復興庁発足1年 「福島の復興を加速させよ」

http://mainichi.jp/opinion/news/20130210ddm003040053000c.htmlより、
クローズアップ2013:復興庁1年 縦割り脱却なるか
毎日新聞 2013年02月10日 東京朝刊

 ◇福島拠点に新司令塔
 東日本大震災の復興政策を担う復興庁が発足して、10日で1年になる。安倍晋三首相は昨年12月の就任後、復興を第2次内閣の最重要課題に掲げ、民主党政権当時にできた復興庁の体制見直しを指示。福島第1原発事故からの復興を急ぐため2月1日、福島県に新たな組織を設け、東京にある復興庁との「2本社体制」を整えた。各省庁との「縦割り行政」を脱する狙いだが、司令塔機能の強化につながるかは安倍政権の指導力にかかっている。
 「2年目に向けて道具立ては整った。各省庁の施策に横串を入れていく。私はこれでスピードアップできると思う」
 根本匠(たくみ)復興相は8日の記者会見で、復興庁発足2年目の意気込みを語った。「道具立て」とは、各省庁が展開する復興政策を集約するため、2月1日、福島市に新たに置いた「福島復興再生総局」だ。
 総局は復興相をトップに、復興、経済産業、環境の各副大臣らをメンバーに入れ、事務局長には前復興事務次官の峰久幸義(みねひさゆきよし)内閣官房参与を充てた。復興庁の「福島復興局」、環境省の「福島環境再生事務所」、内閣府の「原子力災害現地対策本部」という府省をまたぐ三つの組織を束ね、復興相を中心に現地での意思決定のスピードを速める狙いがある。
 東京側には、関係省庁の局長級で「福島復興再生総括本部」を新設。総局で解決できない問題を総括本部に上げ復興相が各局長を直接指揮する仕組みだ。
 環境省が担ってきた除染は企画・調整を復興庁に移した。総局の設置に伴い、今後は復興相が実施主体の福島環境再生事務所の業務にも目を光らせることになる。「これまでは除染の苦情が来ても、環境再生事務所に取り次ぐしかなかった」。福島復興局の職員は総局の誕生を歓迎する。
 復興庁をめぐっては創設当時野党だった自民、公明両党が被災地に置くよう主張したが、民主党が「各府省や国会との調整が必要だ」と東京への設置にこだわった経緯がある。しかし、有識者らでつくる復興推進委員会は昨年9月、岩手、宮城、福島各復興局の体制強化を提言。これを受け、安倍首相は体制の改革に手をつけた。
 ただ、総局、総括本部とも弱みは法的な設置根拠がないことだ。60人体制(併任を含む)で発足した総局の要員補充も課題で、菅義偉(すがよしひで)官房長官は1日、「スタッフが足りない」と、各府省に協力を求めた。【阿部亮介】

 ◇自治体側、なお懸念
 「政府全体として責任を持ってほしい」
http://mainichi.jp/opinion/news/20130210ddm003040053000c2.htmlより、
 12年3月、福島県二本松市に避難中の浪江町役場を訪れた平野達男復興相(当時)に馬場有(たもつ)町長は怒りをぶつけた。平野氏から返ってきた答えに満足がいかなかったからだ。
 原発事故を受け、国は20キロ圏にかかる浪江町などを一律、原則立ち入り禁止にしたが、11年12月、帰還の準備に向け、放射線量に応じて三つに線引きする「避難区域の再編」を提示。これを踏まえ、対象の11市町村は、国に「除染や賠償、インフラ復旧など生活再建全体のビジョンを示せ」と求めていた。
 ところが、「窓口」の復興庁は、他省庁の役割に及ぶ部分について踏み込んで判断を示す権限を実質的に持たない。平野氏の回答は環境省が発表済みの除染方法などを並べるにとどまり、馬場町長は再編の申し入れを突っぱねざるを得なかった。
 結局、協議が進んだのは復興庁のリードではなく、経済産業省が12年7月、自治体側の意向をくんで不動産などの損害賠償基準を発表したからだった。浪江町の避難区域は今年4月1日に再編される見通しになったが、国の当初予定より丸1年遅れになった。
 今月2日、福島県庁を訪れた根本復興相に、佐藤雄平知事はこう語った。「今日まで市町村と、なんとか縦割りを排してもらえないかと話していた」。福島復興再生総局ができたことで安倍内閣が掲げた「2本社体制」は形のうえでは整ったが、市町村が縦割りに対する懸念を払拭(ふっしょく)できたわけではない。国土交通省が所管する復旧工事や経産省が担当している賠償問題など、帰還には多岐にわたる課題があるからだ。
 復興庁の発足1年について村井嘉浩(よしひろ)宮城県知事は「被災地に有利になるよう汗をかいてくれている」と好意的に受け止めるが、「復興交付金の使い道は柔軟に対応してほしい」と要望。達増(たっそ)拓也岩手県知事は「(他の省庁に対して)かなり弱い組織として発足した。安倍内閣が強化に取り組んでいるが、そうしていかなければならない」と指摘した。【泉谷由梨子、金寿英、宇多川はるか】

 ◇復興庁をめぐる主な動き
2011年
 3月11日 東日本大震災発生
12月 9日 復興庁設置法が成立。復興庁を震災発生からの10年間、時限的に置くことが決まる

2012年
 2月10日 復興庁が発足。野田佳彦首相は初代復興相に平野達男氏(参院岩手選挙区選出)を任命
 3月19日 有識者や岩手、宮城、福島県知事らでつくる政府の「復興推進委員会」が初会合
 9月    各省庁の復興予算「流用」問題が表面化
12月16日 衆院選で自民党が大勝
http://mainichi.jp/opinion/news/20130210ddm003040053000c3.htmlより、
   26日 第2次安倍内閣が発足し、復興相に根本匠氏(衆院福島2区選出)。安倍晋三首相は復興に全力で取り組むよう全閣僚に指示

2013年
 1月 4日 「手抜き除染」が発覚し環境省が調査を開始
   10日 安倍首相が全閣僚出席の「復興推進会議」で復興庁の体制見直しと復興予算の増額を指示
   29日 13年度当初予算案決定。復興予算は前年度比約6000億円増の約4.4兆円に
 2月 1日 福島の復興拠点とする「福島復興再生総局」を福島市に新設
    7日 復興推進委が12年度審議報告を根本復興相に提出。政府の復興への取り組みを評価する一方、被災地との情報共有などを求める

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130210/k10015420261000.htmlより、
復興庁1年 事業の迅速実行が課題
2月10日 5時50分

東日本大震災からの復興の司令塔の役割を担う復興庁が発足して10日で1年になります。
復興の遅れが指摘されるなかで、復興庁にとっては住宅の再建や雇用の確保など、復興事業を目に見える形で加速していくことができるかが課題となっています。
復興庁は、東日本大震災からの復興対策の司令塔の役割を担うため1年前に発足し、被災地の復興事業を財政的に支援する「復興交付金」の交付や、税制面の優遇措置を認める「復興特区」の認定などに取り組んできました。
しかし復興の進ちょく状況を検証してきた政府の復興推進委員会は、先週、「被災地では、復興のつち音はいまだ高くなく、国の支援を感じとりにくい」などと、復興の遅れを指摘する報告書をとりまとめ、政府に提出しました。
安倍総理大臣は、復興庁の権限を強化して復興を加速させる考えを示し、今月1日には、復興庁のもとに福島復興再生総局を設置し、省庁ごとに実施してきた避難区域の見直しや除染などに一元的に取り組めるよう改めました。
安倍総理大臣は、9日、岩手県を視察し、「被災地被災地によって、抱えている課題が違うことがよく分かった。一つ一つ具体的な課題への対応を早めていくよう根本復興大臣のもとで、しっかりと対応していきたい」と述べました。
復興庁は今後、被災地の住宅の再建や雇用の確保などを重点に取り組む方針ですが、被災地の要望に迅速に応じて、復興事業を目に見える形で加速していくことができるかが課題となっています。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51589980Q3A210C1PE8000/より、
日経新聞 社説 福島の復興を加速させよう
2013/2/10付

 東日本大震災からの復興の司令塔である復興庁が発足して10日で1年がたつ。被災者の生活再建や放射性物質の除染はまだこれからだ。政府が福島での体制を見直したのを機に復興を加速したい。
 政府は福島に復興再生総局を設けて、復興庁、環境省、内閣府の現地組織を束ねる体制を整えた。省庁ごとに取り組んでいた避難区域の見直しや除染、長期の避難者対策などを一元化する狙いだ。
 縦割り行政のままでは事業は円滑に進まない。今回、体制を見直した点は評価するが、福島の再生総局に名実ともに権限を大幅に移さないと何も変わらない。
 岩手や宮城では被災者の住宅再建が始まりつつある。一方、福島は今もそれ以前の段階だ。
 まず、原発事故で汚染された地域の除染を急がなければならない。本格的に着手したのはまだ一部の市町村にとどまる。汚染土などを最長30年間保管する中間貯蔵施設をつくることが欠かせない。
 環境省は2014年度中の稼働を目指し、福島県内の9カ所を候補地に挙げた。だが、当初一方的に候補地を決めようとしたために地元には不信感がくすぶる。ここは政府全体で地元の理解を得られるように全力を挙げるべきだ。
 候補地のなかには放射線量が下がり、住民が立ち寄れるようになった地域がある。こうした地域ではインフラの復旧や企業誘致策なども併せて示す必要がある。
 長期にわたり帰宅が困難とみられる地域の住民への支援も課題だ。移転先での住まいを確保し、雇用や教育なども含めた生活再建策をきちんと提示すべきだ。
 最短でも5年は帰還が困難な区域と、一時帰宅は認める区域、除染を急ぐ区域との線引きをまだ終えていない町もある。区割りによって住民への賠償額が異なることが一因だ。賠償の指針をきめ細かく見直すことも避けられない。
 こうした一連の問題は相互に絡み合っている。政府と地元の自治体が協力して、こじれた糸を解きほぐさないと前に進めない。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013020901001472.htmlより、
首相、復興加速へあらためて決意 3回目の被災地視察
2013年2月9日 19時09分

 安倍晋三首相は9日午後、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市を訪れ、仮設住宅の入居者らと意見交換し、復興を加速させる決意をあらためて示した。首相就任後の被災地訪問は昨年12月の福島県、1月の宮城県に続き3回目。復興庁が発足して10日で1年を迎えるのを機に、政府が重要課題と位置付ける復興に取り組む姿勢をアピールした。
 首相は入居者に「震災から2度目の冬を迎えた。一日も早く復旧、復興が進み、元の生活に戻れるよう全力を尽くしていく」と強調。その後、記者団に「それぞれの被災地で抱えている課題が違うと分かった。根本匠復興相の下で対応を早める」と述べた。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130209/k10015416363000.htmlより、
安倍首相“被災地の生活再建加速を”
2月9日 18時36分

安倍総理大臣は、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県を訪れ、被災した住宅を自力で再建できない人のための「災害公営住宅」の建設現場や仮設住宅などを視察し、被災した人たちの生活の再建に向けた取り組みを加速させる考えを強調しました。
安倍総理大臣は、岩手県大船渡市を訪れ、被災した住宅を自力で再建できない人のために整備が進められている「災害公営住宅」の建設現場を視察しました。
この住宅は来月完成する予定で、安倍総理大臣は完成間近の住宅の中を見て回り、戸田市長から、災害公営住宅を増やすうえで用地の確保が難しいことが課題になっているなどと説明を受けました。
また、安倍総理大臣は、津波で工場が流されたため、新たな場所に移転した酒蔵を訪れ、再建した工場内の様子を視察しました。
さらに安倍総理大臣は、陸前高田市でおよそ260人が暮らす仮設住宅を訪れ、被災した人たちと意見を交わしました。
この中では、「とにかく1日も早い復興をお願いしたい」などという声が出され、安倍総理大臣は「震災から2度目の冬を迎えた。1日も早く復旧・復興が進み、皆さんが元の生活に戻れるように全力を尽くしていく」と述べました。このあと、安倍総理大臣は記者団に対し、「仮設住宅には高齢の人も多く、『人生の最後の瞬間は自宅で迎えたい』という切実な声も聞いた。そういう声に応えていかなければいけない」と述べ、生活の再建に向けた取り組みを加速させる考えを強調しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130207/k10015350331000.htmlより、
復興推進委 産業創出で雇用確保を
2月7日 4時31分

東日本大震災からの復興の進捗(しんちょく)状況を検証してきた政府の復興推進委員会は、被災地の雇用を確保するため、再生可能エネルギーの導入などによって新しい産業を創出することなどを求める報告書をまとめました。
政府の復興推進委員会は、東日本大震災からの復興の進捗状況を検証するため設けられ、6日の会合で報告書をまとめました。
それによりますと、「被災地では、復興のためのつち音はいまだ高くなく、現場では、国の支援を実感として十分に感じ取りにくいとの声がある。国は、復興交付金や住宅の高台への移転事業など、多くのメニューを整備しているが、制度が複雑で多岐にわたることから、自治体が十分に活用できていない」として、復興の遅れを指摘しています。
そして、被災地では、将来を見据えた地域産業の振興が欠かせないとして、農業や水産業といったこれまでの基幹産業に加えて、再生可能エネルギーの導入やバイオマス発電など、新しい産業を創出して雇用を確保すべきだとしています。
さらに、復興事業を加速化させるため、国に対して、応援職員を継続的に現地の自治体に派遣するよう求めています。
委員会は、この報告書を7日、根本復興大臣に提出することにしています。
政府は、報告書の取りまとめで委員会の今のメンバーは一定の役割を果たしたとして、震災から2年となる来月上旬までに、新たなメンバーを選ぶことにしています。

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