ナガサキ平和リレー:「黒い雨」 広島でシンポ

http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20130309ddlk42070453000c.htmlより、
ナガサキ平和リレー:/206 「黒い雨」影響を議論 広島でシンポ/長崎
毎日新聞 2013年03月09日 地方版

 原爆投下後の長崎に降った黒い雨は人体に影響があったのか−−。2月、広島市で開かれたシンポジウム(日本ジャーナリスト会議広島支部主催)で専門家たちが議論した。昨年12月に黒い雨データの解析結果を公表した日米共同研究機関・放射線影響研究所(広島市、長崎市)は「雨によるがんのリスク増加は見られない」と主張。これに対し、長崎の医師や、統計学者らが「影響は否定できない。さらなる研究が必要だ」と反論した。
 放影研の前身の米原爆傷害調査委員会(ABCC)は1956〜61年に被爆者らに行った調査で「原爆直後、雨に遭ったか」と質問し、「はい」「いいえ」「不明」のいずれかと遭遇場所の回答を得ていた。放影研は昨年12月、これらのデータの解析結果を公表した。
 長崎で解析対象とした直接被爆者2万8136人のうち雨に「遭った」と回答したのは734人。1962〜03年の白血病以外のがん(総固形がん)の死亡リスクを計算すると、「遭った」人は「遭わなかった」人より3割高かった。しかし、放影研は総固形がんの罹患(りかん)リスクや白血病の死亡・罹患リスクが上昇しなかったため、「雨によるがんのリスク増加は見られない」と発表。シンポでも小笹晃太郎疫学部長が「いろいろ勘案したうえで、リスクが高くなっているとは判断できない」と述べた。
 これに対し、広島大原爆放射線医科学研究所の大瀧慈教授(統計学)が反論した。大瀧教授は「放影研の公表データから雨に遭い総固形がんになった人の致死率を計算すると約93%で、遭わなかった人の約61%より高くなる。長崎の被爆者は雨に遭うと治療効果が非常に低下していたということになるのでは」と指摘した。
 また、長崎県保険医協会の本田孝也会長は「死亡リスクが3割高いというデータがはっきり出ているのに、『リスクの増加がない』という見解は納得しかねる」と主張。雨に「遭った」人のうち半数が、多くの放射性降下物があり住民の最大被ばく線量が約400ミリシーベルトとされる長崎市西山地区周辺に分布しているとして、「死亡リスクが3割高くてもおかしくないのでは」と指摘した。

http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20130309ddlk42070453000c2.htmlより、
 放影研の大久保利晃理事長は「『雨に遭った』という定義が、雨にぬれたのか、家の中で雨を見たのか、はっきりしない」と述べ、収集したデータは信頼性に欠けると指摘。総固形がんの死亡リスクが3割高い解析結果について「本当なのか、見かけ上のことなのか。正直、悩んでいる」と述べた。
 元共同通信記者で、日本ジャーナリスト会議広島支部の沢田正代表幹事は「解析結果がどういう意味を持つのか。さらに研究すべきでは」と提言した。【樋口岳大】

「ナガサキ平和リレー」は毎月9日に掲載します
〔長崎版〕

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