中国大気汚染 PM2.5で注意喚起 環境省

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130306/k10013001281000.htmlより、
PM2.5 新指針を自治体に説明
3月6日 17時57分

環境省は大気汚染の原因物質PM2.5の濃度が上がった際に注意を呼びかける新たな指針について、各地の自治体の担当者を集めた会議を開いて説明しました。これに対し、自治体からは屋外での学校行事を中止する際の判断基準や子どもなどのケアの方法を示してほしいといった要望が相次ぎました。
大気汚染の原因物質PM2.5について、環境省は、先週、1日の平均濃度が国の基準値の2倍の1立方メートル当たり70マイクログラムを超えると予測される場合に、都道府県などが外出や屋外での長時間の激しい運動などを控えるよう呼びかけるとした指針をまとめました。
6日の会議は、運用方法を説明するために環境省が開いたもので、119の自治体の担当者が出席しました。
この中で、自治体からは「指針では70マイクログラムを大きく超えないかぎり、体育祭などの行事を中止する必要はないとしているが、どれくらい超えれば中止が必要なのか」とか、「子どもやお年寄りなど感受性の高い人にどのようなケアが必要か示してほしい」といった質問や要望が相次ぎました。
これに対し、環境省は「現時点で十分な研究結果がない」として明確な見解は示しませんでした。
環境省大気環境課の倉谷英和課長補佐は「今回の指針は短期間でまとめた暫定的なもので、これが出発点と考えている。自治体の意見を聞きながら集めた知見を整理し、提示していきたい」と話していました。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年3月4日(月)付
PM2.5―大気汚染のもや晴らせ

 先週末、九州北部から関東にかけて「春一番」が吹いた。心はずむ季節の到来を告げる南風なのだが、西風に変わったらと考えると、今年はちょっぴりゆううつになる。
 大気汚染を引き起こす微小粒子状物質「PM2・5」が、中国から大量に飛んでくるのではないかと心配になるからだ。
 環境省は先週、PM2・5について、一般の人が健康上注意を必要とする値を「1日平均で1立方メートルあたり70マイクログラム」と暫定的に決めた。これを超すときは、不急な外出を控えたり、窓開けを最小限にしたりするのが望ましいと勧めている。
 ここからさらに研究を進め、対策をとることが大切だ。
 PM2・5は、大気中に漂う大きさ(粒径)2・5マイクロメートル以下の粒子状物質だ。髪の毛の太さの30分の1ほどと非常に小さいため、肺の奥深くまで入りやすく、ぜんそくや肺がん、心臓病などのリスクを高める。
 「小さい粒子は健康に悪い」とわかってきて、米国は1997年に望ましい環境の基準をつくった。
 やっかいなのは発生源が多様なことだ。ばい煙や粉じんを出す施設、自動車など人の活動に伴うものだけでなく、土壌や波のしぶき、火山など自然からのものもある。硫黄酸化物や窒素酸化物などのガス状汚染物質が大気中で化学反応し、粒子になることも知られる。
 日本でも各地の大気汚染公害訴訟で論点になった。「1立方メートルあたり日平均で35マイクログラム以下、かつ年平均で15マイクログラム以下」という環境基準ができたのは2009年と遅かった。
 工場などのばい煙規制や自動車の排ガス規制などが間接的にきき、国内での濃度は下がってきた。だが都市部で環境基準を超える地点がまだかなりある。北京に比べれば数分の1といった汚染であり、「国産」のPM2・5が主因とみられるが、実態をつかむ観測網もまだ満足に整備されていない。
 今回、環境省は中国の大気汚染が耳目を集めるとすぐに注意の目安を決めた。環境基準を2倍にしたもので「とりあえず」といったものだ。
 研究を進めた米環境保護局は今月、PM2・5の環境基準を厳しくする。06年以降の300以上の疫学研究が根拠で、ディーゼル車の規制などで達成をめざしている。
 中国に環境の改善を求めるのはむろん、先をゆく米国に学んだうえで、中国や韓国と協力して観測や疫学調査、対策にあたる必要がある。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO52279490R00C13A3EA1000/より、
日経新聞 社説 越境汚染を正しく恐れよ
2013/3/1付

 中国の大気汚染の原因である微小な粒子状物質(PM2.5)が日本に飛来し、住民の不安が高まっている。環境省は大気中の濃度が環境基準の2倍を超えそうな日には、外出などを控えるよう呼び掛ける暫定指針を決めた。
 PM2.5は工場や車から排出され、直径2.5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルと、スギ花粉の10分の1以下の微粒子だ。吸い込むとぜんそくや脳梗塞などを悪化させやすく、持病のある人や子どもはとりわけ注意が要る。
 ただ健康な大人なら、環境基準(1立方メートル当たり35マイクログラム)を多少超える場所に数時間いて健康被害が出たという科学的証拠はなく、いたずらに恐れるのは禁物だ。国や自治体がまず汚染の実態を正確につかんで迅速に情報公開し、濃度に応じてどんな対応が必要かを丁寧に説明することが大事だ。
 暫定指針では環境基準の2倍を超えそうな場合、自治体が注意情報を出し、外出や換気を控えるよう求める。住民の不安を考えれば指針は必要であり、海外の基準を参考にした数値も妥当といえる。
 だが注意情報の出し方には課題が多い。市民が必要な外出や屋外作業まで自粛すれば、経済活動が萎縮しかねない。屋外の仕事が多い建設や農業、宅配業者らはどう対応したらよいか、学校の遠足は控えるべきか。指針はそれらを示していない。住民の参考になるように環境省が例示すべきだ。
 全国で550地点しかない測定点を増やし、データを迅速に公開する体制整備も急務だ。自治体が環境予算を優先的に振り向け、必要なら国が財政支援してもよい。
 PM2.5は中国の大気汚染で注目されたが、もとから国内の発生量も多く、環境基準の達成率は3割に満たない。環境省の対応が遅れたことは否めない。これを機に、工場などからの発生抑制策を真剣に考えるべきだ。
 春には中国からの黄砂が増え、指針を超える地域が出るだろう。行政と市民が連携し、越境汚染を正しく恐れる姿勢が欠かせない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130301k0000m070129000c.htmlより、
社説:PM2.5指針 国内の削減策も怠るな
毎日新聞 2013年03月01日 02時30分

 中国からの大量飛来が懸念されている大気汚染物質の微小粒子状物質「PM2.5」について、外出自粛などの注意喚起をする暫定指針値を環境省が決めた。PM2.5の濃度が高まると懸念される黄砂や花粉のシーズンに間に合うよう、わずか半月でまとめられたものだ。
 国民の不安軽減が目的だが、観測体制の強化や疫学調査の充実などにより、指針値をより信頼性の高いものに改めていく必要がある。
 PM2.5は直径2.5マイクロメートル以下の微粒子の総称で、肺の奥深くまで入り込みやすく、ぜんそくや肺がんを引き起こす恐れがある。国は大気中濃度の環境基準を1年平均で1立方メートル当たり15マイクログラム以下、かつ1日平均で同35マイクログラム以下と定めている。
 まとまった暫定指針値は日平均で同70マイクログラムで、日平均の環境基準の2倍となった。米国の指標や過去の研究データを参考に決めたが、小児や高齢者、ぜんそく患者などは指針値以下でも影響が出る恐れがあるという。注意が必要だ。国や自治体は、そうした弱者のためにも、相談を受け付けたり、きめ細かな情報提供をしたりする体制を整えてほしい。
 暫定指針策定は中国からの飛来がきっかけだ。中国に対策を求めていくことは当然で、環境分野での技術協力は促進すべきだが、国内のPM2.5対策にも多くの課題がある。
 そもそも、環境基準ができたのは09年で米国より10年以上遅い。それも、東京大気汚染訴訟で07年、国と原告のぜんそく患者らが和解した際に、原告側が国に基準の策定を求めたことがきっかけだ。
 観測体制の整備も遅れている。環境省は都道府県などに、今年度末までに住宅地など一般大気測定局と道路沿いの自動車排ガス測定局を合わせ計約1300局を設置するよう求めていた。しかし、自治体の財政難もあり設置箇所は半数に満たない。
 自動車の排ガス対策などにより、大気中濃度は低下傾向にあるが、環境基準の達成率も低調だ。大陸からの影響が比較的少ないとみられる東京都でも、11年度に基準を達成したのは28局中2局にとどまった。
 PM2.5は工場のばい煙や自動車排ガスなどから発生する。火山灰など自然由来や、ガス状物質が大気中で化学反応を起こし、2次生成されるケースもある。発生源や汚染の広がりは、十分には解明されていない。健康影響を判断するための疫学調査も不足している。科学的なデータの蓄積と分析が必要だ。その上で、環境基準の達成目標年次の設定なども検討すべきではないか。
 中国のPM2.5汚染にばかり気をとられ、国内対策がおろそかになってはなるまい。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/k10015861611000.htmlより、
中国 黄砂で大気汚染の悪化懸念
2月28日 18時46分

大気汚染が深刻化している中国では、28日、首都北京や隣接する河北省などで、有害物質を含む濃い霧が広がり、汚染物質の濃度が上昇したほか、内陸部からの黄砂も押し寄せていて、状況がさらに悪化することへの懸念が強まっています。
中国では、26日以降、内陸部から東部にかけての広い範囲が、有害物質を含む濃い霧に覆われ、28日は、北京や天津、それに河北省などで、車の排気ガスなどに含まれるPM2.5という大気汚染物質の平均の濃度が、1立方メートル当たり300マイクログラムを超え、河北省の石家荘では600マイクログラムに達しました。
これはWHO=世界保健機関の環境基準の12倍から24倍の数値に当たります。また、中国の環境保護省は、300マイクログラムを超えると健康被害が広がるおそれがあるとしています。
北京では、上空に強い寒気が流れ込んだため、風が強まり、午後になって濃い霧はほぼ収まりましたが、これに代わって隣国のモンゴルや内モンゴル自治区の砂漠地帯から黄砂が押し寄せ、中国メディアは「ことし初めての黄砂の到来だ」と伝えています。
これに伴って、PM2.5よりも粒子の大きい汚染物質の濃度が急激に上昇していて、北京市の環境保護局は、引き続きできるかぎり屋内にとどまるよう呼びかけています。
中国の気象当局は、来月以降、本格的な黄砂のシーズンが始まるとしていて、黄砂に付着する化学物質などによって大気汚染の状況がさらに悪化し、健康被害が広がることへの懸念が強まっています。

日本人社会も対策強化
中国で深刻な大気汚染が続くなか、北京の日系企業や日本人学校では、マスクの着用を呼びかけるなど、対策を強化する動きが広がっています。
このうち、日本の航空会社の北京支店では、発注から1週間待った空気清浄機が27日、ようやく届き、広さが80平方メートルの部屋に2台設置して業務をしています。
さらに車の排気ガスなどに含まれるPM2.5という大気汚染物質に対応したマスクも社員の家族用を含めて4000枚が東京の本社から届き、社員に配っているということです。
また、インターネット上で中国の当局が発表するPM2.5の濃度を定期的にチェックしています。
この航空会社の大佐古将彦さんは、「空港では、屋外での作業も多く、マスクを着用するようにしている。不安はあるがしっかりと対策をとっていきたい」と話していました。
一方、北京にある日本人学校では、日系企業から提供されたマスクを全校生徒600人余りに27日配布し、着用を呼びかけていて、28日は、大勢の児童や生徒がマスクを着けた姿が見られました。
日本人学校でも、各教室に空気清浄機を設置したほか、大気汚染物質の濃度が高い日には、屋外での活動を制限しています。
ただ、大気汚染の深刻な状況が続いているため、佐藤稲子教頭は「来週、教室のなかの大気汚染物質の濃度を計測し、今後の対応などを検討し、子どもたちにとって何が最善か考えていきたい」と話していました。
また、保護者の中には「室内では空気清浄機を使い続け、子どもには外で遊ばないようにさせています」と話す母親がいる一方、「大気汚染の状況はひどく、我慢するしかないです」と、個人での対応には限界があると話す父親もいて、深刻な大気汚染の広がりに困惑していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/k10015845791000.htmlより、
中国大気汚染 北京など基準の10~20倍
2月28日 12時53分

大気汚染が深刻化している中国では28日、首都北京と隣接する河北省で24時間当たりの汚染物質の濃度が、WHOの環境基準の10倍から20倍を超える状態となっていて、気象当局は、屋外での活動を控えるよう呼びかけています。
中国では、26日以降、内陸部から東部にかけて有害物質を含む濃い霧に覆われ、北京の中心部では28日未明から、車の排気ガスなどに含まれるPM2.5という極めて小さな粒子で大気汚染物質の1時間当たりの濃度が、1立方メートル当たり250マイクログラムから500マイクログラムを超える状態となっています。
また、北京に隣接する河北省の石家荘や※台でも、27日から1時間当たりの濃度が500マイクログラムを超える状態が続いており、北京や河北省の一部では、24時間当たりの汚染物質の濃度が、WHO=世界保健機関の環境基準の10倍から20倍を超える状態となっています。
中国の環境保護省は、24時間当たりのPM2.5の濃度が300マイクログラムを超えると健康被害が広がるおそれがあるとしており、気象当局は、住民に屋外での活動を控えるよう呼びかけています。
中国の気象当局は、28日午後から強い寒気が上空に流れ込むため風が強まり、有害物質を含む濃い霧は、徐々に収まると予想していますが、河北省の空港では視界が悪いため、国内線を中心に欠航が相次ぐなど、影響が広がっています。
(※は刑のつくりがおおざと)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/k10015839491000.htmlより、
印でも大気汚染 大使館が注意喚起
2月28日 5時7分

インドの日本大使館は27日、インド在住の日本人に対し、インド国内の大気汚染が深刻なレベルにあるとして注意を喚起する文書を出し、汚染がひどいと感じられる日には不要不急の外出を避けるなどの対策を取るよう促しています。
これは、インドの一部の都市の大気汚染がここ数年深刻化していることや、中国の大気汚染問題を受けて、インド在住の日本人の間でも関心が高まっていることから、首都ニューデリーの日本大使館がインドの大気汚染に関する文書を発表したものです。
それによりますと、ニューデリーでは2010年のインド政府の調査で、中国でも問題になっている「PM2.5」という極めて小さい粒子状の汚染物質が、1立方メートルの空気中年平均で89マイクログラムでした。
これは現在の中国・北京のPM2.5の濃度と比べると低い値ですが、WHO=世界保健機関の基準値のおよそ9倍に当たります。
またPM2.5よりも粒子の大きい汚染物質「PM10」はニューデリーでWHOの基準の13倍、ムンバイなどほかの4つの都市では基準の3倍から5倍でした。
日本大使館は、これらの値は3年前の参考値だとしていますが、インド在住の日本人に対し、大気汚染がひどいと感じられる日には、不要不急の外出を避けたり空気清浄機を日常的に使ったりするなど、健康管理に注意するよう呼びかけています。

http://mainichi.jp/select/news/20130228k0000m040100000c.htmlより、
PM2.5指針:基準の倍で外出自粛 都道府県が周知
毎日新聞 2013年(最終更新 02月28日 00時12分)

 中国から国内への大量飛来が懸念されている大気汚染源の微小粒子状物質「PM2.5」について、環境省は27日、専門家会合(座長・内山巌雄京都大名誉教授)を開き、大気中濃度が環境基準値の2倍に当たる「1日平均1立方メートル当たり70マイクログラム」を超えると予測される場合に、外出自粛などの注意喚起をする暫定指針を正式決定した。注意喚起は基本的に都道府県が実施し、指針通りの数値で喚起するかや手法も委ねられる。改善したかの判断は同50マイクログラムを目安とする。
 米国では日本と同様の環境基準に加え、大気中の濃度に応じ注意喚起する指標を設定。「1日平均で65.5マイクログラム以上」は、すべての人に対し、ある程度の健康影響を与える恐れがあるとしている。環境省はこれを参考にした。暫定指針の70マイクログラム以下でも呼吸器や循環器系疾患のある人や子ども、高齢者は、影響がみられる可能性があるが、「個人差が大きい」として、別の指針値は設けなかった。
 環境基準値の35マイクログラムをそのまま採用することは「一時的でも超えると、健康影響がでるとの誤解を与える恐れがある」として見送った。
 予測については、専門家会合で過去の国内の観測データを分析した結果、早朝5〜7時の平均値が85マイクログラムを超えると統計的に1日平均で70マイクログラムを超えるケースが多いことが分かった。このため自治体は早朝の1時間ごとの値が85マイクログラムを超えると、注意喚起することになる。
 一方、暫定指針を大気汚染防止法で位置づけることは困難と判断した。光化学スモッグでは環境基準の2倍の濃度に達すると、発生地域内の工場や発電所に稼働抑制の協力を求め汚染物質の排出を減らすが、PM2.5の場合は、中国からの飛来もあり緊急的な対策が取れないためだ。
 環境省によると、今年度は全国20政令市のうちさいたま、千葉、横浜、福岡の4市内の少なくとも1カ所の測定所で70マイクログラム超を観測した日が1〜2日あった。千葉市では12月15日に102.7マイクログラム、福岡市では5月7日に82.5マイクログラムを観測した。近畿地方以西では4〜5月に年間最高値を示す傾向があり、黄砂の影響もあるとみられる。【比嘉洋】

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013022701001193.htmlより、
環境省、PM2・5で対策指針 基準値2倍超で外出自粛
2013年2月27日 21時00分

 環境省の専門家会合は27日、微小粒子状物質「PM2・5」の大気中濃度が環境基準値の2倍を超えると予測される日に、都道府県が住民に外出の自粛などを呼び掛けることを柱とした指針を決定した。
 中国からの越境汚染が問題となっているPM2・5による健康への悪影響を防ぐことが目的。心臓や肺に持病のあるお年寄りや子どもなど、影響を受けやすいと考えられる人には、特に注意を促している。
 指針によると、1日平均のPM2・5濃度が、環境基準値の2倍の大気1立方メートル当たり70マイクログラムを超えると予測される場合に、都道府県が住民に外出や屋内の換気を控えるよう注意喚起する。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130227/k10015834441000.htmlより、
PM2.5で注意喚起の指針 環境省
2月27日 20時58分

中国で深刻な大気汚染が続き、日本への影響も懸念されている問題で、環境省の専門家による検討会は、1日の汚染物質の平均濃度が健康を維持するのに望ましいとされる国の基準値の2倍を超えると予測された場合、外出を控えるよう呼びかけるなどとした指針を決めました。
中国では、車の排気ガスなどに含まれるPM2.5という、極めて小さな粒子の濃度が高くなり、深刻な大気汚染が続いていて、日本への影響も懸念されています。
環境省は、これまで健康を維持するのに望ましいとされる基準値として、大気中のPM2.5の濃度が1日の平均で1立方メートル当たり35マイクログラム以下という数値を設けていましたが、基準値を超えた場合、どのような注意が必要なのか示していなかったため、専門家による検討会を設置し、議論を続けていました。
27日に開かれた検討会では、1日の平均濃度が、これまでの基準値の2倍に当たる1立方メートル当たり70マイクログラムを超えると予測された場合は、健康に影響を及ぼす可能性が高くなるとして、都道府県などが外出や屋外での長時間の激しい運動、それに部屋の換気を控えるよう注意を呼びかけるとした指針を決めました。
新たな指針の数値について、環境省は、国内外での研究結果などを参考に設定したとしていますが、子どもやお年寄り、それにぜんそくなどの疾患がある人については、この数値を下回っても健康への影響がでる可能性があり、注意が必要だとしています。
また、検討会は、早朝の1時間の平均濃度が1立方メートル当たり85マイクログラムを超えると、統計的に1日の平均濃度が27日に決まった指針の数値を超える可能性が高くなるとして、注意を呼びかける際の目安にしてほしいとしています。
PM2.5については、来月以降、黄砂とともに国内に飛んでくる量が増える可能性もあり、環境省は、27日にまとめた暫定的な指針を、早ければ今週中にも全国の自治体に周知することにしています。

身近な対策は
27日の検討会で決まった指針では、PM2.5による健康への影響を防ぐための身近な対策として、マスクや空気清浄機についても紹介しています。
このうち、マスクについては、高性能の防じんマスクであれば、PM2.5の吸入を減らす効果があるとしています。使用する場合には、顔に密着するように着けなければ十分な効果が期待できないということですが、着用すると少し息苦しいため、長時間の使用には向かないということです。
また、空気清浄機については、一部の製品は、PM2.5を除去するうえで有効性が確認されているとしていますが、効果はフィルターの有無や性能など機種によって異なるとしていて、使用する場合はメーカーに効果を確認する必要があるとしています。
新たな行動指針作りに関わった委員の1人で、呼吸器やアレルギーに詳しい国立病院機構福岡病院の小田嶋博副院長は「70マイクログラムを超えなければ、一般の人にとっては健康への影響を心配する必要のない濃度だと思う。呼吸器が弱い人やぜんそくがある場合には、高い濃度になるとせき込んだりすることがあるかもしれないので、薬を飲んだりうがいをしたりの対策を取ったほうがいいだろう」と話しています。

PM2.5と黄砂
来月から5月にかけては黄砂が日本に多く流れてくる時期となりますが、専門家はこの時期にPM2.5の数値が上がる傾向が見られると指摘しています。
国立環境研究所が、平成22年4月から今月上旬までのおよそ3年間で、全国の大気中のPM2.5の1日の平均濃度を調べたところ、各地の観測地点のうち1か所以上で1立方メートル当たり70マイクログラムを超えたのは、合わせて23日あったということです。
観測されたのは九州地方や中国地方など西日本が中心で、PM2.5が大陸から日本まで流れてきた影響のほか、国内の都市部で発生したPM2.5が原因とみられるケースもあったということです。
このうち、おととしの5月2日には、九州地方の8か所の観測地点の平均で1日の濃度が1立方メートル当たり82マイクログラムを記録し、この日は黄砂も大量に観測されていました。
国立環境研究所は、来月から5月にかけては黄砂が日本に多く流れてくる時期となり、黄砂が流れてくる気流の影響で、汚染物質が黄砂とともに一時的に多く飛来したり、黄砂の中の非常に細かい粒子もPM2.5として観測されたりするため、数値が上がりやすくなると分析しています。
黄砂とPM2.5の関係に詳しい、国立環境研究所の清水厚主任研究員は、今シーズン、どの程度黄砂が流れてくるのか予測するのは難しいとしたうえで、「黄砂に伴って、1日の平均濃度が1立方メートル当たり70マイクログラムを上回る値が観測される可能性がある。観測される数値に注意し、特に呼吸器系の持病のある人などは、濃度が高い日には外出を控えるなどの対応をしてほしい」と話しています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco&k=2013022700782より、
70マイクログラム超で外出自粛=PM2.5対策で暫定指針-環境省

 中国の深刻な大気汚染で日本への飛来が心配されている微小粒子状物質PM2.5について、環境省の専門家会合は27日、大気中濃度の1日平均値が1立方メートル当たり70マイクログラムを超えると予想される場合に、外出自粛などを呼び掛ける暫定指針をまとめた。子どもや高齢者ら影響を受けやすい人には特に注意を促す。
 70マイクログラムは、現行の環境基準(同35マイクログラム)の2倍に当たる濃度。米国の大気汚染の指標で、健康へ影響を与える可能性がある濃度が「65.5マイクログラム以上」と定められていることなどを参考にした。
 1日平均値が70マイクログラムを超えるかどうかを判断する目安の1時間の値は85マイクログラム超と設定。早朝の濃度が85マイクログラムを超えれば、都道府県などを中心に注意喚起してもらう。
 具体的には、長時間にわたる屋外での激しい運動や外出をできるだけ控えること、屋内の換気を必要最小限にとどめることなどを促す。環境省は来週中にPM2.5の測定を担当する自治体との連絡会を開き、指針運用への協力を求める。(2013/02/27-20:55)

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