アルジェリア人質事件 「外国人8か国、37人死亡」

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013012101002462.htmlより、
外国人人質37人が死亡 アルジェリア首相発表
2013年1月22日 01時06分

 【カイロ共同】アルジェリア人質事件で、同国のセラル首相は21日、首都アルジェで記者会見し、外国人の人質の死者が37人に上ったと明らかにした。国籍は8カ国にまたがり、さらに5人の外国人の所在が確認されていないという。
 セラル氏は会見で、犯行グループの29人が死亡、3人を拘束したと述べた。セラル氏は、犯行グループにはアルジェリア人のほかエジプト、ニジェール、マリ、モーリタニア、チュニジア、カナダの各国出身者が含まれると明らかにした。
 犯行目的については、マリ情勢などに関し、外国との交渉カードを手に入れるため「外国人をマリへ拉致することだった」と指摘した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013012100925より、
外国人37人死亡=軍事解決の正当性強調-人質事件でアルジェリア首相

 【カイロ時事】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、セラル首相は21日午後(日本時間同日深夜)、事件後初めて記者会見し、37人の外国人人質の死亡が確認されたと発表した。多くの関係国を巻き込んだイスラム過激派による大規模テロは多数の犠牲者を出す結果となった。
 首相は人質の国籍は8カ国と述べたが、内訳は明かさなかった。また、5人の外国人が依然安否不明とした。これまでに各国政府により身元が特定されている人質の国籍はフィリピン、英国、米国、ルーマニア、フランス、日本。
 事件ではアルカイダ系イスラム過激派「覆面旅団」が犯行声明を出した。セラル首相によれば、武装勢力側も29人が殺害され、3人が拘束された。アルジェリア政府は19日に軍事作戦によりテロを鎮圧後、人質23人と武装勢力32人が死亡したと説明していたが、大幅に修正された。
 セラル首相は武装勢力がマリから入国し、人質を連れてマリに逃走しようとしたが、軍が阻止したと指摘。「(犯人の狙いは)外国人の誘拐で、彼らの要求は理不尽で受け入れられない。そのため軍特殊部隊を投入した」と強調した。18日に犯人側が施設の爆発を図ったことも軍事力による解決の決断理由になったという。(2013/01/22-00:55)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130121/k10014958071000.htmlより、
アルジェリア首相“外国人37人死亡”
1月21日 23時21分

アルジェリアで起きたイスラム武装勢力による人質事件で、アルジェリアのセラル首相は日本時間の21日夜記者会見し、今回の事件で8か国、37人の外国人が死亡したことを明らかにしました。
また、武装勢力のメンバーは隣国のマリからアルジェリアに入ってきたと説明しました。
そのうえで、武装勢力の目的は外国人をマリに連れ去り、交渉の道具として利用することだったとしています。

http://mainichi.jp/select/news/20130122k0000m040056000c.htmlより、
アルジェリア拘束:「政府当てにならず」日揮OBいらだち
毎日新聞 2013年(最終更新 01月21日 23時07分)

 アルジェリアの人質事件で、日本政府が日本人7人の死亡を確認した。事件発生から時を置かず、アルジェリア政府が武装組織の掃討に乗り出したが、知らされた結果はやはり厳しいものだった。プラント大手「日揮」(横浜市西区)の幹部らの祈りは届かず、OBは「政府は当てにならない」といらだちを口にした。海外業務で危険に遭遇した時、国や企業は守ってくれるのか。
 「日本政府は頼りない」。アルジェリアで勤務したことのあるプラント大手「日揮」(横浜市西区)の元社員の男性は本音を口にした。この元社員は長くアルジェリアに関わり、中北部ハシメサウドなどでプラントの維持管理などの業務に従事した。当時もイスラム原理主義者の活動が激しく、現場はアルジェリア軍が警備。日揮社員のセキュリティー担当者が常に軍と連絡を取り合っていたという。
 「米英仏政府は紛争地域の厳しさを知り、事件が起きた時の交渉力もあって信頼できた。日本政府は日揮よりもアルジェリアの情報に乏しく、有事に当てにならない」。社員を含む人質多数が犠牲になったとみられる状況への無念さも手伝い、厳しい言葉を口にした。日揮は社長、会長が直轄するセキュリティー対策室を設けて、国別の情報を分析。社内に周知している。
 日揮と同様、エネルギー関連事業などで危険な地域で活動する企業は少なくない。
 内閣官房のテロ対策研究会委員を務めた財団法人「公共政策調査会」の河本志朗・第2研究室長は「政府や日揮は、アルジェリアが今回のように性急な作戦を展開することは予想外だった。互いに持っている情報を一歩踏み込んで共有し合うことがまず必要だ」と強調した。
 企業に対しても「社員が危ないと判断したら撤退を助言するような危機管理の専門部署が必要だ」と指摘したが、それでも「一企業ができることには限界がある」と対処の難しさを語る。国連の職員は紛争地への赴任前にテロ対策の訓練を受けることもあるというが、企業でも検討が必要になるかもしれないという。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013012100596より、
武装勢力「政府が交渉拒否」=占拠中も人質保護と主張-アルジェリア

 【カイロ時事】「われわれはアルジェリア、フランスと交渉する構えだった。しかし、彼らが逆に(施設)全体を破壊すると脅してきた」。人質多数が犠牲になったアルジェリア天然ガス関連施設占拠事件。犯行を認めたイスラム武装勢力「血盟旅団」を傘下に置く「覆面旅団」は21日までに声明を発表し、交渉の用意があったが、政府にはその意思が皆無で、結果的に人質の犠牲拡大につながったと批判した。
 政府はこれまで「犯人に施設爆破の意図があり、危機的状況回避のため」軍事作戦に踏み切ったと説明。メディアの取材も制限され、事件の実態解明は困難だが、武装勢力側の主張は政府見解との矛盾が際立っている。
 声明によれば、今回のテロは「何カ月も前から計画し、場所も周到に選択」。フランスとアルジェリアが隣国マリにいる「われわれの仲間」の掃討を決めたことで実行を決意した。
 16日の襲撃後、施設を包囲する軍部隊を追い払うよう運営会社の英BP側に要請。これは「人質の安全確保」が目的だったが、軍は狙撃手を使い、人質2人を射殺したと声明は説明した。
 さらに「聖戦士たち(実行犯)は人質被害を最小限にとどめようとした。しかし、(政府軍の)ヘリコプターまで乱暴極まりなく車を爆撃し、人質を殺害した」と主張。ある政府当局者からは「仮に人質がいても施設全体を破壊することをちゅうちょしない」と電話で伝えられたとしている。(2013/01/21-17:00)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013012100100より、
「テロに立ち向かう必要示す」=アルジェリア人質事件で突入判断支持-仏外相

 【パリ時事】フランスのファビウス外相は20日のラジオで、アルジェリア南東部での人質事件に関し「テロリストに免責はない。事件はテロに対し容赦なく立ち向かう必要があることを示した」と述べ、軍の突入を強行したアルジェリア当局の判断を支持した。
 ファビウス外相はこの中で「事件で非難されるべきなのはテロリストなのに、(突入を強行した)アルジェリアが問題視されているのはショックだ」と言明。人質の外国人に多数の死者が出たことに言及しながらも、「事が終わってから決断を批判するのはたやすいことだ」と語った。(2013/01/21-09:28)

http://mainichi.jp/opinion/news/20130121ddm003030080000c.htmlより、
クローズアップ2013:アルジェリア人質事件 「ドル箱」保護、優先 日本、安否確認本格化(その1)
毎日新聞 2013年01月21日 東京朝刊

 ◇「ドル箱」保護、優先
 ◇ガス施設 軍、威信かけ
 北アフリカ・アルジェリア南部の天然ガス関連施設などで起きた外国人拘束事件は19日、アルジェリア軍が施設に突入する最終作戦を実施、人質ら23人の死亡が確認されるという結末を迎えた。日本などの関係国が「人命尊重」を要請する中、アルジェリア政府・軍は一貫して強硬策を取った。その背景には、ガス関連施設の爆破などによる経済・政治的な打撃を回避したいアルジェリアの事情と、テロ対策上、武装勢力との妥協を排する政府・軍の姿勢があったとの見方が有力だ。【ローマ福島良典、パリ宮川裕章、ロンドン坂井隆之】

 武装勢力とアルジェリア軍の最後の攻防の舞台となったのは、従業員の居住区から約3キロ北側に離れたガス関連施設だった。武装勢力が人質と共に籠城(ろうじょう)したのは施設の「心臓部」である機関室。仏テレビやアルジェリアの隣国、モーリタニアの通信社によると、武装勢力は施設と人質に爆発物を仕掛けたと主張。軍が突入作戦を強行すれば「すべてを爆破する」と警告した。
 「テロリストの逃走とガス関連施設が爆破される危険性に直面し、大流血の惨事を避けるためにアルジェリア軍の特殊部隊が介入した」。アルジェリア内務省は19日発表の声明で、作戦強行の理由をそう説明した。
 ガス関連施設はアルジェリアが生産する天然ガスの約1割、輸出分の約18%を産出する「戦略的な経済施設」(内務省)。武装勢力のスポークスマンは仏テレビに「アルジェリアの神経中枢だから標的に選んだ」と説明していた。厳重に警備された戦略拠点への襲撃を防げなかったアルジェリア政府・軍はメンツを潰された格好だ。
 国内総生産(GDP)の約45%を占める天然ガス・石油はアルジェリア経済の生命線。事件を受けて欧州石油会社は社員を一時避難させており、「石油会社は人員配置の見直しを迫られる」との見方も出ている。ガス関連施設の爆破で欧州への輸出が滞れば経済的な打撃も甚大だ。作戦強行の背景には、「ドル箱」の施設を死守したいアルジェリアの国益があったとみられる。
 また、武装勢力に対して強く出ざるを得ないアルジェリアの国内事情もある。アルジェリアでは、1990年代初めから軍とイスラム原理主義勢力との衝突が多発し、15万〜20万人の犠牲者を出した歴史がある。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130121ddm003030080000c2.htmlより、
 アルジェリアのブーテフリカ政権は原理主義勢力との融和路線を進めたが、イスラム過激派は近年、国際テロ組織アルカイダに接近し、外国人の誘拐などを繰り返してきた。専門家は仏テレビで「国内にイスラム主義者の反体制派を抱えるアルジェリア政府は、テロリストを前にして弱みを見せるわけにはいかない」と解説した。
 しかも、作戦にあたったアルジェリア軍は国家の屋台骨。英王立国際問題研究所によると、アルジェリアは極めて中央集権的で、国家の重要な政策は、軍幹部と情報担当の高官でつくる権力者集団「ルプボワール」(フランス語で「権力」の意)が最高決定権を握る。ブーテフリカ大統領の権限さえも制限する事実上の意思決定機関だ。仏評論家は「フランスのように内務省が命令を下す仕組みにはなっていない」と述べ、シビリアンコントロール(文民統制)の弱さを指摘する。作戦は軍の威信をかけた戦いという側面もあったといえそうだ。

 ◇武装勢力「マリ」は口実か
 今回の事件で犯行声明を出した武装勢力は「イスラム聖戦士血盟団」。国際テロ組織「アルカイダ」の北アフリカ組織である「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の分派だ。アルジェリア内務省は19日、天然ガス関連施設で人質を取っていた武装勢力32人を殺害したと発表した。
 血盟団の指導者はアルジェリア出身で隻眼のモフタール・ベルモフタール司令官。アフガニスタン内戦などに参戦し、03年ごろから北アフリカ一帯で、主に欧州出身者を狙った多数の身代金目的誘拐事件を起こしている。実行グループは地元アルジェリア人のほかエジプト人、ニジェール人、マリ人、モーリタニア人、カナダ人などで構成されていたという。
 リーダー格はベルモフタール司令官の側近とされるニジェール人のアブドルラフマン・ナイジリ容疑者と、アルジェリア国軍で訓練経験がある30代の男。ベルモフタール司令官が現場で指揮を執っていたとの情報は見られない。
 現場の天然ガス関連施設には軍が常駐し、施設の入り口や検問所で訪問者の身元確認を行うなど徹底した警備体制が敷かれていた。だが武装勢力は、この警備線を突破した。軍特殊部隊が現場で回収したのは機関銃6丁、自動小銃21丁のほか迫撃砲2門、ミサイル6基、ロケット砲2門、ロケット弾8発−−など。周到に重装備を整えたうえでの襲撃だった。
 一方、武装勢力側の要求や主張は変遷した。襲撃当日の16日、モーリタニアの通信社を通じて明らかにした「血盟団」の犯行声明では、マリに軍事介入した仏軍に対するアルジェリア政府の領空通過許可を批判。襲撃は「フランスや西側諸国への報復だ」と宣言した。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130121ddm003030080000c3.htmlより、
 17日には武装勢力スポークスマンが「現場を包囲するアルジェリア軍の撤収と交渉の開始」を要求。さらに18日、フランスにマリ軍事介入停止の交渉を要求するとともに、米国人の人質と、米国で服役中のイスラム過激派指導者らの「交換」を持ちかけた。だが、マリ軍事介入が始まったのは事件5日前の11日。ヘイグ英外相は「こうした(襲撃)作戦は計画に時間がかかり、(マリ介入は)都合の良い口実だ」と反論した。実際、武装勢力のスポークスマンはモーリタニアの通信社や仏テレビに対し、「約2カ月前から」襲撃を準備していたと明らかにしている。
 武装勢力が今回の事件で身代金を要求したという情報は確認されていないが、ベルモフタール司令官が過去に誘拐事件を起こしていることから、一部欧州メディアで「身代金が目的の可能性もある」との観測も出ていた。いずれにせよ、武装勢力は戦略拠点を攻撃して外国人の人質を取ることでアルジェリア政府の威信を失墜させ、自分たちの「大義」をアピールする狙いがあったとみられる。

 ◇自国民保護、英米は機動的
 人質を取られた米英などの政府が現地に航空機を急派させるなど機動的な自国民保護策を展開した。
 英外務省は20日、襲撃事件で救出された英国人22人が同日午前、天然ガス関連施設を運営する英石油大手BPと英政府がチャーターした航空機で帰国したと発表した。キャメロン首相は同日朝の記者会見で「救出された英国人の保護に全力を尽くす」と強調した。
 事件発生後、英国の対応は素早かった。17日にキャメロン首相がアルジェリアのセラル首相と電話で協議し、人質救出作戦を既に実行中との情報を得た。英メディアによると、英外務省は18日にはアルジェリア政府の許可を待たず、自国民保護のための特殊チームを航空機で派遣。現場から160キロ離れた地点で待機した。
 さらに19日にはアルジェリア政府に対し、生存者の保護と移送のため駐アルジェリア大使ら公館スタッフが現場周辺に入ることを許可するよう要請。20日早朝に現地に向かった。
 米国も動いた。アフリカを管轄する米アフリカ軍(司令部・ドイツ)の米空軍のC130輸送機がイナメナスの空港に到着したのは18日朝。医療機器を装備し、解放された人質を輸送した。米政府は「あらゆる手段を講じる」(パネッタ米国防長官)との方針を当初から表明していた。

 ◇アルジェリア人質事件の経緯
 (およその日本時間、現地はマイナス8時間。BBCなどより作成)
 ◆16日
http://mainichi.jp/opinion/news/20130121ddm003030080000c4.htmlより、
13:00 アルジェリア・イナメナスの天然ガス関連施設の従業員を乗せて移動中のバスをイスラム武装勢力が襲撃。約1時間後、従業員を人質に立てこもる
18:00 人質に日本人5人が含まれるとロイター通信
21:00 菅義偉官房長官が「邦人が数人拘束された」と発表。外務省は与党対策本部で「3人拘束の可能性」を伝達
 ◆17日
 0:00 岸田文雄外相がアルジェリア外相に早期解決への協力と人命最優先を電話で要請
 3:00 イスラム過激派が犯行声明
11:30 政府対策本部が初会合
20:00 アルジェリア軍が救出作戦開始。軍のヘリが人質を乗せて移動していた武装勢力の車両を攻撃し、多数の人質が死亡の情報
20:41 攻撃で日本人2人が負傷とモーリタニアANI通信
21:45 日本人2人を含む外国人25人が解放とロイター通信。アルジャジーラは人質35人と武装勢力15人が死亡と報道
23:00 残る外国人人質は日本人1人を含む7人とANI通信
 ◆18日
 0:30 安倍晋三首相がアルジェリアのセラル首相に攻撃中止要請
 2:50 岸田外相が関係国に攻撃の事前連絡なしと発表
 3:00 アルジェリア政府が人質死亡確認と国営通信
 4:00 人質救出作戦は終了と国営通信
 6:00 日本人2人を含む外国人人質7人が死亡とロイター通信
 8:00 菅官房長官が日本人3人の安全確認と発表
21:20 日揮が新たに日本人4人の無事を確認と公表
23:00 武装勢力が過激派と人質の交換を要求とロイター通信
 ◆19日
 6:00 安倍首相が外遊を切り上げ対策本部に出席
19:40 武装勢力が人質7人に爆発物を巻き付け、軍が攻撃すれば殺害すると警告したとANI通信
午後    軍が武装勢力を最終攻撃し、施設を制圧
22:40 外国人人質7人と武装勢力11人が死亡とAFP通信
23:25 アルジェリア治安当局者が人質23人が死亡と述べる。うち7人は日本人1人を含む外国人とロイター通信
 ◆20日
 0:30 セラル首相が安倍首相に電話で作戦終了を伝達
 0:55 安倍首相が「アルジェリア政府からの情報で、邦人の安否について厳しい情報に接した」と述べる
22:00 城内実外務政務官がイナメナスに到着し「邦人安否確認のため病院を訪問する」と菅官房長官に電話報告

http://mainichi.jp/opinion/news/20130121ddm002030090000c.htmlより、
クローズアップ2013:アルジェリア人質事件 「ドル箱」保護、優先 日本、安否確認本格化(その2止)
毎日新聞 2013年01月21日 東京朝刊

 ◇日本、安否確認本格化
 ◇現地行動に制約多く
 日本政府は20日、アルジェリア政府から伝えられた人質邦人の「死亡、生存未確認」情報の確認に全力を挙げた。安倍晋三首相は同日午前の政府対策本部で迅速かつ正確な情報収集を関係閣僚に指示。アルジェリアに派遣している城内実外務政務官にも「邦人の安否を迅速に確認するために、現地で情報を収集し、最善の方法をとるように」と求めた。城内氏らは日本時間同日夜、イナメナスに到着し、政府による安否確認作業が本格化する。
 菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で「現地の状況は、地雷などが敷設されている危険がある」と述べていた。アルジェリア国営石油・天然ガス公社が航空機を提供したことで現地入りできたが、城内氏らがイナメナス近郊のティカントリにある天然ガス関連施設に入るまでには「しばらく時間がかかる」(菅氏)という。
 米国や英国はすでに、救出者らをイナメナス空港などから航空機で移送する態勢を整えている。英国のキャメロン首相は19日、安倍首相との電話協議で「邦人の輸送にも協力していきたい」と語った。ノルウェーのストルテンベルグ首相も同日、安倍首相との電話で、現地での医療サービスを日本にも提供する考えを伝えた。
 日本外務省幹部は「英国は現場近くに官民共同で拠点を確保し、英軍が守っているのに対し、日本は自前では安全を確保できない」と述べ、現地入りに時間を要した事情を説明。情報収集も各国が頼りだ。安倍首相は20日夜、フランスのオランド大統領と電話で協議し、「情報提供など側面支援をお願いしたい」と要請した。
 政府高官は「現地はアルジェから1000キロ以上離れ、米国も最初は情報が錯綜(さくそう)した。ただ、その後は偵察機を飛ばすなど独自の情報網を生かしている。日本にはそれがない」と漏らした。
 政府・自民党では自衛隊法改正論が急浮上してきた。同法84条(在外邦人等の輸送)は、海外で災害や騒乱などの緊急事態が発生した場合、邦人の輸送をできると定めている。ただ、輸送の安全が確保されていることが前提で、手段は航空機と船舶に限られている。
 自民党の石破茂幹事長は20日の記者会見で「政府・与党として法整備のあり方、体制の構築の仕方について議論し、結論を出さなければならない。(84条は)車両が抜けている。当該国の主権に配慮したうえで議論する余地がある」と指摘した。【鈴木美穂、念佛明奈】

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130121/crm13012103070004-n1.htmより、
産経新聞【主張】武装勢力制圧 惨劇乗り越え国際結束を
2013.1.21 03:07 (1/2ページ)

 アルジェリア南東部イナメナスで起きた外国人拘束事件は、天然ガス関連施設を占拠したイスラム武装勢力を軍が制圧し、終結した。アルカーイダ系の組織によるテロは、同国内務省発表で人質23人が死亡するという悲惨な結末を迎えた。
 だが、この悲劇の一義的な責任はテロリストの側にある。その事実は改めて確認しておきたい。
 オバマ米大統領は「とがめられるべきは犯行に及んだテロリストだ」と言明した。ノルウェーのストルテンベルグ首相は「いかなるテロも非難する」と述べた。安倍晋三首相も一貫してテロに対し「断じて許されない」との姿勢を表明してきた。当然である。
 日本を含めて国際社会は、テロとの戦いで足並みを乱さぬよう、改めて結束を確認すべきだ。
 日本人の安否については、アルジェリア政府から日本側に、死亡、生存未確認を含む「厳しい情報」(安倍首相)が伝えられたという。政府は留守家族の心情にも十分配慮し、引き続き正確な情報の収集を急いでほしい。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130121/crm13012103070004-n2.htmより、
2013.1.21 03:07 (2/2ページ)
 犯人グループは16日、イナメナスの天然ガス関連施設を襲撃し占拠した。日本人はプラント建設大手「日揮」の17人が事件に巻き込まれた。
 3日間にわたったアルジェリア軍の制圧作戦は、人質を取られた多くの国への事前の通告もなく実施された。人質を乗せた車両への攻撃もあったとされ、性急すぎるとの不満や批判も出た。
 今回の事件では、現場が砂漠地帯に位置し、現地からの情報が極めて入手しにくかったことも混乱に拍車をかけた。各国とも対応が後手に回る一因となった。
 とりわけ日本政府の情報収集力には課題を残した。制圧作戦の開始を知ったのは、英国側から伝えられた情報によってだった。
 アルジェリア当局は、メディアにも作戦の取材を認めず、犯人グループが隣国モーリタニアの通信社などに寄せる情報が先行して報じられ、情報が錯綜(さくそう)した。
 テロ事件では、乏しい情報の中でも状況の積極的な把握につとめ、いかに的確な分析・判断をしていくかが重要だ。アルジェリア政府からの情報収集に問題はなかったのか。テロリストの動向と、この地域の危険性をどの程度認識していたのかなども検証し、教訓として生かすべきだ。

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