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月別アーカイブ: 4月 2013

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130430/k10014282471000.htmlより、
米韓軍事演習終了 北朝鮮への警戒は継続
4月30日 17時16分

アメリカ軍と韓国軍が2か月にわたり行ってきた合同軍事演習が30日に終了し、米韓両軍は、演習に反発して緊張を高めてきた北朝鮮への警戒を続けるとしており、北朝鮮の出方が注目されます。
アメリカ軍と韓国軍は、朝鮮半島の有事に対応するため、先月1日から韓国全土で軍事演習を行い、30日、一部の訓練を除いて終了しました。
ことしは、北朝鮮が南北関係が戦時状況に入ったと宣言したうえ、アメリカ本土に対する攻撃も辞さない構えを示すなど、例年以上に軍事演習に反発したのに対し、アメリカ軍は大型の戦略爆撃機など強大な戦力を投入して北朝鮮をけん制し、朝鮮半島の緊張が高まりました。
軍事演習の終了に先立ち、韓国国防省の報道官は30日の記者会見で、北朝鮮が日本海側で発射の準備を整えた中距離弾道ミサイルは発射台から撤去されていないと指摘したうえで、「軍事演習が終わっても、米韓両軍は北朝鮮による挑発の可能性を鋭意注視する」と述べ、今後も警戒を続ける方針を強調しました。
また、アメリカ軍も、北朝鮮による局地的な挑発が起きた場合の支援態勢を明文化した文書を韓国軍と初めて取り交わし、いかなる挑発も抑えるとしています。
ことしは、7月に北朝鮮が戦勝記念日と位置づける朝鮮戦争の休戦協定の締結60年を迎えることから、今後は北朝鮮がこの日に向けて再び挑発の度合いを高めるのではないかという見方も出ていて、北朝鮮の出方が注目されます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130430/k10014268701000.htmlより、
米韓合同軍事演習きょうで終了
4月30日

北朝鮮が挑発的言動を繰り返すなか、アメリカ軍と韓国軍が2か月にわたって合同で実施してきた軍事演習が、30日、終了しますが、米韓両軍は、北朝鮮が弾道ミサイルを発射できる状態に変化はないとして、監視態勢を維持して警戒を続ける方針です。
この演習は、休戦状態にある朝鮮半島の安全を維持するため、毎年、韓国全土で実施していますが、ことしは先月初めの開始直後から、北朝鮮が演習に反発して朝鮮戦争の休戦協定の白紙化を一方的に宣言するなど、危機をあおりました。
さらに、北朝鮮は、日本海側の基地から中距離弾道ミサイルの発射準備を整え、緊張を高めたため、米韓両軍は、挑発には断固対応するとして大型の戦略爆撃機を投入したと公表したほか、演習の一部をたびたびメディアに公開して北朝鮮をけん制してきました。
一方で、2か月間に及んだ演習が終了するのを前にアメリカ軍は、29日、「演習は防衛的で事前に北朝鮮側に通知した」と異例の声明を出し、北朝鮮をこれ以上、刺激するのを避けたい思惑をにじませました。
米韓両軍は、直ちにミサイルを発射する兆候は見られなくなっているものの、ミサイルが完全に撤収されないかぎり、挑発は常にありえるとして、監視態勢を維持し、警戒を続ける方針です。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013921791000.htmlより、
米長官 北朝鮮は非核化交渉を
4月15日 13時3分

就任以来初めて日本を訪れているアメリカのケリー国務長官は、都内で演説し、北朝鮮の核ミサイル計画はアジア太平洋全体の脅威だと強い懸念を示したうえで、北朝鮮に対して非核化に向けた交渉に応じるよう求めました。
アメリカのケリー国務長官は、中国、韓国に続いて日本を訪問しており、15日、東京都内の大学で学生らを前に、アジア太平洋政策に関する初めての演説を行いました。
この中で、ケリー長官は、弾道ミサイルを発射する構えを見せるなど、挑発的な言動を続けている北朝鮮について、「北朝鮮の核ミサイル計画は、近隣諸国だけでなく太平洋地域の未来にとっての脅威だ」と述べて強い懸念を示しました。
そして「アメリカは、朝鮮半島の非核化に向けた交渉をする準備があるがそれは北朝鮮しだいだ。北朝鮮は過去の約束を守る姿勢を示す意味ある行動をとらなければならない」と述べて、交渉には応じるが、そのためには北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動を見せなければならないという考えを明らかにしました。さらに、ケリー長官は「朝鮮半島の非核化を支持するおとといの中国の強い声明を歓迎する」と述べて、中国も同様の姿勢だという認識を示しました。
ケリー長官の15日の演説は、これまで対話に応じるとしてきたアメリカがその条件として、北朝鮮に非核化に向けた具体的な行動を求める姿勢を明確にしたもので、あくまでも譲歩せず、中国などの協力で圧力を強化して、厳しく対処していく考えを強調するものとなりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013922251000.htmlより、
北朝鮮 15日軍事パレードか
4月15日 13時3分

韓国のキム・グァンジン国防相は、北朝鮮が弾道ミサイル発射の準備を続けているとして軍が引き続き警戒していることを強調したうえで、15日、ピョンヤンで軍事パレードが行われるという見方を示しました。
韓国のキム・グァンジン国防相は、15日、国会の委員会に出席し、北朝鮮が日本海側でミサイル発射の構えを見せていることについて、「北は発射準備の状態を維持している」と述べて、韓国軍が引き続き警戒していることを強調しました。
また、北朝鮮がキム・イルソン主席の誕生日を迎えた15日、ピョンヤンで軍事パレードが行われるという見方を示しました。
弾道ミサイル発射の可能性については、韓国国防省の報道官も15日の記者会見で、先週末以降、北朝鮮軍に変わった動向は見られないとしたうえで、16日以降に行われる可能性もあるという認識を示しています。
一方、北朝鮮が14日、南北対話を呼びかけた韓国政府に対して、「対話の意思があるならまずは南が対決姿勢を捨てるべきだ」と主張したことについて、韓国統一省の報道官は15日、改めて遺憾の意を示したうえで、「北は対話の場に出て議論すべきだというわれわれの立場に変化はない」と述べ、対話に応じるよう求めました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013041500311より、
「ミサイル警戒局面」長期化も=北朝鮮、15日発射の例なし-韓国国防省

 【ソウル時事】韓国国防省報道官は15日の定例記者会見で、北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」発射の構えを見せていることに関し、北朝鮮が金日成主席誕生日の15日にミサイルを発射したことはないと指摘した。その上で、15日に発射しない場合、発射するかどうか分からない局面が長期化する可能性があるとの見方を示した。
 報道官は、発射の可能性が高いとみられた10日から既に5日たったことから「(北朝鮮に)いろいろな事情があることも考えられるので(今の局面を)長く引きずる可能性もある。予断を許さない」と述べた。(2013/04/15-12:42)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013041500037より、
北朝鮮に非核化交渉求める=歴訪締めくくりで演説-アジア重視継続も・米国務長官

 ケリー米国務長官は15日午前、東京都内の東京工業大で、オバマ政権2期目のアジア太平洋政策に関する演説を行った。長官はこの中で、北朝鮮に対し「非核化への真剣な交渉を行う用意がある」と訴えた上で、国際的義務の履行に向けて意味のある行動を取るよう促した。
 長官は12日からの日中韓3カ国の歴訪を踏まえ、北朝鮮への対応で米国と日中韓は「一致している」と確認。北朝鮮の核開発は隣国だけでなく、自国民にも脅威になっていると指摘した。
 また、関係国が共に前進するため、沖縄県・尖閣諸島問題などをめぐる域内の対立を「いったん後回しにする必要がある」とも求めた。長官は「お互いさま」という日本語を使い、相互理解を深めることで問題の克服に取り組むべきだとの考えを示した。
 政権2期目のアジア政策については「関与を懸命に続けていく」と強調。オバマ政権が今後も、日本や韓国などとの同盟の強化や、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心とした地域の枠組みの整備、環太平洋連携協定(TPP)などを通して指導力を発揮する方針を明確にした。(2013/04/15-12:29)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013041500033より、
金主席誕生日で結束固め=軍事パレードの新兵器に注目-北朝鮮

 【ソウル時事】北朝鮮は15日、故金日成主席の誕生日を迎えた。北朝鮮国内は祝賀ムードに包まれており、金正恩第1書記としては、祖父の威光を借りて一層の体制固めを図る意向とみられる。軍事パレードと閲兵式が行われる見通しで、新兵器などが登場するか注目される。
 朝鮮中央通信によると、金第1書記は15日午前0時、軍幹部らとともに、金主席、金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を参拝した。金第1書記の動静が伝えられるのは1日の最高人民会議出席以来。
 朝鮮通信(東京)によると、労働党機関紙・労働新聞は15日の社説で「先軍の旗印を高く掲げ、わが国を無敵必勝の軍事強国に限りなく輝かすべきだ」と訴えた。さらに「敵が少しでも侵犯したり、われわれの自主権を中傷したりすれば、正義の報復攻撃戦で侵略の牙城を無慈悲に粉砕すべきだ」と警告している。
 また「自衛的な核保有を永久化し、それに基づいて経済強国建設で勝利を収めるのがわが党の意図だ」と主張。「経済建設・核強化の並進路線」を改めて強調した。(2013/04/15-12:27)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013041500112より、
核開発停止が対話条件=ミサイル発射中止を-菅官房長官

 菅義偉官房長官は15日午前の記者会見で、北朝鮮との対話について「北朝鮮がミサイル発射などをやめ、非核化に動き始めることが前提条件だ」と述べ、北朝鮮が核・ミサイル開発停止に向けて具体的な行動を取らなければ応じられないとの考えを示した。
 菅長官は「非核化に向けて動き始めれば、日本も窓を閉ざすことはない」と指摘。「ケリー米国務長官もそのことを言っている」と述べ、日米間の足並みはそろっていると強調した。(2013/04/15-12:21)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013920951000.htmlより、
北朝鮮に自制を 日米連携確認
4月15日 12時15分

安倍総理大臣は、日本を訪れているアメリカのケリー国務長官と総理大臣官邸で会談し、北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備ととれる動きを見せていることについて、日米両国が引き続き緊密に連携して、北朝鮮に自制を求めていくことを確認したものとみられます。
アメリカのケリー国務長官は、韓国、中国を歴訪したのに続いて、14日から日本を訪れていて、15日午前10時40分すぎからおよそ1時間、総理大臣官邸で安倍総理大臣と会談しました。
会談の冒頭、安倍総理大臣は「ケリー国務長官のアジア・太平洋地域を重視するというメッセージは、日本をはじめアジアの国々において勇気を与えるものとなる」と述べました。
これに対しケリー長官は「岸田外務大臣と非常に建設的な会談を持つことができた。われわれのパートナーシップの強さを再確認することができた。サイバー防衛、気候変動、そして朝鮮半島についての連帯を確認するという意味で、重要な進展を得ることができた」と述べました。
またケリー長官は「TPP=環太平洋パートナーシップ協定の日本とアメリカの事前協議を成功裏に終えることができて、大変うれしく思う。日本のこのような対応を支持したい」と述べました。
そして会談では、北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備ととれる動きを見せていることを巡って意見が交わされ、日米両国が引き続き緊密に連携して、北朝鮮に自制を求めていくことを確認したものとみられます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013920711000.htmlより、
韓国 弾道ミサイル警戒続ける
4月15日 12時1分

弾道ミサイルの発射も辞さない構えを見せる北朝鮮について、韓国国防省は、先週末以降特に変わった動きは見られないものの、政治的決断があればいつでも発射できるとして警戒を続けています。
韓国国防省の報道官は15日の記者会見で、先週末以降、北朝鮮軍に変わった動向は見られないとしたうえで、「さまざまな事情から発射の時期が延びることもあり得ると判断している」と述べ、弾道ミサイルの発射は、16日以降に行われる可能性もあるという認識を示しました。
そのうえで、「すでに燃料を注入したのなら、政治的決断さえあれば発射できるため、その状況に備えている」として、警戒態勢を緩めていないことを強調しました。
一方、北朝鮮が14日に南北対話を呼びかけた韓国政府に対して、「対話の意思があるならまずは南が対決姿勢を捨てるべきだ」と主張したことについて、韓国統一省の報道官は15日、改めて遺憾の意を示したうえで、「北は対話の場に出て議論すべきだというわれわれの立場に変化はない」と述べ、対話に応じるよう求めました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041501001475.htmlより、
平壌、金日成主席誕生日で献花 市民緊張感薄く
2013年4月15日 11時52分

 【平壌、ソウル共同】北朝鮮は15日、故金日成主席の生誕記念日「太陽節」を迎えた。首都平壌では早朝から市民が主席の銅像の前で献花の列をつくった。市内に緊張感は薄く、ミサイル発射の動きなど米国との対決色を強める北朝鮮指導部の姿勢とは対照的だ。
 一方、韓国政府は、挑発を続ける北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」(射程2500~4千キロ)などの発射を、太陽節か25日の朝鮮人民軍創建記念日を意識して行う可能性があるとみて、北朝鮮東海岸付近に集中的に配置された各種ミサイルの動きを注視し警戒を続けている。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013041500024より、
安倍首相、米国務長官と会談=北朝鮮対応を協議

 安倍晋三首相は15日午前、首相官邸で米国のケリー国務長官と会談した。北朝鮮がミサイル発射の構えを崩さず緊張が高まる中、北朝鮮の挑発行動を抑えるための日米連携を確認する考えだ。
 席上、首相は「米国のアジア太平洋重視のメッセージはこの地域に勇気を与える」と述べ、米国の外交姿勢を歓迎。ケリー長官は北朝鮮問題が主要議題となった14日の岸田文雄外相との会談に触れ、「朝鮮半島についての(日米の)連携を確認する意味で重要な進展があった」と語った。
 また、ケリー長官は環太平洋連携協定(TPP)交渉への日本参加に向けた日米間の事前協議に関し「成功裏に終わることができて良かった」と評価した。(2013/04/15-11:49)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041501001418.htmlより、
米国務長官「アジア重視」継続 東京で演説
2013年4月15日 11時01分

 来日中のケリー米国務長官は15日午前、東京都目黒区の東京工業大で演説し、オバマ政権が掲げる「アジア重視戦略」の継続を約束した。挑発的言動を続ける北朝鮮との対話の扉は開かれていると明言する一方で、非核化に向けた「意味のある措置」を示し、国際義務を果たすよう要求。非核化に向けた中国の取り組みを歓迎した。
 2月の就任以来、アジアに関するケリー氏の初の包括演説。演説内容はオバマ政権2期目4年間のアジア外交の行方を占う。
 ケリー氏は演説で、大震災からの復興目指す取り組みに触れ「日本人が成し遂げたことはまさに『七転び八起きだ』」と日本語を交え敬意を示した。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013913991000.htmlより、
防衛相 きょう発射の可能性排除できず
4月15日 9時0分

小野寺防衛大臣は、15日朝、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が15日、国民最大の祝日と位置づけるキム・イルソン主席の誕生日を迎えたことから、弾道ミサイルの発射に踏み切る可能性も排除できないとして、警戒・監視を続ける考えを示しました。
この中で小野寺防衛大臣は、北朝鮮が15日、国民最大の祝日と位置づけるキム・イルソン主席の誕生日を迎えたことについて、「きょう一日、キム・イルソン主席の生誕101年の記念日ということなので、引き続き警戒・監視を強めている」と述べ、弾道ミサイルの発射に踏み切る可能性も排除できないとして、警戒・監視を続ける考えを示しました。
また小野寺大臣は、安倍総理大臣とアメリカのケリー国務長官が、15日午前に会談することに関連して、「日米関係の強化を確認してもらえると思っている」と述べ、日米両国が連携して北朝鮮に自制を求めていくことになるという見通しを示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013913281000.htmlより、
政府「重要な日」引き続き警戒
4月15日 5時57分

北朝鮮が15日に最大の祝賀行事であるキム・イルソン主席の誕生日を迎えるなか、政府は北朝鮮に対し、挑発的な言動をやめるよう、アメリカなど関係各国と連携して働きかけを続けるとともに、引き続き警戒・監視に当たることにしています。
岸田外務大臣は、14日、就任後初めて東アジアを歴訪しているアメリカのケリー国務長官と会談しました。
会談では、北朝鮮が挑発的な言動をやめ、非核化に向けた具体的な行動を示すよう、北朝鮮に影響力をもつ中国など、関係各国と連携して働きかけていくことを確認しました。
また日米両政府は、「北朝鮮が核兵器を保有することは断固として容認しない」として、近く、外務当局の幹部による協議の場を立ち上げ、北朝鮮の核開発を阻止するための方策などを検討していくことになりました。
こうしたなか北朝鮮では、15日、最大の祝賀行事であるキム・イルソン主席の誕生日を迎えます。
これについて外務省の幹部は、「北朝鮮の今後の出方は分からない」として、北朝鮮の動向はなお分析が必要だとしています。
また小野寺防衛大臣は、14日、記者団に対し、「北朝鮮にとって重要な日であり、何らかの動きがあるかどうか、しっかりと警戒していきたい」と述べていて、防衛省・自衛隊は、引き続き警戒・監視に当たることにしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013913311000.htmlより、
ケリー国務長官 中国の圧力に期待
4月15日 5時20分

日本を訪れているアメリカのケリー国務長官は、12日に行った中国指導部との一連の会談を通じて、中国が、挑発的な言動を続ける北朝鮮に圧力を強めるべく具体的な措置を取るという手応えをつかんだことを明らかにし、中国に強い期待を示しました。
韓国、中国に続いて就任後初めて日本を訪れているアメリカのケリー国務長官は、14日、岸田外務大臣と会談を行いました。
会談後の記者会見でケリー長官は、北朝鮮の問題について、習近平国家主席ら中国の指導部と12日に行った一連の会談で、「中国はことばだけの政策は必要ないことを明確にした」と評価しました。そのうえで、「中国がほかの国々に加わって、実効性のある対策を取ると信じている」と述べて、中国が北朝鮮に対する圧力を強めるべくアメリカなどと歩調を合わせて具体的な措置を取ることに手応えをつかんだことを明らかにし、強い期待を示しました。
一方、日中の対立が続いている沖縄県の尖閣諸島を巡る問題について、ケリー長官は、「アメリカは、尖閣諸島の主権問題で、日本と中国のどちらの立場も取らない」としながらも、「尖閣諸島が日本の施政下にあることを認識している」と述べて、日米安全保障条約の適用範囲であることを改めて強調しました。
そのうえで、「現状を変更させようとするいかなる一方的な行動にも反対する」と述べ、領海侵犯を繰り返す中国の強硬な態度を念頭に、この問題の緊張を高めるような行為を自制するよう求めました。
尖閣諸島を巡っては今年1月、退任を目前にしたクリントン前国務長官が同様の厳しいことばで、中国を強くけん制しています。今回の発言は、長官が交代し、かつ北朝鮮を巡る対応などで中国の重要性が高まるなかでも、この問題ではアメリカ政府の姿勢に変わりがないことを示したものと言えます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130415/k10013913231000.htmlより、
「国民最大の祝日」各国は発射を警戒
4月15日 4時17分

北朝鮮は15日、国民最大の祝日と位置づけるキム・イルソン主席の誕生日を迎えます。
祝賀行事が予定されているなかでも北朝鮮が弾道ミサイルの発射に踏み切る可能性は排除できないとして、各国は警戒を続けています。
4月15日は、北朝鮮の建国の父、キム・イルソン主席の誕生日で、首都ピョンヤンではさまざまな祝賀行事が予定されています。
14日は、北朝鮮指導部がキム主席の生誕101年を記念する大会を開き、「キム・ジョンウン第1書記が承認した攻撃計画に従ってアメリカと追従勢力を無慈悲に懲罰する」として、アメリカとの対決姿勢を重ねて強調しました。
北朝鮮は、日本海側にあるウォンサンの周辺で中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射準備を整えたとみられるほか、射程が比較的短い弾道ミサイルを発射できる態勢も維持しており、14日の朝鮮労働党の機関紙は、「敵はどぎまぎしながら、わが国の決断がいつ、どんな方式で実行に移されるのか、予測できないでいる」と主張しました。
このため各国は、北朝鮮が祝賀ムードの中でも弾道ミサイルの発射に踏み切る可能性は排除できないとして、警戒を続けています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041401001805.htmlより、
「予断持たず万全態勢」 前防衛相と小野寺氏
2013年4月15日 00時03分

 政府は14日、北朝鮮が弾道ミサイルの発射に踏み切る可能性があるとみて警戒を続けた。小野寺五典防衛相は、昨年12月のミサイル発射時の防衛相だった森本敏氏と防衛省で会談し、発射の時期やルートが特定できない点に関し、予断を持たず、万全の態勢を継続する重要性で一致した。
 森本氏は会談後「北朝鮮が発射の日時を指定していないなど前回と条件が違う。常に高い緊張感を持ち、部隊の即応態勢を維持することが重要だ」と記者団に指摘した。
 小野寺氏は、北朝鮮が15日に故金日成主席の生誕記念日を迎えることに関し「北朝鮮にとっては重要な日だ。今晩も含め緊張して警戒する」と強調。(共同)

http://www.nnn.co.jp/rondan/ryoudan/index.htmlより、
一刀両断 -小林 節-
「古い憲法観」と言われる驚き
日本海新聞 2013/4/30の紙面より

 4月26日(金)に、ある大手新聞社が、1年余の議論の成果として、「国民の憲法」要綱なるものを発表した。

 一読して、賛成の点も反対な点もあるが、それらは今後の論争の中で生産的に昇華して行けば良い。

 ただし、一点だけ、今、看過できないことがある。それは「憲法観」(つまり憲法の「定義」)である。

 標準的な理解によれば、まず通常の「法律」は国家(国民代表の国会)の意思として国民(大衆)の行動を縛るものであるのに対して、「憲法」は、主権者国民の意思として権力者(政治家他の公務員)が権力を濫(乱)用しないように縛るものである。

 ところが、今回のその新聞社の憲法要綱は、この標準的な憲法の定義(常識)を「絶対王制からの解放を目指した初期立憲主義の古い憲法観だ」と切り捨ててしまっている。そして、要するに、(国家と国民を対立関係として捉えるのではなく)国家と国民は、より良き国家づくりを目標に、ともに力を合わせて行動する協働関係にあると見るべきだ…という前提に立っている。

 これは、議論に際して、議論の前提を動かしてしまう暴挙で、何よりも、もっと丁寧な説明が必要でなかろうか。

 近代市民革命で「確認」された憲法観は、(古今東西に共通する)権力(ひいては人間)の本質に着目してのものである。つまり、「絶対的な権力は絶対に堕落する」と言われるように、個人としての自然の能力を超えた権力を託された者は、常に、それを乱用する危険性をはらんでいる。そしてそれは、それが絶対王制だからではない。つまり、それは人間の本性(本来的不完全性)に由来するものである。

 例えば、借りたお金は返さなければいけない…などという当たり前なことでも守れない者がいるから、古今東西どこにでも民法は存在したし存在する。また、カッとなって他者を傷付けてはいけない…などという当たり前なことでも守れない者がいるから、古今東西どこにでも刑法は存在したし存在する。

 このように、私たち人間の本質が不変である以上、急に、今、「もう近代ではなく現代なのだから」権力の本質に対する警戒を緩めよ…と権力者の側が大衆(非権力者)に対して法的に要求出来る制度を唐突に提案されても、素直にうなずけるものではあるまい。
(慶大教授・弁護士)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013043002000189.htmlより、
東京新聞【社説】集団訴訟法案 消費者を守る審議貫け
2013年4月30日

 悪徳商法などの被害回復のために特定の消費者団体が被害者に代わって集団訴訟を起こせる特例法案が閣議決定された。待ち望まれた新たな制度だ。消費者を守る視点で国会審議を尽くしてほしい。
 違法な契約で消費者が失った金銭を取り戻し、泣き寝入りさせない。「集団訴訟制度」の狙いはここにある。ゴルフ会員権の預かり金や入学前に前払いした授業料の返還トラブル、モニター料をあげるからと布団を買わせて約束を破るモニター商法など、被害は毎年七十万件に上る。消費者庁によると、六割以上が事業者に交渉しても一円も返してもらえない。被害の半数は十万円未満、個人で訴えるには裁判費用や労力が見合わず、訴訟を起こす人は少数派だ。
 この壁を乗り越えるため、新たな制度は首相が認定する消費者団体が被害者に代わって損害賠償訴訟を起こす。類似の被害をまとめて救済できるよう、被害者は団体が勝訴した後に参加し、簡単な手続きで賠償金を受け取れる。
 だが、経団連などの経済団体は「訴訟が乱発されると、健全な企業活動までが萎縮し、経済再生に悪影響を及ぼしかねない」と反発している。おかしな意見だ。企業の収益のために消費者は被害を我慢すべきだというのだろうか。
 訴訟を起こせる消費者団体は不当な勧誘の差し止め請求などで実績のある非営利のNPO法人などだ。政府の審査や監督も受け、違反の場合は認定取り消しもある。敗訴すれば裁判費用も自腹になるのだから、訴える根拠のない裁判を乱発するなど考えにくい。
 集団訴訟制度は欧米で導入されているが、日本の場合はかなり限定的だ。企業は賠償金が増えるのを心配するのだろうが、訴訟にできるのは金銭被害だけで、敗訴して支払いを命じられるのは商品の値段までだ。慰謝料や逸失利益、製品事故や食中毒など人身に及ぶ被害の賠償は含まれない。これらは別に通常の民事訴訟で解決を図ることになる。
 法案は救済対象を法施行後の被害とした。そのような抑制的な制度でいいのか。悪質なケースには遡(さかのぼ)って適応できるようにならないのか議論してほしい。
 まともな企業活動なら訴えられる心配はいらない。経済界にとってはここまで被害を広げた違法な契約に対し、どんな手を打ってきたのかを見直す機会になる。それが消費者との信頼回復や経済活性化にもつながるはずだ。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO54184020Q3A420C1EA1000/より、
日経新聞 社説 企業の懸念にこたえた消費者救済制度に
2013/4/20付

 悪質商法などの被害にあっても、そのまま泣き寝入り。そんな消費者を減らそうと、新たな法案が閣議決定された。消費者に代わり、首相が認定する消費者団体が事業者に損害賠償などを求める訴訟を起こせるという法案だ。
 消費者は、事業者の責任が認められた段階で参加を申し出ればよく、簡単な手続きで被害が回復できる。だが、健全な企業活動にもダメージが及ぶのではないかとの懸念も強い。国会審議などを通じ、企業の不安を払拭し、消費者にも分かりやすく納得できる制度にすることが大切だ。
 新制度では、国が新たに認定する「特定適格消費者団体」が裁判を起こす。不当な契約条項や詐欺的な悪質商法など、消費者契約で多くの消費者に被害が生じている場合が対象だ。消費者が自ら裁判を起こすのは、ハードルが高い。まとめて被害回復を図る制度には一定の意義がある。
 ただ、今回の制度が企業活動を萎縮させることがあってはならない。経済界からは「乱訴につながりかねない」などと強い懸念が示されてきた。巨額の賠償などで知られる米国のクラスアクションなどでの苦い経験が背景にある。
 日本では請求できる範囲は限定されている。例えば、製品事故や食中毒で生命・身体などに生じた損害や、慰謝料などは対象外だ。施行前の契約には適用されない。だが、法律の解釈に委ねられている部分もある。企業の懸念は杞憂(きゆう)といえるのか。十分な審議が必要だ。
 裁判を起こす消費者団体を適切に認定、監督することが大きなカギを握る。現在、不当な勧誘などをやめるよう事業者に求める訴訟を起こせる団体が11ある。その中からより厳格な要件を満たした団体が担い手となる。
 与党審査の段階で、団体が受け取る報酬・費用に厳しい枠がはめられたのは妥当だろう。今後、具体的なガイドラインを作る際は、幅広く経済界、消費者の声を集約すべきだ。消費者団体も、自らの真価が問われる。
 一方で、裁判外の紛争解決の仕組みを強化していくことも重要だ。消費者教育も欠かせない。
 今回の法案は、影響の大きさに比べ、社会の関心が一部に限られた面もある。経済への悪影響を避けながら、消費者被害をいかに防いでいくか。国会内外で、議論を深めることが大切だ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130418k0000m070155000c.htmlより、
社説:集団訴訟制度 消費者のために必要だ
毎日新聞 2013年04月18日 02時30分

 消費者被害の裾野は広い。
 ゴルフ会員権の預かり金や入学前に支払った前払い授業料の返還を拒まれたり、語学学校の受講解約をしたら返還金を不当に少額に精算されたりといった契約をめぐるトラブルが少なくない。
 詐欺的な悪質商法も横行している。金やダイヤモンドを売りつけてそれを預かり、満期に利子をつけて返すとしながら約束をほごにする。現物は一度も見せず、本当にあったのかさえ疑わしい。現物まがい商法と呼ばれるものが典型だ。
 消費者庁の調査によると、こうした被害の約半数が「10万円未満」で、「50万円未満」も7割に上る。
 交渉しても納得のいく金額は返らず、手間や費用を考えると裁判は割に合わない。消費者被害に遭った人の6割以上が1円の被害回復もできずに泣き寝入りしている。
 そんな現状を是正しようと消費者庁が「消費者集団訴訟」法案を準備し、今国会の提出を予定している。
 同種被害が多発している事案で、個々の被害者に代わり首相が認定する適格消費者団体が事業者を相手に民事裁判を起こす。勝訴判決が確定すれば被害者が加わり、簡単な手続きで賠償金を受け取れる仕組みだ。
 だが、最近になって経済団体などから、日本経済の再生プロセスにマイナスの影響を及ぼす恐れがあるとして異議の声が出ている。
 多数の消費者が訴訟参加すれば企業経営に影響が出る恐れがある。乱訴の懸念もある、といった理由だ。
 だが、その主張には賛同しかねる。経済のためには消費者の多少の被害には目をつぶるべきだとも聞こえる。そもそも、まともな企業活動をしていれば訴訟の対象にはならないはずだ。非営利のNPO法人が主体の適格消費者団体は政府の厳格な審査や監督を受ける。乱訴も考えにくい。懸念は杞憂(きゆう)ではないか。
 集団訴訟制度は、既に欧米で導入されているが、日本の制度は対象が極めて限定的だ。例えば、製品事故や食中毒など生命や身体に被害が生じたものは対象外だ。逸失利益や慰謝料も求めることはできない。そうした請求は個人が別途裁判で決着をつけてくれ、という制度だ。
 違法な契約によって消費者が失った金銭を返してもらうことに狙いが特化されているのだ。
 適切に消費者を保護することで市場への信頼が高まり、長い目でみれば消費拡大など経済にも資する。そこが制度の出発点だ。
 経済界の代表者も入った専門調査会で長年検討された末に現在の法案になった。実現を求める消費者団体の期待も強い。早期に閣議決定し、国会審議を進めるべきだ。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年 4月 6 日(土)付
集団訴訟法案―消費者を待たせるな

 「消費者集団訴訟」の制度をつくる法案の提出に、経済界から慎重論が出ている。
 これは、悪徳商法などの被害者の泣き寝入りを防ぐ法案だ。
 経団連などの経済団体は、被害者を救うしくみは必要だと認めつつ、「訴訟が乱発されて健全な企業の活動まで萎縮し、経済再生の足を引っぱらないか」と心配している。
 そもそも景気を心配するあまり、正義を後回しにするような社会はおかしい。制度の中身をみれば警戒のしすぎに見える。国会で議論を進めるべきだ。
 法案は、多くの消費者がからむ取引の被害を想定している。
 たとえば毎月のクレジット支払額以上のモニター料をあげるから布団を買ってとさそい、約束をほごにするモニター商法。解約時の清算金が不当に高く設定された英会話教室などだ。
 消費者庁の調査では、こうした被害にあった人の6割以上が結局1円も返してもらえず、泣き寝入りしている。訴訟を起こす人は1%に満たない。
 被害額が数十万円程度だと、一人で訴えるのは裁判費用や労力を考えると割にあわぬ。一人あたりの費用負担を軽くし、訴えやすくする仕組みが要る。
 法案では、訴訟を起こせるのは首相が認定するいくつかの消費者団体だけだ。乱訴禁止の規定もあり、違反すれば認定取り消しもありうる。
 なにより、敗訴したら裁判費用は団体の自腹になる。
 勝てる見込みの薄い裁判を乱発するとは考えにくい。
 それでも、被害者と額がふくれあがらないか――。企業側はそんな恐れを抱いている。団体が勝訴した後で被害者に手を挙げてもらい、人数と返金額が決まる仕組みになるからだ。
 だが、敗訴した企業が支払う義務を負うのは、最大で元の商品の値段までだ。慰謝料や人身被害の賠償はふくまれない。
 慰謝料などを求めるときは通常の民事訴訟を使ってもらう。
 そんな考え方で制度は設計された。米国の集団訴訟のように巨額の懲罰的な賠償を科されるわけではない。
 つまり、本来ユーザーに返さねばならない金を返すだけだ。真っ当な商売をしている会社なら心配にはおよばない。
 被害者の範囲の定め方や、法施行前の契約を訴訟の対象にふくめるかどうかなどの論点は、国会で議論を尽くせばいい。
 集団訴訟の構想は、国民に使いやすい司法制度への改革を検討する中で芽生えた。それからすでに11年がたつ。これ以上、被害を放っておけない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130430ddm003070163000c.htmlより、
火論:「友軍」は現れず=玉木研二
毎日新聞 2013年04月30日 東京朝刊

 <ka−ron>

 「主権回復記念式典」が開かれた28日昼前、東京は初夏の陽気で会場の憲政記念館周辺を歩くと汗ばんだ。同時刻、沖縄では強い日差しの下で抗議集会があった。

 式典で安倍晋三首相は「通り一遍の言葉は意味をなさない。沖縄が経てきた辛苦に深く思いを寄せる努力をなすべきだ」と語った。容易ではないが、「方便」ではなく、その言葉通りにと思いたい。

 68年前、沖縄戦のさなか。県民の間に昭和天皇の誕生日(4月29日)、当時でいう天長節を期して本土から「友軍」(日本軍)が援軍として大挙到来し、戦局転換するという話が広まっていた。

 26日には首相・鈴木貫太郎が東京でマイクに向かい、「沖縄に戦う諸君の忠勇無比なる敢闘に対し、心からなる感謝をささげるものである」と海を越えて沖縄を励ました。

 守備軍司令部はこの放送を永別のあいさつと受け取り、本土から突き放された感じを深くしたといわれる(NHK編「放送五十年史」)。

 司令部はともかく、兵士や県民は東京の大本営発表の勇ましい戦果とかけ声を信じるしかない。だが、沖合に沈んだはずの敵艦が海を覆うほど浮かんでいる現実から、疑念を抱かざるをえなくなる。

 元知事・大田昌秀さんは沖縄師範在学中に学徒隊「鉄血勤皇隊」に動員され、砲撃をかいくぐって壕(ごう)暮らしの住民らへの情報宣伝に回った。

 「沖縄がやられたら、つぎは日本本土が危うくなるから、大本営がこのまま敵を放っておくわけはありませんよ。今にきっと……」。声を張り上げて説いたが、人々の表情には明らかに不信のまなざしが読み取れ、声はしりすぼみになったと「沖縄のこころ」(岩波新書)に書いている。

 結局、天長節の友軍到来も戦局転換も幻に終わった。

 本土不信は沖縄戦以前に源がある。例えば、官選知事はむろん、県の要職は本土出身者が占めた。遠方を嫌い、発令されながら赴任しなかった知事もいる。太平洋の戦況が険しくなると、情報を得た本土出身の役人、教育者、会社役員らが「出張」「中央折衝」などとして本土へ渡り、帰ってこない例が相次いだ。

 地元紙は「戦列離脱者」と呼び非難したが、絶えなかった。もちろん、死を覚悟し赴任した最後の官選知事・島田叡(あきら)のような人々もいる。だが、長い歴史の中で形成された不信体験の基層のようなもの。この払拭(ふっしょく)は「通り一遍の言葉」ではいかない。

 沖縄については「深く思いを寄せる」べきことがあまりに多い。(専門編集委員)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2013042900354より、
領土交渉再開で合意=首相「直接取り組む」-大統領、信頼関係が重要-日ロ首脳会談

 【モスクワ時事】安倍晋三首相は29日午後(日本時間同日夜)、モスクワのクレムリン(大統領府)でプーチン・ロシア大統領と会談した。焦点の北方領土問題について両首脳は、「双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させる」として交渉の再スタートで合意。首脳の定期相互訪問や外務・防衛担当閣僚の「2プラス2」創設でも一致した。
 両首脳はこの後、共同記者会見に臨み、会談の成果をまとめた共同声明を発表。交渉再開に関し首相は「大きな成果だ」とした上で、「この問題に直接取り組み、解決に全力を挙げる」と決意を示した。プーチン氏は「問題解決には環境整備が必要で、信頼関係が重要だ」と述べ、経済協力の拡大を通じた関係強化が重要との認識を示した。
 共同声明で両首脳は「第2次世界大戦後67年を経て日ロ平和条約が締結されていない状態は異常」との認識を共有。1956年の日ソ共同宣言や01年のイルクーツク声明など、両国政府が交わした諸文書に沿って交渉を加速するよう、両国外務省に対してそれぞれ指示することを明記した。
 停滞していた領土交渉の再開を共同声明に盛り込んだことで、平和条約締結に向け両首脳が政治的意志を明確にした形だ。
 領土交渉をめぐり日本側は、「四島(択捉島、国後島、歯舞群島、色丹島)の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」ことを基本方針としている。帰属問題が決着すれば返還の時期や形態は柔軟に対応する構えだ。
 ただ、プーチン氏は日ソ共同宣言に明記された歯舞、色丹両島の引き渡し以上の譲歩はしない意向とみられ、交渉のハードルは高い。共同会見で首相は「日ロに立場の隔たりはあるが、腰を据えて今後の交渉に当たる」と強調した。
 一方、会談で両首脳は、信頼関係の構築で一致。両首脳の定期的な相互訪問などを通じ、政治対話を強化することで合意した。首相は14年のプーチン氏の訪日を招請し、両国政府で日程を調整することになった。
 安全保障分野での連携を強化するため、閣僚レベルの「2プラス2」を実施するほか、外務省とロシア安全保障会議との定期協議実施、防衛当局間の部隊交流なども決めた。
 両首脳は、弾道ミサイル発射の構えを見せる北朝鮮を厳しく非難。核放棄を求めた6カ国協議共同声明を順守するよう北朝鮮に要求した。日本人拉致問題の解決を求める立場でも一致した。
 極東・東シベリア地域での開発協力や、日本企業によるロシアへの投資促進など、経済分野の交流を深めることでも合意。両国のエネルギー協力の拡大も確認した。(2013/04/29-23:36)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130429/k10014264871000.htmlより、
日ロ首脳会談 共同声明を発表
4月29日 22時49分

安倍総理大臣は日本時間の29日夕方、プーチン大統領とモスクワで会談し、北方領土問題を巡って、これまでに採択されたすべての諸文書及び諸合意に基づいて交渉を進め、双方に受け入れ可能な形で最終的に解決することで平和条約を締結するという決意を表明したなどとした共同声明を発表しました。安倍総理大臣は会談のあとの記者会見で、平和条約交渉を再スタートさせることで合意したことは大きな成果だと強調したうえで、「日ロ間の最大の懸案であるこの問題に直接取り組み、解決に全力を挙げる所存だ」と述べました。
日本の総理大臣として10年ぶりにロシアを公式訪問している安倍総理大臣は、日本時間の29日夕方、プーチン大統領とクレムリンで3時間余り会談しました。
会談のあと日ロ両首脳はそろって記者会見し、共同声明を発表しました。
共同声明では、北方領土問題について、「両首脳は、第2次世界大戦後67年を経て、日ロ間で平和条約が締結されていない状態は異常であることで一致した」としたうえで、「平和条約締結交渉は、これまでに採択されたすべての諸文書及び諸合意に基づいて進めることで合意した。双方に受け入れ可能な形で最終的に解決することにより、平和条約を締結するという決意を表明した」としています。
安倍総理大臣は記者会見で、「平和条約交渉は、この数年間停滞していた。今回の会談で再スタートさせ、しかも加速化させることで合意したことは大きな会談の成果だった。私は、日ロ間の最大の懸案であるこの問題に直接取り組み、解決に全力を挙げる所存だ」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は「戦後67年たっても解決しない困難な問題を一気に解決させる魔法のつえは存在しない。双方の立場に隔たりがあるのも事実だが、腰を据えて交渉に当たっていきたい。この問題は首脳の決断なしには解決しない。プーチン大統領との間で構築できた信頼関係を基にしっかりと取り組んでいきたい」と述べました。
また、安倍総理大臣は「今後、相互往来を含む首脳間のコンタクトを強化することで一致した。私からプーチン大統領の来年=2014年の日本訪問を招請し、プーチン大統領は謝意を表明した。総理大臣として10年ぶりの公式訪問で、プーチン大統領と日ロパートナーシップの発展に関する共同声明を採択し、日ロ協力の具体的な在り方を指し示すことができたことは有意義だった。今回の訪問が、今後の日ロ関係の発展に新たな弾みと長期的方向性を与えるものになったと確信している」と述べました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013042900283より、
日ロ、平和条約へ仕切り直し=経済・安保協力てこに

 安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は29日の首脳会談で、停滞している北方領土交渉の「再スタート」で合意した。経済協力をてこに領土問題を動かしたい日本と、極東地域開発で日本の技術・資本に期待を寄せるロシアの思惑が重なり合った形だ。ただ、「主権」をめぐる両国の主張の隔たりは大きく、交渉の先行きは見通せない。

 ◇個人的関係を構築
 「大統領と個人的信頼関係を構築したい」。10年ぶりとなった日本の首相の公式訪ロについて、安倍首相は日本出発前にこう語り、領土問題解決に不可欠な首脳同士の信頼関係醸成に強い意欲を示した。
 北方四島(択捉島、国後島、歯舞群島、色丹島)について、日本政府は「四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」ことが基本方針。帰属問題が決着すれば、返還の時期や形態は柔軟に対応するとの立場を取るが、あくまで四島の帰属確認が前提だ。
 第2次世界大戦の結果、四島は領土になったとするロシア側との溝は深く、小泉政権以降、事務レベルでの対ロ交渉は「入り口で平行線に近い協議が続く」(外務省幹部)状況だった。今回、事態打開に向けた機運が高まりつつある背景には、安倍首相、プーチン大統領ともに政治基盤が一定程度安定していることが大きい。
 「大統領と一緒に5年やればいい。その間に平和条約も結べばいい」。首相側近は、第1次安倍政権時から数えて4回目となる今回の会談で個人的関係を深めた上で、残り5年のプーチン氏の任期内に、じっくり腰を据えて領土問題に取り組めばいいと、首相の心中を代弁する。
 交渉加速化への環境整備になるとみられるのが、エネルギーなど経済分野での協力拡大だ。米国の「シェールガス革命」により、ロシアの天然ガス輸出量は伸び悩んでおり、日本も相次ぐ原発停止や円安の影響で、ロシア産の輸入拡大を視野に入れる。
 日ロ両国にとっては、北東アジアで台頭する中国への警戒感も共通している。首脳会談では、外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の創設で合意した。安全保障面での日ロの接近には、中国をけん制する思惑もある。

 ◇2島で「引き分け」
 首相特使として2月に訪ロした森喜朗元首相に対し、大統領は自らが言及した「引き分け」提案について、「勝ち負けのない、双方に受け入れ可能な解決」と説明した。大統領は2001年、森氏との間でイルクーツク声明に署名。声明は、平和条約締結後の歯舞、色丹2島引き渡しを明記した日ソ共同宣言の法的有効性を確認する内容で、大統領の本音は「2島引き渡しでの決着」との見方が強い。
 これに対し、日本側では「2島返還で安易に妥協しては駄目だ。プラスアルファがどこまでかを話すべきだ」(自民党閣僚経験者)と、くぎを刺す声が早くも上がる。仕切り直し後の交渉も、厳しいものとなるのは間違いない。(モスクワ時事)(2013/04/29-22:42)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013042900365より、
日ロ共同声明要旨

 【モスクワ時事】安倍晋三首相とプーチン・ロシア大統領が29日合意した共同声明の要旨は次の通り。
 一、相互信頼と互恵の原則に基づいてあらゆる分野で2国間関係を発展
 一、首脳の定期的な相互訪問を含む日ロ首脳レベルのコンタクトを強化。両国外相の少なくとも年1回の交互訪問実施
 一、第2次世界大戦後67年を経て日ロ平和条約が締結されていない状態は異常であるとの認識で一致。2003年の日ロ行動計画で確認された問題を、双方に受け入れ可能な形で最終的に解決することにより平和条約を締結する決意を表明。交渉を日ロ行動計画を含むこれまでに採択された全ての諸文書・諸合意に基づいて進めることで合意。両首脳の議論に付するため、平和条約問題の双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるとの指示を自国の外務省に共同で与える
 一、安全保障・防衛分野での協力拡大の重要性を確認。外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の立ち上げ。日本外務省とロシア安全保障会議事務局との定期協議実施。防衛当局間・部隊交流の拡大、テロ・海賊対策を含む新たな協力分野の模索
 一、極東・東シベリア地域での協力推進のため、両国間の官民パートナーシップ協議開催
 一、国際協力銀行(JBIC)、ロシア開発対外経済銀行(VEB)とロシア直接投資基金(RDIF)との間で「日ロ投資プラットホーム」設立
 一、運輸インフラ、都市環境、食品産業、医療技術、医療機器、医薬品に関する互恵的協力の拡大
 一、競争力ある価格でのエネルギー供給を含む互恵的な条件での石油・ガス分野のエネルギー協力の拡大
 一、文化センター設置協定締結
 一、14年を「日ロ武道交流年」と決定
 一、核兵器・弾道ミサイル製造を放棄しない北朝鮮の行為を非難。国連安保理決議と6カ国協議共同声明の順守を強く要求。ロシア大統領は、日本人拉致問題の人道的側面に理解を表明し、日朝間の交渉による問題の早期解決の重要性を強調
 一、首相はロシア大統領に、都合が良い時期に日本を公式訪問するよう招待
(2013/04/29-22:28)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013042901001894.htmlより、
日ロ首脳、領土交渉再開で合意 共同声明を発表
2013年4月29日 22時07分

 【モスクワ共同】安倍晋三首相は29日午後(日本時間同日夕)、ロシアのプーチン大統領とモスクワで会談した。会談後に共同記者会見を開き、北方領土問題で「双方に受け入れ可能な解決策」作成へ交渉を加速させることを柱とした共同声明を発表した。日本政府は停滞する領土交渉の「再開」(同行筋)と位置付けている。外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)の開催や、エネルギー・経済分野での協力強化も表明した。
 両国の共同声明は、2003年に当時の小泉純一郎首相とプーチン氏が署名した「日ロ行動計画」以来10年ぶり。
 声明は、首脳の定期的相互訪問や、両国外相の年1回以上の往来を明記。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130429/k10014263561000.htmlより、
安倍首相 日ロ首脳会談に臨む
4月29日 19時15分

ロシアを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の29日夕方からプーチン大統領と首脳会談を行っています。日ロ両首脳は、北方領土問題について、「双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉の加速化の指示を、自国の外務省に共同で与える」として、平和条約交渉を再スタートすることなどで合意し、共同声明を発表することにしています。
日本の総理大臣として10年ぶりにロシアを公式訪問している安倍総理大臣は、日本時間の29日午後、モスクワ市内にある「無名戦士の墓」で献花したあと、旧ソ連軍に抑留されて亡くなった日本人らが埋葬されている「ドンスコエ日本人墓地」を訪れ、花を手向けました。そして、安倍総理大臣は、日本時間の午後6時半ごろからクレムリンで、プーチン大統領と首脳会談を行っています。
会談の冒頭、プーチン大統領は「両国関係は徐々に発展しつつあるし、かなり好調だ。ただ、ロシアと日本のような大国にとって、その水準はまだ低い。きょうは平和条約やアジア太平洋地域にとって重要な問題で幅広く意見交換を行いたい」と述べました。
これに対し、安倍総理大臣は「この10年間、日ロ行動計画に沿って、両国の関係は順調に発展している。しかし、両国の潜在力が十分に開花されているとは言えず、日本とロシアがパートナーとして協力の次元を高めていくことは、時代の要請だ。きょうは大統領と胸襟を開いて、じっくりと話をしたい」と応じました。
会談の中で、安倍総理大臣は、ロシアとの間で戦略的パートナーシップを構築する必要があるという考えを示し、「互恵的経済協力を抜本的に強化し、将来のアジア・太平洋における『主役』としての両国の地位を確固たるものにしたい」として、経済協力の推進を提案することにしています。
そのうえで安倍総理大臣は、北方領土問題を巡って、平成13年に当時の森総理大臣とプーチン大統領が、平和条約締結後の歯舞、色丹2島の返還を明記した1956年の『日ソ共同宣言』の有効性を文書で確認した、イルクーツク声明を取り上げ、平和条約交渉の原点であることを確認したいという考えを伝える方針です。
会談のあと、日ロ両首脳は共同声明を発表することにしています。
この中では、定期的な相互訪問を含む日ロ首脳レベルのコンタクトを強化するとともに、両国の外務大臣が少なくとも年に1回、相互に訪問することが盛り込まれる予定です。
そのうえで、北方領土問題について、「第2次世界大戦を経て、日ロ平和条約が締結されていない状態は異常であるという認識で一致し、両首脳の議論に付すため、『双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させる』という指示を自国の外務省に共同で与える」として、平和条約交渉を再スタートすることが盛り込まれることになっています。

領土交渉の経緯
今回の安倍総理大臣のロシア訪問は、日本の総理大臣の公式訪問としては、2003年に当時の小泉総理大臣がモスクワを訪れて以来10年ぶりとなります。
北方領土問題では、これまで停滞してきた領土交渉の再スタートを切ることができるかどうかが焦点となります。
日本とロシアの間では、ソビエト崩壊後、1993年、当時の細川総理大臣とエリツィン大統領との間で東京宣言に署名し、4島の帰属の問題を解決し、平和条約を結ぶことを確認しました。
1997年には、当時の橋本総理大臣とエリツィン大統領が東シベリアのクラスノヤルスクで会談し、「2000年までに平和条約を締結するよう全力を尽くす」ことで合意しましたが、結局、合意に至らないまま、健康問題を抱えていたエリツィン大統領は辞任しました。
2000年に就任したプーチン大統領は、「平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡す」とした1956年の日ソ共同宣言の有効性を認めました。
2001年に東シベリアのイルクーツクで行われた当時の森総理大臣とプーチン大統領の会談では、日ソ共同宣言と東京宣言を交渉の基礎と位置づけたうえで、▽歯舞、色丹の2島の引き渡しを巡る交渉と、▽国後、択捉の帰属の確認を巡る交渉を並行して行うことを確認しました。
2003年に当時の小泉総理大臣がモスクワを公式訪問した際には、北方領土問題を含む平和条約交渉をはじめ、あらゆる分野で両国の関係を進展させる日ロ行動計画で合意しましたが、日本側は4島の帰属の確認を求める姿勢を強め、ロシアがこれに反発したため交渉は進展しませんでした。
2006年、小泉総理大臣に続いて安倍総理大臣が就任しましたが、日本側で総理大臣がほぼ毎年交代したこともあって領土交渉は停滞し、さらに2010年に当時のメドベージェフ大統領がロシアの最高首脳として初めて北方領土の国後島を訪問し、両国の関係は悪化しました。
こうしたなか、プーチン大統領は、去年3月大統領職に復帰する前、「双方受け入れ可能な形で決着させ、この問題に終止符を打ちたい」と述べ、領土問題を解決することに意欲を示しました。
去年12月に日本で安倍総理大臣が再び総理大臣に就任すると、両首脳は、領土問題の解決に向けて努力していくことを確認し、平和条約の締結に向けた作業を活発化させることで一致しました。
今回の会談では、両首脳が直接意見を交わすことで、これまで停滞してきた領土交渉の再スタートを切ることができるかどうかが焦点となります。

エネルギー協力の現状
ロシアは、世界の原油生産の12%、天然ガス生産の20%を占めるエネルギー大国で、輸出全体における原油と天然ガスの割合は、およそ60%に上ります。
ソビエト時代にヨーロッパ諸国に向けて石油と天然ガスのパイプライン網を建設し、主にヨーロッパ市場に輸出して外貨収入を得てきました。
2000年に就任したプーチン大統領は、経済成長著しいアジア太平洋諸国との関係重視を打ち出し、アジア市場向けのパイプラインなどの建設にも乗り出しました。
原油では、2006年に、日本企業も出資するエネルギー開発事業「サハリン1」からの輸出が始まりました。また、去年12月には、東シベリアの油田地帯と日本海沿岸のコジミノ港を結ぶ、全長およそ4800キロの石油パイプラインが全面開通し、去年1年間にコジミノ港から輸出された原油の30%以上が日本向けとなっています。
天然ガスでは、ロシアの政府系ガス会社「ガスプロム」や、日本企業などが出資するエネルギー開発事業「サハリン2」で、2009年、ロシアで初めてとなるLNG=液化天然ガスの生産プラントが完成し、日本への輸出が始まっています。
日本が、去年、ロシアから輸入した原油は、輸入量全体の4.7%、LNGは全体の9.5%を占めています。信用不安に見舞われるヨーロッパ市場でエネルギー需要が頭打ちとなるなか、ロシアは、中国や日本、韓国などアジア市場へのシフトをさらに強めています。
特に震災を受けてエネルギー需要が見込まれる日本に対して、ロシア国内の3か所で計画されているLNGの生産プラント建設で協力を求める姿勢を示しています。
このうち「ガスプロム」は、東シベリアでの新たなガス田の開発を視野にウラジオストク近郊に生産プラントを建設する計画をたてているほか、ロシア最大の石油会社「ロスネフチ」はサハリン周辺に建設し、さらに独立系のガス会社「ノバテック」は北極圏のヤマル半島に建設して、北極海を経由して日本に輸出する方針を明らかにしています。
ロシアは、中国ともエネルギー協力を進める姿勢を示しており、投資や輸出価格を巡る交渉で有利な条件を引き出すため、日本と中国をてんびんにかけながら、極東シベリアのエネルギー開発を進めるものとみられます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130429/k10014257981000.htmlより、
日ロ共同声明の概要判明
4月29日 12時23分

ロシアを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の29日夕方、プーチン大統領と会談を行ったあと、北方領土問題について「双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉の加速化の指示を自国の外務省に共同で与える」として、平和条約交渉を再スタートすることなどを盛り込んだ共同声明を発表することにしています。
それによりますと、まず「相互信頼と互恵の原則に基づいて、あらゆる分野で2国間関係を発展させていく」として、定期的な相互訪問を含む、日ロ首脳レベルのコンタクトを強化するとともに、両国の外務大臣が少なくとも年に1回、相互に訪問するとしています。
そのうえで、北方領土問題について「第2次世界大戦を経て、日ロ平和条約が締結されていない状態は異常であるという認識で一致し、両首脳の議論に付すため、『双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させる』という指示を自国の外務省に共同で与える」として、平和条約交渉を再スタートすることが盛り込まれています。
また、安全保障分野での協力を拡大するため、外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2+2」を立ち上げるほか、北朝鮮への対応を巡っては「核兵器・弾道ミサイルの製造を放棄しない行為を非難し、国連安全保障理事会の決議や6か国協議の共同声明の順守を強く要求する」としています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013042901001249.htmlより、
日ロ首脳、領土交渉の進展模索 今夕会談
2013年4月29日 05時39分

 【モスクワ共同】安倍晋三首相は29日午後(日本時間同日夕)、ロシアのプーチン大統領とモスクワのクレムリン(大統領府)で会談する。最大の懸案である北方領土問題で交渉進展の道を探る考えだ。プーチン氏の前向きな姿勢を引き出せるかが焦点となる。安全保障や経済分野での協力強化も確認。同行筋によると、平和条約交渉の「再スタート」などを柱とする共同声明を発表する見通し。
 両首脳は同日夕、共同記者会見に臨む。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013042801001920.htmlより、
北方領土含む共同声明へ 29日、日ロ首脳会談 
2013年4月29日 05時35分

 【モスクワ共同】安倍晋三首相は28日午後(日本時間同日夜)、ロシアと中東3カ国歴訪の最初の訪問地、モスクワに政府専用機で到着した。29日にプーチン大統領と会談し、北方領土問題解決に向けた平和条約交渉の「再スタート」などを柱とする共同声明を発表する見通し。同行筋が明らかにした。
 首相は28日の羽田空港出発に先立ち、記者団に「(プーチン氏と)個人的信頼関係を構築したい。停滞していた平和条約交渉の再スタートとなる訪問にしたい」と表明。平和条約締結に向け、本格交渉の道筋を探る意向を示した。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130429/k10014255221000.htmlより、
日ロ首脳がきょう会談 共同声明発表へ
4月29日 4時41分

ロシアを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の29日夕方、プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨みます。
同行している政府高官によりますと、会談で両首脳は北方領土問題の解決に向けて平和条約交渉を再スタートすることなどで合意し、共同声明を発表する見通しだとしています。
安倍総理大臣は日本時間の28日夜、モスクワに到着し、29日夕方、プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨みます。
同行している政府高官によりますと、日ロ両政府のこれまでの調整で、安倍総理大臣とプーチン大統領は、会談でさまざまな分野で協力を強化していくことで合意し、共同声明を発表する見通しとなりました。
共同声明には、▽首脳レベルを含めた政治対話の強化▽北方領土問題の解決に向けた平和条約交渉の再スタート▽外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2+2」の立ち上げを含む安全保障分野の協力強化のほか、▽北朝鮮問題などへの協力の強化、それに▽経済分野で協力を推進することなどが盛り込まれる方向となっています。
このうち、経済分野の協力では、日本とロシアが極東シベリア地域の発展に関する青写真を描くことが重要だとして、官民共同でエネルギー分野などでの協力について話し合う枠組みを設けることを確認することにしています。
また、今回の訪問に同行した、およそ40の企業のトップらとロシアの企業や地元政府などとの間では、医療施設の建設やエネルギー開発、それに農業支援などで協力していくための覚書が交わされることになっています。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130429/elc13042903080000-n1.htmより、
産経新聞【主張】参院山口補選 民主党の立て直し急務だ
2013.4.29 03:07 (1/2ページ)

 参院山口補欠選挙は自民党の新人が民主党の推す前衆院議員ら3氏に圧勝した。安倍晋三内閣発足後初の国政選挙に与党が勝利したことは、経済再生や閣僚らの靖国神社参拝をめぐる毅然(きぜん)とした姿勢が広く支持されたことを意味する。
 安倍首相は憲法改正の発議要件を定めた96条の緩和を参院選の公約にすると明言している。国のありようなどを見直し、国益を貫こうとする対応は評価したい。
 問題は、補選を7月の参院選の前哨戦と位置付け、海江田万里代表や細野豪志幹事長らが相次いで現地入りしながら、存在感を示せなかった民主党である。
 民主党政権として国政を迷走させたことに対する国民の不信を拭えていない。再び政権を目指そうとするなら、参院選前に党立て直しのあり方を考え直すべきだ。
 そもそも民主党系候補が無所属で出馬したこと自体、衆院選惨敗の後遺症から抜け出せていないことを示す。離党者は止まらず、補選敗北により参院の会派勢力はほぼ自民党と並ぶ。
 敗れた平岡秀夫元法相は、「反自民勢力の結集」を唱えて民主党公認を受けなかった。党本部も苦戦必至の選挙とみて公認にこだわらなかった。中途半端な選挙態勢だったのは否めない。支持団体の連合山口も、支援を「推薦」より弱い「支持」にとどめた。
 選挙対応だけではない。海江田氏は自民党が打ち出す憲法96条改正に反対を表明した。急ぐべきは党として憲法改正の具体論をまとめることだ。批判のための批判のレベルにとどまっていては、国民の信頼は取り戻せない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130429/elc13042903080000-n2.htmより、
2013.4.29 03:07 (2/2ページ)
 補選では菅直人元首相が現地入りし、中国電力の上関原発計画に反対するデモに参加するなど「反原発」色を出した。民主党は実現の道筋を描けぬまま「原発ゼロ」戦略を掲げ、有権者の支持を得られなかった。無責任なスローガンが放置されていないか。
 補選に参加しなかった日本維新の会も、さきの兵庫県宝塚、伊丹両市長選で公認候補が惨敗し、大阪以外での力不足を露呈した。民主党と一緒になって、衆院「0増5減」の定数是正に反対していることが、支持を失う要因になっているのではないか。
 政権の受け皿は民主主義に不可欠だ。政策を軸とした参院選戦略の練り直しが急務である。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013042902000122.htmlより、
東京新聞【社説】自民補選勝利 政権に緩みはないか
2013年4月29日

 参院山口補選を制した自民党。夏の参院選勝利に向けた弾みにしたいのだろうが、閣僚の靖国神社参拝を機に周辺国との関係が緊張するなど、政権運営に揺らぎも見える。政権に緩みはないのか。
 第二次安倍内閣初の国政選挙となった今回の補選は安倍晋三首相の弟で、昨年十二月の衆院選に立候補、当選した岸信夫氏の参院議員辞職に伴うものだ。自民公認候補と民主系候補との事実上の与野党対決となった。
 首相の地元、山口県は首相の祖父、岸信介氏や大叔父の佐藤栄作氏ら多くの首相を輩出した自民党王国でもある。安倍内閣の支持率も70%台の高水準で推移するなど、もともと自民候補が戦いを優位に進め得る状況だった。
 六年前の参院選惨敗後、辞任した首相は、今夏の参院選を「親の敵のようなもの」と位置付ける。衆院選に続いて参院選でも勝利して国会のねじれ状況を解消し、政権安定化を図りたいのだろう。
 就任後初の国政選挙が、自民党支持の強い地盤である山口県で行われたことは、首相にとっては幸運だったのかもしれない。
 ただ、補選の結果だけで、安倍内閣や自民党への「追い風」が引き続き吹いていると受け止めるのは早計だろう。名古屋や青森、郡山など政令指定都市や県庁所在地、経済県都と呼ばれる大都市の首長選で、それぞれの事情があるとはいえ、自民系候補が軒並み敗北を喫しているからだ。
 政権の弱点とされる歴史認識や憲法改正の主張を抑え、経済政策を優先する「安全運転」に徹しているかに見えた政権運営も、このところ危うさが目立ち始めた。
 麻生太郎副総理兼財務相ら閣僚の靖国参拝に中韓両国が反発すると、首相は「わが閣僚はどんな脅かしにも屈しない」と発言し、さらなる関係緊張を招いた。憲法改正の発議要件を緩和する九六条改正を参院選の公約に掲げる決意を強調するようにもなった。
 高い支持率に自信を深め、政権運営のタガが緩んでいるのなら看過できない。自民党への政権交代は民主党に嫌気が差した有権者が消去法で選んだことを忘れてはならない。
 衆院選に続き、今回の補選も低投票率だったことは、政治不信が解消されていない現実を突き付けていると受け止めるべきだろう。
 三月の党大会で「決して慢心してはいけない。自民党に完全に信頼が戻ってきたわけではない」と力説したのは、首相自身である。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130429k0000m070103000c.htmlより、
社説:補選自民勝利 「1強」許す野党の甘さ
毎日新聞 2013年04月29日 02時32分

 地力、勢いの差が出た。第2次安倍内閣発足後初の国政選挙である参院山口補選が投開票された。自民党公認の新人候補が民主党推薦候補との事実上の一騎打ちを制し、与党は夏の参院選へはずみをつけた。
 民主党など野党勢にとって、参院選で何を安倍政権との対立軸とするか、真剣な点検を迫られる状況だ。一方で補選の低投票率や最近の地方選結果が物語るように、自民党の勢いが本物かどうかもなお疑問がある。勝利を冷静に受け止めるべきだ。
 安倍晋三首相、民主党の海江田万里代表がてこ入れするなど総力戦だったが、経済政策などで攻勢に出る自民党に勢いがあった。もともと山口は党の厚い地盤があり、しかも首相のおひざ元だ。各種世論調査で自民党の支持率は極めて高い水準にある。与党・公明党の推薦も得て「圧勝」が義務づけられていたといっても過言ではあるまい。
 退潮に歯止めがかからぬ状況を浮き彫りにしたのが民主党だ。推薦候補は中国電力上関原発建設計画の争点化を目指したが論戦はかみあわず、さきの党首討論で海江田氏はエネルギー問題を取り上げなかった。
 投票を前に衆院定数「0増5減」への反対も強硬路線を取るかどうかで揺れ動いた。首相が積極姿勢を示す憲法96条改正について海江田氏は最近、ようやく反対姿勢を鮮明にし始めた。争点や政策をきちんと整理しないと参院選前に戦う東京都議選の対応すら危ぶまれよう。
 民主党に限らず、野党全体がこのところ埋没気味で、自民党の「1強」構図を加速している。たとえば日本維新の会は直近の地方選で公認候補が惨敗、勢いにかげりがみえる。政策の優先順位が有権者の目から見て、ぼやけているのではないか。
 一方で自民党も勝利で浮つくのは禁物だ。比較的順調な政権運営を反映したことは事実だが、4月の地方選では福島県郡山市長選、青森市長選で与党系候補が敗北するなど取りこぼしも目立つ。「『国政と地方選は別』と割り切らない」と石破茂幹事長が語るように、足元を再点検すべきだ。
 補選勝利で参院で自民、民主の勢力が事実上並ぶことになっても、ねじれ状態が解消したわけではない。首相は憲法改正への意欲を前面に出し、歴史認識をめぐる発言などでは最近は「勇み足」的な言動も目立つ。地に足がついた、安定した政権運営を引き続きこころがけるべきだ。
 今補選は前回衆院選や10年参院選の山口の投票率を大きく下回った。4月の多くの地方選も投票率低下が目立った。夏の政治決戦を前に政治への無関心が有権者に広がりつつあるのではないか、と危ぶむ。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年 4月 29 日(月)付
主権回復の日―過ちを総括してこそ

 政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」がきのう、東京であった。
 61年前の4月28日、連合国による占領が終わり、日本は独立を果たした。
 安倍首相の肝いりで、初めて政府主催で開かれた。
 首相は式辞で「未来へ向かって、希望と決意を新たにする日にしたい」と語った。そのこと自体に異論はない。ただ、気がかりなことがある。
 じつは、この式典には伏線がある。自民党などの有志議員らが1年前に開いた「国民集会」である。そこへ、一国会議員だった安倍氏はこんなビデオメッセージを寄せた。
 独立したのに、占領軍が行ったことに区切りをつけず、禍根を残した。占領軍によって作られた憲法や教育基本法、そのうえに培われた精神を見直し、真の独立の精神を取り戻す。次は憲法だ――。
 再登板後も首相は、憲法を改正し、日本も米国を守るために戦う集団的自衛権の行使を認めるべきだと唱えている。
 ただ、4・28を語る際、忘れてはならない視点がある。なぜ日本が占領されるに至ったのかということだ。
 言うまでもなく、日本が侵略戦争や植民地支配の過ちを犯し、その末に敗戦を迎えたという歴史である。
 占領下の7年間、日本は平和憲法を定め、軍国主義と決別して民主主義国として再出発することを内外に誓った。
 だからこそ、国際社会への復帰が認められたのではないか。
 そのことを忘れ、占領期を「屈辱の歴史」のようにとらえるとしたら、見当違いもはなはだしい。
 最近の政治家の言動には、懸念を抱かざるを得ない。
 168人の国会議員が大挙して靖国神社を参拝する。首相が国会で「侵略という定義は定まっていない」と侵略戦争を否定するかのような答弁をする。
 これでは国際社会の疑念を招くばかりだろう。
 とはいえ、式典開催を求めてきた人々の思いも決して一様ではない。
 そのひとり、自民党の野田毅氏はこう説く。
 同じ敗戦国のドイツは、全国民的に過去の総括にとりくみ、国際社会での立ち位置を定めた。その経験にならい、日本人も占領が終わった4・28と、戦争が終わった8月15日を通じて、左右の立場の違いを超えて総括しよう。
 そんな節目の日とするというのなら、意味がある。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年 4月 29 日(月)付
主権回復の日―47分の1の重い「ノー」

 政府式典と同じ時刻、沖縄県宜野湾市ではこれに抗議する集会があった。
 集会の最後、1万人の参加者が「がってぃんならん」(合点がいかない=許せない)と、5度スローガンの声を合わせた。
 地元紙などの事前の世論調査では、約7割の県民が政府式典を「評価しない」と答えている。県民感情に配慮して仲井真弘多知事は式典を欠席し、副知事が代理出席した。
 61年前のこの日、沖縄、奄美、小笠原は日本から切り離され、米国の施政下に入ったからだ。沖縄で「屈辱の日」といわれるゆえんである。
 もっとも、沖縄の人々が「4・28」に寄せるまなざしは、はじめからこうだったわけではない。当時の地元紙を読むと、本土から切り離されたことを嘆くより、祖国の独立を素直に喜ぶ論調があふれている。
 それがなぜ、かくも隔たってしまったか。その後の沖縄の歴史抜きには語れない。
 本土では主権回復後、米軍基地が減る一方、沖縄では過酷な土地接収で基地が造られた。
 72年の本土復帰後も基地返還は進まず、いまも米軍基地の74%が集中する。米兵による犯罪や事故も絶えない。
 それだけではない。県民の反対にもかかわらず、政府はあくまで普天間飛行場の辺野古移設にこだわっている。
 一方で、在日米軍に特権を与えた日米地位協定の改正には触れようとせず、オスプレイの配備も強行した。
 「がってぃんならん」ことが現在進行形で続いているのだ。
 「沖縄には主権がない」「本土による差別だ」。そんな声さえ聞かれる。
 沖縄の人々が、主権回復を祝う式典に強い違和感を抱くのは無理もあるまい。
 政府だけの話ではない。知事が求める普天間の県外移設にしても、オスプレイの配備分散にしても、引き受けようという県外の自治体はほとんどない。
 沖縄の異議申し立ては、そんな本土の人々にも向けられていることを忘れてはならない。
 安倍首相は、政府式典で「沖縄が経てきた辛苦に思いを寄せる努力を」と語った。
 その言葉が本当なら、政府はまず、辺野古案にこだわるべきではない。地位協定の改正も急がなくてはならない。
 やはり4・28に発効した日米安保条約の下、沖縄の犠牲の上に日本の平和は保たれてきた。
 47分の1の「ノー」が持つ意味の重さを、私たち一人ひとりがかみしめなければならない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130429/plc13042903080006-n1.htmより、
産経新聞【主張】主権回復の日 強い国づくり目指したい
2013.4.29 03:08 (1/2ページ)

 サンフランシスコ講和条約発効から61年を迎え、初の政府主催による「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が、天皇、皇后両陛下をお招きして開かれた。
 安倍晋三首相は「きょうを一つの大切な節目とし、これまでたどった足跡に思いを致しながら、未来へ向かって希望と決意を新たにする日にしたい」と述べた。沖縄の本土復帰が遅れたことにも言及し、「沖縄が経てきた辛苦に、深く思いを寄せる努力をすべきだ」と呼びかけた。
 国際社会の平和と繁栄に貢献したいという意欲がうかがわれた。安倍政権はそのために、一層強い国づくりを目指してほしい。
 4月28日は、敗戦国の日本が被占領体制から脱し、国家主権を取り戻した日である。国家主権は、自国の意思で国民や領土を統治するという、国家が持つ絶対的な権利を意味する。国民主権とともに重要な権利だが、戦後、日本国憲法の下で軽視されがちだった。
 最近、中国が尖閣諸島奪取を狙い、周辺で領海侵犯を繰り返している。また、中国艦は海上自衛隊の護衛艦に、レーダー照射を加えてきた。日本の国家主権を脅かす深刻な事態である。
 本紙は「国民の憲法」要綱で、国家主権を明記した。政府も国民も、国家主権の大切さを改めて考えてみる必要がある。
 式典に沖縄県の仲井真弘多知事は欠席し、高良倉吉副知事が代理出席した。沖縄では、野党系県議らがこの日を「屈辱の日」とし、式典に抗議する集会を開いた。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130429/plc13042903080006-n2.htmより、
2013.4.29 03:08 (2/2ページ)
 しかし、県内は反対一色ではない。「4月28日は沖縄にとっても大切な日。この日があるから昭和47年に祖国復帰できた」「屈辱の日ではない」との声もある。
 吉田茂元首相は1951(昭和26)年9月の講和条約受諾演説で「北緯29度以南の諸島(沖縄と奄美諸島)の主権」が日本に残されたと述べている。沖縄は日本の独立回復後20年間、米国の施政権下に置かれたが、潜在主権は認められた。これは重要な事実だ。
 主権を考える上で、日本の主権が侵害された拉致事件も忘れてはならない。沖縄、奄美、小笠原諸島は米国から返ってきたが、北方領土はロシア、竹島は韓国にそれぞれ不法占拠されたままだ。
 北方領土と竹島が返り、拉致被害者全員が日本に帰るまで、真の主権回復はない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130429ddm003010170000c.htmlより、
クローズアップ2013:「主権回復」式典 「祝賀色」排除に躍起
毎日新聞 2013年04月29日 東京朝刊

 安倍政権は28日開いた「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」で、国の内外に気を配り、できるだけ政治色を抑えた。安倍晋三首相は式辞で、本土復帰の遅れた沖縄について「沖縄が経てきた辛苦に深く思いを寄せる努力をなすべきだ」と強調。中国、韓国と領土を巡る摩擦が強まるなか、首相は主権につながる領土問題への言及も避け、「未来に向けた希望と決意」をうたった。しかし、なぜ今、政府主催で主権回復の式典を開くのか、式典そのものの意義はあいまいになった。

 ◇突然の「万歳」に苦慮
 政府の用意した式次第にない「ハプニング」が起こったのは、菅義偉官房長官が閉式の辞を述べた直後だった。退席しようとする天皇、皇后両陛下に、出席者から「万歳!」の三唱が広がった。「われわれのシナリオにはなかったことだ」。式典後、政府関係者は戸惑いを隠せなかった。
 政府式典を巡る沖縄の強い反発を受け、政府は「祝典」と取られないよう周到に準備してきた。あいさつに立った安倍首相や伊吹文明衆院議長は慎重に言葉を選び、沖縄の苦難の歴史に言及した。杉並児童合唱団が歌を4曲披露し、選曲も「手のひらを太陽に」「翼をください」など年代や未来志向の歌詞などを考慮して決めたという。
 首相は野党時代に雑誌の対談で「日本は独立を国民的に祝うことをしていない」と語っており、官邸関係者は「当初はお祝いの式典にしようとしていた」と明かす。しかし、沖縄を刺激しかねないことから、沖縄政策に関わる菅官房長官らは慎重だった。
 折しも、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向け、政府の沖縄県への埋め立て申請が焦点になっていた時期。「式典はタイミングが悪すぎる」と基地問題への影響を懸念する声は政府内にもあった。式典開催を決めた3月12日の閣議で、首相は「奄美、小笠原、沖縄が戦後の一定期間、わが国の施政権の外に置かれた苦難の歴史を忘れてはならない」と表明。祝典にしないという政府方針はこの時点で固まった。
 ただ、沖縄の反発が強まろうと、式典開催自体は譲れない一線だった。自民党は昨年12月の衆院選政策集で「政府主催で、4月28日を『主権回復の日』として祝う式典を開催する」と明記。同党は、サンフランシスコ講和条約発効から60年にあたる昨年4月28日、党本部で「主権回復記念日国民集会」を開いており、政権復帰後、政府式典開催への思いは強かった。首相は就任後、2月22日の「竹島の日」に政府主催式典を開くことを見送っており、保守層にアピールするためにも、主権回復式典にこだわりがあった。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130429ddm003010170000c2.htmlより、
 「私たちの大切な国を、もっとよい、美しい国にしていく責任を負っている」
 首相は式辞の終わりに、第1次内閣で掲げた理念「美しい国」にふれた。式典を欠席した社民党は28日、「天皇の式典参加は、天皇がこれまで沖縄との関係に払われた努力を無にするものであり、『政治利用』の疑念がある」との抗議声明を発表した。
 式典に出席した公明党の山口那津男代表は「政府はあえてこういう式典を挙行したが、サンフランシスコ講和条約が結ばれた意義をさまざまな観点から考えるきっかけになった」と記者団に述べた。ただ、式典後の万歳三唱については「憲法で国民主権がはっきり規定されている。その意義を十分に踏まえた行動だったかどうかが問われる」と苦言を呈した。【鈴木美穂】

 ◇中韓、安倍カラー警戒
 日本での主権回復式典について中国、韓国両政府とも公式見解を出していないが、中国メディアが日本の報道を引用する形で「憲法改正を試みる動き」(国営中国中央テレビ)と報じるなど「安倍カラー」に対する警戒感は相変わらず強い。
 中国メディアは事実関係を比較的淡々と伝えた。自民党の二階俊博総務会長代行らが相次ぎ訪中している最中で、日本側の出方をうかがっているようにもみえる。
 一方、25日発売の香港誌「鳳凰週刊」は、沖縄で「琉球独立」を主張する政治政党が近年の選挙で一定の票を得たほか、中国の識者や軍人の間では沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)にとどまらず、琉球の島々が日本領であることに疑問の声が出ていると報じた。「琉球がどのように現在の沖縄となったのか、現地の人がどのように『琉球独立』について考えているのか、歴史と現実から答えを導く必要がある」とし、沖縄の動向への高い関心を示した。
 韓国でも「主権回復の日」自体は大きな関心となっていない。韓国紙の東京特派員も「歴史認識で問題発言がないか注意した程度だ」と話す。ただ、歴史認識に関する一連の発言で安倍晋三首相への不信感は高まっている。歴史認識で安倍政権を信頼できない以上、北朝鮮問題でも日韓の協力関係構築に支障が出かねない。24日の中韓外相会談で、外相間ホットライン設置に合意したのとは対照的だ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130429ddm003010170000c3.htmlより、
 尹炳世(ユンビョンセ)外相は26日の訪日を調整していたが、麻生太郎副総理兼財務相が靖国神社を参拝したため取りやめた。両国の当局者によると「安倍首相が靖国神社の例大祭(21〜23日)で何をするかわからない」という懸念のため日程を発表できずにいたところ、麻生氏が参拝し、韓国側が「内閣ナンバー2の参拝」(韓国外務省当局者)と猛反発したのだという。この問題で水面下の調整が行われた気配はなく、両国間の非公式な対話ルートの欠如という問題が改めて浮き彫りとなった。【北京・工藤哲、ソウル大貫智子】

 ◇ドイツ、イタリアは式典なく
 日本と同じ第二次世界大戦の敗戦国であるドイツとイタリアは、「主権を回復した日」を式典などで祝っていない。政府が初めて開催した今回の式典は敗戦国として例外的だ。
 ドイツは冷戦が終結し、東西ドイツが統合された1990年10月3日を、「ドイツ統一の日」の祝日とし、盛大に祝っている。この日は州ごとに主催する記念式典が開かれ、大統領や首相も毎年出席している。
 米国など連合国に対抗した枢軸国のイタリアは、45年4月25日をナチス・ファシスト政権の支配を脱した「解放記念日」の祝日としている。43年のムソリーニ政権崩壊後、イタリアの一部をドイツによるかいらい政権が一時支配していた事情に由来する。
 一方、戦時中に占領されていた国が、主権を回復した日を祝日と定めたケースは多い。第二次大戦前にドイツに併合され、さらに戦後は連合国に占領されていたオーストリアは、占領期が終わって独立と主権を回復し、永世中立を宣言した55年10月26日を「建国記念日」としている。【吉永康朗】