんの後押しをお願いしたい」と述べ、政権運営に協力を求めました。
また、輿石幹事長は、野田総理大臣の所信表明演説が参議院で行われなかったことについて、「このようなことがあって本当にいいのかと、憤りを感じる。こうした国会の責任を放棄している状況を続けるわけにはいかない」と述べ、野党側の対応を批判しました。
一方、これに先立って開かれた党の参議院常任役員会で、輿石氏は、29日に新たに2人の衆議院議員が離党届を提出したことに関連し、「もうこれ以上、1人も離党者が出ないようにしなければ、本当に大変なことになる。協力をお願いしたい」と述べ、結束を呼びかけました。

http://mainichi.jp/select/news/20121030k0000e010172000c.htmlより、
城島財務相:交付税の支払い延期を正式発表
毎日新聞 2012年(最終更新 10月30日 13時09分)

 城島光力(こうりき)財務相は30日の閣議後の記者会見で、11月2日に予定していた道府県と市町村向けの地方交付税の支払い(約4.1兆円)を当面、延期すると正式に発表した。今年度予算の財源確保に必要な赤字国債を発行するための「特例公債法案」の成立のめどが立たないため。さらに、11月中に今の臨時国会で法案成立が見込めない場合は、歳出全体について追加の予算執行抑制に踏み切る方針も示した。
 11月分の地方交付税の支払予定額の内訳は、道府県分が約2.2兆円、市町村分が約1.9兆円。特例公債法案の成立の遅れを受けて、政府はすでに9月から今年度予算の執行抑制に着手。9月分の交付税支払いを延期した際は、道府県分を9〜11月の3回に分割する一方、財政力の弱い市町村には全額を9月中に支払う配慮をした。城島財務相は「11月分の交付税は暫定的に棚上げし、(特例公債)法案の審議の動向を踏まえて対応する」と述べ、審議の状況次第では市町村分も執行抑制の対象になるとの見方を示した。
 また、城島財務相は閣議で各閣僚に対し、11月末に見込まれる財源枯渇の時期を遅らせるため、予算の執行をできるだけ後へずらすよう要請した。【工藤昭久】

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013114141000.htmlより、
来年度予算案編成 事業絞り込みへ
10月30日 13時8分

政府・与党は、来年度予算案の編成について協議する会議の初会合を開き、概算要求の段階で一般会計と東日本大震災の復興費用を合わせ過去最大の規模になっていることから、成長の柱としているエネルギーや医療分野を中心に事業の絞り込みを進めていくことになりました。
政府・与党は30日、総理大臣官邸で、野田総理大臣や城島財務大臣、それに与党の政策責任者らが出席して、来年度予算案の編成について協議する会議の初会合を開き、今後の作業の進め方などについて意見を交わしました。
この中で、野田総理大臣は「来年度予算案は、『日本再生戦略』を踏まえ、経済の再生や成長に資するよう、メリハリをつけていく必要がある。重点的な予算配分や、歳出を削減すべき項目の選定に尽力してほしい」と指示しました。来年度予算案は、社会保障費や、国の借金の返済などに充てる「国債費」などが増えた結果、ことし9月の概算要求段階で、一般会計と震災復興費用を合わせて総額が102兆円余りと、過去最大の規模となっています。
また、政府が経済成長の柱として位置づけた「日本再生戦略」関連の予算でも、エネルギーや医療・福祉など3つの分野に要求が集中し、2兆円余りに膨らんでいます。政府・与党は、今後、副大臣らによる実務者会合を設け、「日本再生戦略」の関連事業に重点を置きながら、優先度の高い事業の絞り込みを進め、12月上旬には予算配分の方針を決めることにしています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012103000448より、
政府、11月の交付税支給を延期=追加執行抑制策を策定へ

 政府は30日、11月2日に予定していた地方交付税交付金の支給延期を決定した。赤字国債発行に必要な特例公債法案成立の見通しが立たないため、道府県向けと市町村向けを合わせ約4.1兆円の支払いをいったん棚上げし、法案の審議状況などを見極めながら11月中に支払い方法を決める。
 歳入の約42%を占める赤字国債が発行できなければ、11月末に政府の財源はほぼ枯渇する見通し。城島光力財務相は30日の閣議後記者会見で「万が一、特例公債法案の成立が遅れる場合、地方交付税の扱いも含め、11月中にさらなる予算執行抑制の方針を決める」と述べた。(2012/10/30-12:36)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012103000052より、
重点施策、12月上旬に選定=来年度予算案で-政府・与党

 政府・与党は30日午前、首相官邸で2013年度予算編成に関する初会合を開いた。13年度予算案では、「日本再生戦略」関連施策への重点配分が目玉となる。官房副長官らによる実務者会合を設置し、11月上旬に各省庁からヒアリングを始め、12月上旬に具体的な事業を選定する。
 ただ、自民、公明両党が年内の衆院解散・総選挙を求めており、政局次第でスケジュールが大幅に変わる可能性もある。初会合には野田佳彦首相や城島光力財務相、民主党の細野豪志政調会長らが出席した。首相は席上、「重点的に予算配分すべき項目、歳出を削減すべき項目の選定などに尽力してほしい」と述べた。(2012/10/30-11:34)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013111051000.htmlより、
政府 地方交付税支出の延期を決定
10月30日 11時24分

政府は、今の臨時国会で焦点となっている赤字国債発行法案の成立の見通しが立たないなか、今年度予算の財源を確保するため、来月2日に予定していた市町村分を含む自治体への地方交付税4兆円余りの支出を当面、延期することを決めました。
今年度予算の財源のうちおよそ4割を確保するための赤字国債発行法案は、29日に召集された臨時国会に再提出されましたが、今のところ成立の見通しは立っていません。
政府は、このままでは来月末には財源が足りなくなるおそれがあるとして、30日の閣議で、来月2日に予定していた自治体への地方交付税の支出を当面、延期することを決めました。
地方交付税は、自治体の財源不足を補うために、国が年4回に分けて支出するもので、4回目となる来月2日には、道府県分で2兆1500億円、市町村分で1兆9300億円の、合わせて4兆800億円が配分される予定になっていました。
今回の措置について、城島財務大臣は閣議のあとの記者会見で、「やむをえない措置で、地方には理解していただきたい。万が一、法案の成立が遅れたときには、さらなる予算の執行抑制を決定したい」と述べました。
政府は、法案審議の行方を見極めながら支払い時期を決めたいとしていますが、交付が遅れることで、財政基盤の弱い市町村では、資金繰りや公共サービスへの影響も懸念されます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121030/k10013105611000.htmlより、
民主 離党相次ぎ危機感強まる
10月30日 8時9分

民主党執行部は、29日、新たに衆議院議員2人が離党届を提出したことから、党の結束固めに努めることにしていますが、党内では、「さらに離党の動きが広がるのではないか」という見方もあり、執行部は危機感を強めています。
民主党執行部は、離党の動きに歯止めがかからない状況が続いていたことから、幹部が若手の衆議院議員と個別に会談するなどして結束を呼びかけてきました。
しかし、29日、新たに熊田篤嗣衆議院議員と水野智彦衆議院議員の2人が離党届を提出しました。
衆議院鹿児島3区の補欠選挙で自民党の候補者が当選したことで、民主党を離れる議員がさらに6人出れば、与党は衆議院で過半数を失い、7人で内閣不信任決議案を否決できない事態に陥ることになります。
こうしたなか、野田総理大臣は29日夜、総理大臣公邸に当選1回の衆議院議員らおよそ20人を招いた会合で、「緊迫した状況だ。結束して1つずつ課題を乗り越えていくために、力を貸してほしい」と呼びかけました。
野田総理大臣は、来月下旬にかけて、こうした会合を重ねることにしているほか、民主党執行部は30日、両院議員総会を開くなどして党の結束固めに努めることにしています。
ただ、党内には、29日の2人のほかにも離党を検討している議員がいるとみられています。
このため、「東京都の石原知事が結成する新党などいわゆる第3極が勢いづいており、さらに離党の動きが広がるのではないか」という見方や、「今の民主党には遠心力が働いていて、挙党態勢を再構築できる状況にはない」などという意見も出ており、執行部は危機感を強めています。

http://mainichi.jp/select/news/20121030mog00m010002000c.htmlより、
臨時国会:決め手欠く自民 特例公債、協力論が台頭 参院は強硬姿勢、割れる国会対応
2012年10月30日

 自民党は29日召集された臨時国会で、田中慶秋前法相を起用した野田佳彦首相の任命責任や復興予算の流用問題などを追及する方針だ。冒頭から攻撃材料に事欠かない国会だが、問題は年内の衆院解散に追い込むには決め手を欠く点。当初は審議拒否も辞さない構えだったが、特例公債法案などの成立がずれ込めば「世論の批判を浴びる」と協力論も台頭し、ちぐはぐな国会対応を生んでいる。【福岡静哉、念佛明奈】

 「首相の所信表明には『明日への責任』という言葉が出てきたが、『国民に(近いうちに)信を問う』という一番の約束を果たさない中で、何を言っても空回りだ。野田内閣に明日はない、と確信した」
 自民党の安倍晋三総裁は29日、記者団に、首相の所信表明演説をこう酷評し、早期解散を改めて迫った。公明党の井上義久幹事長も記者団に「死に体の野田内閣にいろいろな課題をやり遂げる力はない」と同調した。
 だが、国会を舞台に野田政権を追い込むカードは今のところ見当たらない。むしろ「野田内閣の支持率が下がれば下がるほど、解散が遠のく」(自民党幹部)という皮肉な見方が広がっている。
 自民党は、今年度の予算執行に欠かせない特例公債法案の成立で譲歩しないことを「切り札」と考え、安倍氏らは当初、審議拒否を示唆。法案の成立に協力する代わりに、首相に衆院解散をのませる取引材料とする戦略をにじませていた。
 ところが、19日の民自公3党の党首会談で空気が変わる。自公両党の解散要求に首相が「ゼロ回答」だったためだ。こうした首相の態度に、自民党内では審議拒否戦術が揺らぎ始め、特例公債法案の成立がずれ込めば、国民の批判を受けるとの懸念が広がった。
 このため執行部は、首相が解散の前提条件としている特例公債法案の成立に協力することで、早期解散の道筋をつけられないか、探る方向に転換しつつある。
 ところが、執行部の軌道修正が参院自民党とのねじれを招く。参院自民党は先の通常国会で首相問責決議の可決をリードしており、首相への譲歩は受け入れがたいからだ。26日には、他の野党とともに首相の所信表明演説に応じない方針を確認。自民党は、衆院側でも同調できないか検討したが、結局、所信表明演説の聴取拒否にまで踏み込めなかった。
 「解散を求めることと、国会がきちんと動いて懸案が処理されることの両方が満足する対応をしなければいけない」

http://mainichi.jp/select/news/20121030mog00m010002000c2.htmlより、
 石破茂幹事長は29日、参院と衆院で国会対応が割れたことについて記者団にこう説明した。解散への道筋を見いだせず、党のかじとりに苦しむ執行部の姿を映し出した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012102900932より、
懸案に無策の政府・民主=現実味増す不信任可決

 29日召集された臨時国会では、2012年度予算執行の裏付けとなる特例公債法案をはじめとする懸案が政府・民主党に重くのしかかる。法案成立には自民、公明両党の協力が不可欠だが、民主党としては自公が妥協に転じるのを期待するしかなく、打つ手がないのが実情だ。こうした中、民主党では新たに2人が離党届を提出。衆院でも与党が過半数割れし、内閣不信任決議案が可決される可能性が現実味を帯び始めた。
 民主党の輿石東幹事長は29日の記者会見で、野党主導の参院で首相の所信表明演説を聴取する本会議が開かれなかったことについて「非常に残念だ」と強調。公債法案が未成立で赤字国債が発行できない状況に触れ、「国民生活が行き詰まってしまうと、地方も大変な状況になる。そういうことは(野党も)十分にお分かりだと思う」と野党をけん制した。
 参院は先の通常国会で野田佳彦首相の問責決議を可決。これを理由に野党が参院で所信聴取を拒否する憲政史上初の事態に発展した。しかし、民主党国対幹部は「こちらから積極的に動くことは考えにくい」と待ちの構え。党内は「衆院解散先送り」の大合唱で、自公が法案に協力する条件としている年内解散には、時期の明示を含めて応じられないためだ。公債法案成立の遅れで批判の矛先が野党に向かい、いずれ自公が協力に転じざるを得なくなるとの期待もある。
 政権基盤の弱体化も止まらない。29日には熊田篤嗣、水野智彦両衆院議員が新たに離党届を提出し、衆院の与党統一会派は実質245議席まで目減りした。28日の衆院鹿児島3区補欠選挙でも敗北し、あと6人が党を離れれば与党は過半数を割り、不信任案を与党単独で否決できなくなる。
 輿石氏は会見で、熊田氏に活動資金を手渡したことを持ち出し、「『しっかりやります』と約束してくれたのに残念だ」と恨み節。離党届の扱いは「急いで対応しない」と述べるにとどめたが、想定外の事態に対処し切れていないのが内実だ。首相も29日夜、党所属の若手議員との会合で「残念だ」と語るしかなかった。不信任案可決の可能性が無視できなくなり、民主党全体を「不安な気持ち」(ベテラン議員)が覆っている。(2012/10/29-21:46)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012102901002306.htmlより、
自民、公債法成立容認も 年内解散へ環境整備
2012年10月29日 19時57分

 自民党は、臨時国会で野田首相が衆院解散時期を明示しなければ、12年度予算執行に不可欠な公債発行特例法案の成立に協力しないとの従来方針を転換し、成立を容認する案の検討に入った。自民党幹部が29日、明らかにした。年内解散の環境を整え首相に決断を迫る狙い。既に予算の執行抑制が始まっている中、世論の批判を回避する思惑もある。
 ただ年内解散を強く求める公明党は「解散を引き出すカードは最後まで手放すべきでない」(幹部)と反対している。自民党内にも異論があり、最終方針の決定まで曲折がありそうだ。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012102900855より、
「野田内閣にあすはない」=野党、所信表明に反発

 「あすへの責任を果たす」と政権維持に意欲を示した野田佳彦首相の所信表明演説に対し、野党各党からは29日、具体論がないとして演説内容を酷評するとともに、「野田内閣にあすはない」(安倍晋三自民党総裁)などと反発する声が相次いだ。
 安倍氏は「極めて評論家的。具体論がなく大変失望した」と批判。首相が「近いうちの衆院解散」の時期を明確にしていないことから、「国民に信を問うという一番重要な約束を果たさない中で何を言っても、言葉にリアリティーがない」と強調した。
 公明党の井上義久幹事長も、首相が求めた「決断する政治」に触れ、「死に体になった野田内閣には力も資格もない。近いうちに信を問う約束を果たさなければ、決断する政治は望むべくもない」と突き放した。
 「国民の生活が第一」の小沢一郎代表は「首相が何をしたいか感じられなかった」と酷評。みんなの党の渡辺喜美代表は「気の抜けたビールみたいな演説。コクもなければキレもない」と述べた。日本維新の会の松野頼久国会議員団代表は「『解散しないぞ』と民主党にメッセージを発した内向きの演説だ」と切り捨て、たちあがれ日本の平沼赳夫代表は「特例公債法案の成立を急ぐなら、なぜ長い間、国会を休会にしておいたのか」と野田政権の姿勢に疑問を呈した。
 共産党の志位和夫委員長は「大増税法案を通したことを画期的成果だと居直った」と反発し、社民党の福島瑞穂党首は「この1年間やってきた政策とのギャップがありすぎるから、心に響かない」と冷ややかに語った。
 一方、民主党の輿石東幹事長は「民主党の立ち位置を鮮明に発信してくれた」と演説を称賛。国民新党の自見庄三郎代表は、野党が参院での演説のための本会議開会を拒否したことについて「(国会は)政治権力をチェックするのが大原則。基本的なルールを踏み外しては絶対にいけない」と批判した。(2012/10/29-19:42)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121029/k10013098431000.htmlより、
所信表明 与野党の受け止めは
10月29日 19時29分

第181臨時国会が29日、召集され、衆議院本会議で、野田総理大臣の所信表明演説が行われました。
与党側が「どのような日本を目指すか、明確だった」などと評価する一方、野党側は「評論家的で具体論がなく、失望した」などと批判しました。
▽民主党の輿石幹事長は「いわゆる第3極の動きもあるなかで、民主党がほかの党と、どこが違うのか。党の立ち位置はどこにあるのか。そして、どのような日本を目指すのかということを、かなり鮮明に明確に発信してくれたのではないか」と述べました。
また、輿石氏は、野田総理大臣が演説で「やみくもに政治空白を作って、政策に停滞をもたらすようなことがあってはならない」と述べたことについて、「野田総理大臣は信を問わなければならない時期には、信を問うていくと思う。しかし、政治空白を作り、やるべきこともやらなかったということは、政権与党として許されないし、無責任になるという意味合いだ」と述べました。
▽国民新党の自見代表は、記者団に対し、「責任感が感じられる内容だった。参議院で総理大臣の所信表明演説が行われなかったが、所信表明演説をチェックするのが民主主義の基本であり、国会の役割なので、国会議員はきちんとその責任を持つべきだ。そうしないと国民から見捨てられる」と述べました。
一方、▽自民党の安倍総裁は「極めて評論家的な演説で、具体論もなく失望した。『明日(あす)への責任』ということばが何回も出てきたが、野田政権にあすはないことを確信した。『近いうちに国民に信を問う』という一番重要な約束を果たしていないなかでは、何を言っても心に届かず、ことばが空虚に空回りして痛々しい。国民の信を得た政権が外交や経済政策を強力に推進して初めて道が開かれるのであり、残念ながら今の野田政権ではない」と述べました。
▽国民の生活が第一の小沢代表は「大変きれいなことばで、きれいな文章だったとは思うが、本当に野田総理大臣がこの国をどうしたいのかや、何をやりたいのかについての意思表示があまり感じられなかった気がしている」と述べました。
▽公明党の井上幹事長は「課題をいろいろ挙げていたが、すでにレームダック状態になった野田内閣にやり遂げる力も資格もないことを自覚すべきで、ことばだけがむなしく響いていた。『近いうちに国民に信を問う』という約束がきちんと果たされなければ、決断する政治はこれ以上望むべくもない」と述べました。
▽共産党の志位委員長は「『明日への責任』を繰り返したが、これまでの反省はなく、直面する経済や外交の問題を打開する具体策などは全く示されなかった。先の通常国会で可決された問責決議などなかったかのような演説では、到底、国会の正常化は望めない。論戦を通じて衆議院の解散・総選挙に追い込んでいきたい」と述べました。
▽社民党の福島党首は「新型輸送機『オスプレイ』や原発の再稼働、中国や韓国との関係など、国民が具体的にもっと知りたいと思うことには一切触れておらず、きれいごとばかりを言う演説に終わった。『明日への責任』や『明日への安心』をたたき壊す政策をやってきており、全く心に響かなかった。参議院では、所信表明演説は聞かないが、予算委員会やその他の委員会でがんがん論戦をしていくつもりだ」と述べました。
▽みんなの党の渡辺代表は「気の抜けたビールみたいな演説でコクもなければキレもない。だらだらと延命を図っている印象を受けた。具体的な提案がほとんどなく、自分たちの失敗を棚に上げて野党のせいにしており、末期症状だ。衆議院の1票の格差の是正や経済対策など、やるべきことを実行させたうえで衆議院の早期解散を求めていきたい」と述べました。
▽日本維新の会の松野国会議員団代表は「『明日への責任』ということばを多用することで税制改正や補正予算案の編成をほのめかし、離党者が相次ぐ民主党に対し『衆議院の解散はしないぞ』という強いメッセージを発した内向きの演説だ。解散を迫る自民党はだまされたかもしれない」と述べました。
▽たちあがれ日本の平沼代表は「随分と美辞麗句を並べていたが、本音は赤字国債発行法案や衆議院の1票の格差の是正を早くやってくれということであり、それだけ急ぐのであれば、なぜこれだけ長い間、国会を閉会にしていたのか疑問だ。懸案事項を手早く仕上げて国民の民意を問うべきで、内閣不信任決議案の提出も十分に考えていくべきだ」と述べました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012102900827より、
野田首相、野党に協力迫る=解散に直接触れず-所信表明

 野田佳彦首相は29日、衆院本会議で所信表明演説を行い、「あすへの責任」を果たすとして、特例公債法案をはじめ懸案処理への協力を野党に迫った。ただ、野党が求める早期の衆院解散に直接には触れずじまい。先の通常国会で首相問責決議を可決した参院は所信聴取を拒否する初の事態となり、首相の厳しい国会対応を浮き彫りにした。
 演説で首相は、「政治生命を懸ける」として通常国会で自民、公明両党の協力を得て成立させた消費増税関連法を「はじめの一歩」と位置付け、「確かな『次の一歩』を力強く踏み出そう」と訴えた。公債法案については、ねじれ国会の下での与野党協調の「最大の試金石」と強調、野党の賛同を迫った。
 協力要請は議場内の議員にとどまらなかった。首相は「この演説をお茶の間や職場で聞いている皆さん」と呼び掛け、「政治の営みを厳しく監視し、あすへの責任を果たす方向へと政治の背中を押してほしい」と、公債法案への協力と引き換えに年内の衆院解散を求める構えの自公両党をけん制した。これには議場から「だったら早く解散しろ」などと怒号が飛び交った。
 しかし、首相は8月の自公両党党首との会談で「近いうち」と約束した解散をどう考えるのか、演説では明確には言及しなかった。むしろ、民主党内で解散先送りを求める意見が大勢であることを念頭に、経済再生を「最大の課題」に掲げ、解散による政治空白をつくることなく政権を維持することに強い意欲を示した。
 解散要求には応ぜず、一方的に協力を求める首相に、野党は対決姿勢を強める。足元の民主党では29日、新たな離党の動きが表面化し、衆院でも過半数割れが現実味を帯び始めた。首相は一段と政権運営に苦しみそうだ。(2012/10/29-19:12)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012102901001725.htmlより、
参院で首相の所信表明演説なし 野党が拒否、現行憲法下で初
2012年10月29日 14時42分

 自民、公明両党など野党は29日の参院議院運営委員会理事会で、野田佳彦首相が所信表明演説をする参院本会議の開催を拒否した。衆院は午後に演説のための本会議を開催。首相の所信表明演説が衆院で行われるのに参院で見送られるのは現行憲法下で初めて。
 民主党は参院での演説実施に重ねて協力を求め、議運委理事会で断続的に協議した。野党は先の通常国会で野田首相への問責決議が可決されたことを理由に応じず、平行線のままで終始した。
 自民党の安倍晋三総裁らは幹部会合で、衆院での演説には出席し、31日からの代表質問にも応じる方針を決めた。公明党も同調する。(共同)

http://mainichi.jp/opinion/news/20121028ddm003010104000c.htmlより、
クローズアップ2012:特例公債、都道府県アンケート 地方、与野党へ怒り
毎日新聞 2012年10月28日 東京朝刊

 「地方には何の非もない。まさに政局に巻き込まれている」−−。特例公債法案に関する毎日新聞の調査に対し、都道府県の財政担当者らは、財政運営に苦しむ地方の不安をよそに政争に明け暮れる与野党双方への不満や怒りをあらわにした。国民生活に直結する地方財政が政局の駆け引き材料に使われる異常事態。国会で解決策を模索する動きもあるが、11月以降の先行きはなお見えず、地方側の「永田町不信」は募るばかりだ。

 ◇「事業中止も」「早期正常化を」
 「まず出張旅費やコピー代など事務経費を抑制する。(公共事業などの)政策経費の先送りも考えなければ」
 11月分の地方交付税の支給先送りに備え、愛媛県の担当者はすでに「頭の体操」を始めていることを明かした。29日の臨時国会召集を前に与野党の攻防は激化する一方で、11月2日に予定される支給は延期必至。ほかの道府県からも一様に特例公債法案の早期成立を求める声が上がった。
 「来年2月までは資金不足はない」(神奈川)、「年度末までに交付されれば借り入れは返せる」(奈良)など資金繰りに自信を見せる県もある。だが、多くの道府県は「国の補助事業が中止になる可能性も」(秋田)、「年度末まで延期されると金利負担が最大1700万円になる」(千葉)と不安を訴え、その矛先は与野党へ向かう。
 そもそも地方交付税は「地方固有の財源」(大分)であり、衆院解散・総選挙の時期を巡る与野党の駆け引きで支給が遅れるなど「あり得ない」(香川)と言ってもいい事態。「特例公債だけは政争に埋没させないでほしい」(北海道)、「早急に正常化を」(栃木)と政治の責任を問う声が広がる。
 「地域主権改革を大きな柱に掲げてきた政府の下で、この事態は国と地方の信頼関係を損ねる」(山口)と民主党政権への批判が強まる一方、特例公債法案の成立に協力する引き換えに早期解散を求めてきた自民、公明両党への不信感も募る。
 ある県の担当者は「我々のように弱い自治体は大変」と嘆き、与野党の政争を「危機管理の面から考えてもバカですよ」と非難した。【まとめ・岡崎大輔】

 ◇政局の「人質」常態化
 「今後、二度と繰り返されることがないように」(千葉)
 「予算と一体で成立させる国会のルール作りを」(山梨)
 特例公債法案の成立が半年以上遅れる事態を受け、再発防止策を求める意見も多く聞かれた。昨年も菅直人首相(当時)を退陣に追い込む駆け引きに使われ、成立が8月26日までずれ込んでいる。参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」が続く限り、毎年、繰り返される可能性がある。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121028ddm003010104000c2.htmlより、
 野田佳彦首相は10月19日の民主、自民、公明の3党党首会談で、来年度以降は予算案と一体的に成立させるルール作りを提案。(1)今年度の特例公債法案を修正し、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標としている20年度までは予算と一体で処理することとする(2)来年の通常国会で新法を提出する(3)賛同する与野党間で覚書を交わす−−の3案を例示している。
 ただ、民主党も野党時代は特例公債法案を政局の「人質」として利用してきた。08年度は審議を引き延ばして参院で採決せず、参院送付後60日で衆院の3分の2以上の賛成で再可決できる憲法の規定を使って自公両党が成立させたが、4月30日にずれ込んだ。09年度は3月27日に参院で否決し、自公両党が即座に衆院で再可決した。
 ご都合主義的な首相の提案に自公側は応じず、民主党の細野豪志政調会長は10月23日の記者会見で「我々も法案反対や審議先延ばしの戦略を取ってきた。若干やり過ぎたことは反省が必要だ」と語った。【笈田直樹】

 ◇政府、国会への主な意見
北海道 特例公債だけは政局の中に埋没させないでほしい(知事発言)
青森  過去に例のない異常事態。早く解消を
岩手  早期の法案成立を望む
宮城  先行きが不安。何よりも早く法案成立を
秋田  国民生活や行政サービスに影響多大。法案が駆け引きに使われているように見える
山形  11月分が確実に支払われる保証がほしい
福島  早く法案成立を
茨城  政局で本来の行政的な仕事が進まず非常に遺憾(知事発言)
栃木  早急に正常化を(知事発言)
群馬  地方交付税は本来、地方のカネ
埼玉  今後は政争の具にせず、予算と一緒に成立を
千葉  今後、二度と繰り返されることがないように
東京  地方自治体にしわ寄せが出ないように
神奈川 与野党ともに知恵を出し、国民の生活を守るために決められる政治を(知事発言)
新潟  国の責任ある対応をお願いしたい
富山  地方財政の根幹を支える法案。早く成立を
石川  長期化すれば国民生活に重大な影響を及ぼす
福井  早く法案成立を
山梨  予算と一体で成立させるルールを。政局の材料に使われることは誠に遺憾(知事発言)
長野  法案の早期成立をお願いするばかり
岐阜  一刻も早い法案成立を
静岡  国民生活や経済への影響を懸念
愛知  来るものが来なくて困るのは当たり前。ルールにのっとり執行されることを望む
三重  当初の予定通り交付してほしい
滋賀  財政運営に支障が生じないようお願いしたい
京都  国の事情で遅れたりするものではない
大阪  早く交付してほしいということに尽きる

http://mainichi.jp/opinion/news/20121028ddm003010104000c3.htmlより、
兵庫  国の予算執行の早期正常化を
奈良  予算が成立しているのに財源を裏付ける法案が成立しないのは異常事態
和歌山 地方の損害はきちんと財政措置してほしい
鳥取  とにかく法案を早く通してもらいたい
島根  与野党とも滞りなくやってもらわないと
岡山  繰り返すことのないよう責任ある対応を
広島  歳入欠陥が生じるゆゆしき事態
山口  地域主権改革を掲げた政府でこの事態は国と地方の信頼関係を著しく損ねる(知事談話)
徳島  一刻も早い成立を政府、各党に強く求める
香川  交付税はそもそも地方の財源。政局に利用されることはあり得ない
愛媛  地方には何の非もない。まさに政局に巻き込まれている
高知  異常事態。臨時国会での速やかな成立が急務
福岡  地方の大事な財源。国が責任を持ってほしい
佐賀  政治の対立はあっていいが、必要な法案は審議して通してほしい
長崎  国と地方の信頼関係を揺るがす重大な問題
熊本  地方に責任がない中、この事態を招いた重大性を国は認識する必要がある
大分  地方固有の財源。国が手を付けるべきでない
宮崎  財源枯渇が目の前に迫って何もしなければ、政治家は失格だ
鹿児島 どの政党が政権を担っても必要な法案。責任を持って通す努力をしてほしい
沖縄  この異常事態を早く解消してほしい