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月別アーカイブ: 1月 2013

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015209391000.htmlより、
柔道女子 JOCが特別調査チーム
1月31日 22時2分

柔道女子の日本代表の強化合宿で監督などから選手への暴力行為があった問題で、JOC=日本オリンピック委員会は、選手への聞き取り調査を進めるため、理事や弁護士をメンバーとする特別の調査チームを作ることを決めました。
この問題は、柔道女子日本代表の園田隆二監督やコーチが合宿中に複数の選手に対し、暴力行為などをしたとして、ロンドンオリンピックの代表を含む選手15人が去年12月にJOCに告発する文書を提出し、指導体制の改善を求めたものです。
この問題を受けて、JOCは31日、都内で緊急の役員会議を開き、およそ20人の理事と監事が集まって今後の対応を協議しました。
JOCは全日本柔道連盟に対し、告発した選手15人への聞き取り調査をするよう求めていましたが、会議の結果、JOCが中心となって特別の調査チームを作り、進めていくことを決めました。メンバーはJOCの理事や弁護士で、今後15人の選手から直接、聞き取りをしていくということです。
また、選手からの悩みを受け付ける新しい相談窓口を設置することも決まりました。
JOCの竹田恒和会長は会議のあと、「選手の指導と暴力行為について、一般の常識と競技団体の常識に差があったと受け止めている。今後はスポーツ界から暴力を完全に取り除くことがJOCの使命になる」と話しました。
JOCは同じような問題が、ほかの競技でも起きていないか把握するため、それぞれの競技団体に対して、調査を求めることも決めました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2013013100703より、
園田監督が辞意表明=上村会長はJOC強化本部長辞任-柔道女子暴力問題

 柔道の日本代表を含む女子選手15人が、監督らの暴力、パワーハラスメント行為を受けていたと告発した問題で、園田隆二日本代表女子監督(39)は31日、東京都文京区の講道館で記者会見し、「今回の件で強化に携われない」と語り、辞任する意向を表明した。上村春樹全日本柔道連盟会長は、日本オリンピック委員会(JOC)の選手強化本部長を辞任した。
 園田監督は「暴力行為があったのは事実。暴力という観点で、選手に手を上げた意識はない。選手にもう一踏ん張りしてほしくて、手を上げてしまったのが事実」と釈明。「今後も私が続けると、選手に不安を与え、選手も負担に感じると思う」と述べ、強化の役職から退く理由を説明した。
 全柔連は昨年9月に女子選手の訴えを受け、園田監督に始末書提出と厳重注意処分を科したが、11月に監督続投を発表した。
 その後、15人の女子選手が合宿や大会中に平手で殴られたとJOCに告発した。園田監督は事実関係を認めたが、全柔連は「本人が深く反省している」として、1月19日に戒告処分を科し、事態が発覚した後の30日には監督を続投させる方針を示していた。(2013/01/31-20:16)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013101001494.htmlより、
柔道、園田監督が辞意表明 女子代表への暴力で
2013年1月31日 19時07分

 ロンドン五輪代表を含む柔道のトップ選手15人から暴力行為とパワーハラスメントを告発された女子日本代表の園田隆二監督(39)が31日、東京都文京区の講道館で記者会見し、「選手に対しては本当に申し訳ない。私の指導力不足だった」と謝罪し、辞意を表明した。全日本柔道連盟(全柔連)に近く進退伺を提出する。
 全柔連の上村春樹会長らは留任させる方針だったが、同監督は「問題がクローズアップされ、これだけ迷惑をかけているのに、これ以上続けていくのは難しい」と決断した。2月1日にも出される進退伺を全柔連が受理すれば、辞任が決まる。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013100924より、
暴力行為、極めて遺憾=菅官房長官

 菅義偉官房長官は31日午後の記者会見で、柔道女子日本代表らが監督からの暴力行為を告発した問題について「暴力やパワーハラスメントといった行為は決して認められるものではない。今回の事案は極めて遺憾だ」と述べた。
 東京五輪招致への影響に関しては、「今回のことに懸念を持たれないよう、日本オリンピック委員会(JOC)が迅速に対応すべきだ」と指摘した。(2013/01/31-18:50)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013101001538.htmlより、
暴力問題、所属の警視庁も調査 園田監督の処分検討
2013年1月31日 18時37分

 柔道女子日本代表の園田隆二監督らによる暴力問題で、園田監督が所属する警視庁が事実関係の調査を始めたことが31日、分かった。警視庁幹部は「暴力行為が確認されれば、処分も検討する」としている。
 警視庁によると、在籍する教養課が29日夜、電話で事情を聴き、30日には面談した。教養課が電話するまで、園田監督から暴力問題についての報告はなかった。
 園田監督は1996年に入庁、2004年から全日本柔道連盟に派遣されている。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015201831000.htmlより、
柔道・園田監督 辞意表明
1月31日 18時19分

柔道女子の日本代表の強化合宿で暴力行為があったとして、全日本柔道連盟から戒告処分を受けた園田隆二監督が「これ以上、強化に携わっていくことはできない」と述べ、監督を辞任したいという考えを示しました。
この問題は、柔道女子の日本代表の強化合宿で、園田隆二監督やコーチが選手に対し、暴力行為やパワーハラスメントととられる行為をしたとして、ロンドンオリンピックの代表を含む選手15人が、JOC=日本オリンピック委員会に告発する文書を提出し、指導体制の改善を求めたものです。
この問題で、園田監督は31日、東京・文京区で記者会見し、「私の行動、言動で、大変ご迷惑をおかけしていることを深く反省しています」と陳謝しました。
そのうえで、園田監督は「これ以上、強化に携わっていくことはできないと考える。この問題がクローズアップされるなかで、私自身、続けていくのは難しいと考えた」と述べ、監督を辞任したいという考えを示しました。
また、選手への暴力行為については、具体的な内容は再調査中なのでコメントは控えたいとしながらも、「私自身は、暴力という観点で選手に手を上げたっていう認識は全くありません。選手に対してもうひとふんばりしてほしい、頑張ってほしいという気持ちなどから手を上げてしまった」と話し、「私自身の一方的な信頼関係だった。選手たちに対しては本当に申し訳ないと思っております」と謝罪しました。
園田監督は会見後に、進退伺を提出する考えを示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015192581000.htmlより、
警視庁 園田監督から事情聞く
1月31日 14時15分

柔道女子日本代表の園田隆二監督が所属する警視庁は、30日から事実確認のため園田監督から事情を聞いていて、「警視庁として処分が必要と判断されれば、処分する」としています。
園田監督は、平成8年に警視庁に入り、現在、巡査部長です。
教養課の柔道指導室に所属し、「助教」として柔道を指導する立場ですが、日本代表の監督を務めているため、警視庁で指導することはほとんどないということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015191321000.htmlより、
谷亮子議員“全柔連は賢明な判断”
1月31日 14時6分

柔道女子の日本代表の強化合宿で監督などから暴力行為があった問題で、オリンピックの女子柔道で2度金メダルを獲得した、生活の党の谷亮子参議院議員は国会内で記者団に対し、「事実であれば本当に残念なことだし、非常に心配している。中学生のころから日本代表に20年近くいたが、園田監督は人間性のすばらしい立派な監督だったし、歴代の監督をみても暴行や暴力的な指導は一切なかった」と述べました。
そのうえで、谷氏は「今回の処分は、選手も監督も真剣に取り組んでいるなかで、全日本柔道連盟が決めた賢明な判断だと思うが、これで選手の芽が摘まれたり監督として再建できなくならないよう、すべての人が能力を発揮できる環境を作っていくのが国の責任だ」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015189421000.htmlより、
文科相 暴力行為“ほかの競技も調査を”
1月31日 11時58分

柔道女子の日本代表の強化合宿で監督などから暴力行為があった問題で、下村文部科学大臣は、JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長を文部科学省に呼び、事実関係を把握するとともに、ほかの競技でも同様のケースがないか調査するよう求めました。
この中で、日本オリンピック委員会の竹田会長は「スポーツの分野で暴力が問題となっていたことから、指導者の意識改革は重要だと考え、指導に当たってきたが、新たな問題が起きたことは大変残念だ。心からおわび申し上げる」と陳謝しました。
これに対して、下村文部科学大臣は「スポーツにおいて暴力は許されないということは『オリンピック憲章』の中でも明確にうたわれている。国際的な目安の中で、調査を主体的に進めてほしい。また、ほかの競技についても、暴力がないか調査してもらいたい」と述べました。
そのうえで、下村大臣は「2020年のオリンピックとパラリンピックの東京招致に影響が出ないよう、早めに対応し、日本のスポーツ界への信頼が回復するよう対応してほしい」と述べました。
会談のあと、竹田会長は記者団に対し「スポーツ界の体質改善が必要だと感じている。今後、JOCの理事会を開くなどして適切な対応をしていく」と述べました。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年1月31日(木)付
女子柔道暴力―JOCが乗り出せ

 柔道女子のトップ選手が、監督やコーチから暴力を含むパワーハラスメントを受けたと日本オリンピック委員会(JOC)に告発していた。
 ロンドン五輪のメダリストを含む15人による異例の訴えだ。
 園田隆二監督は事実だと認めているのに、全日本柔道連盟は戒告処分にとどめ、留任させる意向だ。戒告とは、要するに文書と口頭での注意だろう。
 誤った判断だ。
 選手は、指導陣が留任したことへの不満を訴えている。信頼を失った監督が続けても、まともなチームに戻れない。
 日本のお家芸だった柔道は、五輪でつねに金メダルを期待されてきた。監督にかかる期待は大きい。だからといって、熱血指導の名を借りた暴力やパワハラは許されない。
 この世界の上下関係は、ただでさえ厳しい。五輪での活躍を夢見る選手たちは、代表を選ぶ権限が監督にあるから、嫌な思いをしても、泣き寝入りしがちな弱い立場にある。
 園田監督が率いたロンドン五輪で、日本女子のメダルは3個だった。北京の5個、アテネの6個を下回った。
 かつてスポーツ漫画で描かれた根性主義や精神論などで勝てるほど、スポーツの世界は甘くない。選手の意識も時代とともに変わっている。
 大阪市立桜宮高のバスケットボール部で顧問から暴力を受けた主将が自殺した事件をきっかけに、スポーツ界と暴力の関係が噴出している。そうした体質は一掃すべきだ。
 JOCの対応も鈍かった。選手たちは全柔連に窮状を訴えても状況が改善しなかったから、JOCに望みを託した。
 JOCは選手に話を詳しく聴き、その内容を全柔連にただすべきだった。
 しかし、積極的でなかった。強化合宿、海外遠征をひかえ、選手たちは事態が変わらないことに業を煮やし、JOCに自ら出向いて訴えたという。
 それなのにJOCは今も、全柔連が主体になって問題を解決するよう求めている。
 不祥事がおきた場合は、利害のない第三者委員会に調査をゆだねるのが筋だ。最近は企業や学校でもそうしている。
 スポーツ基本法は「スポーツを行う者の権利利益の保護」をうたう。アスリートの多くは五輪を最高の目標に掲げる。東京がめざす2020年五輪招致も9月に開催都市が決まる。
 世界の信頼を失わないためにも、JOCは解決へのリーダーシップを示す責任がある。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130131/crm13013103250003-n1.htmより、
産経新聞【主張】女子柔道の体罰 「愛のムチ」とはいえない
2013.1.31 03:25 (1/2ページ)

 全日本柔道連盟は、園田隆二女子代表監督らによる選手への暴力行為を認め、謝罪した。戒告処分の園田監督は、代表監督に留任する。選手との信頼関係が崩壊したまま、次の五輪を本当に目指せるのか。処分は甘いといわざるを得ない。
 昨年12月に日本オリンピック委員会(JOC)に届いた告発文は、ロンドン五輪代表を含む選手15人の連名によるもので、監督らによる「平手打ちや竹刀でたたく、足で蹴る」などの暴力行為を訴えていた。
 国の名誉を背負って五輪などで勝利を目指す代表選手の強化と、学校教育における体罰問題を同列に論じるわけにはいかない。それでも園田監督らの行為は、とても「愛のムチ」とはいえない。
 現実にスポーツの世界で、指導者による熱血指導で立ち直った、好成績に結びついたとの成功談を聞くことはある。
 「愛のムチ」の存在まで全否定することはない。ただしそれは、師弟間に信頼関係があり、指導者の側にあふれる愛情があり、結果として事態が著しく好転した場合に限られる。
 ロンドン五輪で日本女子柔道の獲得したメダルは金銀銅各1個にとどまり、前回の北京大会を大きく下回った。大会後にトップ選手が連名で監督を訴えるようなチームでは、勝利を目指す集団とは、ほど遠かったのだろう。
 ロンドンで金メダルゼロの大惨敗に終わった男子柔道では、大会後に代表監督が交代した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130131/crm13013103250003-n2.htmより、
2013.1.31 03:25 (2/2ページ)
 若い井上康生新監督は就任会見で、「先輩方の技術、練習方法を受け継ぐことも大切だが、時代は流れている。医科学的な視点を取り入れ、今の時代にあった戦略、戦術も考える。練習内容は大幅に変わる」と話した。
 同じ姿勢は、女子柔道にも、他競技にも求められる。
 全柔連は昨年9月に事態の一部を把握し、11月には園田監督が始末書を提出していた。JOCにも12月には告発文が届いていた。
 だが、両団体とも、大阪市立桜宮高校の体罰が社会問題化するなか、報道があるまで問題を公表してこなかった。この隠蔽(いんぺい)体質も深く反省すべきだ。
 講道館柔道の創始者で、日本人初の国際オリンピック委員会(IOC)委員の嘉納治五郎氏は、優れた教育者でもあった。先達の名を辱めてはならない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131k0000m070091000c.htmlより、
社説:女子柔道暴力 「戒告処分」でいいのか
毎日新聞 2013年01月31日 02時30分

 女子柔道のロンドン五輪代表選手らが全日本女子の園田隆二監督らから暴力やパワーハラスメントにあたる行為を受けていた。暴力を伴うスポーツ指導が学校の運動部活動だけでなく、オリンピックのメダル争いをするトップスポーツの場においても行われていたことになる。歴史と伝統ある競技団体として、全日本柔道連盟(全柔連)はおざなりの処分で済ますのではなく、原因究明と再発防止に向け、柔道ファンを含めた多くの人が納得するような実効的な対策を望みたい。
 「女子日本代表チームにおける暴力及びパワハラについて」と題する告発文が昨年12月、15人の連名で日本オリンピック委員会(JOC)に提出され、全柔連が園田監督に聞き取り調査をしたところ、認めた。練習での平手、竹刀での殴打や暴言、負傷している選手への試合出場の強要などを挙げ、全柔連に指導体制の刷新を求める内容だという。
 実はロンドン五輪終了後の昨年9月下旬にも「園田監督が暴力行為をしている」との通報が全柔連に入っていた。聞き取り調査の結果、全柔連は「ほぼ事実」と断定し、園田監督に始末書を提出させ、厳重注意処分で済ませていた。
 その後、16年リオデジャネイロ五輪に向けて、園田監督の続投が決まったことで、選手たちは抜本的な対策をとらない全柔連への不信を募らせた可能性が高い。そして、統括団体であるJOCに対し、スポーツ界では極めて異例といえる集団告発に踏み切ったのだろう。
 監督と選手という絶対的な上下関係の中で選手は監督の指導方針に従うことが要求される。少しでも異を唱えれば、海外派遣や強化合宿などの選手選考で不利益を被るかもしれないと選手は思いがちだ。そのため理不尽と思えるような指導に対しても我慢せざるを得ない。学校の運動部もほぼ同じ構図だ。
 選手たちの勇気ある告発に対して全柔連は倫理推進部会を開き、今月19日付で園田監督と元強化コーチに文書による戒告処分を言い渡した。解任せず続投させる理由として本人が反省していることなどを挙げている。告発した選手たちはどう受け止めたか。
 現職の警察官でもある園田監督の選手への暴力行為は、全柔連が把握しているだけでも10年8月〜12年2月の計5件で、半ば常態化していたことをうかがわせる。選手との信頼関係を再構築するため全柔連としてすべきことは、まず指導体制の刷新を検討することではないか。暴力排除の覚悟を疑われるような処分で済ませていては、いくらメダルを獲得しても国民に夢と勇気と感動を与えることなどできないだろう。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015172021000.htmlより、
JOC“全柔連の調査は不十分”
1月30日 18時2分

柔道女子の日本代表の強化合宿で選手15人が監督などから暴力行為などがあったとしてJOC=日本オリンピック委員会に告発した問題で、JOCは全日本柔道連盟に対して調査が十分ではないとして選手にも聞き取り調査をするよう指導したことを明らかにしました。
この問題は、柔道女子日本代表の強化合宿で園田隆二監督やコーチが複数の選手に対し、平手でたたくなどの暴力行為やパワーハラスメントととられる行為をしたとしてロンドンオリンピックの代表を含む選手15人が去年12月にJOCに告発し指導体制の改善を求めたものです。
全日本柔道連盟は監督などの戒告処分を決めましたが、告発した選手の氏名が明らかにされていないことから選手の聞き取り調査を行っていませんでした。
これについてJOCの市原則之専務理事は30日午後、東京都内で会見し、「選手の聞き取りをしていないことは不十分だ。われわれとしては早急に選手に話を聞くように要望した」と話し、JOCの職員立ち会いの下、聞き取り調査をするよう指導したことを明らかにしました。
そのうえで今後の指導体制について、「選手と指導者の信頼関係があるかどうか、出直しができるのかが重要だ。人事については越権行為になるが指導ということでお話しすることはできる」と話しました。
そして「今後も同じような問題はあると思うのでしっかり対応していかないといけない。これを契機にJOCも反省してさまざまな改革を進めていきたい」と話しました。
また、JOCの竹田恒和会長は「JOCに加盟するスポーツ団体で今回、このようなことがあったことは大変申し訳ない。よく内容を精査して、全日本柔道連盟には必要な指導をしていきたい」と話しました。
そのうえで、竹田会長はこの問題については「つい最近知った」とこたえるにとどめました。

元代表選手ら“熱意ある監督”“氷山の一角”
今回の問題で、オリンピック柔道の元日本代表の女子選手は、NHKの取材に対して、園田監督が指導の過程で暴力行為を行っていたことを認めたうえで、「合宿でみんなが練習に打ち込んでいるときに勝手に水を飲みに行った選手を平手で殴ったり、竹刀でたたいたりしたこともあったが、園田監督ほど熱意のある監督はいない。処分が出たあとは指導陣と選手たちが以前より話をして、変わろうとしているようだ」と話しています。
同じく、オリンピック元日本代表の男子選手は「確かに殴ったり、蹴ったりはあった。柔道界では指導者がたたくことはよく見かけるし、今回の一件は氷山の一角に過ぎない。多少、けがをしてても試合に出るよう選手を指導するのは、園田監督個人の考えではなく、日本代表の方針であり、それに選手が反発したのだと思う。園田監督は、選手のことをよく考えているが、監督自身が殴ることが指導の選択肢の1つという環境の中で育ったことも背景にあると思う」と述べ、代表合宿でも、暴力行為が恒常的に行われていると説明しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015159871000.htmlより、
柔道選手告発 全柔連が園田監督を戒告
1月30日 14時44分

柔道女子の日本代表の強化合宿で暴力行為があったとして、選手15人が園田隆二監督などを告発する文書をJOC=日本オリンピック委員会に提出した問題で、全日本柔道連盟は、問題を陳謝するとともに園田監督を戒告処分にしたことを明らかにしました。
この問題は、柔道女子のロンドンオリンピックの代表を含む選手15人が、去年12月、JOCに対し、日本代表の強化合宿で園田監督やコーチに複数の選手に対し、平手でたたくなどの暴力行為やパワーハラスメントととられる行為があったと告発し、指導体制の改善を求めたものです。
全日本柔道連盟は30日、東京・文京区で記者会見を開き、小野沢弘史専務理事が暴力行為があったことを認めたうえで陳謝しました。そのうえで小野沢専務理事は、園田監督と元男性コーチを今月19日付けで、戒告処分にしたことを明らかにしました。
全日本柔道連盟の調査では、園田監督の暴行は、平成22年8月から去年2月までの間に合わせて5回あり、調査に対し園田監督は「合宿中に指示どおりに動かないと殴った」とか、「棒で胸を小突いた」と説明したうえで、「勝たせたいという気持ちが強すぎて手を上げてしまった」などと釈明したということです。全日本柔道連盟では、園田監督が過ちを認識し深く反省し、指導力や情熱を持っていることなどから引き続き、監督として指導させると話しています。
一方、全日本柔道連盟では、こうした問題が2度と起きないよう強化委員会の中に新たに相談窓口を設置し、選手と指導者のコミュニケーションを密にしていきたいとしています。
全日本柔道連盟では、こうした対策などをまとめた文書を今月25日にJOCに対し、提出したということです。

全柔連が説明した問題の経緯
全柔連=全日本柔道連盟は、30日午前開いた記者会見で、問題の経緯を次のように説明しました。
▽去年9月、強化合宿で暴力行為があったという情報が全柔連の執行部入り、園田隆二監督と選手の双方に聞き取り調査をした結果、暴行の事実があったと判断し、去年11月28日に園田監督が選手に対して謝罪したということです。
▽全柔連では園田監督の謝罪で、問題は収束したとみていましたが、その後、先月になって、JOC=日本オリンピック委員会から選手15人の連名による監督、コーチの暴力行為を告発する文書が来たことを知らされたということです。
▽このため全柔連では、倫理推進部会を開き、改めて園田監督から事情を聞いたところ暴行の事実を認めたため、園田監督と元コーチを今月19日付けで、戒告処分にしたということです。
また、今回、告発文を提出した選手について、全柔連ではJOCから受け取った文書では氏名が伏せてあったため個々の選手について分からないとしています。
全柔連では、JOCに対して、今月25日にこれまでの対応策などをまとめた文書を提出したということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015207231000.htmlより、
原発安全基準骨子案まとまる
1月31日 20時59分

深刻な原発事故に備えて新たに義務づけられる安全基準の骨子案が原子力規制委員会の専門家会議でまとまり、原子炉を外の建物から注水し冷やす装置や、予備の制御室など新たな対策が盛り込まれました。
しかし、こうした対策の多くは猶予期間が設けられ、運転再開の審査までに求められない見通しで、規制委員会には安全確保について丁寧な説明が求められることになります。
31日の原子力規制委員会の専門家会議では、これまで電力会社の自主的な取り組みに任されてきた、想定を越える自然災害や航空機テロなどへの対策を、新たに法律で義務付ける安全基準の骨子案がまとまりました。
骨子案の柱は、原子炉のメルトダウンを想定し大量の放射性物質の放出を防ぐ、「特定安全施設」と呼ばれる対策で、原子炉を外の建物から注水し冷やす装置や、原子炉をコントロールする中央制御室が使えなくなった場合に備えて、100メートルほど離れた場所に予備の「第二制御室」を設けることが盛り込まれました。
また、格納容器の圧力を下げる「ベント」の実施に備えて、放射性物質の大量放出を防ぐ「フィルターベント」の設置のほか、設備の電源ケーブルを燃えないものに交換することなどを求めています。
事故に備えた新たな安全基準は、地震や津波の安全基準とともにことし7月までに決定し、その後に、運転再開の審査が始まりますが、「特定安全施設」は、設置工事に長時間かかることから対策の多くは猶予期間が設けられ、運転再開の審査までに求められない見通しです。
このため規制委員会には、運転を再開する原発の安全確保について丁寧な説明が求められることになります。
規制委員会の更田豊志委員は、「すべての対策をやると3、4年かかる一方で、原発を長く止めると立ち上げるときのリスクが高まるケースもある。『すべてそろえてからスタート』ということではなく、『当面の対策と次の段階の対策を合わせて盛り込む』という考え方だ」と述べました。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131ddm003040085000c.htmlより、
クローズアップ2013:原発新安全基準 猶予期間で骨抜きも
毎日新聞 2013年01月31日 東京朝刊

 「世界最高レベルの厳しさ」(田中俊一・原子力規制委員長)とされる原発の新安全基準の骨子案が出そろった。今後はこの基準を使って既存原発が稼働できるかどうかの「ふるい分け」が本格化する。新たに義務化される項目が多いため、電力会社は多大なコストを強いられ、政府内でも「早期の再稼働が見込めるのは、四国電力や九州電力などの数基程度にとどまる」との見方が強い。一方、原子力規制委員会は一部の要求項目について、一定の猶予期間を設ける方針だが、猶予を認める項目の選定や基準の運用方法によっては、安全対策が「骨抜き」になる恐れもある。
 「金がかかるから原発の運転をやめる電力会社もあるだろうが、我々はまったく考慮しない」。田中委員長は30日の定例記者会見で、安全対策のコスト増で09年に廃炉になった中部電力浜岡原発1、2号機の事例に触れながら、新基準導入でさらに廃炉原発が出るとの見通しを示した。
 再稼働を目指す電力事業者の最大のハードルになりそうなのは、地震・津波対策の強化だ。骨子案では、地下で延びる活断層の立体的な精密調査を原発によっては新規に要求。防潮堤などの津波対策施設は原子炉圧力容器などの重要施設と同様、最高水準の耐震性が要求される。
 活断層の精密調査には長期間かかる可能性がある。防潮堤も、その真下に活断層があるかどうかの調査を新たに求められ、もし活断層があれば建設のやり直しを命じられる場合もある。
 一方、運転期間を原則40年とする「40年運転制限制」については、今回検討が先送りされたが、新基準の細目をまとめる4月までに盛り込む方向で調整している。
 電力会社などで作る日本原子力産業協会の服部拓也理事長は「新基準導入で、原発の差別化が始まるだろう」と述べ、今後、基準適合が難しい古い原発の「自然淘汰(とうた)」がありうるとの見通しを示す。
 しかし、規制委は一部の安全対策については義務化の猶予期間を認める方針だ。
 現時点で猶予の可能性があるのは、原子炉格納容器の冷却作業を遠隔操作する「特定安全施設」(第2制御室など)や、免震能力や放射線遮蔽(しゃへい)能力を備えた「緊急時対策所」といったハード対策だ。原子力規制庁幹部は「さらなる安全向上を図る施設で、即座に要求しない」とし、最長で3年前後の猶予が認められる可能性がある。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131ddm003040085000c2.htmlより、
 緊急時対策所は、関西電力は「免震事務棟」、東京電力は「免震重要棟」との名称を使っている。関電大飯原発は昨年の再稼働の際、免震事務棟の当面の設置を免除されており、規制委はこうした「前例」を踏襲する可能性がある。しかし、東電の免震重要棟は福島事故の収束作業で重要な役割を果たし、清水正孝社長(事故当時)も昨年6月の国会事故調査委員会の聴取に「あれ(免震重要棟)がなければと思うとぞっとする」と証言した。
 規制委は来月以降、有識者チーム内で猶予のあり方を議論する。その後策定される運用マニュアルなどで猶予対象が明記されるが、こうした特例が乱発されれば運用段階で実質的な基準緩和を招く恐れも残っている。【中西拓司、岡田英】

 ◇コスト増、料金高止まり懸念
 規制委の安全審査に時間がかかって原発の再稼働が遅れれば、今夏も電力需給は逼迫(ひっぱく)しそうだ。円高の是正が進み、今年は輸出産業などの生産が増え、電力需要が伸びる可能性があり、電力各社は「電力不安に陥る事態は避けたい」(西日本の電力会社幹部)と警戒感を強めている。
 代替の火力発電に使う液化天然ガスの燃料代などがかさむため、電気料金にも影響しかねない。東京電力は昨年9月、家庭向け電気料金を平均8・46%値上げした。関西と九州電力も同年11月、今年4月から平均11・88%と同8・51%の値上げを実施したいと経済産業省に申請し、現在審査中だ。北海道、東北、四国の各電力も値上げ申請の動きを見せている。最近の円安は輸入燃料のコストを引き上げ、電力各社には逆風。電気料金が高止まりする心配もある。
 また、電力各社は安全対策の追加対応を迫られる。北海道電力は新基準への対応に600億円規模が必要となる見通しで、各社の経営を厳しくするのは確実だ。東京電力は「我々は事故を起こした張本人でもあり、あらゆる安全対策を先取りした」(首脳)といい、新基準が求める対策の多くは手当て済みとの認識だ。柏崎刈羽原発の13年4月再稼働を想定し、海抜15メートルの防潮堤設置や2万トンの淡水をためられる貯水池の高台設置など、13年度上期までで総額700億円をかけて対策を講じてきた。しかし、同原発1、2号機の直下を通る断層の一部は24万年前に動いた可能性が指摘されている。また、新基準が求めている放射性物質を除去できるフィルター付きベント装置は未設置だ。
 各社とも、原発の再稼働が遅れれば火力発電の燃料費がさらにかさみ、電気料金のさらなる値上げにつながりかねない。関係者は規制委の動向に神経をとがらせている。【丸山進、和田憲二】

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131ddm003040085000c3.htmlより、
 ◇再稼働遠のく沸騰水型 伊方・玄海・川内、最短距離か
 「7月の時点で、(再稼働の)試験会場に入れる受験生(電力事業者)は少数、あるいはゼロかもしれない」
 規制委の更田豊志(ふけたとよし)委員は、毎日新聞の取材に語った。新基準は7月に法制化されるが、すぐに再稼働申請できる原発はわずかにとどまるとの認識だ。7月時点で申請できるかどうかは、東京電力など東日本に多い沸騰水型(BWR)か、関西電力や九州電力など西日本に多い加圧水型(PWR)かで大別される。新基準は、事故時に放射性物質をこし取りながら排気し原子炉格納容器の破損を防ぐ「フィルター付きベント装置」の設置を義務づけるが、加圧水型は格納容器の容量が大きく、圧力が高まるまでには時間的余裕があるとして、当面は設置を猶予する方針。一方、沸騰水型は7月段階で設置を義務付けるが、設置には時間がかかる。
 緊急時対策所の義務化は原発ごとの安全対策を基に、猶予するかどうかを判断する。
 一方、敷地内の活断層の有無も再稼働に影響を与える。従来は12万〜13万年前以降に活動した証拠がなければ考慮せずに済ませていたが、新基準はその年代に活動していないことを証明できない限り、40万年前以降にさかのぼって調べる。規制委は、東北電力東通と日本原子力発電敦賀2号機については現地調査の結果、敷地内での活断層の存在が否定できないと判断。関電大飯や東電柏崎刈羽など6原発と敦賀1号機も、活断層の疑いがあるとして、今後の調査対象としている。認定作業には長期間かかるため、これらの原発も当面の稼働は困難だ。
 一方、火災対策が強化され、ケーブル類は原則として難燃性の素材を使わなければならなくなる。ケーブル類は1基当たり長さ1000〜2000キロ。古い原発では交換に年単位の時間がかかる。
 このほか、敷地外の活断層なども勘案すれば、最終的に残るのは、活断層リスクがなく、比較的新しい四国電力伊方(いかた)、九電玄海、川内(せんだい)の3原発が「早期の再稼働候補」として残る。特に11年12月に緊急時対策所を完成した伊方が有力とされる。
 四電の千葉昭社長は30日、「多重性・多様性のある安全を確保できると思っていた内容が、さらに輪をかけて(増えている)というものもあり、規制委と協議したい」と述べた。15年度までの3年間で対策費は「数百億円レベル」としている。九電の瓜生(うりう)道明社長は会見で「規制委がまとめる新安全基準に沿った必要な安全対策は取りたい」と、再稼働に前向きな姿勢を見せた。対策費は二千数百億円規模になりそうという。【西川拓、広沢まゆみ、中山裕司】

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131ddm003040085000c4.htmlより、
 ■ことば
 ◇原発の安全基準
 原発の立地や運転、耐震安全性のルールを定めた国の基準で、現行で言えば、旧内閣府原子力安全委員会が定めた「安全設計審査指針」に相当する。新基準は7月18日までに施行され、それ以降、電力事業者からの再稼働申請(変更申請書)を受け付ける。改正原子炉等規制法の細目(政省令)に当たるため、施行に際しては国会の議決を経る必要はない。核燃料再処理工場など、商業用原発以外の原子力関連施設の安全基準は規制委で別途検討され、今年12月までに施行される。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130129/k10015142311000.htmlより、
原発 新安全基準の骨子案まとまる
1月29日 16時45分

大規模な地震や津波に備えた、原発の新たな安全基準の骨子案が国の原子力規制委員会の専門家会議でまとまり、考慮する活断層は年代を拡大して評価することや、津波は発生の可能性がある最大規模を想定することなどが盛り込まれ、ことし7月までに法律で義務づけられることになりました。
原子力規制委員会は、原発事故を教訓に、電力会社に義務づける新たな安全基準を作る計画で、29日の専門家会議で大規模な地震や津波に備えた安全基準の最終的な骨子案がまとまりました。
骨子案には、考慮する活断層について、これまでどおり「12万年前から13万年前以降に活動したかどうか」で評価し、判断できない場合は、政府の地震調査研究推進本部が目安にしている「40万年前以降」までさかのぼって評価することが盛り込まれました。
また、これまで国の基準がなかった津波は、発生する可能性がある最大規模を原発ごとに想定し、防潮堤をはじめ、重要な施設に水が入らない対策や、浸水した場合の影響を軽減する対策を求めています。
さらに原子炉など重要な施設は、「地震などで生じる地盤の傾斜やたわみに対して重大な影響を受けるおそれがないこと」としていて、前回の会合で意見が別れた、原子炉建屋以外の重要施設で例外を設ける記述は削除されることになりました。
地震と津波の安全基準は、並行して議論されている深刻な事故などに備えた安全基準とともに、ことし7月までに法律で義務づけられることになっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130126/k10015075091000.htmlより、
原発新安全基準 規制委の委員が電力会社批判
1月26日 5時9分

原発事故を踏まえた、新たな安全基準の骨子案で、深刻な事故が起きた際に使う安全設備を多重化するよう求めていることなどについて、電力会社側が多くの異論を唱えたことに対し、国の原子力規制委員会の委員が、「異論を出すのであれば、自主的な改善策や、有益な提案を出すべきだ」と述べ、電力会社側の姿勢を批判しました。
原発の新たな安全基準作りを巡り、原子力規制委員会が規制される側の電力会社の意見を聞くのは、25日が2回目で、東京電力や関西電力など7社が意見を述べました。
今月21日に示された骨子案では、深刻な事故が起きた際に使う安全設備について、原則、多重化や多様化を求めていて、例えば、原子炉に水を入れる注水用のポンプ車であれば、複数の接続口に同時につなげられる態勢を要求しています。
これに対し、電力会社側は「1か所の接続口に人と設備を集中的に投入したほうが実効性が高い」などとして異論を唱えました。
また、水素爆発を防ぐ対策についても、「格納容器内の圧力を下げるベントを速やかに行えば、水素を外に出すことができる」として、「福島のような極端なケースを想定する必要はない」と主張しました。
これに対して、事務局の原子力規制庁は、「福島第一原発の経験から、より安全側に立つべきで、異論があるなら、対策を増やすことのデメリットを具体的に示してほしい」と反論しました。
規制委員会の更田豊志委員も、「異論を出すのであれば、自主的な改善策や有益な提案を出すべきだ」と述べ、電力会社側の姿勢を批判しました。
骨子案作りを進めている規制委員会の専門家チームは、電力会社の異論については、ほぼ取り合わない予定で、今月末に骨子案を正式にまとめ、国民の意見を募集したうえで、3月までに骨子をまとめることにしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015205061000.htmlより、
日米韓 共同声明で北朝鮮核実験をけん制
1月31日 19時34分

日本、アメリカ、韓国の3か国は防衛当局の局長級会合を東京で開いて共同声明を発表し、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切れば「国際社会からの懸念を無視することになり結果に対し責任を負うことになる」と強くけん制しました。
日米韓3か国の防衛当局の局長級会合は、年1回開かれているもので、31日、防衛省で開かれた会合には、防衛省の西防衛政策局長、アメリカのリパート国防次官補、韓国のイム・グァンビン国防省政策室長が出席し、終了後、共同声明を発表しました。
声明は、北朝鮮が先月、事実上のミサイルを発射したのに続いて、3回目の核実験に踏み切る構えを見せていることについて、「国際的な平和と安全に対する脅威であり、朝鮮半島と北東アジア地域の平和と安定を損なうものだ」としています。
そのうえで「仮に核実験を含む、さらなる挑発行為を行う場合には、北朝鮮は国際社会からの懸念を無視することで直面する結果に対し、責任を負うことになる」と強くけん制しています。
そして声明は、北朝鮮の核やミサイルを巡る問題に対応するため、中国やロシアなどとも緊密に協力していくとしています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013100935より、
核実験阻止へ中ロと連携=日米韓

 日米韓3カ国の防衛当局の局長級が31日、防衛省で協議し、北朝鮮による3度目の核実験を阻止するため、中国やロシアにも連携を呼び掛ける方針で一致した。(2013/01/31-18:56)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013001001553.htmlより、
日米韓、31日に局長会合 核実験「共通の脅威」
2013年1月30日 18時12分

 日米韓3カ国は外務・防衛当局による局長級会合を、31日に都内で開催する。北朝鮮が実施を表明している核実験を「日米韓に共通する安全保障上の脅威」と確認し、強く自制を呼び掛ける方針だ。会合は昨年1月の韓国開催以来。米国にとって、朝鮮半島の不安定化に備え、島根県・竹島の領有権問題できしむ日韓両国の関係修復を促す狙いもある。
 日本側は、防衛省の西正典防衛政策局長、外務省の加納雄大安全保障政策課長が出席。米国はリッパート国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)ら、韓国は国防省の林官彬国防政策室長が参加する。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013013000781より、
核実験の動き「高度に注視」=中国大使館

 在日中国大使館の楊宇報道官は30日、記者会見し、北朝鮮が3度目の核実験を行う構えを見せていることに関し、「当面の情勢を高度に注視している」と述べた上で、朝鮮半島の非核化に逆行する措置に反対する中国政府の立場を強調した。
 北朝鮮は既に核放棄拒否を明確にしているが、楊報道官は「(関係国が)冷静と抑制を保ち、着実に半島の平和と安定を維持するよう呼び掛ける」と訴えた。(2013/01/30-17:36)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013000772より、
北朝鮮核で協議=日米韓

 日米韓3カ国は30日、都内で防衛当局の局長級協議を開き、3度目の核実験強行の構えを見せている北朝鮮情勢を中心に意見交換した。防衛省の西正典防衛政策局長、米国防総省のリッパート次官補、韓国国防省の林官彬国防政策室長が参加。協議は2日間の予定で、初日は2国間ごとに行われた。31日は3カ国による全体会合を行う。(2013/01/30-17:27)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015163321000.htmlより、
外相 韓国大使と関係改善確認
1月30日 13時53分

岸田外務大臣は、就任後初めて韓国のシン・ガクス駐日大使と会談し、日韓関係の改善に取り組むとともに、北朝鮮が核実験に踏み切らないよう、アメリカも含めた3か国で緊密に連携し、自制を求めていくことを確認しました。
この中で岸田外務大臣は、島根県の竹島を巡る問題などを念頭に、「安倍政権としても日韓関係を重視していく姿勢に変わりはない。ときに困難な問題が生じることもあるが、大局的な観点から、未来志向の関係を構築するため努力していきたい」と述べました。
これに対し韓国のシン・ガクス駐日大使は「日韓それぞれで新しい政権が発足したことをよいきっかけにして、関係をさらに発展させていきたい」と応じ、日韓関係の改善に取り組んでいくことで一致しました。
そのうえで岸田大臣が、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せていることについて、「さらなる挑発行為を行わないよう強く求めていく必要がある」と述べたのに対し、シン大使も「アメリカを含めて緊密に連携して対応していきたい」と述べ、日米韓の3か国で緊密に連携し、北朝鮮に自制を求めていくことを確認しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015162351000.htmlより、
キム第1書記 核実験重ねて示唆か
1月30日 13時31分

北朝鮮のキム・ジョンウン第1書記は、朝鮮労働党の末端組織の幹部を集めた大会で再び演説し、「キム・ジョンイル総書記から受け継いだ革命遺産を守り、さらに輝かせることによって、より大きな勝利をつかむことができる」と述べ、3回目の核実験に踏み切る姿勢を重ねて示唆したものと受け止められています。
北朝鮮の朝鮮労働党は、29日まで2日間にわたり、「細胞」と呼ばれる末端組織の幹部を集めた大会をおよそ5年半ぶりにピョンヤンで開きました。
国営テレビは30日、2日目の模様を伝え、この中でキム・ジョンウン第1書記が前日に続いて演説しました。
キム第1書記は、先月の事実上の長距離弾道ミサイルの発射について、「強大な国力を世界に示した歴史的な快挙であり、敵対勢力に鉄ついを下した」と述べ、アメリカなどにミサイルの性能向上を十分に見せつけることができたと強調しました。そして、「キム・ジョンイル総書記から受け継いだ革命遺産をしっかり守り、さらに輝かせることによって、われわれはより大きな勝利をつかむことができる」と主張しました。
北朝鮮では、キム総書記の時代から開発が推し進められてきた核兵器が、ミサイルと並んで「革命遺産」と呼ばれているため、キム第1書記の演説は、3回目の核実験に踏み切る姿勢を重ねて示唆したものと受け止められています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015159881000.htmlより、
日米“北朝鮮の核実験に備え緊密連携”
1月30日 12時5分

小野寺防衛大臣は、日本を訪れているアメリカ国防総省のウェーバー次官補と会談し、北朝鮮による核開発は安全保障上の脅威だという認識で一致し、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る場合に備えて、日米両国で緊密に連携し警戒を強めていくことを確認しました。
アメリカ国防総省で核問題などを担当するウェーバー次官補は、30日午前、防衛省を訪れ、小野寺防衛大臣と会談しました。
この中で、小野寺大臣は「北朝鮮は、去年、事実上のミサイルを発射したうえ、再び核実験を行うとみられている。われわれは、北朝鮮の核の脅威を深刻に受け止めている」と述べました。
これに対し、ウェーバー次官補は「北朝鮮は、われわれに対し脅しをかけ続けている」と述べ、北朝鮮の核開発は安全保障上の脅威だという認識で一致しました。
そのうえで、ウェーバー次官補は「アメリカは、核などの有事に対し、即応態勢を構築するため、日本との間で準備作業を進めていきたい。どの国も単独で脅威に立ち向かうことはできないので、関係国同士の連携が必要だ」と述べ、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る場合に備えて、日米両国で緊密に連携し警戒を強めていくことを確認しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130129/k10015138771000.htmlより、
米特別代表 核実験実施されれば追加制裁も
1月29日 15時33分

アメリカのデイビース特別代表は自民党の額賀元財務大臣と会談し、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せていることについて、仮に北朝鮮が核実験を行った場合、さらなる制裁措置を検討する必要があるという考えを示しました。
アメリカ政府で北朝鮮の核問題を担当するデイビース特別代表は日本を訪問中で、29日午前、自民党の額賀元財務大臣と国会内で会談しました。
この中で、両氏は、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せていることについて、北朝鮮は自制すべきだという認識で一致しました。
そのうえで、デイビース氏は「北朝鮮が一連の国連安全保障理事会の決議を順守しなかった場合には、さらなる制裁措置が必要だ」と述べ、仮に北朝鮮が核実験を行った場合、さらなる制裁措置を検討する必要があるという考えを示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130129/k10015138171000.htmlより、
日本・カナダ首脳 核実験中止で連携確認
1月29日 14時7分

安倍総理大臣は、29日、カナダのハーパー首相と電話で会談し、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せていることについて、北朝鮮に対し、核実験を含む、いかなる挑発行為も行わないよう求めていくことを確認しました。
この中で、カナダのハーパー首相が、アルジェリアで起きたイスラム武装勢力による人質事件で、10人の日本人が死亡したことについて哀悼の意を示したのに対し、安倍総理大臣は「このようなテロ行為に対しては、国際社会が結束して断固として戦い続けなければならない」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せていることについて、「北朝鮮に対して、国連の安全保障理事会の決議を誠実かつ完全に実施し、核実験を含む、いかなる挑発行為も行わないことを強く求める必要がある」と述べました。
また、安倍総理大臣は、北朝鮮による拉致問題の解決に向けて、引き続き理解と協力を求めました。
これに対し、ハーパー首相は「北朝鮮の拉致と核の問題への懸念は共有しており、日本の立場を完全に支持している」と述べ、北朝鮮に対し、核実験を含む、いかなる挑発行為も行わないよう求めていくことを確認しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130129/k10015136261000.htmlより、
北朝鮮キム第1書記 演説で結束訴え
1月29日 13時19分

北朝鮮のキム・ジョンウン第1書記は、朝鮮労働党の末端組織の幹部を集めた大会で演説し、「国家の建設と祖国の統一に向けて、末端組織の任務は極めて重要だ」と結束を呼びかけ、3回目の核実験に向けて体制の引き締めを図っているものとみられています。
北朝鮮の国営テレビは29日、朝鮮労働党の「細胞」と呼ばれる末端組織の幹部を集めた大会が、28日、ピョンヤンでおよそ5年半ぶりに開幕した模様を伝えました。
大会では冒頭、キム・ジョンウン第1書記が演説し、「今回の大会は、党の戦闘威力をあらゆる面から強化するうえで画期的な転換点になる」と述べました。そして、「強くて盛んな強盛国家の建設と祖国の統一に向けて党の末端組織の任務は極めて重要だ」と結束を呼びかけました。
続いて側近の1人であるキム・ギナム書記が、「アメリカなどの敵対行為によって、重大な情勢がつくり出されており、有事に備えた戦闘態勢を整えるべきだ」と強調しました。
大会には、事実上のミサイルの発射を主導したとして、国連安全保障理事会の決議で新たに制裁の対象となった宇宙空間技術委員会からも関係者が出席しており、決議に反発する北朝鮮指導部は、3回目の核実験に向けて体制の引き締めを図っているものとみられます。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013012900102より、
核実験なら「重大な行動」=米

 【ワシントン時事】米国務省のヌーランド報道官は28日の記者会見で、北朝鮮が3回目の核実験や長距離ミサイル発射を実施すれば「われわれは重大な行動を取る」と改めて強調した。
 報道官は「北朝鮮は無用な挑発をしている。いかなる実験も重大な国連決議違反だ」と指摘した。また、訪日中のデービース北朝鮮担当特別代表が拉致被害者家族と面会したことも明らかにした。(2013/01/29-10:57)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013012901001256.htmlより、
米、「重大な行動取る」と警告 北朝鮮核実験に
2013年1月29日 10時17分

 【ワシントン共同】米国務省のヌランド報道官は28日の記者会見で、北朝鮮が核実験に踏み切れば「重大な行動を取る」と述べ、核実験を行わないよう強く警告した。具体的な行動の内容は明らかにしなかった。
 報道官は核実験について「無用な挑発だ」と非難、「北朝鮮の国民生活改善に何の役にも立たない」と強調した。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130129/k10015127931000.htmlより、
北の核実験巡り日米韓防衛協議へ
1月29日 4時9分

北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せるなか、日本、アメリカ、韓国の防衛当局の局長級会合が、今週、東京で開かれることになり、3か国で情報を共有するなど、緊密に連携して、対応していく方針を確認するものとみられます。
3か国の防衛当局の局長級会合は、今週、東京で開かれ、防衛省の西防衛政策局長、アメリカのリパート国防次官補、韓国のイム・グァンビン国防省政策室長が出席する予定です。
会合では、北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せるなか、日米韓3か国で核実験に向けた具体的な動きや実験に踏み切った場合の核開発の状況について情報を共有するなど、緊密に連携して対応していく方針を確認するものとみられます。
また、北朝鮮が先月発射した事実上のミサイルについて、射程がアメリカ西部に届く1万キロ以上に及ぶ可能性があることから、「アジア太平洋地域のみならず、国際社会にとって重大な懸念だ」という認識で一致し、ミサイル防衛システムの能力向上など、対応策を巡って意見が交わされる見通しです。
さらに会合では、海洋進出の動きを活発化させる中国の動向などについても、意見を交わすものとみられます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130128/k10015123161000.htmlより、
韓国 核実験と挑発に警戒
1月28日 20時40分

北朝鮮が核実験に踏み切る姿勢を示していることについて、韓国国防省は28日、核実験が迫っているという兆候は確認していないとする一方、北朝鮮が最近、各地で実弾による砲撃訓練を活発化させているとして、核実験に加えて砲撃などによる挑発もあり得るとして警戒を続けています。
北朝鮮は、事実上の弾道ミサイル発射を非難する国連の安全保障理事会の決議に反発して、3度目の核実験に踏み切る構えを何度も示しており、国際社会では核実験への懸念が一層、強まっています。
これについて、韓国国防省の報道官は28日に開いた記者会見で「現時点で特異な動向は見られない。核実験をするための『理由づけ』を重ねているのではないか」と述べ、核実験が迫っているという兆候は確認していないものの、いずれは核実験を強行する可能性が高いという認識を示しました。
また、韓国軍を統括する合同参謀本部のチョン・スンジョ議長は28日、首都ソウルの防衛に当たる陸軍と海兵隊の部隊を視察し、北朝鮮は各地で実弾による砲撃訓練をこれまでよりも3倍程度強化していると指摘し、より緊張感をもって奇襲攻撃に備えるよう指示したということで、政府と軍は、核実験に加えて砲撃などによる挑発もあり得るとして警戒を続けています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130128/k10015121441000.htmlより、
日米 核実験の自制要求を確認
1月28日 19時23分

北朝鮮が3回目の核実験に踏み切る構えを見せるなか、外務省の杉山アジア大洋州局長と、日本を訪問中のアメリカのデイビース特別代表が会談し、関係各国と連携しながら、北朝鮮に自制を求めていくことを確認しました。
アメリカ政府で北朝鮮の核問題を担当するデイビース特別代表は、韓国、中国に続いて、日本を訪れ、28日午後、外務省で杉山アジア大洋州局長と会談しました。
この中で、両氏は「北朝鮮は、一連の国連安全保障理事会の決議などを完全に順守すべきだ」として、3回目の核実験など、さらなる挑発行為を行わないよう、日米が、韓国、中国、ロシアなど関係各国と連携しながら、北朝鮮に自制を求めていくことを確認しました。
また、会談で、杉山局長は北朝鮮による拉致問題を取り上げ、「安倍政権は拉致問題を極めて重視している」と説明し、解決に向けて、引き続き日米が協力して取り組んでいくことを確認しました。
このあと、デイビース特別代表は記者団に対し、「北朝鮮が安保理決議を無視し続け、さらなる孤立化や非難を招くのか、それとも平和の道を歩むのか。国際社会は、北朝鮮に対し明確な選択を迫らなければならない」と述べ、北朝鮮をけん制しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130127/k10015087361000.htmlより、
キム第1書記 核実験で直接指示か
1月27日 8時5分

北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン第1書記が国防や外交を担う幹部らによる会議を招集して、「強力な国家的重大措置を取る断固たる決心を表明し、具体的な課題を示した」と伝え、3回目の核実験に関連して直接指示を出したことを示唆しました。
北朝鮮の国営メディアは27日、国連安全保障理事会が事実上の長距離弾道ミサイルを発射した北朝鮮に対する制裁の範囲を広げた決議を採択したことを受けて、キム・ジョンウン第1書記がこのほど、国防や外交を担う幹部らによる会議を招集したと伝え、朝鮮中央テレビも会議の様子を映した写真を放送しました。
会議には朝鮮人民軍のチェ・リョンヘ総政治局長や、朝鮮労働党で軍需部門を指揮するパク・トチュン書記、それに、アメリカとの交渉に携わってきたキム・ケグァン第1外務次官らが出席し、キム第1書記は最近の朝鮮半島情勢を巡る報告を受けたうえで、「強力な国家的重大措置を取る断固たる決心を表明し、具体的な課題を示した」ということです。「強力な国家的重大措置」が何を指すのかは明らかにしていません。しかし、北朝鮮は、今月24日、「高い水準の核実験がアメリカを狙うことになる」という国防委員会の声明を発表し、北東部にある核実験場での準備が相当程度進んでいることも衛星写真から分かっており、今回の報道はキム第1書記が3回目の核実験に関連して直接指示を出したことを示唆したものとみられます。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年1月31日(木)付
代表質問―なめられるぞ、野党

 安倍首相の所信表明演説に対する代表質問が始まった。
 政権交代後、与野党が論戦を交わす最初の舞台だ。自民、公明合わせて320議席を超える巨大与党に、野党がどう挑むかも注目された。
 だが、きのうの衆院本会議での民主党と日本維新の会の質問を聞く限り、迫力を欠いたと言わざるをえない。
 民主党の海江田万里代表は、経済の専門家らしく安倍政権の経済・財政政策の追及に多くの時間を割いた。
 アベノミクスは、財政出動と公共事業に偏重している。2%の物価上昇は、国民生活に副作用を及ぼす――。
 こうした懸念は、私たちも共有する。
 では、民主党は政権時代の反省もふまえ、どうしたら経済再生が実現できると考えているのか。海江田氏は「グリーン、ライフ、農林漁業の3分野に予算を重点配分する」と従来の主張を繰り返すにとどまり、物足りなかった。
 中国や韓国との関係改善をどう図るのか。普天間問題をどう打開するのか。これらについても海江田氏は首相の考えをただすだけで、具体的な対案を示すことはなかった。
 環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加については、質問すらなかった。民主党内で賛否が割れているからだろうが、これでは政権に足元を見られてしまう。
 実際、答弁に立った首相は「大変困難な状況の中で民主党代表に就任された海江田氏に敬意を表し、エールを送りたい」と余裕さえ見せた。野党として情けないではないか。
 一方、維新の平沼赳夫・国会議員団代表は、首相が持論とする憲法改正や集団的自衛権の行使容認などにエールを送る場面が目立った。
 自民党との保守連携をにらんでいる、と勘ぐられても仕方あるまい。
 地方からの改革を訴えて野党第2党に躍り出た維新にとって、この日が国政のデビュー戦だった。平沼氏の保守色の強い主張や、安倍政権への親和的な姿勢に、違和感を覚えた支持者もいるだろう。
 政権交代時代の野党の役割は、政権の暴走をチェックするとともに、説得力のある対案を示してその実現を迫ることにある。両党とも、その自覚が足りない。
 国会は6月26日までの長丁場だ。これからの論戦で、ぜひとも野党としての気概を見せてほしい。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130131/stt13013103260000-n1.htmより、
産経新聞【主張】代表質問 まずは改憲条項の緩和だ
2013.1.31 03:25

 安倍晋三首相は所信表明に対する衆院代表質問で、憲法改正に関し「まずは多くの党派が主張している96条の改正に取り組む」と答弁した。
 憲法96条は、改正の発議には「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」を必要としている。
 自民党や日本維新の会は発議要件を2分の1に緩和する案を示しており、首相が「不磨の大典」の見直しを最優先すると表明した意味は大きい。
 改正に慎重な公明党の説得などは残るが、賛同する勢力を増やすためにも、憲法改正への具体的な論議を深めてほしい。
 アルジェリアの人質事件を受け、首相は海外で邦人が安心して活動するため、「必要な対策に全力で取り組む」と強調した。
 資源開発などの最前線で活躍する日本企業や日本人の安全を確保するのは、国家として当然の責務である。今回の事件では、情報収集能力や防衛駐在官による軍同士のネットワークの不備などが浮き彫りになった。
 また、自衛隊による邦人救出を困難にしている「安全の確保」の条件を前提にしている自衛隊法も改正を迫られている。
 自民党幹部が早々と「国会日程に収まらない」と改正見送りを示唆したのは耳を疑う。首相は日本版NSC(国家安全保障会議)にも言及しており、国民を守るために必要な措置を取ってほしい。
 憲法と同様、所信表明演説では触れなかった原発・エネルギー政策について、安倍首相は、民主党政権が2030年代の原発稼働ゼロに向けてまとめた「革新的エネルギー・環境戦略」を、「ゼロベースで見直していく」との見解を表明した。
 民主党の海江田万里代表は、安倍政権のエネルギー政策を「後退だ」などと批判したが、首相は「『戦略』は具体的根拠を伴わず、これまで協力してきた原発立地自治体や国民に対して不安を与えた」と主張した。
 「いかなる事態でも国民生活や経済活動に支障ない」エネルギーを確保するには、電力の安定供給が不可欠であり、それには安全上問題のない原発の再稼働を進めていかなければならない。首相発言は妥当である。
 立地地域の住民などの理解を深めるため、首相が自ら前に出ていく姿勢も重要になることを認識してほしい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013013102000124.htmlより、
東京新聞【社説】代表質問 「原発」の議論 深めたい
2013年1月31日

 各党代表質問が衆院で始まった。経済再生は重要だが、安倍晋三首相が所信表明演説で触れなかった原発の存廃も避けて通れない論点だ。政府の姿勢をただし、議論を深めるのは国会の責任である。
 まず質問に立ったのは、民主党を新たに率いることになった海江田万里新代表である。昨年十二月の衆院選での惨敗を受け、「全党一丸となって党改革を断行し、信頼いただける国民政党に生まれ変わり、政権に再挑戦する覚悟だ」と決意表明した。
 民主党にとって信頼回復は厳しいが、党再生に力を尽くし、再び政権を争う政党になってほしい。
 海江田氏は原発の位置付けがあいまいな安倍内閣のエネルギー政策を「後退」だと指摘し、野田前内閣が定めた、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入するとした「革新的エネルギー・環境戦略」を引き継ぐのか否かただした。
 これに対し、首相は、原発依存度の低減を目指すとしつつも、前内閣が定めた戦略は「具体的な根拠を伴わない」として「ゼロベースで見直し、安定供給、コスト軽減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築する」と答えた。
 政権交代すれば、前政権の政策を見直すのは当然だとしても、過酷事故を起こせば人々の生活を脅かし、故郷を奪うことになる原発はなくすことが、多くの国民が抱く切実な思いだろう。
 自民党は衆院選で原発稼働を堂々と掲げて政権復帰したわけでもない。政権公約どおり、再生可能エネルギー導入と省エネを進め、原子力に依存しない経済・社会の実現に努めるのが責務である。
 残念だったのは、日本維新の会の平沼赳夫国会議員団代表の質問が、時間切れで原発問題にまで踏み込めなかったことだ。
 草稿では「日本維新の会としては脱原発依存を掲げており」と明確にした上で、原発稼働は当面やむを得ないとの立場ながら、「中長期的かつ段階的に原発依存からフェードアウトし、次第に脱原発を達成することが望ましい」と訴えることになっていた。
 原発の存廃をめぐり、石原慎太郎、橋下徹両共同代表間に意見の隔たりがあるとされたが、平沼氏が代表として国会で党の立場を明らかにしようとした意味は重い。
 原発に依存しない経済・社会を実現するには与野党を超えた協力が必要だ。国民の生命と財産にかかわる重要政策で、党利党略などあってはならない。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51186370R30C13A1EA1000/より、
日経新聞 社説 安全運転にとどめず政策論議を深めよ
2013/1/31付

 国会で政権交代後の初の与野党論戦が始まった。「当面は安全運転」を心がける安倍晋三首相は低姿勢の物言いに終始し、全般に薄口な論戦だった。環太平洋経済連携協定(TPP)はどうするのかなどを巡り、突っ込んだ建設的な政策論議を深めてほしい。
 「国民の信頼が完全に戻ったのではない」。首相が一番伝えたかったのはこの言葉だ。衆院選で自民、公明両党は3分の2を超える議席を得た。おごり高ぶったと思われてはなるまいとの姿勢は続けてもらいたい。
 自民党の高村正彦副総裁も衆院選勝利を「政治の安定に比較的、自民党が役に立つと思われた」と分析してみせた。「党一丸となって総裁を支える」と締めくくったのは民主党政権への皮肉だろう。与党議員は拍手喝采だった。
 首相は国会が憲法改正を発議すするのに必要な衆参両院の3分の2の多数という要件の緩和に意欲を示した。他方で現憲法は議会での議決を経ており、「有効」と明言した。押し付け憲法かどうかを蒸し返すのは改憲論議をややこしくするだけで、妥当な答弁だ。
 だが、TPPについて「聖域なき関税撤廃を前提にする限り参加しない」との線にとどまったのは残念だ。テレビ番組で「参院選の前に方向性は示していきたい」と踏み出した直後だけに詳しい説明が聞きたかった。
 野党は攻めにくかったに違いない。民主党も日本維新の会も首相の所信表明演説が触れなかった社会保障、地方自治や憲法改正、皇室制度などを取り上げたが、首相は大まかな方向を手短に語るにとどめ、揚げ足を取らせなかった。
 民主党の海江田万里代表の質問は、野党になっても針路が定まらない党の現状を反映した内容だった。「政権運営の経験を持つ野党として『決める政治』を前進させる」と話し合いムードを醸し出したかと思えば、「すり寄るつもりは毛頭ない」と声を荒らげた。
 安倍政権の経済政策を「財政出動と公共事業に偏重した旧来型」と批判したが、首相は「財政健全化と日本再生の双方を実現していく」と議論に乗ってこなかった。
 初顔の維新が送り出したのは党首ではなく、当選11回の平沼赳夫国会議員団代表だった。戦勝国が敗戦国に憲法改正を迫るのは国際法違反であるといった自民党時代からの持論の開陳に時間を割き、新鮮さはあまりなかった。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131k0000m070092000c.htmlより、
社説:代表質問 まず経済で徹底論戦を
毎日新聞 2013年01月31日 02時33分

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。自民党が圧勝し、政権が再交代した衆院選から約1カ月半。民主党をはじめ野党の影がすっかり薄くなる中での国会論戦スタートである。
 質問のトップに立った海江田万里民主党代表が「厳しい民意が示されたことを厳粛に受け止める」とまず反省の弁を口にしたのも、同党を取り巻く厳しい現状の表れだろう。ただし、海江田氏が目下の最大焦点である一連の「アベノミクス」に重点を置き、真っ向から論戦を挑んだ点は評価していい。
 安易な国債発行は将来世代に対する負担の先送りではないか。政策メニューは歳出増加項目が目白押しだが、経済成長率を高く見積もり、税収増で賄おうという「つじつま合わせ」を考えているのなら無責任ではないか。公共事業に偏重した旧来型政策に効果は乏しく、財政赤字を膨らませてきただけではなかったか。金融緩和によって年2%の物価上昇目標は実現が可能か。あるいは雇用や給与はほとんど増えず、物価だけが上がれば実質賃金の引き下げになるなど副作用の懸念はないか−−。
 海江田氏が挙げた疑問点は、私たちもこれまで指摘してきた通りだ。だが、残念ながら首相は道路特定財源の復活を否定したほかは、「できる限り」といった言葉を多用し、答弁は著しく具体性を欠いた。これでは首相が答弁の冒頭で自ら期待を示した「建設的で緊張感のある議論」とは到底言えない。
 経済政策だけでない。自民、公明、民主3党で合意したはずの国会議員定数大幅削減に関しても、首相は「各党で協議を」と語るだけで素っ気なかった。原発をどうするかなどエネルギー政策のあり方や、今後の日中、日韓関係なども含めて、もっと踏み込んだ説明が必要だ。
 各党が夏の参院選を見すえる通常国会だ。確かに民主党の立て直しは容易ではなさそうだ。だが、惨敗にぼうぜん自失している時は過ぎた。そして再建への第一歩は、政権を一度担当した経験を生かしながら、徹底した論戦を通じて新しい野党像を示していくことではないか。
 海江田氏は「決める政治」を進めるとも明言した。不毛な与野党の足の引っ張り合いとは縁を切る決意の表明だろう。ならば当面、補正予算案に盛り込まれた公共事業に無駄なものがないか、詳細に調査してチェックすることに力を注いでほしい。
 この日、質問に立った自民党の高村正彦副総裁も「これは無駄だという指摘があれば、真摯(しんし)に耳を傾ける」と語った。建設的な論議とはそういうものだ。与野党ともに新しい国会の姿を見せてほしい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131k0000m070089000c.htmlより、
記者の目:パレスチナ問題=花岡洋二(エルサレム支局)
毎日新聞 2013年01月31日 01時07分

 イスラエル国会(定数120)の総選挙が22日に投開票され、ネタニヤフ首相らが率いる与党統一会派「リクード・わが家」が第1会派を維持した。対パレスチナ強硬路線のネタニヤフ首相が続投する見通しで、中東和平交渉の前進は望めないのが現状だ。一方、パレスチナは昨年11月末、国連総会で「オブザーバー国家」の地域に格上げされた決議採択を受けてイスラエルに「勝利」を宣言した。
 だが、こうした皮相的な「政治的戦果」は、戦火の現場の前ではむなしく響く。昨年11月、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルとが8日間、戦火を交え、停戦にこぎつけた現場を取材した。そこで見た人々の苦しみは今後も続くからだ。

 ◇ガザ地区「封鎖」 住民に影響甚大
 昨年11月中旬。イスラエルによるガザ空爆が始まった2日後、ユセフ・アラファトさん(30)とガザで会った。自宅を爆撃され、次女ラナンちゃん(6)を亡くした。長男(9)がショックに苦しむ様子や、家を失い、日雇い労働で仕事もほとんどない絶望を語った。イスラエルとは将来どのような関係を望むか尋ねると、「かつての父と同じように、イスラエルで働きたい」と答えた。ガザで何度も聞かされてきた言葉だ。
 以前は多くの住民がイスラエルに通い建設現場などで働いた。00年、ガザからイスラエルに入る人は1日平均2万6000人だった。だがイスラエルが07年までにガザに対し陸・海・空から人と物の出入りをふさぐ完全封鎖を実施。住民はどこにも出られなくなり11年は平均170人だ。
 ガザへの物資輸入が部分的に緩和される直前の10年6月。ガザ市内の国連機関で会ったシャディ・アルヘシさんはコメや小麦粉、砂糖など援助物資の入った袋を地面から拾い上げると「うれしい」と言ったが、やがて「俺は漁師だったけど、もう漁には出られない」と怒りの声をあげた。
 海上封鎖で漁業区は沖合3カイリ(約5キロ)に制限され、漁業は壊滅的な打撃を受けた。アルヘシさんは食糧支援を受け始めて3年たっていた。妻と生後6カ月の長男には、外国からの援助品を食べさせている。自ら働いて家族を養う機会と尊厳のある日常は、ここにはない。
 イスラエルは1967年の第3次中東戦争でガザを占領したが、2005年に地上軍と入植者を引き揚げた。代わりに90年代から徐々に封鎖を強めていた。「武器の密輸を防ぐ」など安全保障を理由としている。だが、「封鎖」がパレスチナ市民生活に与える影響は甚大だ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130131k0000m070089000c2.htmlより、
 国連報告書によると、ガザの農地の35%と漁場の85%がイスラエルの規制で完全か部分的に利用できない。衣類や家具、果物などのイスラエルやヨルダン川西岸への出荷は1日平均でトラック1台分しか認められない。07年の完全封鎖直前の平均の3%以下だ。ガザの失業率は34%で、住民の80%は食糧などの援助を受けている。報告書は封鎖が「持続可能な経済成長を妨げ、高い失業率や食糧不安、援助への依存を固定化している」と結論づけた。
 10年の緩和で消費財の輸入は増えたが、十分ではなく、現金がイスラエルに流出するだけというのが実態だ。昨年11月の停戦で漁業区は沖合6カイリ(約11キロ)へと拡大された。評価したいが、ガザと西岸をパレスチナ自治区としたオスロ合意(93年)と一連の協定では、沖合20カイリ(約37キロ)を漁業区とすることが明記されている。

 ◇イスラエル説得 国際社会の役割
 支配下で、ガザの武装勢力はロケット弾攻撃を仕掛け、イスラエル軍が空爆する「報復合戦」が繰り返される。ガザへの空爆で殺された軍事リーダーの葬式でパレスチナ人少年(14)は「報復」を笑顔で望んだ。イスラエル南部オファキムでは、自宅にロケット弾を撃ち込まれたユダヤ人少年(16)が「地上侵攻してハマスを壊滅させたらいい」と主張した。停戦しても、武器を使った暴力の連鎖はいつ再開されてもおかしくない。
 パレスチナの国連外交への「報復」として、イスラエルは西岸への新たな入植住宅の建設計画を発表した。国際法違反の入植は西岸の経済活動を阻害する要因の一つだ。だが、国際社会も、米国がイスラエルの肩を持ち、イスラム諸国が反発する構図は揺らがない。不条理の連鎖を断つには、イスラエルが人々の日常を支配する「暴力」をまずやめるべきだ。でないとパレスチナにもイスラエルにも「平和」は訪れない。米国や日本を含む国際社会は、それを粘り強くイスラエルに伝えていくしかない。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013001001295.htmlより、
首相、国会答弁で憲法改正を表明 「まずは96条」と明言
2013年1月30日 20時13分

 安倍晋三首相は30日の衆院本会議で、憲法改正の発議要件を定めた憲法96条を緩和する方向で改正する考えを表明した。憲法改正に関し「党派ごとに異なる意見があるため、まずは多くの党派が主張している96条の改正に取り組む」と明言した。現職の首相が国会答弁で憲法改正に具体的に言及するのは極めて異例だ。
 日本維新の会など憲法改正を掲げる政党が衆院で多数を占めたことが、発言の背景にあるとみられる。護憲を主張する政党は問題視しそうだ。
 首相は先の衆院選で勝利した直後の記者会見で、96条改正に意欲を示していた。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013000926より、
安倍首相、1日でトーンダウン=TPP発言、菅官房長官は火消し

 環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加問題をめぐり、安倍晋三首相は30日の衆院本会議で「参加した場合に生じ得る影響を精査し、国益にかなう最善の道を求める」と答弁した。29日には「参院選前に方向性を示す」と表明したが、本会議では時期には一切言及せず、わずか1日でトーンダウン。自民党内には交渉参加への反対論が根強く、首相の発言に反発が広がるのを避ける狙いがあるとみられる。
 「選挙の前に争点を隠していこうという考え方はしない」。首相は29日のテレビ番組で、2013年度予算案を決定した直後の高揚感も手伝ってか、TPP問題で大見えを切った。しかし、事前に党側と擦り合わせた形跡はなく、首相側近の一人は「かなり踏み込んだ。党は大騒ぎになる」と、首相の「勇み足」に頭を抱えた。
 案の定、自民党側からは「参院選前に方向性を出すなんて無理。党内はとてもまとまらない」(中堅議員)との声が上がった。夏の参院選で農業関係の組織票は重みを持っており、党農水族の有力議員は「衆院選で多くの議員がTPP参加反対を訴えて当選した。参加表明したら絶対に参院選に負ける」と危機感を募らせる。
 菅義偉官房長官は30日の記者会見で「(前提が)変わらないうちは、このままだ。(方向性を出す)時期はまだ決めていない」と、火消しに躍起となった。首相自身も答弁で「わが党の公約に明記した通り、聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉には参加しない」と強調した。
 首相は2月下旬に予定する日米首脳会談で参加表明を見送る考えだが、米側からは前向きな対応を迫られる可能性がある。推進派は「早く交渉に加わってコメなどを聖域として認めてもらう方が得策」と主張する。しかし、政府が参加へかじを切れば、党内反対派や農業団体との摩擦は必至。あるベテラン議員は「民主党みたいになったら大変だ」と、消費増税など重要政策で紛糾した同党の二の舞いになりかねないと懸念を示している。(2013/01/30-19:34)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013000925より、
安倍首相、無難な再デビュー=海江田氏は攻めに迷い-衆院代表質問

 安倍晋三首相と海江田万里民主党代表の初の直接対決となった30日の衆院代表質問。5年半ぶりに答弁に立った首相は、野党を刺激する言辞は極力控え、与党内に対立や異論のある懸案にも深入りせず、無難な答弁に努めた。一方、海江田氏は首相の経済再生策を批判しつつ、政策課題によっては協力する姿勢も示し、野党としてのスタンスに迷いもうかがわせた。
 「族議員が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する利益誘導政治が復活しようとしている」。海江田氏は2012年度補正予算案で公共事業に重点を置いた首相の経済政策を批判。しかし、首相は正面から取り合わず、「長引くデフレや円高が、頑張る人が報われるという社会の信頼の基盤を根底から揺るがしている」と丁寧に理解を求めた。
 自民、公明両党が参院で、議長と欠員を除く過半数に16議席足りないことを踏まえ、首相は7月に想定される参院選まで安全運転に徹する構えだ。自民党内で反対論が強まる環太平洋連携協定(TPP)交渉参加については「聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉には参加しない」と既定方針をなぞり、公明党に慎重論が強い集団的自衛権行使に関しても「新たな安全保障環境にふさわしい対応を改めて検討する」と述べるにとどめた。
 首相の腹心の菅義偉官房長官も30日午後の記者会見で「私たちの考え方をできるだけ丁寧に説明したい」と低姿勢で答弁に臨む姿勢を示した。政権内では「今は我慢した方がいい。参院選でしっかり勝たないとやりたいこともできない」(自民党中堅)との認識は共有されている。
 一方の海江田氏。民主党は野党第1党とはいえ、衆院議席で日本維新の会を3議席上回るに過ぎず、各種世論調査で支持率下落が止まらない現状に執行部の危機感は強い。代表質問で首相の経済政策を強い調子で攻め立てたのも、「これからは戦う。もう野党だ」(幹部)との判断からだ。
 ただ、当面する重要案件である補正予算案に対し、党内では「景気が腰折れすると民主党のせいにされる」などの理由で「反対は難しい」(中堅)との声も上がる。海江田氏は代表質問で「与野党の垣根を越え、協力すべきは協力するつもりだ」と、賛成の余地を残さざるを得なかった。(2013/01/30-19:32)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013000910より、
代表質問の質疑要旨=衆院本会議

 衆院本会議で30日行われた各党代表質問の質疑要旨は次の通り。
 【財政再建】
 海江田万里氏(民主) いつまでに国・地方の基礎的財政収支の黒字化を達成するのか。
 安倍晋三首相 国・地方の基礎的財政収支の赤字を2010年度から15年度までに半減し、20年度までに黒字化するとの財政健全化目標を実現する必要がある。財政出動をいつまでも続けるわけにはいかない。民間投資と消費が持続的に拡大する成長戦略を実行し、財政健全化と日本経済再生の双方を実現する道筋を検討する。
 【自動車重量税】
 海江田氏 自動車重量税は道路特定財源にするのか、一般財源にするのか。
 首相 一般財源であり、道路特定財源を復活するものでは全くない。
 【エネルギー政策】
 海江田氏 30年代に原発ゼロを目指すとした民主党政権時の「革新的エネルギー・環境戦略」を維持するか。
 首相 前政権の方針は具体的な根拠を伴わないものだ。ゼロベースで見直し、責任あるエネルギー政策を構築していく。
 【衆院定数削減】
 海江田氏 今国会中に衆院定数の削減を実現することをこの場で国民に約束してほしい。
 首相 各党各会派において十分議論し、改革を進めていく。
 【中韓両国との関係】
 海江田氏 中国や韓国とどのように関係改善を図るか。
 首相 日中関係は最も重要な2国間関係の一つだ。個別の問題があっても関係全体に影響を及ぼさないようにコントロールしていく戦略的互恵関係の原点に立ち戻って、大局的観点から関係を進めていく。(韓国の)朴槿恵次期大統領と大局的観点、未来志向の日韓関係を構築すべく、ともに努力していく。
 【アルジェリア人質事件】
 海江田氏 アルジェリアでの人質事件に関する国会への情報開示や、検証に対する政府方針は。
 首相 事件の対応の検証をしっかり行い、政府一丸となって必要な対策の検討に迅速に取り組んでいく。検証結果は公表すべきものについては、適切なタイミングで公表する。
 【日銀総裁人事】
 高村正彦氏(自民) 次期日銀総裁はどういう方がふさわしいか。
 首相 私の金融政策に理解があり、確固たる決意と能力で取り組んでいただける方と考えている。
 【環太平洋連携協定(TPP)】
 高村氏 TPPに関する考えは。
 首相 聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉には参加しない。TPPに参加した場合に生じうるさまざまな影響を精査し、国益にかなう最善の道を求める。
 【北朝鮮】
 高村氏 北朝鮮へのわが国独自のさらなる制裁措置を講じるかどうかを含めて見解を。
 首相 北朝鮮が昨年12月のミサイル発射に続き、核実験の可能性に言及していることは極めて遺憾だ。関係国と緊密に連携し、独自のさらなる経済措置を取ることも含め、しっかり対応していく。
 【憲法改正】
 平沼赳夫氏(維新) 憲法を改めるためにどうしたらいいか。
 首相 まずは多くの党派が主張している憲法96条の改正に取り組んでいきたい。
 【日銀法改正】
 平沼氏 日銀法改正が必要だ。
 首相 将来の選択肢として引き続き視野に入れていく。
 【皇室】
 平沼氏 皇統存続についての見解を。
 首相 野田前内閣が進めていた、いわゆる女性宮家の問題については、改めて慎重な対応が必要だ。男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みを踏まえる必要がある。
(2013/01/30-19:23)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015175551000.htmlより、
首相 経済再生と財政再建の両立を強調
1月30日 19時0分

国会は、衆議院本会議で安倍総理大臣の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まりました。
民主党の海江田代表が、安倍政権の経済政策について、公共事業に偏重した旧来型で財政赤字を増やすだけだと批判したのに対し、安倍総理大臣は「強い経済の再生を図りながら、財政の再建を進めることが極めて重要だ」と述べ、経済再生と財政再建の両立に取り組む考えを強調しました。
▽この中で、民主党の海江田代表は、安倍政権の経済政策について、「安倍政権の誕生で、安易な国債の増発による将来世代への負担の先送り、族議員が跳りょうばっこする利益誘導の政治、弱肉強食社会を生む新自由主義的な経済政策などが復活しようとしている。財政出動と公共事業に偏重した旧来型の経済対策が効果に乏しく、財政赤字を膨らませてきたことは歴史が示すとおりだ」と批判しました。
これに対し安倍総理大臣は「強い経済の再生を図りながら、財政の再建を進めることが極めて重要だ。長引くデフレや円高は『頑張る人は報われる』という社会の基盤を根底から揺るがしており、これまでの延長線上の対応では、デフレや円高から脱却できない。大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして成長戦略の三本の矢で、強い経済を取り戻していく」と述べました。
また安倍総理大臣は、民主党政権が決めた「2030年代に原発稼働ゼロを目指す」としたエネルギー戦略について、「具体的根拠を伴わず、自治体や産業界、そして国民に不安や不信を与えた。前の政権の戦略はゼロベースで見直し、責任あるエネルギー政策を構築していく」と述べました。
さらに安倍総理大臣は、中国や韓国との関係について、「日中関係は最も重要な2国間関係の1つであり、『戦略的互恵関係』の原点に立ち戻って大局的観点で関係を築いていく。韓国との間にも難しい問題はあるが、パク・クネ次期大統領と未来志向の関係の構築に向けて努力していく」と述べました。
▽自民党の高村副総裁は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、「自民党は先の衆議院選挙で、『聖域なき関税撤廃』を前提にするかぎり交渉参加に反対すると公約した一方、自民・公明両党の連立合意では、『国益にかなう最善の道を求める』としているが、どう対応するのか」と質しました。
これに対し安倍総理大臣は「公約のとおり、『聖域なき関税撤廃』を前提にするかぎり、交渉には参加しない。これまでの協議内容や参加した場合に生じる影響などを精査・分析したうえで、国益にかなう最善の道を求めていきたい」と述べました。
また安倍総理大臣は、北朝鮮が核実験に踏み切る構えを見せていることについて、「極めて遺憾だ。北朝鮮が国際社会の声にどう向き合うのかを見極めながら、関係国と緊密に連携し、日本独自のさらなる制裁措置を取ることも含め、しっかり対応していく」と述べました。
▽日本維新の会の平沼国会議員団代表は、憲法改正について、「石原共同代表は、今の憲法を改正するのではなく、廃止して新しく制定すべきだという意見だ。安倍総理大臣は、どのように憲法を改正する考えか」と質問しました。
これに対し安倍総理大臣は「党派ごとに異なる意見があるため、まずは多くの党派が主張している憲法96条の改正に取り組んでいく」と述べ、衆参両院のすべての議員の3分の2以上の賛成となっている、国会が憲法改正を発議する要件を定めた条文の改正に優先的に取り組む考えを示しました。
また安倍総理大臣は、皇室制度について、「野田政権が検討を進めていた、いわゆる『女性宮家』の創設は慎重な対応が必要だ。古来から、男系による皇位継承が例外なく維持されてきた重みを踏まえつつ、安定的な皇位継承や、将来の天皇陛下をどのようにお支えしていくかについて考えていく」と述べました。
さらに安倍総理大臣は、政府と日銀が決めた共同声明に関連して、「まずは日銀が、2%の物価安定目標を、できるだけ早期に実現することを期待している。日銀法の改正は、将来の選択肢として引き続き視野に入れていく」と述べ、日銀の金融政策に対する政府の関与を強めるための日銀法の将来的な改正に含みを残しました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013001001453.htmlより、
首相、日銀をけん制 「法改正は選択肢」
2013年1月30日 17時16分

 安倍晋三首相は30日午後、衆院本会議で各党代表質問に答弁し、政府と日銀の共同声明に明記した物価上昇率2%の目標について日銀の早期実現に期待を示した。その上で日銀法改正に関し「将来の選択肢として引き続き視野に入れる」と言及。日銀が十分に対応しない場合には法改正に踏み出すとけん制する発言で、早期実現へ圧力をかけた形だ。
 首相は物価目標に関し「日銀が大胆な金融緩和を推進することにより、早期に実現することを強く期待する」と強調。4月に任期満了を迎える白川方明総裁の後任人事では「私の考え方を理解し、確固たる決意と能力で課題に取り組む方を人選する」と述べた。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013000746より、
財政健全化目標を堅持=安倍首相「経済再生と両立」-日銀法改正なお視野・代表質問

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が30日の衆院本会議で始まり、首相は国と地方の基礎的財政収支の赤字を2015年度までに10年比で半減し、20年度までに黒字化するとした民主党政権の財政健全化目標について、「実現する必要がある」と目標堅持を表明した。
 首相の経済政策「アベノミクス」は、柱の一つに財政出動を掲げ、財政規律の緩みが懸念されている。首相は「財政出動をいつまでも続けるわけにはいかない。財政健全化と日本経済再生双方を実現する道筋を検討する」と、財政規律に十分配慮していく考えを示した。民主党の海江田万里代表への答弁。
 自民党の高村正彦副総裁は、党内に強い異論がある環太平洋連携協定(TPP)交渉への対応をただした。首相は「聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉には参加しない」としつつ、「参加した場合に生じ得るさまざまな影響を精査し、国益にかなう最善の道を求める」と語った。
 民主党政権がまとめた2030年代に原発ゼロを目指すとする「革新的エネルギー・環境戦略」については「ゼロベースで見直していく」と述べた。
 大胆な金融緩和を実現するための日銀法改正に関し、首相は「将来の選択肢として引き続き視野に入れていく」と指摘。持論の憲法改正では「まずは96条に取り組みたい」とし、改憲発議要件の緩和を優先する考えを強調した。(2013/01/30-18:16)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013001001119.htmlより、
安倍首相「強い経済を再生」 国会論戦スタート
2013年1月30日 14時14分

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が30日午後、衆院本会議で行われ、政権交代後初の国会論戦がスタートした。首相は「強い経済の再生を図りながら財政再建を図る」と述べ、経済再生と財政再建の双方を実現する姿勢を強調した。
 民主党の海江田万里代表は「安倍政権の誕生によって、族議員が跳梁跋扈する利益誘導政治が復活しようとしている」と批判。「与党に擦り寄るつもりは毛頭ない」と述べ、政権との対決色を鮮明にした。政権奪還への決意も示した。
 2013年度税制改正大綱の策定過程で道路特定財源復活の動きがあったとして「『政官業癒着』への逆行」と主張した。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013013000299より、
金融緩和の「副作用」懸念=海江田氏、アベノミクス追及-代表質問スタート

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が30日午後、衆院本会議で始まった。第2次安倍内閣発足後、国会での論戦は初めて。民主党の海江田万里代表は、政府と日銀が共同声明に盛り込んだ「物価上昇2%」を目標とする金融緩和政策について「国民生活への副作用も無視できない」と懸念を表明。公共工事に重点を置く2012年度補正予算案に関しても、「巨額の財政出動を今後も続けるつもりか」とただし、首相の経済政策「アベノミクス」を追及した。
 首相は「国、地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字を2010年度から15年度までに半減し、20年度までに黒字化するとの財政健全化目標を実現する必要がある」と述べ、財政規律に十分配慮する姿勢を強調した。
 海江田氏は、首相が経済再生の「3本の矢」に位置付ける金融緩和、財政出動、成長戦略を中心に質問した。金融緩和では、2%の物価上昇の実現可能性に疑問を呈す一方、雇用や給与が増えない場合の実質賃金の引き下げや、長期金利上昇などの「副作用」を指摘。「2%の実現方法、達成時期、実質賃金への影響、長期金利との関係についてどう考えているのか」と迫った。(2013/01/30-13:50)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015161201000.htmlより、
自公 首相訪米前に補正予算案成立を
1月30日 12時59分

自民・公明両党の幹事長らが会談し、政府が31日に国会に提出する今年度の補正予算案について、2月下旬に予定されている安倍総理大臣のアメリカ訪問の前までに成立させる方針を確認しました。
自民・公明両党の幹事長と国会対策委員長が、30日午前、東京都内のホテルで会談し、今後の国会対応などを協議しました。
この中で自民党の石破幹事長は「まずは今年度の補正予算案と新年度予算案の早期成立を図る必要があり、特に補正予算案はできるだけ早い時期に成立させたい」と述べました。
そして政府が、安倍総理大臣とアメリカのオバマ大統領との日米首脳会談を、2月21日か22日にワシントンで行う方向で調整していることを踏まえ、安倍総理大臣がアメリカを訪問する前までに補正予算案を成立させる方針を確認しました。
一方、会談のあと、石破氏は記者団に対し、海外で緊急事態が起きた際、自衛隊が日本人の救出や輸送を行えるようにするための自衛隊法の改正について、「この法案だけのために国会が動いているわけではなく、提出の時期はいろいろなケースがある。まずは法案に対するさまざまな懸念を解消することが必要だ」と述べ、みずからが主張していた今の国会への改正案の提出にはこだわらない考えを示しました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013001000781.htmlより、
民主・海江田氏、対決色鮮明に 国会論戦、午後スタート
2013年1月30日 11時39分

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が30日午後、衆院本会議で行われ、政権交代後初の国会論戦がスタートする。民主党の海江田万里代表は「安倍政権の誕生によって、族議員が跳梁跋扈する利益誘導政治が復活しようとしている」と批判。「与党に擦り寄るつもりは毛頭ない」と述べ、政権との対決色を鮮明にする。政権奪還への決意も示す。
 海江田氏は、2013年度税制改正大綱の策定過程で道路特定財源復活の動きがあったとして、「道路特定財源は無駄な道路を造るための仕組みだ。道路族に代表される『古い自民党政治』『政官業癒着』への逆行であり、看過できない」と主張する。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015154471000.htmlより、
国会で代表質問へ 与野党の論戦開始
1月30日 4時44分

国会は、安倍総理大臣の所信表明演説に対する代表質問が30日から始まり、民主党は、安倍政権の経済政策は公共事業に偏っていると追及するとともに、金融緩和の副作用などもただすことにしており、政権交代後、初めての与野党の国会論戦が始まります。
安倍総理大臣は28日の所信表明演説で、「断固たる決意を持って『強い経済』を取り戻していこうではないか」と述べ、経済の再生を目指す考えを強調しました。
国会は、この所信表明演説に対する代表質問が30日から3日間、衆参両院の本会議で行われます。初日の30日は、衆議院本会議で、自民党と民主党それに日本維新の会が質問に立ちます。
このうち自民党の高村副総裁は、安倍政権が最優先課題に掲げる経済の再生に関連して、ことし4月に任期が切れる日銀の白川総裁の後任にどういう人がふさわしいと考えるのかや、公共事業の必要性などについて質問します。また、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への対応など、外交・安全保障政策についても質問する予定です。
一方、民主党の海江田代表は、安倍政権の経済政策は公共事業に偏った旧来型のものだと追及するとともに、2%の物価上昇率を目標として掲げた金融政策は実質賃金の引き下げにつながる可能性があるなど、副作用は無視できないとただす考えです。さらに海江田氏は、安倍総理大臣が所信表明演説で言及しなかったエネルギー政策や社会保障について、考えを説明するよう求めることにしています。
また、日本維新の会は、平沼国会議員団代表が質問を行う予定で、政権交代後、初めてとなる与野党の国会論戦が始まります。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年1月30日(水)付
新年度予算―「正常」にはほど遠い

 公共事業費は12年度当初予算並みを確保し、先の補正予算と一体で「国土強靱(きょうじん)化」に走る。防衛費を11年ぶりに増額する一方、生活保護費は抑え込む。
 安倍政権による13年度予算案が決まった。
 一般会計の総額は約92兆6千億円。12年度当初予算から実質的に約3千億円減らした。
 財源不足を補う新規国債の発行額は43兆円弱で、民主党政権の「44兆円枠」を下回る。税収(43兆円強)が国債発行額を上回るのも、民主党政権をはさんで4年ぶりだ。
 安倍首相は「やっと正常な状況を回復できた。財政規律にも配慮した」と語った。
 いやいや、とんでもない。正常にはほど遠い。
 国債発行額は、小泉政権が掲げていた「30兆円枠」の1・4倍だ。過去の借金を乗り換える「借り換え債」を含む国債の総発行額は170兆円を超え、過去最高の水準が続く。
 税収見込みの根拠となる名目経済成長率は2・7%、総合的な物価指数は16年ぶりにプラスと予想した。アベノミクスの効果が出るという見立てだが、民間の調査機関は「高すぎる」と懐疑的だ。
 「15カ月予算」のからくりもある。民主党政権が大幅に削った農業関連の公共事業で、年間予算の8割を補正予算に前倒し計上するなどして、13年度予算のスリム化を演出した。
 補正と合わせると、施設費を含む公共事業費の総額が10兆円を超すことに注意すべきだ。
 多額の国債発行を続けつつ、日銀に金融緩和の強化を求め、その日銀が国債の購入に努める――。「中央銀行が政府の資金繰りを助けている」との疑念を招きかねない構図は、確実に強まっている。
 国会の役割は大きい。首相のいう「機動的な財政政策」のもとでバラマキがないか、徹底的にチェックしてほしい。まずは補正予算案だ。公共事業費が焦点になろう。
 政府は、財政再建の工程表づくりを急ぐ必要がある。
 国債関係の収入と支出を除く「基礎的財政収支」について、安倍政権も「15年度に赤字を半減、20年度までに黒字化」という歴代政権の目標を受け継ぐ。
 消費増税の決定で赤字半減への道筋は見えつつあるが、黒字化のメドは立っていない。
 「目標は守る」と繰り返していれば許される状況ではない。経済成長による税収増と歳出削減、さらなる増税をどう組み合わせるのか、具体策が問われている。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130130/plc13013003210007-n1.htmより、
産経新聞【主張】新年度予算案 「2.7%成長」達成が責務だ
2013.1.30 03:20

 ■財政再建の道筋も明確にせよ
 安倍晋三政権の経済政策の具現化である平成25年度予算案が閣議決定された。一般会計総額は92兆6千億円だ。日本経済の喫緊かつ最大の課題であるデフレ克服に向け、先に編成した総額13兆円を超える24年度補正予算に続く積極的な「一手」である。
 強調したいのは、25年度の政府経済見通しである実質2・5%成長、物価変動を加味した名目2・7%成長の重みだ。16年ぶりに名目が実質を上回るとしたこの政府見通しは、物価上昇を見込んだものであり、政府のデフレ脱却への決意表明でもあるのだ。

 ≪「三本の矢」で総力戦を≫
 安倍政権は当初予算を補正予算と合わせて「15カ月予算」と位置づけた。補正予算で踏み出したデフレ脱却に向けた歩みを着実にすることで、政府経済見通しを是が非でも達成せねばならない。
 当初予算案には東日本大震災の復興加速策とともに、研究開発、医療やインフラ輸出といった分野で、税制と一体となって企業の活力を引き出す経済再生策が盛り込まれている。こうした施策が期待通りの政策効果をあげることが重要なのはいうまでもない。
 補正予算編成にあたり麻生太郎財務相は民主党政権が定めた「国債発行44兆円以下」の枠にこだわらないと宣言、実際に24年度の国債発行額は52兆円に膨らんだ。
 25年度当初予算案の中身で市場が日本の財政規律が緩んだと判断すれば、債務危機に陥ったギリシャなどと同様に国債価格が下落する恐れがあった。
 これに対して安倍政権は「平成32(2020)年度で基礎的財政収支の黒字化」の目標堅持を明言した。当初予算編成では、国債発行額を前年度よりも約1兆4千億円減らして税収よりも少なくした。収入以上の借金をしない予算編成は4年ぶりだ。
 このことは、野放図な歳出拡大路線を懸念した市場へのメッセージになったといえよう。
 ただ、それも政府経済見通しの達成に依存していることを忘れてはならない。25年度の税収見通しと国債発行額の差はわずかだ。成長率が見通しを下回ると税収も下ぶれし、収入と借金が逆転する可能性は大きい。
 しかも、名目2・7%成長は民間シンクタンクの予測と比べると高めの数値になっている。これについて政府は緊急経済対策の効果を加味したと説明しているが、綱渡りであるのは変わりない。
 このハードルを越えるには安倍首相がいう脱デフレへの「三本の矢」の効果発揮が不可欠になる。補正予算案の早期成立と執行による財政出動、日銀の物価上昇率2%の目標実現に向けた金融緩和、成長戦略の策定と実行など、文字通り政官民一体となった総力戦が求められよう。

 ≪防衛費の増額は当然だ≫
 同時に、国の借金が国内総生産の約2倍という危機的状況を考えると、財政健全化計画を急ぎ策定して、明確な歳出抑制の基準を国民に示さねばならない。
 歳出にどう切り込むかも大きな課題だ。今回、社会保障関係費では生活保護給付額が3年間で670億円削減される。抵抗の大きかった地方公務員給与削減などで地方交付税交付金を約2千億円減額したのは評価できる。
 歳出抑制の観点からみると、これで十分ではない。特に高齢化が進行し、急膨張する社会保障関係費の伸びの抑制は急務だ。先送りされた高齢者医療費の自己負担を1割から2割にする措置の確実な実施はもちろん、社会保障制度改革国民会議の議論などを通じて、制度見直しにどこまで踏み込むかが問われる。
 こうした厳しい財政事情の中で防衛費が400億円増となった。11年ぶりの増額であり、南西方面の警戒監視、島嶼(とうしょ)防衛の強化を明確にした。十分とはいえないにせよ、沖縄県・尖閣諸島への領空・領海侵犯を繰り返す中国に対する安倍政権の基本姿勢を示すことはできたのではないか。
 今回の予算案は政権復帰後、短期間で編成したという事情がある。今後も安倍政権は、経済再生と財政再建の両立という困難な道を歩くことになる。効果が期待できない公共事業の拡大など懸念材料はなお多いだけに、経済財政諮問会議が6月をめどにまとめる財政運営の指針「骨太の方針」で、その明確な道筋を示さなければならない。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013013002000131.htmlより、
東京新聞【社説】13年度予算案 景気だけが優先課題か
2013年1月30日

 自民、公明両党が政権奪還後初となる二〇一三年度当初予算案を決めた。大胆な金融政策に続き、機動的な財政出動を目指したものだ。公共事業に偏重した財政規律や弱者配慮の面で疑問が残る。
 税収見込みより新規の国債発行額が多い「異常事態」は四年ぶりに解消した。民主党政権時代の「政策的経費の七十一兆円枠」も維持した。見かけは財政規律に目配りしたように受け取れる。
 しかし、決めたばかりの一二年度補正予算案と合わせ「切れ目のない十五カ月予算」との政府説明に従えば、予算規模は百兆円超、新規国債も四十八兆円を超えて借金膨張に歯止めがかかっていないのが実態である。税収見込みは四十三兆円だ。
 当面は景気回復を優先して、歳出を拡大させるのはやむを得ないとしても、それが公共事業ばかり大盤振る舞いなのは明らかに問題だ。民主党政権は公共事業関係費を年々削減してきた。自民党が政権復帰した途端に、それが拡大に転じ、当初予算では15%増、補正を合わせると七・七兆円にまで膨張したのでは「コンクリートから人へ」から「コンクリートだらけ」になりかねない。急を要する事業ばかりではあるまい。
 安倍政権の経済政策で最大のリスクは金利の思わぬ上昇である。国債発行増に歯止めがかからないと市場が疑念を抱けば、国債が売られ金利が上がりかねない。そうなれば利払い費の増加で財政は危機的状況に陥ってしまう。
 所信表明演説で安倍晋三首相は「中長期の財政健全化に向けて基礎的財政収支の黒字化を目指す」と述べたものの、具体的な道筋には触れなかった。現状は「国債の元利払い」と「地方交付税」分しか税収では賄えず、社会保障など肝心の政策経費は新たな借金で賄わざるを得ない。収入がローン返済と仕送りに消え、日々の生活費は借金でということだ。
 黒字化のためには財政構造を根本から変えなければならないはずだ。景気を回復させて税収を増やしていくと同時に、歳出規模を大胆に圧縮する必要がある。
 ところが予算案で“大なた”を振るったのは、「自助」を名目にした生活保護の見直しだった。困窮者の最後の安全網である「生活扶助」に切り込んだのである。実施は参院選後の八月からというのも推して知るべしである。削られるべきは公共事業や、十一年ぶりに増額の防衛費ではなかったか。政権の目指す方向が表れている。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51144010Q3A130C1EA1000/より、
日経新聞 社説 成長と財政再建につながる予算か
2013/1/30付

 安倍晋三政権が2013年度予算案を決めた。12年度補正予算案と一体の「15カ月予算」を組み、景気の下支えに万全を期す。財政規律にも一定の配慮を示し、引き締まった中身にしたという。
 だが歳出全体を厳しく抑制しつつ、日本経済の成長力を高める事業に重点配分したとは言い難い。内実は公共事業頼みの景気対策と借金依存の財政運営である。

公共事業頼みに危うさ
 一般会計の総額は92.6兆円に上った。基礎年金の国庫負担などの会計処理が変わっており、実質的な規模で比べると前年度当初予算を7年ぶりに割り込む。
 国債費を除く政策経費も実質的に減額となった。新規国債の発行額は4年ぶりに税収を下回る。財政の健全化に向けた最低限の体裁だけは整えたといっていい。
 ただ危機対応の予備費を廃止して歳出を抑え、基金を取り崩して国債全体の発行額を減らすという帳尻合わせも目立つ。13.1兆円の12年度補正予算案や、4.4兆円に上る13年度の東日本大震災復興特別会計を含め、予算の抑制が甘いといわざるを得ない。
 安倍政権だから切り込めた予算もある。民主党政権が手をつけなかった生活保護費の削減は前進だ。本当に必要な人に支給し、働ける受給者の自立を促すためにも、一層の効率化が欠かせない。
 地方公務員の給与を国家公務員に準じて引き下げるのも妥当だろう。地方自治体の財源に充てる地方交付税も聖域とはいえず、減額するのはやむを得ない。
 しかし社会保障費を抑え込む努力は到底足りない。13年度は診療・介護報酬の改定がなく、抜本的な制度改革論議も棚上げ状態にある。給付の膨張を止める手段が限られていたとはいえ、国費の投入をもっと抑えるべきだった。
 70~74歳の医療費の窓口負担割合を本来の2割に引き上げず、1割に据え置く経費を12年度補正予算案に計上したのも問題だ。
 民主党政権の目玉だった農家の戸別所得補償や高校無償化はわずかな削減にとどめ、制度自体の見直しを先送りした。これらの政策を「ばらまき」と批判してきたのは自民党ではなかったか。
 尖閣諸島への揺さぶりを強める中国などの情勢を踏まえれば、11年ぶりの防衛費増額は理解できる。装備品の調達コスト引き下げなどを進めながら、防衛力を固める「選択と集中」を求めたい。
 心配なのは持続的な成長につながる施策より、一時的なカンフル剤に重きが置かれたようにみえる点だ。将来性の高いiPS細胞を使った再生医療の研究予算を増やしたり、再生エネルギーの技術開発を支援したりするのはいい。
 だが、それ以上に存在感が目立つのは伝統的な公共事業である。老朽化したインフラの更新や小中学校の耐震化に一定の投資が要るのは確かだが、不要不急の事業まで紛れ込んでいるようにみえる。
 11~15年度に19兆円と見積もっていた震災復興の経費を、いきなり25兆円に増やすのも疑問が残る。人材や資材の不足で消化できない事業も多いのに、必要な金額を積み上げたとは思えない。
 政府は13年度の実質経済成長率を2.5%と見通した。今回の15カ月予算で景気の回復を後押しし、14年度からの消費増税につなげるというシナリオを描く。
 一方で国と地方の長期債務残高は13年度末に977兆円に達し、国内総生産(GDP)の2倍に膨らむ。日本にいつまでもカンフル剤を打ち続ける余裕はない。

社会保障の効率化急げ
 安倍首相は28日の所信表明演説で「我が国にとって最大かつ喫緊の課題は経済の再生だ」と語った。その認識自体は正しいが、成長と財政再建の両立なくして真の意味での経済再生は望めない。
 政府は消費増税に頼るだけでなく、歳出の抑制にも本腰を入れるべきだ。基礎的な財政収支の赤字を15年度に半分に減らし、20年度に黒字に転換する――。その目標を堅持するのなら、社会保障費の効率化に踏み込まざるを得ない。
 自民、公明両党は現行の年金・医療制度の手直しを基本に据える。応急措置にとどまらず、高齢者にも給付の抑制と応分の負担を求める改革を急ぐ必要がある。
 財政の健全化を怠り、日銀に借金の穴埋めまで強要することは厳に慎まなければならない。それでは日本の信用を保てなくなる。
 民間の活力を引き出す本格的な成長戦略も要る。環太平洋経済連携協定(TPP)の参加や法人減税、規制緩和を急ぐべきだ。小手先の政策で日本経済の再生を実現できるほど現実は甘くない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130130k0000m070131000c.htmlより、
社説:安倍政権の予算 財政再建の道は険しい
毎日新聞 2013年01月30日 02時31分

 来年度予算の政府案が決まった。4年ぶりに新たな借金(新規国債発行額)を税収以下に抑えたという。総額の実質増も何とか回避できた。景気対策と財政規律を両立できる政権だと訴えたい気持ちがにじむ。
 だが、安倍政権の緊急経済対策などにより景気が大きく好転するという、期待に満ちた予測に支えられている点を忘れてはなるまい。さまざまな企業向け減税にもかかわらず、名目2.7%、実質2.5%という高い成長率想定のお陰で、税収は12年度より8000億円近く増える計算になった。
 一方、新たな借金は43兆円弱と、民主党政権時のルールだった「44兆円以内」が守られた形だ。しかしこれも、金利は上がらないという希望的見通しのお陰と言えそうだ。
 財務省は昨年9月に概算要求した際、国債残高の増加と金利上昇への備えのため、国債費を過去最高の24.6兆円とはじいていた。国債費とは、国が過去に借りたお金の返済や利払い費のことである。ところが予算案では22.2兆円に圧縮された。想定金利を下げたためだ。
 景気の好転を予測するなら、むしろそれに伴う金利上昇を織り込むべきだろう。だが概算要求時(2.2%)よりも12年度の想定(2.0%)よりも低い1.8%に設定した。最近の市場金利を反映したとはいえ、ある程度の状況悪化に耐えられる予算にしておくのが、健全な財政の発想ではないか。経済危機対応の予備費を省いて約1兆円を浮かせた結果でもあり、税収が借金を上回る「正常な状態の回復」(安倍晋三首相)と胸を張れる話では到底ない。5.5兆円もの建設国債発行を伴う大型の12年度補正予算と合わせて考えれば、財政健全化を重視した予算編成だとは言えない。
 予算の中身はどうか。生活保護の支給基準が引き下げられる一方、公共事業費は前年度比16%の伸びとなった。1年分に相当する公共事業費を補正予算に盛り込んだばかりというのに、である。質より量、人よりコンクリートとならないか心配だ。
 防衛費も11年ぶりに増額された。老朽化した道路や橋などの整備も、防衛体制の強化も、厳しい財政状況を考えれば、国民の理解を得ながら進めていく必要があるだろう。
 久々の円安と株価上昇で、変化の兆しも見える日本経済である。しかし勝負は成長を持続させられるかどうかだ。日銀が大規模な緩和を続ける中、放漫財政への不安が広がれば、悪い金利上昇(国債価格の急落)が起こり、成長のシナリオは崩れてしまう。野党には、国会論戦を通じ、安倍政権の財政再建方針を厳しく問いただしてもらいたい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130130ddm003010104000c.htmlより、
クローズアップ2013:来年度予算案決定 「規律に配慮」演出 新規国債は税収以下
毎日新聞 2013年01月30日 東京朝刊

 13年度当初予算案の編成では、デフレ脱却など経済再生と財政規律の二兎(にと)を追う厳しい作業が迫られた。安倍晋三首相の意向を受け、公共事業や防衛費を増やす一方、予備費廃止などあの手この手を駆使し、民主党政権で常態だった借金(新規国債発行額)が税収を上回る異常事態を解消。見掛け上「引き締まった予算」(麻生太郎財務相)を演出した。ただ、数字合わせの財政規律維持には説得力は乏しい。

 ◇麻生氏固執、予備費を全廃
 「国債発行が税収を上回るようでは、国際会議で笑われます」。予算編成作業が大詰めを迎えた1月中旬、財務省幹部は麻生財務相に進言した。首相や外相を歴任し国際的な評価を重視する麻生氏は、バラマキ批判を懸念する首相官邸と調整し、国債発行額を税収以下に抑えるように財務省主計局に指示した。
 緊急経済対策が柱の12年度補正予算案で10兆円超という予想以上の国費(国の支出)投入を強いられた財務省。13年度編成では財政規律維持をアピールすることが必須だった。閣僚より格上の副総理を兼務する麻生氏の意向を前面に押し立てれば、地方公務員給与削減に慎重な総務省・地方自治体や、防衛費の大幅増を求める防衛省をけん制できる。
 麻生イニシアチブで「税収と国債発行の逆転」は13年度編成の最優先課題となった。しかし、税収の伸びが期待できない上、歳出削減ののりしろも限られる。実際、13年度の歳出は過去に発行した国債の元利払い費(国債費)と社会保障費だけで計1兆円以上の増加が見込まれ、地方公務員の給与削減の効果(約2000億円)も「焼け石に水」。民主党政権時代は削れた公共事業費も、自民、公明両党が「防災、減災、老朽化対策という新しいステージに入った」(太田昭宏国土交通相)とする中、手が付けられない。
 苦肉の策としてひねり出したのが、リーマン・ショック後、毎年度計上してきた「経済対策予備費」(12年度は9100億円)の全廃。景気急変時に素早く対策を打つのが目的だが、海外経済が改善し、緊急経済対策の効果も見込めるため、当面は必要性が小さい。ただ、景気が急変しない保証はなく、財務省内にためらいもあったが、最後は麻生氏が「(税収と国債発行を)逆転できるなら、その方が格好いいじゃないか」と決断した。
 財務省はここ5年間、年2%に設定してきた国債の金利を1・8%と低く見積もり、歳出を約3000億円抑制。「市場の実勢に合わせた」とするが、金利が想定より上振れすれば予算不足に陥る恐れがある。
http://mainichi.jp/opinion/news/20130130ddm003010104000c2.htmlより、
 一方、肝心の予算切り込みは地方公務員給与と生活保護費の削減程度。あの手この手で減額予算の体裁を取り繕ったのが実態だ。12年度補正も含む「15カ月予算」で見ると、歳出は計103兆円規模、国債発行は計50兆円を超し、財源の約半分が借金頼みの異常さは変わらない。民主党の細野豪志幹事長は29日に「粉飾に近く、財政規律維持の表現は当たらない」と述べ、国会審議で厳しく追及する構えを示した。【清水憲司、工藤昭久、宇田川恵】

 ◇防衛費、増額ありき 安倍カラー、幼児教育無償化も
 全体で7年ぶりの減額予算となる中、安倍首相肝煎りの防衛関係費は11年ぶりの実質増額となった。自民党が衆院選で公約した幼児教育無償化にも一部着手し、安倍カラーのアピールに腐心した。
 防衛費について、衆院選で自衛隊の装備・人員拡充を公約した自民党内では「大幅な増額は当然」(国防族議員)とのムードが強かった。中国が沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入・領空接近を繰り返していることもあり、財務省も「幅はともかく増額自体は避けられない」としていた。このため「財政規律維持」を盾に査定に当たったものの、増額幅を防衛省要求(1200億円)の3分の1に抑えるのが「精いっぱいだった」(幹部)。
 13年度の防衛関係費は前年度当初比400億円増の4兆7538億円。自衛官増員(陸海空自衛隊で計287人)が8年ぶりに認められたほか、空中警戒管制機(AWACS)の維持・修理費も盛り込まれた。充実分の多くは対中国を念頭に尖閣諸島周辺を含む南西諸島の警戒監視強化に充てる。
 「中国へのけん制になる」。防衛省幹部は防衛費削減の流れに歯止めを掛け、実質増額を確保した今回の予算の意義を強調する。12年度補正予算案には戦闘機改修やミサイルなどの主要装備品の整備費用など2124億円が計上されており、「15カ月予算」で見れば、防衛費の規模は5兆円に迫る。
 尖閣領海を警備する海上保安庁も13年度予算で1765億円の要求が満額認められた。警備強化関連は前年度比4割増の364億円。巡視船やヘリコプター建造費、船艇・航空基地の整備費を盛り込んだほか、人員も約120人の純増と81年度以来の大規模な増強で、安倍首相の防衛力強化路線に沿った。
 このほか、13年度予算には対象を限定しつつ幼児教育無償化が盛り込まれるなど安倍カラーへの配慮がちりばめられた。ただ、幼児教育無償化の全面導入には約7900億円の費用が必要。財源探しが難航すれば、民主党政権と同様に中途半端な子育て支援に終わる懸念もある。【青木純、桐野耕一】

 ◇自民、存在感示せず 「参院選後に補正」
http://mainichi.jp/opinion/news/20130130ddm003010104000c3.htmlより、
 自民、公明両党は2013年度予算案の本格的な党内論議を1週間に限られ、存在感を示せないままだった。声高な要求が政府・与党の一体感を損ない、夏の参院選に影響するのを避けたい議員心理も働いた。ただ、与党復帰にもかかわらず影響力を発揮できなかった不満もあり、参院選後には党の意向を踏まえた補正予算案の編成を求める声が上がりそうだ。
 「丁寧なプロセスや時間が足りなかった。(年末の14年度予算は)党の意向が反映されるよう配意したい」
 自民党の石破茂幹事長は29日の記者会見で、こう振り返った。
 予算編成は例年、8月末の各省庁の概算要求提出を皮切りに、年末まで約4カ月をかける。しかし今回は概算要求を含め、わずか1カ月。大幅に圧縮されたのが与党との協議プロセスだった。
 自民党は22日に政府の予算編成基本方針の説明を受け、23日に政調全体会議を開催。麻生太郎財務相が打ち出した地方公務員給与削減に「地方のデフレを誘発する」との反対意見が出たが、押し返す時間はなく、25日に政府に申し入れた予算編成大綱は「政府方針を追認するのみ」(政調幹部)となった。反対の旗振り役だった中堅議員は「しょうがない」。ある参院議員は「安倍内閣にケチをつけてひっくり返しても『民主党と同じ』と言われるだけだ」と解説する。
 ただ、「政高党低」の固定化は党側が不満をため込み、政権運営の不安定要因になりかねない。党幹部の一人は「党にも毅然(きぜん)とした主張があっていい」と発言。中堅議員は「参院選が終わった8月以降、補正の議論になる」と語った。【横田愛】