大津市いじめ自殺 「いじめが直接的要因」最終報告

http://mainichi.jp/opinion/news/20130201ddn003040030000c.htmlより、
クローズアップ2013:大津いじめ・第三者委報告 事実重ね断定 調査開始遅く、限界も
毎日新聞 2013年02月01日 大阪朝刊

 大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を調査してきた市の第三者調査委員会は、31日に提出した報告書で、いじめが自殺の直接的要因となったと断定し、学校、教育委員会の対応を厳しく批判した。だが、発足が生徒の自殺から約1年後だったうえ、権限が限られ、調査に限界があったことも認めた。一方で文部科学省などは、積極的な「いじめ対策」に乗り出す方針だ。【千葉紀和、石丸整】
 大津市の第三者委は異例ずくめだった。いじめに関する情報を公開せず批判を受けた反省から、越直美市長は調査項目や委員の人選について、遺族側と事前に協議。愛知県刈谷市の高校2年の男子生徒が自殺したケースでは、委員の名前さえ公開されなかったが、大津市は遺族が推薦した教育評論家の尾木直樹氏ら3委員を加えた。
 更に、過去に例がないほど膨大な資料に当たった。滋賀県警が並行して強制捜査に乗り出し、押収した学校の内部資料のほか、全校アンケートも提供された。委員と補佐役の調査員が精査した資料は「段ボール箱10箱以上」に上った。
 市教委から提供された資料には一部黒塗りがあったが、第三者委は全面開示を要求。調査期間を1カ月延長し学校側が虚偽の情報を基に自殺の原因を「家庭の要因」としていた事実などを解明した。
 限られた時間の中で、聞き取りは臨床心理士資格を持つ委員が中心になって担った。県警から何度も聞き取りをされた後で、動揺する生徒や教師もいた。しかし、「責任追及が目的ではない」と、丁寧に聞き出して事実を積み重ねた。
 一方、調査に強制力はなく、加害生徒からの聞き取りは難航した。横山巌委員長が手紙を出して依頼し、昨年12月にようやく一部が実現した。いじめの中心人物とされていた生徒は母親と応じ、反省も口にした。級友が「普段は優しい」と語るこの生徒は「遺族に謝罪の機会を作ってほしい」と申し出たという。しかし、一部報道の影響で3回目の聞き取りはできず、遺族への謝罪も実現しなかった。別の加害生徒は聞き取りに応じず、担任教師は書面で回答するにとどまった。
 自殺から1年が経過していたため、生徒や教師の記憶は薄れていた。第三者委は「希望する生徒全員から聞き取りできなかった。立ち上げの遅さは調査の正確性に影響を与えた」と限界を認めた。また、滋賀県警と異なり、同級生1人はいじめと認定しなかったことについて、第三者委は「徹底調査で事実を確定した」と説明した。しかし、遺族側は「調査権限の限界ではないか」と不満も漏らした。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130201ddn003040030000c2.htmlより、
 報告書では教育委員会制度改革について、専門性を備えた委員の任命や教委事務局を監査する部署を外部に設けることなどを提案。また、教師だけにいじめの発見を託すのは限界があるとして、救済窓口の設置など「二重三重の救済システムの整備」を求めた。

 ◇対応教員増/防止法に着手 進む国の対策
 「いじめのトンネルを抜けようとした」。大津市の第三者委の報告書は男子生徒の自殺をそう結論付け、いじめと自殺の直接的な関係を認定した。
 子供の自殺をきっかけとした調査委員会は、10年以降、少なくとも川崎市▽札幌市▽鹿児島県出水市▽浜松市−−の4市で設置されたが、原因が特定できなかったり、いじめが自殺につながった「可能性」の指摘にとどまっていた。文部科学省の中には「いじめが自殺の原因と認めれば、学校や自治体が被害者や遺族から損害賠償を求められる可能性があるため断定しにくいのではないか」との声もあった。
 しかし、今回の最終報告で、中学校を担当する同省初等中等教育局の幹部は「今後、調査委員会の在り方も変わるだろう」と話し、調査委員会の設置が増え、しっかりとした調査と、いじめと自殺などの因果関係の解明が進むとみる。
 大津市の事件が明るみに出て以降、国のいじめ対策は大きく進んだ。同省は昨年8〜9月に緊急調査を実施し、昨年4月からの半年間で14万4054件のいじめを認知。11年度1年間の7万231件の2倍で、子供の生命や安全がおびやかされる「重大ないじめ」も278件あった。緊急調査を受け、同省と警察庁は、いじめが暴行や恐喝などの犯罪行為を伴う場合、学校や教育委員会と警察が連携する必要があるとして、1月に連携を求める通知をそれぞれ出した。
 一方、政府は「いじめ防止対策基本法(仮称)」の成立を目指している。自民党が作成した骨子案は、学校に対し▽いじめを受けた子供が自殺したり、重傷を負ったり金品を奪われる▽いじめで学校を長期間欠席する−−の場合に調査委員会の設置を求めている。
 同月、首相官邸に設置された教育再生実行会議(本部長・安倍晋三首相)も初会合でいじめ対策を議論。13年度の予算案に(1)公立小中学校のいじめに対応する教員を400人増やす(2)公立中学校の全校にスクールカウンセラーを配置(3)警察官や退職教員を生活指導推進協力員として配置−−などを盛り込んでいる。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2013013100538より、
「いじめが直接的要因」=最終報告書を市長に提出-大津中2自殺で第三者委

 大津市で2011年10月、いじめを受けていた市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、市が設置した第三者調査委員会は31日、調査結果をまとめた最終報告書を越直美市長に提出し、公表した。第三者委は報告書で、「いじめが自殺の直接的要因になったと考えられる」と指摘した。
 報告書は、男子生徒が11年9月上旬から同年10月7日まで、暴行を受けたり、口や顔、手足に粘着テープを巻き付けられたり、「自殺の練習をしろ」と言われたりした19の行為をいじめと認定。一方、いじめたとされて滋賀県警が立件した同級生3人のうち、1人については加害行為の頻度が少なく、精神的苦痛を与えたとは言えないとして、いじめと認めなかった。(2013/01/31-22:11)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013013101081より、
「見殺しにされた」=自殺生徒の父会見-大津いじめ

 大津市の中2自殺問題で、第三者調査委員会が最終報告書を越直美市長に提出したことを受け、自殺した男子生徒の父親(47)が31日、同市内で記者会見し、「息子は見殺しにされた。子供の命を預かっているという意識が全く欠けている。どうして息子を助けてくれなかったのか」と声を震わせた。
 父親は学校や大津市教育委員会の体質に触れ、「第三者委がなければ真相究明はできない。自ら不利になるような事実は公表しない。教育者としては失格だ」と怒りをあらわにした。(2013/01/31-21:12)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013101001383.htmlより、
大津の中2自殺、いじめが要因 第三者委が最終報告
2013年1月31日 20時35分

 大津市の中2男子自殺で、市の第三者委員会は31日、「いじめが自死につながる直接的要因になった」と明記した最終報告書を越直美市長に提出した。自殺といじめの因果関係を認めるもので、学校の対応について「いじめという認識が不十分だった」と指摘した。
 報告書は、男子生徒が自殺する前の約1カ月間に、仲のよい友だちだった同級生2人から19件のいじめを受けたと認定。一方的に暴行を受け続けたことは屈辱感や絶望感をもたらし、男子生徒は自殺することで「暗いいじめのトンネルを抜けようとした」としている。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015202721000.htmlより、
中学生自殺“いじめが直接要因”最終報告
1月31日 20時0分

大津市で、中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、市が設置した第三者委員会は、31日、同級生からのいじめが自殺の直接的な要因だったとする最終報告書を公表しました。
大津市で、おととし、当時、中学2年生だった男子生徒が自殺した問題で、市は自殺したあとの学校や教育委員会の調査がずさんだったとして、去年、第三者委員会を設置して同級生や教師などからの聞き取り調査を進め、31日、大津市の越市長に最終報告書を提出しました。
それによりますと、男子生徒はおととし10月に自殺するまでの1か月間にわたり、同級生2人から殴る蹴るの暴力を受けたり、教科書や成績表を破られたりしたほか、自宅の部屋を荒らされ、財布を隠されるなど19件のいじめを受けていたことが確認されたとしています。
そのうえで「男子生徒は、いじめの世界から抜け出せないことを悟り、生への思いを断念せざるをえなかった。自宅マンションから飛び降りることで、『暗いいじめのトンネル』を抜けようとした」と指摘し、同級生からのいじめが自殺の直接的な要因になったと結論づけました。
また、男子生徒が「同級生から『自殺の練習をしろ』と言われていた」と指摘しています。
そして学校側の責任について「複数の教師がいじめの可能性があると判断したのに、情報を共有できず、最後まで学校全体としていじめと認知しなかった。いじめの存在がマイナスイメージにつながるとの意識があったように思える」と厳しく批判し、いじめの早期発見と有効な対応が積極的に評価される基準を設けるべきだとしています。
さらに、将来的な課題として、いじめを受けた生徒がシグナルを出しやすいよう、教員以外の専門知識のあるスタッフや、いじめの被害にあった子どもが救済を求めることができる第三者機関の創設など、二重三重の救済システムの整備の必要性を指摘しています。
一方、教育委員会や警察がいじめがあったと指摘した同級生3人のうち1人について、報告書は「加害行為の場面にほとんど関わっておらず、自殺した生徒との力関係にも差があったとはみられない」と指摘し、「いじめとは認定しない」としています。

尾木氏“施策のきっかけに”
第三者委員会の委員を務めた、教育評論家で法政大学教授の尾木直樹氏は「どの教師もいじめを見過ごそうと思っていないし、親も気付きたいと思っているのに、なぜいじめを発見しにくいのか、これまで科学的な解明や丁寧な分析が無かった。今回の報告書では、いじめがなぜ発見できず、どうして友人関係の中で不幸な事件が起きてしまうのかが解き明かされていると思う。報告書が、本当に子どもを救うことができる施策を打ち出すためのきっかけになることを願っています」と述べました。

NPO“時間がかかったことに疑問”
31日に公表された最終報告書について、いじめが背景にあるとみられる自殺で子どもを失った親たちで作る、NPOの理事の小森美登里さんは「遺族は皆、子どもが自殺した原因を知りたいと思っている。そういう意味では、いじめが死の原因だと認められたことはよかった。ただ、遺族の苦しみを思うと、この結論を導くまでに、かなりの時間がかかったことについては疑問を感じている」と話しています。
また第三者委員会の在り方について、「遺族が推薦した委員が入ったことはよかったと思うが、本来、調査は事案が起きた直後に行われなければならず、時間がたってから立ち上がった第三者委員会が調査するのには無理がある。だからこそ初動段階での調査が重要で、その調査結果を検証するのが第三者委員会であるべきだ」と指摘しました。
さらに、今回の最終報告書で「複数の教師がいじめの可能性があると判断したのに、教師全体で情報を共有できず、最後の最後まで学校全体としていじめと認知しなかった」とされていることについて、小森さんは「教師がいじめの対応を知らなかったことが最大の問題点で、教師が親と連携し、解決に導けるスキルを身につけることが必要だ」と話しました。
そのうえで、みずからも娘を亡くした小森さんは「いじめによる子どもの自殺が一向になくならないのは、大人たちが1つ1つの事例に学んでいないからだ。なぜ命を守れなかったのか、その事実に向き合えるシステムを確立することが、いじめによる自殺を防ぐ第一歩だ」と話しています。

大津市長“常設機関設置を”
第三者委員会の報告書を受け取った大津市の越直美市長は記者会見で「自殺から時間がたつなど限界はあったと思うが、徹底的な調査をしてもらった。学校や教育委員会に対する厳しい指摘もあったので、大津市として真摯(しんし)に受け止めることが、いじめ対策の第一歩だと思う」と述べました。
そして、第三者による調査を速やかに行うため今後、常設の機関を設置することを明らかにしたうえで「いじめによる自殺が繰り返されてきたのは、徹底的な調査が行われてこなかったからだ。今回の調査と公表が、今後、同じような悲しい事件をなくすための一助となってほしい」と述べました。

父親“命が失われない世の中に”
自殺した男子生徒の父親は報告書を受け取ったあと、記者会見しました。
この中で、父親は「警察の捜査が入らなければ事実は明らかにできない。中立な委員会がなければ真相の究明はできない。不利な事実を公表しない。これが今の教育現場の現状だと分かった。学校と教育委員会の可視化は絶対に必要だと思う。報告書には、日本全国の学校現場への提言と強い思いが込められている」と話しました。そのうえで「学校関係者や教育委員会、生徒や保護者など多くの人に読んでもらい、いじめの問題について深く考えてほしい。子どもの命が一人として失われない世の中になり、いじめに不安を抱えて学校に行かない子どもがいなくなるための報告書となってほしい」と目に涙を浮かべながら話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130131/k10015183431000.htmlより、
大津・中学生自殺“1人はいじめと認定せず”
1月31日 5時24分

大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、市が設置した第三者委員会が、31日公表する最終報告書で、教育委員会や警察がいじめがあったと指摘した元同級生3人のうち1人についていじめの事実が圧倒的に少なくほかの2人と同列には扱えないとして、「いじめとは認定されない」と結論づけたことが関係者への取材で分かりました。
大津市はおととし、中学2年生の男子生徒が自殺したあとの学校などの調査がずさんだったとして、去年、第三者委員会を設置し、同級生や教師などから聞き取りを進めてきました。
この問題で大津市教育委員会は3人の元同級生から生徒へのいじめがあったとする報告書をまとめたほか、去年12月には、同じ3人について警察が暴行などの疑いで書類を検察庁などに送っています。
第三者委員会は、31日、最終報告書を公表しますが、この中で3人のうち2人については殴ったり蹴ったりする暴力のほか、女の子に告白するよう強要した行為などのいじめがあったと認定した一方、もう1人については「加害行為はあったがいじめとは認定されない」と結論づけたことが関係者への取材で分かりました。
その理由について委員会はいじめへの関与がないわけではないが、2人に比べ、いじめの事実が圧倒的に少ないなど同列には扱えず、当事者同士の上下関係などを慎重に考慮して判断したとしています。
一方で、いじめを目撃しながら傍観していた生徒についても結局、いじめを助長する役割を担ったと指摘しています。
第三者委員会はこの内容を盛り込んだ最終報告書を31日午後、市長に提出し、公表する予定です。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013013001001686.htmlより、
大津のいじめ、自殺の直接的要因 三者委が報告書まとめる
2013年1月30日 19時27分

 大津市で2011年10月、市立中2年の男子生徒がマンションから飛び降り自殺した問題で、市の第三者委員会が、いじめが自殺の直接的要因になったとする報告書をまとめたことが30日、関係者への取材で分かった。三者委は31日に報告書を越直美市長に提出する。
 委員会は発足当初から「因果関係の最終的な結論は司法の判断を待つ」との立場を取っているが、事実上因果関係を認める報告書となっている。
 三者委は、自殺原因を考察する目的で昨年8月に発足。男子生徒の同級生を中心に生徒や教員の聞き取りを進めてきた。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130130/k10015176081000.htmlより、
大津中学生自殺“いじめが要因”
1月30日 19時10分

おととし、大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、市の第三者委員会が、自殺の原因について、「いじめが直接的要因になった」と結論づけ、31日公表する最終報告書に盛り込むことが分かりました。
第三者委員会は、おととし、大津市で、中学2年の男子生徒が自殺したあとに行われた学校や教育委員会の調査がずさんだったとして、市が去年8月、再調査のために設置しました。
弁護士など6人の委員は、これまでに教師やいじめたとされる同級生などから聞き取りなどを行い、その結果、自殺した生徒は、複数の同級生から殴られたり蹴られたりする暴力や成績カードを破られるなどのいじめを受け、自殺の直前に別の友達に、「死にたい」と漏らしていたことが分かったということです。
そして、委員会として自殺の原因について、「いじめ行為による屈辱や絶望などから、いじめの世界から抜け出せないと思った。いじめが自死につながった直接的要因になった」と結論づけ、31日に公表する最終報告書に盛り込むことを決めたということです。
この問題では、警察が去年12月、元同級生3人のうち2人の少年を暴行などの疑いで書類送検し、もう1人の少年の書類を児童相談所に送っていますが、いじめ行為と自殺との関係は、これまでの捜査で結論が出ていないとしていました。
委員会は31日、最終報告書を大津市の越市長に提出したあと、公表することにしています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013012900423より、
自殺前、生徒「死にたい」=学校、いじめ「要因」認める-遺族に伝えず・大津いじめ

 大津市で2011年10月、いじめを受けていた市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、生徒が自殺前に「死にたい」と同級生に相談していたことを学校側が自殺直後の調査で把握していたことが29日、同市教育委員会への取材で分かった。校長は調査を受け、自殺の6日後の11年10月17日にあった職員会議で、いじめとの因果関係がある可能性を認めていた。
 学校は同日、全校生徒を対象にしたアンケートを開始。大津市教委は同年11月、いじめがあったと認定したが、自殺との因果関係は認めていなかった。しかし、この時点で、学校側が行った調査の存在は遺族には伝えられていなかった。
 市教委によると、学校側は自殺翌日から在校生20人近くに聞き取り調査を実施し、その中に自殺前の11年9月、塾で男子生徒から相談を受けた同級生の証言があった。男子生徒は「死にたい」と言っていたが、理由については言及しなかったという。また他の生徒への調査で、いじめがあったことが判明した。(2013/01/29-13:03)

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