北朝鮮 複数ミサイルで奇襲発射か

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013828391000.htmlより、
防衛相 複数ミサイルも想定
4月10日 21時59分

小野寺防衛大臣は、10日夜、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が、弾道ミサイルの発射の準備ともとれる動きを見せていることについて、一度に複数のミサイルが発射される場合も想定して、万全の態勢を取る考えを示しました。
北朝鮮が、弾道ミサイルの発射の準備ともとれる動きを見せていることから、防衛省は、各地に地上配備型の迎撃ミサイルPAC3を配備するなど、警戒を強めています。
こうしたなか、小野寺防衛大臣は10日夜、防衛省を退庁する際、記者団に対し、「24時間態勢で警戒・監視している。長期化しても、国民の生命・財産を守るのが仕事なので、引き続き緊張感をもって対応していく」と述べました。
また小野寺大臣は、記者団が、「北朝鮮が一度に複数のミサイルを発射する可能性があることも想定しているのか」と質問したのに対し、「そういうことも想定しながら、警戒・監視を強めている。十分に対応できるよう態勢を検討している」と述べ、一度に複数のミサイルが発射される場合も想定して、万全の態勢を取る考えを示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013823191000.htmlより、
沖縄県 万一に備え連絡態勢
4月10日 19時10分

北朝鮮が弾道ミサイル発射の準備とも取れる動きを見せていることを受けて、沖縄県は、10日、万が一に備えて連絡態勢を維持していくことを確認しました。
県庁では10日、各部の担当者らが出席して会議が開かれ、防災危機管理課の漢那宗善課長が「北朝鮮が、いつどこにミサイルを発射するか分からないが、万が一に備えて対応を確認してほしい」と指示しました。
そして、政府からの情報伝達として、日本への影響が予想される場合は、エムネットを使って全国の自治体にメールで連絡があるほか、ミサイルの一部が落下する可能性がある地域については、Jアラート=全国瞬時警報システムで、関係する自治体に情報が伝えられることを説明しました。
そして、各部の担当者については、勤務時間以外の夜間や週末を含め、確実に連絡が取れる態勢を維持していくことを確認しました。
沖縄県は9日、各市町村にエムネットやJアラートが正常に作動するか確認するよう呼びかけていますが、これまでのところ不具合などの報告は入っていないということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013823631000.htmlより、
中国 北朝鮮は冷静さと自制を
4月10日 19時10分

北朝鮮が中距離弾道ミサイルを10日にも発射するのではないかとみられていることについて、中国外務省の洪磊報道官は10日の記者会見で、「各国は冷静さと自制を保ち、互いに挑発したり、刺激したりする行動はやめ、情勢を徐々に変えていくべきだ」と述べ、話し合いを通じて問題の解決を図るべきだとする従来の立場を繰り返しました。
中国としては、北朝鮮の度重なる挑発にいらだちを募らせながらも、北朝鮮をむやみに刺激すれば、東アジアの不安定化につながりかねないとして、アメリカや韓国など関係国に冷静な対応を求めるという原則的な立場は崩さないものとみられます。
一方で、北朝鮮と国境を接する中国の丹東市の観光局が、北朝鮮への観光ツアーを一時、中止することを決め、地元の旅行会社に通達を出したことについて、洪報道官は「中国の一部の旅行会社や観光客は、現在の緊張した情勢を知って、北朝鮮への旅行を自発的にキャンセルまたは延期した」と述べました。
そのうえで、「今のところ、中朝の国境地帯の秩序は正常だ」と強調しました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013041000741より、
北朝鮮、日米韓に同時圧力=各種ミサイル発射の構え

 【ソウル時事】北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」に加え、短距離の「スカッド」や中距離の「ノドン」も発射する可能性が浮上、日米韓は10日午後、厳重な監視を続けた。北朝鮮は、日米韓それぞれの脅威となるミサイルを同時発射する構えを見せ、圧力を高めようとしているもようだ。
 韓国国防省当局者は、日本海側に移動されたムスダンは燃料注入が終わり、いつでも発射できる状況とみている。また、10日付の韓国紙・東亜日報によると、米国の衛星が、日本海側でノドン、スカッドと推定される物体が搭載された発射車両3、4台をとらえた。
 推定射程3000~4000キロのムスダンは米領グアムに届く。同約500キロのスカッドは韓国、同約1300キロのノドンは日本が主なターゲットといわれる。
 北朝鮮の労働党機関紙・労働新聞は10日の論説で、「わが軍は、日本やアジア太平洋の米軍基地も撃破する報復能力を十分に保有している」と強調した。各種ミサイルの同時発射により、ムスダンでグアム、ノドンで日本の米軍基地を封じた上で、スカッドで韓国を攻撃する能力を誇示する可能性がある。(2013/04/10-18:32)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013041000762より、
未明の奇襲発射も=北朝鮮ミサイル、集中監視継続-韓国国防省

 【ソウル時事】韓国国防省報道官は10日、記者会見で、北朝鮮が中距離ミサイル発射の動きを見せていることに関し、「いつでもミサイルを発射しうると見て、引き続き追跡・監視している。過去にも奇襲効果を狙って、未明の時間に発射したことがある」と述べ、米韓の偵察衛星などにより24時間態勢で情報収集と監視を続ける考えを示した。(2013/04/10-17:59)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013817711000.htmlより、
防衛相 「PAC3」の部隊を視察
4月10日 16時46分

小野寺防衛大臣は、北朝鮮が弾道ミサイルの発射の準備とも取れる動きを見せているなか、東京・市ヶ谷の防衛省に展開している地上配備型の迎撃ミサイルPAC3の部隊を視察し、国民の生命・財産を守るため万全の態勢を取るよう指示しました。
北朝鮮が弾道ミサイルの発射の準備とも取れる動きを見せていることから、自衛隊は、小野寺防衛大臣からの破壊措置命令を受けて、各地に地上配備型の迎撃ミサイルPAC3を配備するなど、警戒を強めています。
こうしたなか小野寺防衛大臣は10日午後、東京・市ヶ谷の防衛省に展開しているPAC3の部隊を視察しました。
この中で、部隊長は「きのうの未明から態勢を整えている。司令官の命令があれば、いつでも迎撃できる状態だ」と報告しました。
これに対して小野寺大臣は「事態が緊迫している。国民の生命、財産を守るために、しっかりと態勢を整えてほしい。いつ、いかなるときに命令が出ても対応できるようお願いしたい」と述べ、万全の態勢を取るよう指示しました。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013041000669より、
戦争の可能性、7割以上=朝鮮半島情勢で中国専門家

 【香港時事】10日付の中国系香港紙・文匯報によると、中国共産党の幹部養成機関である中央党校の国際戦略研究所教授で北朝鮮問題専門家の張※(※=王ヘンに連)瑰氏は同紙とのインタビューで、近く朝鮮半島で戦争が起きる可能性は70~80%だとの見方を示した。
 時期については「5月か6月」と予測。開戦となった場合、米国は迅速に北朝鮮の指揮系統を破壊し、核兵器使用の機会を与えないので、北朝鮮側が勝利する可能性は「ゼロ」だろうと語った。
 張教授は北朝鮮指導部の考えについて「自国を米国と勝負できる世界で唯一の国と見なしており、自己評価が相当高い」と指摘。米国との交渉や核保有国の地位承認を求めているのではなく、朝鮮半島の武力統一を目指していると分析した。(2013/04/10-16:29)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041001001240.htmlより、
ミサイル燃料注入完了と報道 北朝鮮南東部から発射か
2013年4月10日 14時29分

 【ワシントン、ソウル共同】北朝鮮情勢に詳しい外交筋は9日、北朝鮮が日本海側に移動させた新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」2基について、南東部の江原道周辺から発射される可能性が高いと明らかにした。米CNNテレビは同日、米政府当局者の話として、北朝鮮がムスダンへの液体燃料注入を終え、いつでも発射可能な状況とみられると報じた。
 韓国国防省関係者は10日、北朝鮮がムスダン2基のほか、短距離ミサイル「スカッド」や中距離ミサイル「ノドン」数発を日本海側の東部元山北方の東韓湾一帯に配置していると明らかにした。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013810651000.htmlより、
中国 北朝鮮への観光旅行を中止
4月10日 12時53分

北朝鮮が外国の大使館などに「戦闘が起きた場合、10日以降、安全を保証できない」と通告したことを考慮して、北朝鮮と国境を接する中国の丹東市は、10日から北朝鮮への観光ツアーを中止する措置を取り、緊張の高まりを懸念しているものとみられます。
中国の旅行会社がNHKに明らかにしたところによりますと、中国・遼寧省にある丹東市の観光局は、9日夜、北朝鮮情勢を巡って内部での会議を開きました。
そして、北朝鮮が、先週、ピョンヤンの外国の大使館などに対し、「戦闘が起きた場合、今月10日以降、安全を保証できない」と通告したことを考慮して、北朝鮮への観光ツアーを一時中止することを決め、地元の旅行会社に通達を出したということです。
丹東は、鴨緑江を挟んで対岸にある北朝鮮のシニジュや、首都ピョンヤンを列車やバスで訪れるツアーの出発地となっていて、丹東市の対応は、北朝鮮が緊張を高めていることに、中国でも懸念が広がっている表れとみられます。
ただ、丹東市は、貿易関係者の往来は規制しておらず、現地の税関では、10日も通関手続きが通常どおりに行われているということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013809501000.htmlより、
北朝鮮 複数ミサイル発射のおそれも
4月10日 12時36分

10日にも中距離弾道ミサイル「ムスダン」を発射する可能性があると指摘されている北朝鮮が、「ムスダン」以外にも射程の短い弾道ミサイルの発射準備ともみられる動きを見せていたことが分かり、北朝鮮が一度に複数のミサイルを発射するおそれも出てきました。
これは韓国政府の関係者や外交筋が明らかにしたもので、中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる機体を日本海側に運搬する動きが確認された北朝鮮に、最近「ムスダン」のほかにも、射程が数百キロの「スカッド」や射程が1300キロ程度の「ノドン」などの弾道ミサイルを日本海に向けて発射する兆候がみられるということです。
韓国国防省は、北朝鮮が「ムスダン」とみられるミサイルを発射するとすれば、10日の可能性が高いと見ていて、新たに確認された動向によって、北朝鮮が複数の弾道ミサイルを同時、あるいは連続して発射するおそれも出てきたと分析しています。
このため、韓国軍とアメリカ軍は、北朝鮮の軍事動向を監視する態勢を、過去、北朝鮮が核実験を強行したり、韓国のヨンピョン島を砲撃したりしたときと同様に1段階引き上げて、北朝鮮による弾道ミサイルの発射や軍事挑発の動きに対する警戒を強めています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013807561000.htmlより、
朝鮮労働党機関紙 日本列島が戦場に
4月10日 11時27分

北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙は、10日、東京や大阪など日本の5つの都市の名前を挙げたうえで、「日本が戦争の火をつければ、日本列島全体が戦場に変わる」と強く威嚇し、日本に対する挑発の度合いも一段と高めています。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、10日、「わが国に対する敵視政策が日本にもたらすのは破滅だけだ」と題する論評を掲載し、この中で、「日本は、わが国の近くに位置し、われわれの報復攻撃の対象から逃れることはできない」と主張しました。
そして、論評は「東京、大阪、横浜、名古屋、京都には、全人口の3分の1ほどが暮らしている」と、5つの都市の名前を具体的に挙げたうえで、「これは、日本の戦争持続能力が一撃で消滅する可能性を示す。日本が戦争の火をつければ、日本列島全体が戦場に変わる」と強く威嚇しました。
こうした威嚇は、北朝鮮指導部が、日本がアメリカと緊密に連携して北朝鮮に対する制裁を強化していることにいらだちを募らせている表れとみられます。
先週には、横須賀、三沢、沖縄と、アメリカ軍基地がある地名を挙げて、ミサイル攻撃も辞さないと強調したほか、8日も、「在日アメリカ軍はわが軍の標的に入っている」と主張するなど、日本に対しても挑発の度合いを一段と高めています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041001001087.htmlより、
北朝鮮、ノドンも発射準備か 車両4、5台を配置
2013年4月10日 11時03分

 【ソウル共同】複数の韓国メディアは10日、北朝鮮が新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」(射程約2500~4千キロ)2発を同国東部の江原道元山付近に配置しているほかに、北方の咸鏡南道でミサイル発射用車両4、5台を配置していることを米韓両国が確認したと報じた。
 短距離ミサイル「スカッド」や中距離ミサイル「ノドン」を発射する準備をしているもようで、韓国は北朝鮮が早ければ10日に同時多発的に発射するか、数日間かけて連続発射する可能性があると見ている。韓国政府高官らの話としている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041001001056.htmlより、
北朝鮮紙、日米韓を威嚇 平壌に特異な動きなし
2013年4月10日 10時55分

 【北京共同】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は、日本などが北朝鮮の新型ミサイル発射に警戒を強めた10日も自国の核・ミサイル開発を正当化する記事を掲載し、日米韓を威嚇した。一方、首都平壌からは特異な動きは伝えられておらず、外交官を常駐させている各国にも大使館閉鎖の動きは出ていない。
 労働新聞は、米軍への日本の基地提供を非難した記事で「朝鮮戦争当時は日本の侵略基地を報復攻撃する能力はなかったが、今は十分に保有している」と主張。月末まで続く米韓合同軍事訓練を批判した記事では「無慈悲な核攻撃でホワイトハウスなどを破壊する決戦の時は近づいている」とした。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130410ddm003030035000c.htmlより、
クローズアップ2013:北朝鮮、ミサイル準備か 米と対話狙い強硬
毎日新聞 2013年04月10日 東京朝刊

 ◇前例踏襲、実りなく
 北朝鮮がかつてない強硬姿勢を示し、日米韓を圧迫している。9日には韓国在留の外国人に退避勧告まで出した。ただ、北朝鮮の重要課題は経済再建に変わりなく、実際にどこまで行動に移すか疑問視する声もある。一方、日本政府は首都圏へのミサイル落下に備え、航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」の部隊を展開させるなど、厳戒態勢をとっている。
 「南朝鮮(韓国)にいるすべての外国人が身辺安全のため、事前に退避及び疎開の対策を立てねばならない」。北朝鮮の対韓国窓口機関、朝鮮アジア太平洋平和委員会報道官は9日、談話を発表し、韓国在留の外国人に退避を勧告。朝鮮半島が「戦争前夜」に突入したかのような表現で危機をあおった。
 ミサイル発射や核実験を受けた国連安全保障理事会の制裁決議で、国際的孤立が決定的となった北朝鮮。だがその後、日本も核先制攻撃の対象に▽無能力化された寧辺核施設の再稼働−−など強硬措置を矢継ぎ早に表明し、新たな核実験やミサイル発射をちらつかせる。
 過去に例のない措置を次々と打ち出す真意はどこにあるのか。指導部に近い北朝鮮関係者が解説する。「将軍様(故金正日(キムジョンイル)総書記)の時代には表立って『米国を核攻撃する』と言及したことはない。今回の強硬措置は、元帥様(金正恩(キムジョンウン)第1書記)が将軍様と異なる政策を打ち出す必要性があったためだ。将軍様が『強硬』ならば元帥様には『超強硬』が求められる」
 金第1書記は金総書記死去の直後、「将軍様の遺訓を一寸もずらすことなく無条件に最後まで遂行する」と、前例踏襲の政策を進めてきた。だが、対外関係の改善は進まず、米国は、核保有国の立場を主張する北朝鮮との対話を拒み続けた。過去と同様の挑発行為で米国は動じず「元帥様は米国が体制を保障してくれるという確信を持てなくなった」(同関係者)という。
 日米韓だけでなく、最大の支援国・中国との関係も悪化し、経済状況は悪化の一途をたどる。対外強硬姿勢を取る背景には、体制引き締めの狙いもあるようだ。
 北朝鮮は言動を行動に移すのか。関係者の間には、それを疑問視する声もある。北朝鮮情勢に詳しい中国吉林省の省政府関係者は、北朝鮮の国会に相当する最高人民会議(1日)での人事に注目する。
 「(北)朝鮮が本気で戦争を考えているなら、崔永林(チェヨンリム)氏の後任の首相に、経済専門家の朴奉珠(パクボンジュ)氏ではなく、軍部から選ぶはずだ」

http://mainichi.jp/opinion/news/20130410ddm003030035000c2.htmlより、
 朴氏は首相だった6年前に経済改革を唱え、更迭された。「朝鮮が重視するのは、戦争ではなく経済再建であることの表れだ。朝鮮の経済実務者も大きな期待を抱いている」(同関係者)という。
 11日は金正恩氏が党第1書記に就任して1年▽15日は金日成(キムイルソン)主席生誕101年−−など北朝鮮では重要行事が続く。7月27日に迎える朝鮮戦争休戦協定締結60年の節目は休戦協定を平和協定に転換するよう米国に求める絶好のタイミングと位置づける。
 北朝鮮のターゲットは米国だ。「今後、米国が朝鮮の出すシグナルを見誤らず、対話に乗り出す構えを少しでも見せるなら、強硬姿勢を即座に引っ込めるだろう」。北朝鮮指導部に近い関係者はこう見通した。【北京・西岡省二】

 ◇日本、手探りの厳戒
 日本政府は日本海の海上自衛隊イージス艦に加え、航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」を展開し、10日以降の北朝鮮のミサイル発射に備え厳戒態勢を敷いた。自衛隊法に基づく破壊措置命令はなお公表せず、挑発により相手の妥協を引き出す北朝鮮の戦術には乗らない構え。一方、非公表での取り組みを国民にどうアピールするかという「さじ加減」にも腐心するが、肝心の北朝鮮の出方は見えず、手探りの対応が続いている。
 海自は海上配備型迎撃ミサイル「SM3」を搭載したイージス艦「こんごう」「きりしま」を展開させ、米韓両国のイージス艦と共同で警戒する。菅義偉官房長官は9日の記者会見で、首都圏3カ所にPAC3を移動させたと認めつつ、破壊措置命令については「万全の態勢を取る」とまたも言及を避けた。安倍晋三首相は9日の衆院予算委員会で、「どう対応するかは北朝鮮へのメッセージになる」と述べ、事態をエスカレートさせない冷静な姿勢を強調した。
 一方、首相は前日に続き小野寺五典防衛相を官邸に呼び、「緊張感を持った対応」を指示した。防衛省関係者は「政府の対応が何も報道されなければ、国民から『何やってるんだ』と批判されてしまう」と話す。
 北朝鮮の中距離弾道ミサイル「ムスダン」は射程2500〜4000キロと、発射基地がある舞水端里(ムスダンリ)から日本とグアムまで圏内に収める。過去3回の破壊措置命令を出したケースと異なり、北朝鮮から時期や方角、落下予想海域の予告はない。日本側が「北朝鮮に動きがばれる」と配備を見送っていたPAC3を東京・市ケ谷の防衛省などへ急いで移動させたのは、万一の事態に万全を期すためだ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130410ddm003030035000c3.htmlより、
 それでも、いつどこに飛来するか分からないミサイルを破壊する態勢を整えるのは「過去3回が小学生の計算ドリルなら、今回は高校の微分・積分くらい難しい」(自衛隊関係者)。北朝鮮が核実験など別の手に出る可能性もあり、同省内には「長期戦を覚悟すべきだ」との声も漏れた。【青木純、鈴木泰広】

 ◇最近の北朝鮮の主な動き
2012年
12月12日 北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイル発射
2013年
 1月22日 国連安保理が制裁強化の決議採択
 2月12日 北朝鮮が3回目の地下核実験実施
 3月 5日 北朝鮮が朝鮮戦争休戦協定の白紙化表明
    7日 国連安保理が追加制裁決議を採択
    8日 北朝鮮が韓国との不可侵合意破棄を宣言
   26日 北朝鮮の軍最高司令部が戦略ロケット軍部隊などを「1号戦闘勤務態勢に突入させる」と発表
 4月 2日 北朝鮮が寧辺の核施設の再稼働を表明
    3日 北朝鮮が開城工業団地の遮断を通報
    5日 北朝鮮外務省が平壌の外交団などに国外退避検討を要請
    8日 開城工業団地の北朝鮮労働者に撤収命令

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013803431000.htmlより、
北朝鮮への独自制裁 発射なら強化も
4月10日 4時40分

朝鮮半島の緊張を一段と高めようとしている北朝鮮に対し、政府は、引き続き国際社会と連携しながら自制を求めるとともに、北朝鮮が弾道ミサイル発射や核実験に踏み切った場合には、日本独自の制裁措置を強化する方向で検討に入る方針です。
北朝鮮は、弾道ミサイルの発射の準備ともとれる動きを見せているほか、韓国と共同で運営するケソン工業団地で労働者を全員撤収させたとみられるなど、朝鮮半島の緊張を一段と高めようとしています。
こうした状況について、小野寺防衛大臣は、9日、記者会見で、「どんどんみずから孤立化を招くような行動を取っているように見える」と懸念を示しました。
政府としては、一連の国連安全保障理事会の決議に基づく制裁措置を着実に実行するなど、引き続き国際社会と連携しながら自制を求めることにしています。
さらに政府は、北朝鮮が弾道ミサイル発射や核実験といった挑発的な行動に踏み切った場合には、日本独自の制裁措置を強化する方向で検討に入る方針です。
具体的には、日本への再入国を認めない対象者に、北朝鮮の核やミサイルの開発に携わっているとみられる技術者を加えることなどが検討される見込みです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013802511000.htmlより、
韓国 ミサイル発射に備え警戒強化
4月10日 4時7分

北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる機体を日本海側に運んだことについて、韓国政府は、発射に踏み切るとすれば10日の可能性が高いと見ており、周辺海域に配置したイージス艦を1隻増やすなどして警戒を強めています。
北朝鮮は、中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる機体を日本海側に移動し、韓国国防省の報道官は、発射をするとすれば10日の可能性が高いという見方を示しています。
韓国海軍は、ミサイルを追尾する高性能レーダーを備えたイージス艦を日本海と朝鮮半島西側の黄海にそれぞれ1隻ずつ配置していましたが、日本海側にもう1隻配置し、弾道ミサイルの発射の動向に警戒を強めています。
一方、北朝鮮は9日、韓国にいる外国人に対して安全のため国外退避の準備をするよう呼びかけました。
韓国政府にさらなる揺さぶりをかけるねらいとみられますが、韓国大統領府の報道官は「心理戦の一環に過ぎない」として冷静に対応する考えを示しました。
また、ソウルにある日本大使館は「引き続き情勢を注視しつつ、必要に応じて新たな状況を伝える」という案内を出したにとどめたほか、韓国に駐在する日本企業などでつくる団体や日本人学校も「現時点で特段の対応はとっていない」としています。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中