F35は「例外」? 武器輸出三原則の逸脱だ

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013030101020より、
武器三原則、骨抜きも=「紛争の助長回避」姿消す

 政府は1日、米英など9カ国が開発中の最新鋭ステルス戦闘機F35への部品供給を、「武器輸出三原則」の例外とする菅義偉官房長官談話を発表した。最新技術を含むF35の国際共同生産に日本企業を参加させ、技術水準を維持・向上させるのが狙いで、談話は「国連憲章の目的と原則に従う国」への禁輸解除に踏み出した。わが国独自の三原則の理念が骨抜きになるとの指摘もある。
 三原則との関係で問題になったのは、日本製の部品を組み込んだF35を、パレスチナとの緊張関係が続くイスラエルが購入する可能性があることだ。イスラエルは三原則が武器輸出を禁じた「紛争当事国やその恐れがある国」に該当するとみられているためだ。
 このため、政府は談話で、F35を導入する国は「国連憲章の目的と原則に従う国」に限られるとして、日本企業が部品を供給しても、平和国家の理念とは矛盾しないとの立場を取った。また、F35を例外扱いしても「国連憲章を順守するとの平和国家の基本理念は維持していく」と強調したが、三原則に例外を設けた過去の談話にあった「国際紛争の助長回避」との理念は姿を消した。
 これに関し、菅長官は1日の記者会見で「国際社会の平和と安定のために取り組まなければならない、テロとの戦いのような紛争がある」と指摘。「国連憲章に言及する形でこれを順守していくとした方が適切と判断し、表現を変えた」と説明した。国連憲章の理念を実現するには、日本独自の三原則を完全に守れなくてもやむを得ないとの立場を示したものだ。
 公明党幹部は、F35への部品供給を容認した上で、「日本が意図するものではないが、F35が紛争で使用されることは可能性としてはあるだろう」と語り、三原則がある程度変質するのはやむを得ないとの認識を示した。(2013/03/01-20:54)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130301/k10015893671000.htmlより、
武器輸出三原則 形骸化の指摘も
3月1日 19時17分

政府は安全保障会議を開き、国際共同開発が進められている次期戦闘機F35について、国内企業が製造などを行っても、アメリカ政府の一元的な管理の下で移転は厳しく制限されるなどとして、「武器輸出三原則」の例外として認めることを決めました。
武器輸出三原則については、これまでも例外が認められてきましたが、F35戦闘機の製造では、日本側の同意がなくても日本の部品がほかの国にも提供されることになり、専門家からは、武器輸出三原則の歯止めがなくなり形骸化しかねないという指摘も出ています。
日本は、憲法の平和主義に基づき、武器輸出三原則で海外への防衛装備品の輸出を制限しています。
しかし、アメリカについては例外が認められ、イージス艦搭載の迎撃ミサイル「SM3」の次世代型の開発では、日本の防衛に役立つとして平成18年から日米が共同開発に着手しました。
ただ、紛争当事国への提供を防ぐため、日本が同意しなければ第三国に提供できないという条件が付けられています。
一方、F35戦闘機については、日本の企業がエンジンやレーダーの部品を製造する計画ですが、これまでと異なり、日本側の同意がなくても日本の部品がほかの国にも提供されることになります。
これは、製造に参加した各国がお互いの部品を融通し合うシステムが導入されているためで、共同開発に参加しているアメリカやイギリスなど9か国のほか、購入を検討しているイスラエルなどにも提供される可能性があります。
政府は、アメリカが一元的に管理して参加国以外の国への部品の提供を厳しく制限したり、提供先が国連憲章の目的と原則に従う国に限定されたりするため、平和国家の理念に反しないとしています。
一方、専門家からは、紛争当事国に輸出しないとした武器輸出三原則の歯止めがなくなり、形骸化しかねないという指摘も出ています。
憲法が専門で、学習院大学法務研究科教授の青井未帆さんは「最新鋭のステルス戦闘機の重要な部品を作るわけで、戦闘で果たす役割や攻撃性能の高さを考えれば、武器そのものの製造と言える。事前同意がなくなると、どこの国に提供されてもよいという姿勢に捉えられかねない。三原則がなぜできたのかということに鑑みれば、大きな転換点と言える」と指摘しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130301/k10015879051000.htmlより、
F35 政府が武器輸出三原則の例外に
3月1日 12時12分

政府は安全保障会議を開き、国際共同開発が進められている次期戦闘機F35について、国内企業が製造などを行っても、アメリカ政府の一元的な管理の下で移転は厳しく制限されるなどとして、「武器輸出三原則」の例外として認めることを決めました。
政府は1日、総理大臣官邸で安全保障会議を開き、アメリカなど9か国が共同で開発を進め、自衛隊が導入を決めている次期戦闘機F35について、国内企業が製造や修理を行っても、国際紛争の当事国に対して武器の輸出を認めないなどとした「武器輸出三原則」の例外として認めることを決めました。
そして、菅官房長官が記者会見し、例外とする理由について官房長官談話を発表しました。
それによりますと、▽国内企業の参加は、防衛生産と技術基盤の維持・育成・高度化に資することから、わが国の防衛に大きく寄与するほか、▽世界規模で部品などを融通しあう国際的なシステムに参加することで、F35を適切なコストで維持できる、などとしています。
そのうえで政府は、▽国内企業が製造する部品などは、アメリカ政府の一元的な管理の下で移転は厳しく制限されるなどとして、▽加盟国に武力行使を抑制するよう求めている国連憲章を順守する平和国家としての基本理念は維持していくとしています。
ただ、F35を巡っては、アメリカの同盟国であるイスラエルが購入する可能性があり、国内企業が製造などを行えば、三原則が形骸化しかねないという指摘も出ています。

防衛相“世界に乗り遅れない”
小野寺防衛大臣は、閣議のあと記者団に対し「日本の安全保障や国内企業の技術向上などを考えれば、今回の決定は大変ありがたい。F35については、関係国の間で部品を共有するという新しいシステムが採用される。これが世界の主流になるなら、乗り遅れない形で参加することが大事だ」と述べました。

公明幹事長“厳しい管理を”
公明党の井上幹事長は、記者会見で「武器輸出三原則の基本理念は堅持すべきだが、F35の導入は、安全保障上、必要だし、部品を国際的に融通しあうことはコスト削減にも寄与するので、国内企業の参加は認めるべきだ。ただ、F35が、紛争当事国に供給されるのではないかという懸念があるので、政府はアメリカに対し厳しい管理を求めるべきだ」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130214/k10015505531000.htmlより、
武器輸出三原則 F35例外で長官談話へ
2月14日 4時20分

政府は、国際共同開発が進められている次期戦闘機F35について、日本企業が製造などに関わっても「武器輸出三原則」の例外として認める方針で、菅官房長官が、日本独自の技術を輸出するわけではないなどとする談話を近く発表する方向で調整に入りました。
政府は、アメリカなど9か国が共同で開発を進めている次期戦闘機F35について、日本企業が製造や修理に関わっても、国際紛争の当事国に対して武器の輸出を認めないなどとした「武器輸出三原則」の例外として認める方針です。
そして、三原則の例外として認める理由について、菅官房長官が、近く談話を発表する方向で調整に入り、談話には日本企業が製造などに関わっても部品を製造するだけで、日本独自の技術を輸出するわけではないことや、調達コストが削減できるメリットなどが盛り込まれる見込みです。
F35を巡って、政府は、三原則の例外とするものの、アメリカの同盟国であるイスラエルが購入する可能性があることから、第三国にF35を輸出する場合は、事前に日本側の同意を得るようアメリカ側に求めてきました。
ただ、アメリカ側の理解が得られていないことから、三原則が形がい化しかねないという指摘も出ており、今後、政府の対応が問われることもありそうです。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130206k0000m070110000c.htmlより、
社説:武器三原則とF35 なし崩し形骸化は反対
毎日新聞 2013年02月06日 02時32分

 政府は、航空自衛隊の次期主力戦闘機F35の国際共同生産に関連して、日本企業が国内で製造した部品の対米輸出を武器輸出三原則の「例外」として認める方針のようだ。近く官房長官談話として発表する。
 三原則は、民主党政権下の11年12月に緩和されたが、「国際紛争を助長することを回避する」という理念は堅持された。F35をめぐる今回の措置が、この理念をなし崩しに形骸化するようなことになってはならない。明確な歯止めが必要だ。
 三原則は、平和国家の立場を明確にするため、佐藤内閣が1967年に表明、政府方針となった。その後、対米武器技術供与や、ミサイル防衛(MD)の日米共同開発・生産などが例外扱いとされてきた。
 今回、問題となっているのは、三原則が「国際紛争の当事国やそのおそれのある国」への武器輸出を禁止していることと、イスラエルのF35導入計画との関係である。
 米国の同盟国・イスラエルは、核開発を進めるイランを先制攻撃する可能性が指摘され、イスラム原理主義組織ハマスやシリアを空爆するなど周辺国などと緊張関係にある。
 日本企業が約4割の部品製造に参画するとされるF35が、米国からイスラエルに渡れば、国際紛争助長回避という理念は有名無実となる。
 11年の三原則緩和にあたって、日本が開発や生産にかかわった武器を「第三国」に移転する場合、日本政府による事前同意など「厳格な管理」が条件になっていた。F35部品の対米輸出でも、これを適用することが最低限、必要である。イスラエルが現在の政策を維持したままであれば、F35供与の日本同意は三原則の理念に反することになろう。
 また、今回の第三国移転の議論とは別に、共同開発・生産の相手国が「紛争当事国またはそのおそれのある国」となる可能性を指摘し、共同開発・生産に参画するために三原則の見直しを求める意見もある。
 たとえば、米国や英国もイラク戦争のように紛争当事国になりうるのだから、紛争当事国などへの武器禁輸方針そのものを破棄すべきだ、という考え方だ。
 しかし、これでは武器開発の経済性や軍需産業の基盤整備を優先して、平和国家としての立場を捨て去ることになる。
 政府の対応について、石破茂自民党幹事長は「三原則の趣旨を逸脱すべきでない」と語り、公明党も三原則を尊重するよう求めている。
 装備品(武器)が防衛的なものかどうかをはじめ、その性格・使用目的によって共同開発・生産への参加を判断するなど、あくまで三原則の理念を堅持することを前提に、対応方針を検討すべきである。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130205/k10015305221000.htmlより、
公明・山口代表“F35の例外措置容認”
2月5日 13時38分

公明党の山口代表は記者会見で、政府が、次期戦闘機F35の製造に日本の企業が関わった場合でも、「武器輸出三原則」の例外措置とする方向で調整していることについて、紛争を助長しないなどとした三原則の理念を尊重することを前提に、容認する考えを示しました。
政府は、アメリカなど9か国が共同で開発を進め、航空自衛隊の次期戦闘機として導入するF35について、日本の企業が製造に関わった場合でも、国際紛争の当事国への武器輸出を認めないなどとした「武器輸出三原則」の例外措置とする方向で調整を進めています。
これについて、山口代表は記者会見で、「紛争の助長に結びつかないよう配慮するという三原則の精神は守るべきだが、国際的な装備品の共同開発が進み、時代的な進展もあるので、幅広い視点で検討すべきだ」と述べ、紛争を助長しないなどとした三原則の理念を尊重することを前提に、政府の動きを容認する考えを示しました。
また、山口氏は、衆議院の選挙制度改革について、「これまでの経過を参考にしつつも、白紙に戻って基本から検討したい」と述べ、中選挙区制や小選挙区比例代表連用制など、公明党が検討してきた3つの案にこだわらずに議論を進める考えを示しました。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013020502000102.htmlより、
F35米から第三国輸出「例外」 平和国家の理念骨抜き
東京新聞 2013年2月5日 朝刊

  政府は、国内企業が部品製造に参画する米ロッキード・マーチン社製の航空自衛隊次期主力戦闘機F35をめぐり、米国で組み立てられた後、第三国に引き渡された場合、武器輸出三原則の例外にあたるとの見解をまとめる方針だ。故意ではなくても、第三国への引き渡しがあり得ることを政府自身が認めるような対応といえる。日本が国際紛争に関与する余地を残し「平和国家」の理念が骨抜きになる懸念はぬぐえない。(生島章弘)
 F35は米英など九カ国が共同開発した最新鋭機。日本政府は二〇一一年十二月、一定の条件で例外的に米国以外とも共同開発・生産を認める官房長官談話を公表し、国内企業の製造への参画を決めた。防衛産業の育成などが目的で、一三年度予算案に企業参画の初年度経費八百三十億円を計上。空自による二機分の取得費二百九十九億円も盛り込んだ。
 しかし、F35は各国で製造した部品を米国内の工場に集めて、組み立て・修理を行う仕組みであることが判明。安倍政権は、国内メーカーが製造した部品を使った機体を第三国に移転させない「厳格な管理」を米側に要請することを決めたが、目の届かないところでイスラエルなど周辺国と軍事的な緊張が高まる国に輸出、使用される可能性が浮上した。
 仮に紛争で使われれば、武器輸出三原則で禁じる「国際紛争の助長」に触れる恐れが強い。このため、そうした事態が生じても例外として「国の意思としての武器輸出とは言えず、三原則には抵触しない」(防衛省幹部)とする見解をまとめることにした。
 民主党政権で予算編成に携わった関係者は「米側から早く政治的な結論を出すよう迫られていた」と明かす。野党の追及を避けるため、企業参画経費の予算審議が始まる前に整合性を取りたい政府の思惑もにじむ。
 ただ、例外の容認は裏返せば拡大解釈ともいえる。政府が守ってきた「平和国家」の理念を有名無実にする危うさをはらむ。
 自民党の石破茂幹事長は四日の記者会見で、政府の対応に関し「三原則の趣旨を逸脱すべきでない」と強調したが、解釈がなし崩しに広がっていく危険性も否定できない。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130205/k10015295961000.htmlより、
武器輸出 F35例外措置に課題
2月5日 4時34分

政府は、次期戦闘機F35について、日本の企業が製造などに関わった場合でも、国際紛争の当事国への武器輸出を認めないなどとした「武器輸出三原則」の例外措置とする方向で調整を進めています。
ただ、日本で製造された部品が紛争当事国にわたるという指摘もあり、機体の譲渡に日本が関与できるかどうかが今後の調整の課題となりそうです。
政府は、アメリカなど9か国が共同で開発を進めている次期戦闘機F35について、日本の企業も製造や修理に参加させたいとしています。そして、日本企業が製造に関わった場合でも、日本の防衛技術の向上や安全保障に資するとして、国際紛争の当事国への武器の輸出を認めないなどとした「武器輸出三原則」の例外措置とする方向で政府が調整を進めています。
ただ、F35はイスラエルが購入する可能性があることなどから「日本の企業が製造した部品が紛争当事国にわたることになり、三原則の理念に抵触するのではないか」という指摘が出ています。このため、政府は機体を第三国に移転する場合は日本側の事前の同意を得るようアメリカに要請することなどを検討しています。
政府は去年、イギリスとの間で防衛装備品の共同開発に向けた「覚書」を交わしており、共同開発が進めば、今後、新たに武器輸出三原則との関係が問われる可能性もあるとみています。
このため、今回のF35のケースが今後の防衛装備品の共同開発や生産の在り方に影響を与えることも予想され、武器輸出三原則の理念を維持し、機体の譲渡に日本が関与できるかどうかが今後の調整の課題になりそうです。

武器輸出三原則と例外措置
「武器輸出三原則」とは「武器を輸出しないことで平和に貢献したい」として、昭和42年に当時の佐藤栄作総理大臣が国会で表明したもので、共産圏の国、国連決議で武器などの輸出が禁止されている国、それに国際紛争の当事国、またはそのおそれのある国への武器の輸出を認めないというものです。
当初は、アメリカに対する武器技術の輸出も原則禁止されていましたが、昭和58年、中曽根内閣は、アメリカ政府からの要請を踏まえ、アメリカへの武器技術の供与を三原則の例外とする官房長官談話を発表しました。
その後、平成16年に小泉内閣は北朝鮮による弾道ミサイル開発の脅威が高まったことなどを背景に、アメリカと弾道ミサイル防衛システムの共同開発や共同生産を行うことについても三原則の例外とすることにしました。
また、アメリカ向けに限らず、テロや海賊への対策などを支援するための輸出は、個別に検討し、そのつど官房長官談話を発表して、例外として認めてきました。
おととし、民主党の野田内閣は、紛争当事国への武器の輸出は認めないことは維持しながらも「日本の平和や国際的な安全保障を確保していくためには、アメリカとの連携を強化するとともに協力関係にある国との連携も必要だ」として、三原則を事実上緩和し、一定の条件のもとで、防衛装備品の共同開発や海外への移転を認める包括的な例外措置を決めました。
そして、去年12月には、この例外措置を初めて適用し、ハイチでの国連のPKO=平和維持活動で陸上自衛隊が使ってきたブルドーザーなどの重機をハイチ政府に供与することを決めました。
ただ、三原則の例外措置を巡っては、日本が開発に関わった武器などが紛争に使われる可能性があり、三原則の理念と矛盾するのではないかといった懸念が出ています。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年2月5日(火)付
F35部品輸出―決定過程が見えない

 自衛隊の次期主力戦闘機F35について、安倍内閣が、国内で製造した部品の輸出を認める方針だという。
 では、いったいどんな部品を輸出するのか。国際紛争に使われる恐れはないのか。部品だけでなく、完成品も輸出するのか。肝心なことは、いっさい明らかになっていない。
 レーダーに映りにくいステルス機だが、日本が果たす役割まで見えないというのでは話にならない。日米間の密室協議で結論を急ぐべきではない。
 主力戦闘機はこれまで、米国が開発した機体を日本企業がライセンス生産する方式をとってきた。だが、自衛隊向けだけで輸出はしていない。
 今回、事情が違うのは、国際的な共同生産の輪に日本も加わろうとしているからだ。
 F35は米国など9カ国が共同開発中で、生産も国際的に分業で行う。日本も、国内向けの機体の最終組み立てにとどまらず、「部品製造に参画すべく米側と調整している」(菅官房長官)という。
 従来、日本は武器輸出三原則を掲げ、原則として武器の輸出を禁じてきた。野田前内閣はこれを緩和し、共同開発・生産に加わりやすくした。一方で「国際紛争等を助長することを回避する」方針は維持するという。
 だが、現実には米国はたびたび戦争をしているし、周辺国と紛争を繰り返すイスラエルもF35を導入する方針だ。
 日本製部品が組み込まれたら、この原則を逸脱することにならないか。
 背景には、兵器の開発・生産をめぐる環境の変化がある。
 最新鋭戦闘機の開発費は巨額で、もはや一国では難しい。日本の調達機数は減っており、国内向けだけではコストが高すぎるという事情もあるようだ。
 さらに、民生用の日本製部品はすでに各国の武器に組み込まれているという現実もある。
 かといって、なし崩しに武器輸出が拡大するようなことを許してはなるまい。
 現在でも輸出の是非を判断する基準はある。日本製部品が組み込まれた兵器を第三国に輸出する場合、日本の事前の同意を必要とする。政府は日本の安全保障に資するかどうかなどで判断する――。だが、これだけでは不十分だ。
 武器は攻撃的な性格が強いものか、防御的なものか。部品は民生品に近いのか否か。完成品の輸出も認めるのか。
 こうした点も含め、国民に開かれたかたちで、武器輸出について一から議論すべきだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130205/plc13020503360004-n1.htmより、
産経新聞【主張】武器三原則 F35部品の輸出は当然だ
2013.2.5 03:35 (1/2ページ)

 航空自衛隊の次期主力戦闘機となるF35戦闘機の部品の共同生産をめぐり、部品を輸出した場合に「国際紛争の助長を回避する」という武器輸出三原則の理念に抵触しないかとの議論が政府内で起きている。
 武器輸出三原則は日本の武器輸出をほぼ全面的に禁止し、防衛技術の競争力低下や関連産業の停滞をもたらした。その弊害の大きさから、一昨年に野田佳彦内閣で国際共同開発への参加や人道目的での装備品供与を解禁する三原則の緩和が行われた。
 だが、緩和後も「紛争の助長回避」という理念を曖昧なままに残してしまった。
 共同生産相手の米国ですら「紛争の助長」が適用されかねず、共同開発の実効性を損なうものだと指摘せざるを得ない。
 その意味で「日本の安全保障に資する」という緩和の目的から、F35部品の輸出は当然、認められるのが筋だろう。
 菅義偉官房長官は「三原則との関係をどう調整するか検討している」と語っている。部品輸出の正当性を明確に主張し、三原則の緩和が日本の防衛に現実に役立つものとなるよう政府の見解を示してもらいたい。
 敵レーダーに捕捉されにくいステルス性を持つ「第5世代」戦闘機は、尖閣諸島への攻勢を強める中国もJ20(殲20)などの開発を急いでいる。日本の現在の主力であるF15は第4世代で、防衛費の削減が続けられた中、改修などによって使われ続けている。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130205/plc13020503360004-n2.htmより、
2013.2.5 03:35 (2/2ページ)
 このままでは太刀打ちできないのは明らかで、東シナ海の空軍力のバランスを崩さないためにF35の導入は不可欠だ。ただ、1機あたり約150億円と高額で、将来の調達コストを下げる上でも部品の共同生産が重要となる。
 部品輸出をめぐる議論では、F35の導入予定国に周辺国との緊張が続くイスラエルが含まれていることが指摘されている。外務省が紛争の助長につながるとの懸念を主張しているようだが、まだ日本が共同生産にも入っていない段階で、参加を見送るような議論は極めて問題である。
 最新の防衛技術が第三国に渡った後、自国の安全保障にどのような影響が生じるかを探ることは当然だ。同時に、国民の平和と安全を守ることは、国家が最優先すべき責務である。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013020401002093.htmlより、
F35、製造参入を優先 野党「三原則形骸化」
2013年2月4日 20時20分

 政府が航空自衛隊の次期主力戦闘機となる最新鋭ステルス機F35に関し、国際紛争の助長回避を目的とした武器輸出三原則の例外として認める方針を固めたのは、日本企業による同機の部品製造参入を優先するためだ。国内の防衛産業育成につなげる狙いだが、野党からは三原則の形骸化を招きかねないとの批判が出ている。
 F35は米国主体で国際共同開発している。日本は開発に参加していないが、16年度から予定している空自への導入に伴い、主翼など一部の部品は日本企業が国内製造する方向で米国と協議している。(共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013020401001325.htmlより、
例外でF35部品輸出容認へ 政府、三原則に抵触せず
2013年2月4日 11時14分

 政府は4日、航空自衛隊の次期主力戦闘機となる最新鋭ステルス機F35に関し、日本企業が部品製造に参加した場合、国際紛争の助長回避を目的とした武器輸出三原則の例外として認める方針を固めた。近く官房長官談話を発表する方向だ。米国などと共同生産するF35の導入予定国には、周辺国と軍事的緊張が続くイスラエルが含まれ、国際紛争を助長する恐れがあるとの懸念も出ている。
 官房長官談話で、厳格な管理を前提として三原則には抵触しないとの見解を示すとみられる。
 政府は2011年、F35の空自導入を決定。当初は共同開発に加わっていなかった。(共同)

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