韓国大統領に朴槿恵氏 「日韓」好転模索か

http://mainichi.jp/opinion/news/20121220ddm003030155000c.htmlより、
クローズアップ2012:韓国大統領に朴氏(その1) 「日韓」好転へ模索
毎日新聞 2012年12月20日 東京朝刊

 19日投開票された韓国大統領選で与党・セヌリ党の朴槿恵(パククネ)氏(60)が野党・民主統合党の文在寅(ムンジェイン)氏(59)に勝利したことで、揺れる日韓関係の改善に向け動き出す。26日発足予定の安倍政権の出方を見極めつつ、来年2月の大統領就任式を立て直しの契機としたい考えだが、双方とも歴史や領土問題で歩み寄る態度は示しておらず、緊張関係がすぐに好転する見通しは立っていない。【ソウル西脇真一、吉永康朗】

 ◇「竹島の日」扱い注視
 「朴氏は日韓関係の改善を目指すと言っている。新しい自民党が韓国との関係を重視し両国が地域の発展のために努力することを願う」。韓国政府関係者は朴氏が日本側の動きを見極めつつ改善を模索すると指摘する。ただ、衆院選で圧勝した自民党が「憲法改正で自衛隊を国防軍に位置づける」などと掲げたことへの警戒は強い。
 韓国政府が特に気にするのは島根県が制定した2月22日の「竹島の日」の扱い。公約集では政府主催で祝う式典を開催すると明記している。来年はその3日後の2月25日に大統領就任式が控える微妙なタイミングだ。
 韓国政府関係者は「日本政府主催で行事を実施すれば、就任式に日本の首相や高官を招待するのも難しくなる」と懸念。日本の出方次第で両国の新政権はスタート時から険悪な雰囲気になりかねないと危惧する。別の韓国政府関係者は「『竹島の日』に日本政府がどう振る舞うか。それがリトマス試験紙となる」と漏らす。
 韓国政府は外国首脳らを招く大統領就任式直前に竹島問題で対立を先鋭化させないよう日本側に自制を求める意向だ。日本政府内にも対立をあおらず、就任式の際に首脳会談開催を模索する案が浮上している。
 民主化宣言後の88年2月に開かれた盧泰愚(ノテウ)大統領の就任式には当時の竹下登首相が出席、首脳会談へと続いた。03年2月の盧武鉉(ノムヒョン)大統領の際は小泉純一郎首相が、08年2月の李明博(イミョンバク)大統領には福田康夫首相がそれぞれ出席し、両国関係の重要性を確認した経緯がある。
 旧日本軍による従軍慰安婦などの歴史認識問題や、8月の李大統領による竹島(韓国名・独島(ドクト))上陸で、首脳同士によるシャトル外交が中断するなど悪化した関係を「就任式に日本の首相が出席することでリセットするちょうど良い機会になるのではないか」(韓国の大学教授)との見方が広がっている。

 ◇日本は「慰安婦」警戒
http://mainichi.jp/opinion/news/20121220ddm003030155000c2.htmlより、
 朴氏は公約で日本に特に言及はしていないが、11月の外国メディアとの記者会見では、領土問題や慰安婦問題では韓国の立場を強調しながらも「日本は大事な友邦で協力がとても重要だ」と指摘。さらに「日本や韓国は高齢化社会に入り、新たな成長動力が必要」として、日韓自由貿易協定(FTA)など経済協力の必要性にも言及した。国際経験を取り上げたテレビCMでは小泉元首相や安倍晋三自民党総裁とのツーショット写真も流れる。 冷え込んだ日韓関係だが、現在は閣僚会合を再開するなど改善ムードが出てきている。日本政府は既に始まっている日中韓FTA交渉などもテコに関係を改善させたい意向だ。このため、一時は強硬姿勢を見せた竹島問題での国際司法裁判所(ICJ)への提訴では、単独提訴に踏み切るかどうか慎重に判断している。
 北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射や核実験問題への対応も「東アジアの平和と安定が大事という基本は同じ。韓国の新政権も日米との協調重視路線は変わらない」(外務省幹部)とし、協調関係は継続できるとみている。韓国内では安倍氏のタカ派色に警戒感があるが、周辺は「安倍氏は一線を越えず、関係改善を優先するのではないか」と語る。
 ただ、李大統領の竹島上陸直後、朴氏陣営は韓国紙・朝鮮日報のアンケート調査に「国益のためになるなら(竹島)訪問を検討することもありうる」と回答。歴史や領土など敏感な問題は譲歩しない姿勢を示している。日本政府高官は「朴氏は慰安婦問題について日本に対応するよう強く言ってくるだろう。人権を重視する米国が同調する可能性がある」と警戒。「朴氏に期待し過ぎてはいけない」(同省関係者)と引き締める声もある。

 ◇父は故朴正熙元大統領 「選挙の女王」の異名も
 韓国を経済発展させた父・朴正熙(パクチョンヒ)元大統領と、銃弾に倒れた母・陸英修(ユクヨンス)さんへの今も根強い人気が、朴槿恵氏を大統領に押し上げたことは間違いない。一方で04年や今年4月の総選挙で党の厳しい情勢を挽回し、「選挙の女王」との異名も持つ。15年間の政治経験が今回、結実した。
 絶大な権力を持つ大統領の長女として青瓦台(大統領官邸)で育った。それだけに、母は質素な生活を心がけ、自身は両親の顔に泥を塗らないように「大学時代、誰もがしている合コンに一度も行けなかった」と自著で明かしている。
 それでも「庶民の生活が分からないお姫様」との批判はついて回った。感情の起伏をあまり表に出さず、「コミュニケーションができない」と若年層に敬遠されもした。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121220ddm003030155000c3.htmlより、
 しかし、男性からみても「強い女性だ」と言わしめるタフさが「いずれ大統領に」との期待につながった。06年5月、ソウル市内での遊説中にカミソリで右頬を切られて重傷を負っても政治活動を続けた。「国にすべてをささげる」として独身を貫いてきた。
 子育て経験がなく、「女性」をどこまで前面に出すか、陣営に迷いはあったようだが、最終的に「準備された女性大統領」をキャッチフレーズにした。英、仏、中、スペイン語に堪能。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121220ddm002030142000c.htmlより、
クローズアップ2012:韓国大統領に朴氏(その2止) 対北朝鮮、米と協調
毎日新聞 2012年12月20日 東京朝刊

 ◇ミサイルで対話一転
 韓国大統領選で当選を決めた与党セヌリ党の朴槿恵(パククネ)氏は北朝鮮政策で「前提条件なしの対話」を掲げてきた。李明博(イミョンバク)政権下で悪化した南北関係の改善が必要との認識からだ。しかし、選挙中の12日に北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」名目で事実上の長距離弾道ミサイル発射実験を強行したことを受け、米国など国際社会と歩調を合わせた形での対北朝鮮政策を模索することになりそうだ。
 朴陣営の外交ブレーンを務めるセヌリ党国会議員の一人は「何もなかったかのように対話をするのは問題だ。ただ、北朝鮮に対しては対話を通じてメッセージを伝えなくてはならないということもある。公開、非公開などの形はともかくとして接触は必要だ」と、ミサイル実験のために北朝鮮政策が困難さを増したことを強調する。
 ◆安堵の米
 一方、米国では、中国と北朝鮮に融和的だった盧武鉉(ノムヒョン)前政権の流れをくむ最大野党・民主統合党の文在寅(ムンジェイン)氏が当選すれば、対中、対北朝鮮政策で再び米国と距離を置こうとするのではないかとの警戒感があった。このためオバマ米政権は保守系の朴氏の当選に、ひとまず安堵(あんど)しているとみられる。
 韓国外交に詳しい米外交問題評議会のスコット・スナイダー上級研究員は18日、「朴政権は米国との強固な関係を維持しながら中国との関係を強めるだろう」との見解を発表した。
 朴氏は選挙戦で、北朝鮮との対話の必要性を認める一方、経済支援の条件として「非核化」を北朝鮮に求めた。在ワシントン外交筋は「朴氏の対北朝鮮政策は、北朝鮮への積極的関与を求める文氏よりも米国の政策に相対的に近い」と指摘し、オバマ政権にとって朴氏当選は「朗報」との見方を示した。
 ◆中国は関係維持
 また、中国は日本との緊張関係が続くなか、韓国とは良好な関係を維持したい考えだ。中国外務省の華春瑩(かしゅんえい)副報道局長は19日の定例記者会見で韓国の記者から「新大統領に何を期待するか」と問われ、「韓国側とともに現在の良好な関係を基礎として相互信頼をさらに深め、協力を強化しながら戦略的パートナー関係を発展させていきたい」と述べた。ただ、北朝鮮をめぐる対応では中韓に温度差があり、李明博大統領の任期中には南北関係の悪化に中国が振り回されてきた面は否定できない。中国としては「事態のエスカレートを避ける対応」(中国外務省報道官)を今後も韓国側に働きかけていくとみられる。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121220ddm002030142000c2.htmlより、
 また、北朝鮮は経済交流が劇的に増加した進歩系政権時代の南北関係に戻す戦略で、文氏の政権誕生を望んでいた。一方、02年には訪朝した朴氏に金正日総書記が会い手厚く遇している。【ワシントン白戸圭一、北京・成沢健一、ソウル米村耕一】

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121220/k10014310941000.htmlより、
韓国との関係改善 道筋を探る
12月20日 5時48分

韓国の新しい大統領にパク・クネ氏が選ばれたことについて、政府は、パク氏が日本を重要な友好国と位置づけていることなどから、前向きに受け止めています。
ただ、韓国国内には、歴史認識の問題などへの厳しい世論があるほか、来週発足する安倍新政権に対する警戒感があり、こうした点も踏まえて関係改善に向けた道筋を探っていくことになりそうです。
パク・クネ氏は、1965年に日韓国交正常化を実現したパク・チョンヒ元大統領の長女で、保守系の政治家として豊富な経験があり、政府関係者は、「パク氏は外交面でも現実的な判断をするだろう」とみています。
そして、パク氏が日本を重要な友好国と位置づけていることや、北朝鮮に対しても、日本と同様、「きぜんとした態度で臨む」としていることなどから、政府は、今回の選挙結果を前向きに受け止めています。
ただ、韓国国内には、歴史認識の問題などへの厳しい世論があるほか、自民党の安倍総裁が憲法を改正して自衛隊を「国防軍」に位置づけると主張していることなどから、来週発足する日本の新政権に対する警戒感があります。
パク氏も、島根県の竹島については韓国固有の領土だとしているほか、いわゆる従軍慰安婦問題などで日本に前向きな対応を求めています。
政府は、こうした点も踏まえて関係改善に向けた道筋を探っていくことにしていて、外務省の幹部は、「来年2月に行われるパク新大統領の就任式の機会に日韓首脳会談を行い、動きを本格化させたい」しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121219/k10014307711000.htmlより、
政府 歴史問題などで韓国新政権注視
12月19日 22時12分

韓国の大統領選挙で韓国の公共放送、KBSテレビが与党・セヌリ党のパク・クネ氏の当選が確実になったと伝えたことについて、日本政府は、パク氏が北朝鮮政策で日本に近い考え方を示していることなどから、日韓関係の改善に一定の期待が持てるとしながらも歴史認識の問題などで新政権がどのような姿勢を示すか注視していく必要があるとしています。
パク・クネ氏は、1965年に日韓国交正常化を実現したパク・チョンヒ元大統領の長女で、セヌリ党の前身のハンナラ党で代表を務めるなど、保守系の政治家として豊富な経験を持っています。
政府関係者は「パク氏は外交面でも大局的な観点から現実的な判断をするだろう」とみており、日本政府としては、パク氏が大統領に就任すれば、島根県の竹島を巡る問題などで悪化した日韓関係の改善に一定の期待が持てるとしています。
また、対北朝鮮政策についても、パク氏は、挑発行為を抑える強力な抑止力が必要で、北朝鮮に毅然とした態度で臨むと日本に近い考え方を示しており、日本政府は、引き続き、日本、アメリカ、韓国の3か国の連携を軸に、拉致、核、ミサイルといった問題の解決を北朝鮮に迫っていく方針に変わりはないとしています。
一方で、パク氏は、今月行われたテレビ討論で、日韓関係を巡って、「過去を越えて未来を見通す幅広い考え方も重要だが、何よりも日本の正しい歴史認識が必要だ」と発言しており、日本政府は、歴史認識の問題などで新政権がどのような姿勢を示すか注視していく必要があるとしています。

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