東日本大震災 「復興庁は対応を急げ」

http://www.asahi.com/paper/editorial.htmlより、
朝日新聞 社説 2013年 3月 10 日(日)付
被災地の住まい再建―ここにこそ、人と資源を

 東日本大震災によって、今も32万人が避難生活をし、被災地からの人口流出も続く。公共工事は盛んだが、そこに希望を見いだせないのだ。5年間で25兆円にのぼる復興予算は、人がまばらな防災都市を造ってはいないか。
 過去に何度も津波に襲われてきた岩手県宮古市。明治と昭和の津波で壊滅的な被害を受けた田老(たろう)町地区は「万里の長城」と呼ばれる大防潮堤で知られた。大津波でそれも倒れ、200人近い犠牲者を出した。

■住民が出てゆく
 ここは津波被害を繰り返しながら、そのたびに水産業を中心に町を復興させた。厳しい土地の宿命と三陸の人のたくましさを象徴する地区だった。
 宮古市は最近、田老で被災した840世帯に、将来希望する居住地を尋ねた。回答は「他の場所」が48%、「田老地区」は45%、「未定」7%だった。
 現地に立てば、被災者の心中の一部を察することができる。
 がれきを除いただけの荒野が広がる。漁港近くの小高い山林が高台移転の候補地に決まったが、用地交渉は始まったばかりだ。集落のあった低地のかさ上げは高台の山を削って出る土砂を使うから、さらに先だ。
 高台で住宅を着工できるまで最短であと2年かかる。
 それまで、狭い仮住まいで待てというのか。「娘が高校を卒業してしまう」。宮古市街地の借り上げアパートに住む54歳の父親は、思いあぐねる。自分は帰還にこだわるが、多感な10代の子にいつまでも避難生活を強いてよいのか。
 被災3県の沿岸42市町村のうち、40市町村で人口が減った。転出の半数は30代以下という。出てゆく人を止めることは難しいが、もとからの過疎高齢化が一気に進んでいく。

■住宅を即年着工に
 田老の山側では、仙台市から青森県八戸市までを結ぶ三陸沿岸自動車道の建設が始まった。1兆3千億円をかけ、10年かけて完成する。
 なかでも宮古中央―田老の21キロは、普通は4年かかる計画決定から測量、用地交渉、着工までを1年でこぎつけた。国土交通省が全国からの応援や民間への委託を使った。幹部は「即日配達にならい、即年着工と名づけた」と起工式で語った。
 そんな人的パワーを、暮らしに直結する支援にも使いたい。被災市町村に入って仕事を助けてくれたらどれほど助かるか。
 役場の職員は、復旧の仕事に忙殺されている。全国の自治体から応援をもらうが、被災者と接する部門の職員のストレスは激しい。1月、兵庫県宝塚市から岩手県大槌町に派遣されていた応援職員が、宿舎の宮古市の仮設住宅で自殺した。
 宮古市は震災後に都市計画課を作った。総勢30人。半分は応援の公務員だ。住宅を移転させる高台の土地をいくらで売ってもらえるか、地主と交渉する。相続が登記されておらず、地主が何人どこに住んでいるかわからぬ土地もたくさんある。気の遠くなる作業が待つ。
 被災者支援の生活課、漁港整備の水産課も、ともかく人が足りない。市は事務庁舎をプレハブで増築したいが、多くの工事による資材不足で遅れている。
 道路とならぶ大型工事が防潮堤だ。田老では、倒れた10メートルのものを、県が今度は14・7メートルまで高くする。かさあげして再生させる町を守るという。

■ソフトパワーを強く
 何らかの防潮堤は必要だ。高台の自動車道は、安全な避難道路になる。水産物の販路も広がる。だが、住宅工事がようやく本格化するこの時期、大型の公共工事が大量に発注されれば、不足している資材や労働力を奪い、一つひとつは小規模な生活直結の工事が遅れる。
 安らぎの家を取り戻してこその復興だ。順番を忘れまい。
 道路や防潮堤は担当の役所が前からあり、造り方もわかっている。住宅用地の交渉はそれぞれが難しい。いま被災地では、工事のハードパワーはあふれ、交渉のソフトパワーの担い手は圧倒的に足りない。
 田老再建にはほかの案もあった。大防潮堤に頼りすぎて被害を大きくした過去を考え、無事に残った家をふくめて集落ごと別の市有地の高台に引っ越したいという願いだった。無事な住宅には国費を出せないという行政の壁で実らなかった。
 もう待てないと、田老に近い既存の団地に、被災者数十戸が自力で家を建て始めた。「顔見知りが多いから安心」という。「第二田老村」と呼ばれるここの住民は故郷に愛着をもつ。
 住まいと暮らしの再建。その支援に、大規模工事に投ずるエネルギーをもってすれば、復興は早まる。移住を余儀なくされた人たちにも、故郷にかかわる機会を手厚く用意したい。
 かつてと同じ生活を再現するのは難しいかもしれない。しかし、それは人口減と高齢化が進む日本全体の手本になる。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130310/plc13031003170003-n1.htmより、
産経新聞【主張】震災と非常事態 災対法の抜本改正を急げ
2013.3.10 03:17 (1/2ページ)

 東日本大震災から2年、緊急事態に関する法整備が少しずつ進んでいるが、まだ不十分である。とりわけ、重大な不備が指摘されている災害対策基本法(災対法)の抜本改正が急務だ。
 一昨年3月の東日本大震災で、当時の菅直人・民主党政権は国会開会中などを理由に災対法に基づく「災害緊急事態」布告を見送り、「重大緊急事態」に対処する安全保障会議も開かなかった。
 菅元首相は国家の指導者として不作為責任を免れないが、災対法などに使い勝手の悪い面があったことも否定できない。
 災対法については昨年6月、被災自治体の要請を待たずに国や都道府県が物資を支援したり、被災者の受け入れを円滑に進めたりするための改正が行われた。
 その後、政府の防災対策推進検討会議が、非常時の私権制限の必要性にも踏み込んだ重要な最終報告をまとめたが、これはまだ法改正に至っていない。
 最終報告は現行の災対法が緊急措置に関し、生活必需品の配給制限や債務の返済猶予など経済的な対応に限っている問題点を挙げ、「帰宅困難者対策や治安維持」の観点から、私権制限の範囲拡大を検討すべきだとした。緊急事態布告に基づく政令制定が、国会閉会中か衆院解散中などの時期に限られている問題点も指摘した。
 東日本大震災では、緊急事態布告が見送られたため、被災地でガソリンや医薬品が不足し、救援活動に支障が出る事態が生じた。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130310/plc13031003170003-n2.htmより、
2013.3.10 03:17 (2/2ページ)
 安倍晋三政権は、この最終報告に基づく災対法の改正を今国会で実現してほしい。
 これまでも、緊急事態に対処するための法整備の検討はしばしば行われてきた。だが、非常時においても基本的人権を過度に重視する傾向がみられ、抜本的な改正には踏み出せなかった。
 国際人権規約第4条は、非常事態が宣言された際の一時的な自由・権利の制限を認めている。これにのっとった法改正は、非常事態規定が著しく不備な現行憲法の改正を待たなくても可能である。
 現行憲法は非常時について、54条で衆院解散中の参院の緊急集会しか規定していない。このような欠陥憲法は、世界で皆無に近い。やはり、憲法を改正し、テロや外国の武力攻撃も含めた国家非常事態における政府の対処のあり方を明記する必要がある。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年 3月 9 日(土)付
被災地の漁業―海の幸で人を呼びこむ

 海の幸に恵まれた東北の沿岸部が大津波に襲われ、岩手、宮城、福島3県にある263の漁港は壊滅状態になった。
 東日本大震災からまもなく2年。漁場のがれき処理はほぼ終わり、養殖施設の復旧も進んで漁業インフラは整ってきた。
 岸壁の機能が完全に戻ったのは2割程度だが、ほとんどの漁港でその一部を使った水揚げができるようになった。
 だが、3県の魚市場の水揚げ総額は震災前の6割にとどまり、原発事故の影響が続く福島に限ると35%にすぎない。
 水産加工施設は7割が業務再開にこぎつけたものの、人手不足は深刻な状況だ。
 インフラの再整備に重点を置くのが水産庁の復興プランの特徴だ。漁協を通じた事業も手厚く保護してきた。その一方で、加工や流通分野への支援は大きく遅れた。
 内陸部への被災者の人口流出が止まらない。加工施設の再開を待ちきれず、他業種に再就職する人も少なくない。
 震災前から日本の漁業は衰退し、漁業者の数はピーク時に比べて5分の1に激減した。
 しかも被災地域では漁業者は高齢化し、後継者のいない人は75%にのぼっていた。
 基幹産業である漁業の復興なくして、被災地の経済はたちゆかないが、インフラばかり震災前の状態に戻しても、じり貧になるだけだろう。重要なのは、地域に根を張って雇用や経済を支えていけるような産業として漁業を育てていくことだ。
 参考になるのは岩手・広田町でかご漁を営む菅野修一さんら漁業者と、首都圏で飲食店をチェーン展開するエー・ピー・カンパニーの取り組みだ。
 広田町で海産物を毎朝、保冷箱に詰めて関東方面に送っている。貝殻が硬くて食べにくいと地元ではほとんど消費されなかった貝が、首都圏ではおいしいと売れ筋になった。
 「復興に向けて大きな励みになる」と、菅野さんらは同社と共同で地元での加工施設計画も進めている。
 カネとモノが循環する地産地消はもちろん、大事だ。それに加えて、地域外に売れる「地産外消」が膨らんでいけば、競争力がついて地域経済の活性化につながる。
 さらに効果的なのは、三陸の海の幸の魅力を生かして、都会から人を呼びこむことだろう。
 商売のノウハウをもった企業が復興の後押しをして、漁業の再生だけでなく、地域おこしにつなげる。被災地ではじまった復興の動きを大きく育てたい。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130309/dst13030903100000-n1.htmより、
産経新聞【主張】震災復興 プロの人材集めに全力を
2013.3.9 03:10

 東日本大震災の被災自治体で、とりわけ深刻化しているのは専門分野を中心にした職員不足だ。政府は、復興を担う人材の確保に全力を挙げてほしい。民間にも協力を求めたい。
 足りない状態が慢性化しているのは、土地区画整理や工事発注など、専門的な知識・経験を持つ職員だ。来年度に予定する全国からの応援派遣は、岩手、宮城、福島の被災3県が希望する半分にも満たない状況という。
 総務省が、他の地域から派遣可能な地方公務員OBのリストをまとめている。しかし、今後はゼネコンなど民間企業を含め、官民挙げて必要な人員を被災地に派遣する態勢を築く必要がある。
 産経新聞が行った被災地アンケートでは、復興の障壁として「入札不調」を挙げる首長が多かった。建設事業の増加で人件費や資材が高騰し、予定価格での工事が難しくなっているからだ。状況に応じて、価格を見直せるようにするなどの工夫が必要である。
 震災から2年を機に開かれた復興推進会議(議長・安倍晋三首相)では、復興交付金の使途拡大など、これまでの復興政策が大幅に見直された。
 安倍首相は「復興を加速させ、次の冬は希望をもって迎えていただく」と、被災者に寄り添う決意を示した。言葉通り、目に見える成果として示してほしい。
 政府は5年間で19兆円だった復興予算を、25兆円まで増額することを決めている。予算だけでなく、復興の進め方についても大胆に見直すことが必要だ。
 被災自治体に配分する復興交付金の使い道を拡大し、防災センターなど拠点施設の整備などにも充てられるようにした。これまでは用地買収や造成工事に限定され、見直しを求める声が強かったからだ。地域の事情に応じた柔軟な取り組みは評価できる。
 長引く避難生活に終止符を打つ復興住宅は、平成27年度までに2万戸を建設目標とした。従来は被災した市町村が個別に計画をつくってきたが、国が建設工程表と比べて遅れている自治体をきめ細かく支援する態勢に改める。
 福島県では原発事故の影響で復興の遅れが目立ち、汚染廃棄物の中間貯蔵施設の建設もめどが立っていない。住民の早期帰還に不可欠なだけに、政府が進んで理解を得る役割を果たすべきだ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130308k0000m070121000c.htmlより、
社説:福島健康調査 国は積極的な対応を
毎日新聞 2013年03月08日 02時30分

 東京電力福島第1原発の過酷事故による発がんリスクの推計を世界保健機関(WHO)がまとめた。一般の福島県民の場合は、がんが増える可能性は低いという。一部の地域では乳児の発がんリスクが高まるとも予測されているが、現実の影響は小さいと考えられる。
 安心材料のひとつではあるが、それでよかったというわけにはいかないのが福島の実情だ。
 原発事故以来、自分や家族がどれだけ被ばくしたのか、健康に影響はないのか、現在の生活にリスクはないのか、県民の多くが不安を抱きながら生活してきた。これに応えつつ、放射線以外のリスクにも目配りし、健康を守る。そのための国や県の体制は、事故発生から2年を経て、なお不十分なままだ。
 原子力規制委員会は、福島県が全県民に実施している県民健康管理調査について検討し、提言をまとめた。「国が責任を持って継続的な支援を行う必要がある」と述べているが、さらに踏み込むべきではないか。
 検討チームに参加した福島県医師会の副会長は、健康管理を国の直轄で実施することや、住民や作業員の健康支援などを行う国の拠点を福島に作ることを提案している。こうした可能性も検討してもらいたい。
 規制委は「行動調査を徹底して、できるだけ正確な個人の被ばく量を推定すべきだ」とも提案しているが、無理があるのではないか。
 県民は被ばく量の推定のために、事故から4カ月間の行動を細かく思い出し、調査票に記入することを求められている。しかし、これは事故発生初期にこそ力を入れるべきだったことで、後から記憶を正確にたどることは難しい。回答率が2割台にとどまっているのは当然だ。
 放射性ヨウ素による初期の内部被ばくについては、東大の早野龍五教授が携帯の全地球測位システム(GPS)機能のデータを利用して推計するプロジェクトを進めている。こうした工夫も必要ではないか。
 地域ごとに行われている内部被ばくの測定や個人線量計による外部被ばくの測定データが統一的に整理されていないことも問題だ。個人情報に配慮しつつ、データを総括して一元化し、総合的な被ばく状況を住民に伝える体制も必要だ。
 被ばく状況の把握や推計、健康管理のためには、国も自治体も縦割りを排して協力しあう必要がある。規制委の提言は、どこに向けたものかがあいまいで、効力もはっきりしないが、だからといって責任を押しつけあっている暇はない。環境省をはじめ関係機関は、中心的役割を果たす組織を決め、早急に体制を整えてほしい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013021902000167.htmlより、
東京新聞【社説】原発被災支援法 政治は放置したままか
2013年2月19日

 原発事故の被災者の生活を支える「原発事故子ども・被災者支援法」が半年以上も眠ったままだ。政府の基本方針が一向に定まらないからである。地域指定などを急ぎ、適切な支援策を示すべきだ。
 支援法は、東京電力福島第一原発の事故による放射能被害が長引く中、民主、自民など超党派の議員立法として提出され、昨年六月の通常国会で成立した。全会一致だった。
 原発政策を進めてきた国に責任があるとし、被災者の不安を和らげ、生活の安定を助ける支援をするべきだと明記。特に、放射線被ばくの影響を受けやすい子どもや妊婦への配慮を求めている。
 意に反して故郷を離れた人びとにとって、頼りになる法律なのだが、実のところ、政府が幹となる基本方針を定めないことには、具体策は発進できない。住宅確保や子の就学、就労…。条文に支援内容は連ねてあるものの、法を生かすには基本方針に基づく予算措置などが必要だからである。
 だが、取りまとめ役の復興庁がそれを固め切れない。政権交代があったとはいえ、いかにも遅い。
 住宅の無料貸し出しひとつとっても、行政の裁量にまかせている現状では一貫性に欠け、被災者の不安をかえって募らせる。
 基本方針では、支援対象地域をまず優先して決めるべきである。後は、おのずと固まってくるのではないか。被災者からは要望がいくつも寄せられている。
 「福島県全域」と、一般人の被ばく線量の限度とされる「年間一ミリシーベルト以上の地域」を指定するよう求めている人が多い。東海地方の避難者の会が一月、福島県いわき市の住民約六十人に行ったアンケートでも、約七割が同じ内容の回答だった。
 その通りにすれば支援の範囲は福島県外に広がるが、ここは支援法の精神にのっとり、当事者の訴えを反映させるべきだろう。
 支援にあたっては東京電力にきちんと費用請求してもらいたい。今年に入り超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」もできた。議員立法への“責任”を果たす姿勢と受け止めたい。
 復興庁のまとめで、福島県からの県外避難者は、避難指示を出された人を中心に今も約五万七千人いる。さらには関東方面からの自主避難者も多い。
 一月末、原発避難の福島県郡山市の男性が、東京で孤独死していた。対応を急いでほしい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130201k0000m070114000c.htmlより、
社説:原発子ども支援 復興庁は対応を急げ
毎日新聞 2013年02月01日 02時30分

 立法府の意思がいまだ実を結ばない事態を憂慮する。
 東京電力福島第1原発事故によって被災した人たちを支援する「子ども・被災者生活支援法」に伴う施策が一向に動き出さないのだ。
 この法律は原発事故被災者が健康上の不安を抱え、生活上の負担も強いられている現状の中、国が必要な支援を行うことを定めている。
 健康調査実施や医療費の減免を盛り込み、放射線の影響を受けやすい子供と妊婦への「特別の配慮」をうたう。被ばくを避けるための避難や、逆に戻りたい人が帰還できる権利も認めている。超党派の議員立法として提出され、与野党協議を経て昨年6月に全会一致で成立した。
 だが、具体的な支援メニューは法律に明記されず、施策実施は行政の裁量に委ねられた。この点については、当初から国会審議などで懸念の声が上がっていた。
 法律が生かされない最大の原因は所管する復興庁の対応の遅れだ。法律には「政府は基本方針を定めなければならない」と書かれている。法律の成立後半年も経過したのに、いまだ基本方針は策定されていない。
 復興庁は政権交代によって、民主党政権下での検討内容が振り出しに戻ったと説明するが、遅すぎる。
 基本方針には、支援策の方向性や支援対象地域の範囲などが盛り込まれる予定だ。こういった根幹が決まらなければ、各省が予算を伴う施策を打ち出すのは難しいだろう。復興庁は政務三役を中心に検討を加速し、一日も早く方針を示すべきだ。
 支援対象地域については、市民グループなどから既に具体的な要望も出ている。福島県全域や、被ばく線量が一般人の被ばく限度である「年間1ミリシーベルト」以上の地域といった提案だ。被災地の声を反映した地域設定が必要だ。
 政府が指示した避難区域以外で、子供の被ばく線量が増えているとの報告がある。事故発生直後は自粛していた屋外活動が増えた影響とみられる。一方で、外遊びを控えたための肥満増加も文部科学省の調査で明らかになった。
 長期休暇を利用して子供たちに福島県外などで自然体験させることなども法律で示されている。既に一部基金が積まれ民間の協力も得ながら実施されているが、もっと大胆な展開が必要だ。子供を連れての避難で二重生活を余儀なくされている人たちの支援も含め、まずは子供に目配りした施策を急ぐべきだ。
 国会の役割も重要だ。政府の対応遅れに業を煮やし先月、超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」ができた。立法府として行政を監視する役割を果たしてもらいたい。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中