日本維新の会 早くも「双頭体制」の弊害

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121218/k10014279911000.htmlより、
維新 橋下氏が共同代表就任の見通し
12月18日 23時7分

日本維新の会の松井幹事長は18日夜、大阪市内で記者団に対し、「石原代表と橋下代表代行が話をして、共同代表になることは了解している」と述べ、橋下氏が、石原氏とともに、党の共同代表に就任することになるという見通しを示しました。
日本維新の会は、今回の衆議院選挙で、小選挙区と比例代表合わせて54議席を獲得したことから、松井幹事長や平沼国会議員団代表、それに松野国会議員団幹事長ら、党の幹部は、基本的に留任することになっています。
一方で、石原代表と橋下代表代行の今の態勢については、「来年の参議院選挙に向けて、橋下氏も前面に出ることができる態勢を作るべきだ」として、橋下氏を石原氏とともに、共同代表にすべきだという意見が出ています。
これについて、松井幹事長は18日夜、大阪市内で記者団に対し、「石原氏と橋下氏が話をして、共同代表になることは了解しており、それでいい。ただ、党として、機関決定などの手続きをしていないだけだ」と述べ、橋下氏が、石原氏とともに、党の共同代表に就任することになるという見通しを示しました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012121800923より、
石原、橋下氏共同代表に=維新

 日本維新の会は18日、橋下徹代表代行(大阪市長)を昇格させ、石原慎太郎氏とともに共同代表とする方針を固めた。松井一郎幹事長(大阪府知事)が同日夜、大阪市の党本部で記者団に明らかにした。
 松井氏は「まだ決定したわけではない」としながらも、「石原代表と橋下代表代行がそういう話をしている。2人とも了解しているようだ」と語った。(2012/12/18-21:30)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012121800736より、
維新が参院会派結成

 日本維新の会は18日、参院会派「日本維新の会」の結成を参院事務局に届け出た。所属議員は片山虎之助、中山恭子、水戸将史の3氏。
 参院の新たな勢力分野は次の通り。
 民主・新緑風会87▽自民・無所属の会83▽公明19▽みんな11▽生活8▽共産6▽社民・護憲連合4▽みどりの風4▽国民新3▽維新3▽改革2▽大地2▽無所属4▽欠員6(2012/12/18-17:53)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2012年12月18日(火)付
維新の会―政策の基本軸を明確に

 既成政党ではなく、新しい勢力が閉塞(へいそく)状況に風穴を開けてほしい。そんな期待の受け皿にもなったのだろう。日本維新の会が54議席を獲得し、民主と並ぶ勢力に浮上した。
 国政の一端を担うことになった以上、その責任は重い。維新が抱える課題を見つめ直したうえで、先に進むべきだろう。
 党内には旧太陽系と維新系の間で不一致が目立つ。代表代行の橋下徹大阪市長は、首相指名投票で「自公政権に乗る」と述べたが、代表の石原慎太郎氏は直後に「論外だ」と否定した。結局、石原代表を推すことになったが、早くも「双頭体制」の弊があらわになった。
 強い個性の2人のどちらが実質的に党を引っ張るのか。市長兼務の橋下氏は「二足のわらじ」で指揮できるのか。まずは司令塔の発言を、責任あるものにしなければならない。
 何をめざす政党なのか、軸足を定めることも急務だろう。
 国と地方の役割を見直し、道州制をめざす。既得権益と戦い、脱原発依存を進める――。こうした結党時の基本軸は太陽との合流で弱まった。今は石原代表が核武装シミュレーションに言及するなど、国家主義的なタカ派の印象さえ強い。
 選挙前、脱原発や環太平洋経済連携協定(TPP)で姿勢がぶれるなど、主張にあいまいさを残しているのも事実だ。大阪では強かったが全国的には票が伸びなかったのも、選挙戦略を優先させて、政策固めを棚上げしたことに、有権者が冷めた目を向けた結果ではないか。党の目標を整理し直すべきだ。
 その際、地域政党の原点に立ち返ってはどうか。
 二重行政のむだをなくし、権限と財源の配分法や地方の役割を根本から考え直す。こうした大阪都構想のねらいを成果として見せてこそ、「大阪の改革を全国へ広げる」という当初からのスローガンが説得力をもつ。
 大阪では都構想に向けた2015年春の新制度移行へ、区割り案の検討が始まったばかりだ。改正が必要な関連法案も多い。国政進出を生かし、改革の歩みを速める戦略がいる。
 「中央集権の打破」に加え、「公共工事拡大路線とは異なる経済成長」も選挙戦で訴えた。安倍政権に対し、維新は与党でも野党でもなく、是々非々でのぞむというが、有権者に約束した以上、行動で示すべきだ。
 維新は来年の参院選でも全国で候補者を擁立する方針だ。これからの評価は、選挙向けの目立つ言説ではなく、文字通り、実績次第である。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1より、
朝日新聞 社説 2012年11月30日(金)付
維新の公約―これでは分からない

 日本維新の会が、衆院選での公約となる「骨太2013~2016」を発表した。A4判で4ページ。民主、自民両党と比べ、簡略ぶりが際だつ。
 石原代表と橋下代表代行は「政治家は方向性を示せばいい。具体的な工程表はあとで官僚に作らせる」と強調する。
 確かに、メッセージだけである程度わかる項目もある。「公共工事拡大路線とは異なる経済成長」「国の役割を絞り込み、究極は道州制へ」などは、そうだろう。
 しかし、あまりに漠然としている項目が少なくない。代表例が社会保障だ。
 高齢化で社会保障の給付は毎年3兆円ずつ膨らみ、連動して国の一般会計からの支出が1兆円前後増えていく。
 民主、自民、公明の3党は消費税率を10%に引き上げ、社会保障にあてることを決めた。私たちも社説で、「国民全体で支える社会保障には、幅広い世代が負担する消費税が望ましい」と主張してきた。
 これに対し、維新は「消費税の地方税化」を掲げる。消費税は地方の財源とし、国が地方に配っている地方交付税を廃止する。税率のメドは11%という。
 地方の自立は大切な課題だが、では、社会保障の財源をどう確保するのか。
 公約には、平均余命を勘案し、年金制度を再構築▼税金の投入は低所得層の負担軽減、最低生活保障目的に限る▼社会保険料、所得税を公平公正に徴収▼広く薄い年金目的の特別相続税を創設、などが並ぶ。
 年金を支給し始める年齢を引き上げたりして給付を減らし、所得や資産のある人を中心に保険料や税金を上げて財源にする考えのようだ。
 橋下氏が言うとおり、消費税率を10%に上げても財源不足は解消しない。相続税の強化にも賛同する。給付の削減も避けては通れない。
 だが社会保障で肝心なのは、どこでどれぐらい給付を削り、負担を増やすのかという具体策であり、それで帳尻が合うかどうかである。
 想定される政策を箇条書きにしただけで、大まかな数字も示さず、具体的な設計は政権を取ってからというのでは、白紙委任を求めているのに等しい。
 社会保障と税への有権者の関心は高い。維新の公約は今の税体系を根本からひっくり返す提案でもある。
 このままでは有権者は是非を判断できない。政権を狙うからには、選挙戦を通じて肉付けし、国民に示すことが責務だ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121130/elc12113003180033-n1.htmより、
産経新聞【主張】維新の会公約 「大衆迎合」が気がかりだ
2012.11.30 03:18 (1/2ページ)

 日本維新の会は自公両党による過半数を阻止し「強力な第二極」を目指すとしている。公約の基本方針に自主憲法の制定を掲げた点は評価したいが、主要政策の方向付けが明確になっておらず、極めて残念だ。
 橋下徹代表代行は「『石原首相』を誕生させたい」としているが、石原慎太郎代表は「私はなるつもりはない」と述べている。政権をうかがうという以上、首相候補をはっきりさせなければ、有権者は判断できない。
 焦点の原子力・エネルギー政策は危うさがつきまとう。「脱原発依存メカニズム」を構築することによって、既設の原子力発電を「2030年代までにフェードアウトする」とした。
 徐々に消えてなくなるという意味だろうが、太陽の党との合流を決めた際の政策合意では、いったん引っ込めたかに見えた原発ゼロ政策を復活させた格好だ。橋下氏は会見で「30年代にゼロにすることは捨てていない」と語った。
 公約は、電力市場の自由化や発送電分離などをエネルギー供給体制の強化策として並べているが、産業空洞化が進むのを回避するため、足元の電力確保に必要な再稼働には触れていない。
 「脱原発」をめぐる大衆迎合的な姿勢は気がかりだ。基本政策をめぐる揺れは有権者の判断を惑わすだけである。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121130/elc12113003180033-n2.htmより、
2012.11.30 03:18 (2/2ページ)
 自主憲法制定は合流時に消えていたのが公約で書き込まれた。だが、首相公選制は首相を国民が直接選んで元首と位置付けるものだ。事実上の大統領制ともいえ、天皇制度とは両立しないことを認識すべきだ。
 橋下氏は「憲法を変えるべきだというグループと、今のままでいいとするグループに分かれるべきだ」とも指摘している。
 自民党は「衆参両院の各3分の2以上の賛成」とする憲法96条の改正要件緩和を重視している。そうした点で連携を図り、新憲法制定を目指す潮流を拡大してもらいたい。
 消費税の地方税化を進める中で「地方共有税」を創設することも盛り込んだが、都市と地方の自治体間でどのように財政調整を行うのかなど具体的に示すべきだ。
 石原、橋下両氏は政策の細部を決める必要はなく、「細かいことは官僚の仕事だ」と主張したが、それでは理解されないだろう。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012113002000121.htmlより、
東京新聞【社説】日本維新公約 脱原発の議論深めたい
2012年11月30日

 日本維新の会が衆院選公約を発表した。「卒原発」を掲げる日本未来の党も近く発表する。原発ゼロを目指すにしても、それを実現する具体的な政策が必要だ。選挙戦を通じて議論を深めてほしい。
 「原発ゼロの気持ちは捨てていない」と言う橋下徹大阪市長(代表代行)が創設した日本維新の会である。合流した石原慎太郎代表がこれを個人的発言と受け止めようが、公約ににじみ出る橋下色を読み取りたい。
 公約に当たる「骨太2013-2016」はエネルギー供給体制の基本方針について「脱原発依存体制の構築」「原発政策のメカニズム、ルールを変える」と表明。
 付随する政策実例で原発の安全規制、使用済み燃料の総量規制、廃炉、東京電力の破綻処理、発送電分離、再生エネルギー(促進)などを挙げ、「既設原発は二〇三〇年代までにフェードアウトする(次第に消える)」と記した。
 橋下氏の説明によれば、三〇年代の原発ゼロは公約ではない。大きな方向性を示すのが政治家の役割で、目標年限を含む具体的な工程表づくりは行政機構・官僚の仕事と考えるからだそうだ。
 そうした役割分担は妥当な面もある。政治家が工程表にこだわりすぎて大局を見失い、実現可能性を軽視したのが、民主党政権の失敗でもあるからだ。
 ただ、行政機構・官僚が工程表を作成するという機会を利用し、政策を自分たちの都合のいいように誘導してきたのも、また現実である。甘く見てはいけない。
 原発のような国民生活を左右する重要政策は、政治家が大きな方向性とともに目標年限を明確に示すことが必要ではないか。それが国民の支持を得れば、行政機構を動かす大きな力ともなろう。
 脱原発をどう実現するかはより重要だ。政策実例に挙げられた使用済み燃料の総量規制や東電の破綻処理、発送電分離などは実現すれば、脱原発への原動力になる。その採否を官僚に任せ、骨抜きにされてはたまらない。
 日本未来の党が発表すれば、各党の公約は出そろう。経済政策や雇用対策、消費税増税、社会保障、憲法問題に加え、原発・エネルギー政策は福島第一原発事故後、日本国民の生命と財産を大きく左右する重要政策となった。
 各党、各候補は原発稼働を「いつまでに」「どうやって」停止するのかの議論を深めてほしい。それを聞き、公約をじっくり見比べて、貴重な一票を投じたい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121130k0000m070132000c.htmlより、
社説:維新の会公約 中身が大ざっぱ過ぎる
毎日新聞 2012年11月30日 02時32分

 日本維新の会が政権公約を発表した。争点のエネルギー政策で脱原発依存体制の構築を掲げ、消費税の地方税化など統治システムの改革を打ち出した。
 民主、自民に対抗するいわゆる第三極として進出をうかがう維新の会だが、原発など基本政策などをめぐり石原慎太郎代表と橋下徹代表代行の認識がどこまで一致しているかの懸念がなおつきまとう。スローガン重視の公約からは個別政策の中身や、実現する手順のイメージがつかみにくい。政権を担うに値する説明を尽くすべきである。
 旧太陽の党との合流で政策が「グレーになった」との指摘も出る中での公約発表だけに注目された。「自主憲法の制定」を盛り込むなど、保守色では石原氏に配慮した。
 その一方で、旧太陽の党との合流過程で外した「脱原発」の表現が復活、政策文書に「原子力発電は2030年代までにフェードアウトすることになる」と記した。双方の力点を尊重したということだろう。
 だが、有権者が政策を判断するにはなお材料不足と言わざるを得ない。公約発表の記者会見で石原氏から「脱原発」路線に積極的に賛成するような発言はなかった。
 橋下氏は脱原発依存の道筋を示す工程表の提示は行政、官僚機構の作業を経なければ不可能と強調した。大きな目標期限を示し、実現の手順をできるだけ具体的に説明することは脱原発を論じるうえで欠かせない。選挙での論戦はその説得力が有権者に吟味される場であるはずだ。
 自主憲法を掲げる一方で、政策集に列記されたのは首相公選制など橋下氏が重視する統治機構改革が中心だ。やはり両氏は「なぜ改憲か」のスタート地点が違うのではないか。
 公約で気になるのは政策の方向に力点を置く一方で、個別政策が説明が省略されたまま列記される傾向だ。確かに09年の民主党マニフェストが破綻したように過剰に「数値」「期限」にこだわる傾向は見直し、公約は総論も重視していくべきだ。
 だからといって、政党が公約に掲げた政策の説明を尽くす責任がなくなるわけでないのは当然だ。国民生活に影響の大きい社会保障の制度改革など、より具体的にビジョンや手順を説明することが広範な理解を得るためには不可欠であろう。
 中央集権打破を掲げる維新の会が各種世論調査で一定の支持を集めているのは政治の停滞打破への期待のあらわれだろう。首相候補となるかについて石原氏は明言しなかったが、政権の枠組みも併せて重要なポイントだ。強烈なキャラクターで押しまくるだけではなく、政権の姿や政策をていねいに語ってほしい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121130ddm003010082000c.htmlより、
クローズアップ2012:維新公約、鈍る切れ味 合流優先のツケ
毎日新聞 2012年11月30日 東京朝刊

 日本維新の会(石原慎太郎代表)が29日発表した衆院選公約「骨太2013−2016」は、焦点のエネルギー政策で、「原発ゼロ」について「結果としてフェードアウト(消滅)する」とするなどあいまいさが目立つ内容になった。政策の異なる旧太陽の党との合流が影を落とし、党綱領の維新八策からの後退感は否めない。政策の切れ味は鈍り、既成政党との違いも見えにくくなった。

 ◇脱原発、あいまい表現 TPP参加、条件付き
 「2030年代ゼロというのはまだ僕は気持ちとしては捨ててない。でもプランができていない。実行できるかが問題だ」
 維新の橋下徹代表代行は東京都内であった記者会見で、脱原発の「30年代ゼロ」目標について繰り返し言及し、いらだちを見せた。
 念頭にあるのは脱原発を掲げて結党した日本未来の党だ。代表の嘉田由紀子・滋賀県知事は、維新を原発政策が後退したと批判して、争点化を狙っており、意識せざるを得ない。橋下氏は嘉田氏の「10年後の全原発廃炉」方針を「言うだけでやれなければ今まで(の民主党政権)と同じになる」と攻撃。あげくには「原発政策で政党間の違いなんか全然ない。自民党も民主党も言ってることは皆同じ」とまで言い切り、争点にはならないと主張した。
 しかし、そもそも「30年代ゼロ」の年限目標にこだわっていたのは橋下氏自身だ。10月24日には「30年代ゼロの方向性を目指すべきだ」と宣言。同26日には「脱原発のメカニズムだけでは、ずっと原発が続くこともある」と述べ、目標年限の必要性も強調していた。
 だが、旧太陽との合流の際に合意した基本政策では「脱原発依存」の表現さえ抜け落ち、みんなの党の渡辺喜美代表からも「脱原発を捨てた」と批判を受けた。危機感を抱いた浅田均政調会長は今月22日、旧太陽の片山虎之助参院議員に目標年限の復活を打診したが、片山氏は「決めうちする言葉は書くべきではない」と拒否した。
 未来の副代表は、もともと橋下氏の原発政策のブレーンだった飯田哲也・環境エネルギー政策研究所長だ。それだけに未来から脱原発で攻撃されるのは痛い。一方で内部には石原氏ら原発推進の旧太陽系を抱える。
 最終的に「脱原発依存」は復活したが、年限は骨太に付属する「政策実例」に「結果として30年代にフェードアウト(消滅)する」と書き込む玉虫色の決着になった。維新の原発政策は迷走の度合いを深めており、選挙対策を重視して政策より合流を優先した「野合」のしっぺ返しを受けている。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121130ddm003010082000c2.htmlより、
 渡辺氏は29日、維新の原発政策について「(旧太陽の母体となった)旧たちあがれ日本系に配慮したからか、あいまいな表現が散見される」とするコメントを発表した。
 政策の変遷は脱原発だけではない。維新八策では参加を明記した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)は、「国益に反する場合は反対」という条件がつくまでに後退した。衆院定数の半減方針も「議員定数3割から5割削減」と変わった。【高山祐、林由紀子】

 ◇強い保守色、成長重視路線 自民との違い薄れる
 骨太は冒頭で「前例と既得権益にしばられない大改革(グレートリセット)」を掲げ、既存政党との違いをアピールした。ただ、原発政策やTPPでは民主、自民両党との違いは薄れた。「二枚看板」の石原、橋下両氏の行政経験がアピールしやすい地方分権や統治機構改革を強調する内容だ。
 「小さい細々した話をしても仕方がない。要するに、この硬直した中央官僚の支配を壊すんだ」。石原氏は29日の記者会見で冒頭から「中央集権打破」の必要性をまくしたてた。
 その象徴が、消費税の地方税化と、地方交付税に代わる新たな財政調整制度となる地方共有税の創設だ。公務員制度改革についても「東京都政、大阪府政、市政でやったことを国でもやる」と2人の実績をアピールした。
 外交・安全保障では石原氏の意向を反映し自主憲法制定のほか、領土・領海の実効支配力強化、集団的自衛権の行使など保守色の強い政策が並んだ。ただ、自民党も国防軍や、集団的自衛権の行使などを政権公約に盛り込んでおり、差異は見えにくくなっている。
 経済財政政策でも、日銀法改正や「名目成長率3%以上」に言及した点は自民党と同じ。「財政金融一体の経済政策」による成長重視路線も自民党に近い。TPPも自民党の「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対」と大差なくなった。
 違いが見えにくくなったのは、年限や数値目標など具体的な手順をほとんど盛り込まなかったことも原因だ。橋下氏は会見で「政治家は大きな方向性を示す。行程表を作るのが仕事ではない」と強調したが、あいまいさを残すことで、選挙後の他党との連携の幅を広げる狙いもある。
 石原氏周辺は衆院選後をにらんで「自民党との関係を絶つわけにはいかない」と話す。一方で維新内には選挙後はみんなの党との連携を探る動きもある。選挙結果次第で立ち位置を探りたい維新の現状が反映しているが、路線対立の火種となる可能性もある。【坂口裕彦、田所柳子】

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