日本郵政 「このまま上場は心配だ」

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2012年12月22日(土)付
日本郵政―このまま上場は心配だ

 日本郵政のトップ人事が波紋を広げている。
 斎藤次郎社長が任期半ばで退任し、坂篤郎副社長が昇格した。旧大蔵省(現財務省)の元「大物次官」から、同じ役所の後輩への交代である。
 元民主党代表の小沢一郎氏に近い斎藤氏は、自民党との関係がよくない。第1次安倍内閣で官房副長官補を務めた坂氏にスイッチして、政権交代を無難に乗り切り、2015年秋に予定される株式上場の準備を急ぐ算段のようだ。
 しかし、新政権発足前の「政治の空白」を突いたかのような交代劇に、さっそく自民党幹部から批判があがっている。
 日本郵政は政府が100%の株式を持つ。しかも、上場という民営化の本番に向けた大切な人事であり、7兆円と見こまれている上場益は復興財源に回される。
 政権交代後に、政府とも協議し、民間人も含めた候補から人選するのが筋だ。元大蔵官僚によるたらい回しでは、民営化の趣旨にも沿わない。
 懸念される点は、ほかにもある。子会社のゆうちょ銀行とかんぽ生命の新規業務をどう認めていくかという問題だ。
 上場に向け収益性を高める必要はあるが、民間とくに中小金融機関との公正な競争をはかる必要がある。
 今年4月の郵政民営化法の改正で、お目付け役の民営化委員会も一新された結果、新規業務への参入が弾力的に認められるようになった。学資保険の新商品に続き、住宅ローンなど融資業務への条件付き参入も容認され、あとは金融庁が銀行法などに基づく認可を出すだけだ。
 だが、かんぽ生命への検査で10万件に及ぶ保険金不払いが見つかるなど、日本郵政の管理体制に問題が浮上している。
 管理レベルが低いまま新規業務を拡大し、株式上場へとなだれ込むことは、のちのち大きな問題を招きかねない。
 金融庁は、日本郵政の金融機関としての実力を厳正に見極めてほしい。
 株式上場による財源確保を優先して、収益力の強化に配慮しすぎれば、政府による業績テコ入れと疑われる。郵政がいくら「暗黙の政府保証」はないと否定しても、民間の懸念は深まるだろう。
 その点で、子会社2社の株式を完全売却する期限が、民営化法改正で消えたままなのも問題だ。政府の影響力が温存されることは不信を招く。2社の上場スケジュールも早く明らかにすべきだ。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121222/biz12122203240005-n1.htmより、
産経新聞【主張】郵政社長人事 駆け込み交代はおかしい
2012.12.22 03:23 (1/2ページ)

 あまりに姑息(こそく)ではないか。日本郵政の斎藤次郎社長が突然退任し、代わりに坂篤郎副社長が昇格したトップ人事だ。
 郵政改革は民主党政権下で本来の完全民営化方針が転換され、主導してきたのが財務省(旧大蔵省)OBの斎藤氏や坂氏らだ。26日には自民党の安倍晋三新政権が発足するため、直前に駆け込む形で社長を交代したとしかみえない。
 日本郵政は新政権にきちんと経営内容などを報告した上で、人事の承認を得るのが筋だった。石破茂自民党幹事長も「政権交代期に重要人事を行うのは許されない」と反発している。
 安定した事業を展開するためにも、日本郵政は新政権と密接な連携を図るべきだろう。
 斎藤氏は3年前の民主党政権誕生に伴い、連立相手で当時国民新党代表の亀井静香氏や民主党幹事長の小沢一郎氏らに推されて社長に就いた。自民党の政権復帰で「退任を迫られる」との見方もあり、今回は新内閣発足前に坂氏に引き継ぐことでポストや路線を守ったと勘ぐられても仕方ない。
 斎藤氏は記者会見で「日本郵政は株式会社であり、取締役会で了承を得ることがすべてだ」と手続きに問題はないと強調した。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121222/biz12122203240005-n2.htmより、
2012.12.22 03:23 (2/2ページ)
 だが、政府は同社に100%出資し、株主総会で役員を解任できる立場にある。「新たな株主」に代わる直前に急いで社長が交代する理由は見当たらない。
 政府の郵政民営化委員会は18日、日本郵政グループのゆうちょ銀行が申請した住宅ローンなどの新規事業を認めることを決めた。だが、銀行業界が「融資総量の規制などの歯止めもなく、民業圧迫につながる」と強く反発する中での決定だ。これも金融事業の拡大方針を既成事実化するための駆け込みではないのか。
 改正郵政民営化法には自民と公明両党も賛成し、郵政グループ株を東日本大震災の復興資金に充てるために一部売却することも決まっている。円滑な株式売却を果たすためにも、日本郵政は厳しく経営改革に取り組む必要がある。
 日本郵政を財務省の新たな天下りポストにすることも許されない。官僚OBを全て排除するわけではないが、既に日本政策投資銀行など他の政府系金融機関では民間人をトップに招いている。
 「天下り根絶」をうたったのは民主党だったはずだ。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121221/k10014348791000.htmlより、
郵政社長人事“批判あたらず”
12月21日 13時47分

日本郵政が今月19日に社長人事を決めたことに対し、自民党内から「政権移行期の人事は認められない」などと批判が出ていることについて、下地郵政民営化担当大臣ら関係閣僚は、記者会見で「人事に違法性はない」などと述べ、批判は当たらないという認識を示しました。
日本郵政は今月19日、グループの再編など経営の改革に一定のメドがついたとして、斎藤次郎社長が退任し、後任に斎藤氏と同じ旧大蔵省出身の坂篤郎副社長が昇格する人事を決めました。
これに対し自民党内では、石破幹事長が「政権の移行期に、このような重要な人事をすることは認められない」と述べたほか、菅幹事長代行も「社長を財務省内でたらい回ししており、官僚がやりたい放題やっている」と批判しています。
これについて下地郵政民営化担当大臣は閣議のあとの記者会見で、「社長の後任に副社長が昇格するのは、事業の継続性の観点からすれば当たり前だ。自民党が政権交代したら社長を決める権限まで自分たちにあるかのような話をしているのは本末転倒であり、今回の人事に違法性はない」と述べました。
また樽床総務大臣も「民間企業の人事であり、われわれがとやかく言うべきものではない」と述べ、日本郵政の人事に対する批判は当たらないという認識を示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121219/k10014289481000.htmlより、
日本郵政 斎藤社長が退任 後任に坂副社長
12月19日 12時19分

「日本郵政」は、グループの再編など、経営の改革に一定のめどがついたとして、斎藤次郎社長が退任し、後任に坂篤郎副社長が昇格する人事を正式に決めました。
これは、19日開かれた日本郵政の臨時取締役会で決まったものです。
斎藤氏は元大蔵事務次官で、3年前の政権交代の際に、当時の亀井郵政改革・金融担当大臣の意向を受ける形でトップに起用され、経営の改革を進めてきましたが、ことし10月に改正郵政民営化法が施行され、それまでの5社体制から4社にグループが再編されるなど、一定のめどがついたとして、19日付けで退任することが正式に決まりました。
斉藤氏は会見で、「3年余りグループの経営を預かり、やるべきことはやったという思いから、いい潮時だと判断した」と述べました。
また、20日付けで後任の社長に就任することが決まった坂氏は、同じく旧大蔵省出身で、現在、副社長を務めていて、「郵便や郵貯、簡保といった、それぞれの事業の課題を、一つ一つ解決し、グループ全体の将来性を確かなものにしていきたい」と抱負を述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121219/k10014283001000.htmlより、
日本郵政 斎藤社長退任へ
12月19日 6時55分

「日本郵政」は、グループの再編など経営改革に一定のめどがついたとして斎藤次郎社長が退任し、後任に坂篤郎副社長を昇格させる人事を固めました。
日本郵政では、民営化直後から社長を務めた西川善文氏の退任後、平成21年10月に元大蔵事務次官の斎藤次郎氏が社長に就任していました。
その後3年にわたって斎藤社長がトップを務めてきましたが、ことし10月に改正郵政民営化法が施行され、グループの再編など経営改革に一定のめどがついたとして、日本郵政は斎藤社長が退任し、後任には旧大蔵省出身の坂篤郎副社長を昇格させる人事を固めました。
日本郵政はこうした人事を、19日に臨時の取締役会を開いて正式に決め、午後に発表することにしています。

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