旧社会党のようになってしまった民主党 小林節氏

http://www.nnn.co.jp/rondan/ryoudan/index.htmlより、
一刀両断 -小林 節-
旧社会党のようになってしまった民主党
日本海新聞 2013/2/14の紙面より

 衆議院と参議院の憲法審査会が、民主党の抵抗で活動停止状態に陥っているとのことである。

 しかし、現行憲法の再検討が急務であることは明白である。

 何よりも、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」(前文)憲法の下で、北方四島をロシアに軍事占領され、竹島を韓国に軍事占領され、尖閣諸島を中国に軍事的に脅かされている。また、特殊工作船で侵入して来た北朝鮮に国民を拉致されながら救出することもできていない。

 さらに、「戦争」を放棄し「戦力」を保持しない(9条)と明記した憲法に由来する制約だとして、国家の自然権としての自衛権を実行するはずの自衛隊は、相手国から攻撃されてから初めて反撃できる…などという、理不尽な自制を強いられている。これでは、現代の高度な兵器体系の下では「相手からまず攻撃されて、当方が滅びてからなら反撃してよい」と言っているようなもので、国民の生命、財産を守るべき国家として、実に不誠実なことになってしまいかねない。

 中国からの軍事的恫喝(どうかつ)が恒常化している今こそ、憲法改正の前提としての憲法運用の実態を見直す場としての憲法審査会の出番である。

 にもかかわらず、理由にもならない難癖を付けて憲法審査会の開催を妨害する民主党の姿勢は、およそ責任政党のものではない。

 私の知る限り、かつての民主党は、合理的な憲法論議を重ねていた。だから、私は、民主党を、親しみをこめて「第二自民党」と呼んでいた。

 しかし、今の民主党は、社民党というよりもかつての「社会党」に先祖返りしてしまったように見える。

 明らかに客観情勢が憲法論議の必要性を示している時に、あたかも何かの信仰のごとくに「だめなものはだめ」とばかりに話し合いを拒む姿勢は、かつての社会党とそっくりである。

 総選挙の惨敗を受けて、再起に向けて反省しているはずの民主党であるが、事実は、気が動転しているだけなのかもしれない。そして、人は、そういう時には、気が回らずに思わず地が出てしまうものである。

 しかし、民主党の地が旧社会党では、国民が不幸であろう。
(慶大教授・弁護士)

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