参院山口補選 「決して慢心してはいけない」

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130429/elc13042903080000-n1.htmより、
産経新聞【主張】参院山口補選 民主党の立て直し急務だ
2013.4.29 03:07 (1/2ページ)

 参院山口補欠選挙は自民党の新人が民主党の推す前衆院議員ら3氏に圧勝した。安倍晋三内閣発足後初の国政選挙に与党が勝利したことは、経済再生や閣僚らの靖国神社参拝をめぐる毅然(きぜん)とした姿勢が広く支持されたことを意味する。
 安倍首相は憲法改正の発議要件を定めた96条の緩和を参院選の公約にすると明言している。国のありようなどを見直し、国益を貫こうとする対応は評価したい。
 問題は、補選を7月の参院選の前哨戦と位置付け、海江田万里代表や細野豪志幹事長らが相次いで現地入りしながら、存在感を示せなかった民主党である。
 民主党政権として国政を迷走させたことに対する国民の不信を拭えていない。再び政権を目指そうとするなら、参院選前に党立て直しのあり方を考え直すべきだ。
 そもそも民主党系候補が無所属で出馬したこと自体、衆院選惨敗の後遺症から抜け出せていないことを示す。離党者は止まらず、補選敗北により参院の会派勢力はほぼ自民党と並ぶ。
 敗れた平岡秀夫元法相は、「反自民勢力の結集」を唱えて民主党公認を受けなかった。党本部も苦戦必至の選挙とみて公認にこだわらなかった。中途半端な選挙態勢だったのは否めない。支持団体の連合山口も、支援を「推薦」より弱い「支持」にとどめた。
 選挙対応だけではない。海江田氏は自民党が打ち出す憲法96条改正に反対を表明した。急ぐべきは党として憲法改正の具体論をまとめることだ。批判のための批判のレベルにとどまっていては、国民の信頼は取り戻せない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130429/elc13042903080000-n2.htmより、
2013.4.29 03:07 (2/2ページ)
 補選では菅直人元首相が現地入りし、中国電力の上関原発計画に反対するデモに参加するなど「反原発」色を出した。民主党は実現の道筋を描けぬまま「原発ゼロ」戦略を掲げ、有権者の支持を得られなかった。無責任なスローガンが放置されていないか。
 補選に参加しなかった日本維新の会も、さきの兵庫県宝塚、伊丹両市長選で公認候補が惨敗し、大阪以外での力不足を露呈した。民主党と一緒になって、衆院「0増5減」の定数是正に反対していることが、支持を失う要因になっているのではないか。
 政権の受け皿は民主主義に不可欠だ。政策を軸とした参院選戦略の練り直しが急務である。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013042902000122.htmlより、
東京新聞【社説】自民補選勝利 政権に緩みはないか
2013年4月29日

 参院山口補選を制した自民党。夏の参院選勝利に向けた弾みにしたいのだろうが、閣僚の靖国神社参拝を機に周辺国との関係が緊張するなど、政権運営に揺らぎも見える。政権に緩みはないのか。
 第二次安倍内閣初の国政選挙となった今回の補選は安倍晋三首相の弟で、昨年十二月の衆院選に立候補、当選した岸信夫氏の参院議員辞職に伴うものだ。自民公認候補と民主系候補との事実上の与野党対決となった。
 首相の地元、山口県は首相の祖父、岸信介氏や大叔父の佐藤栄作氏ら多くの首相を輩出した自民党王国でもある。安倍内閣の支持率も70%台の高水準で推移するなど、もともと自民候補が戦いを優位に進め得る状況だった。
 六年前の参院選惨敗後、辞任した首相は、今夏の参院選を「親の敵のようなもの」と位置付ける。衆院選に続いて参院選でも勝利して国会のねじれ状況を解消し、政権安定化を図りたいのだろう。
 就任後初の国政選挙が、自民党支持の強い地盤である山口県で行われたことは、首相にとっては幸運だったのかもしれない。
 ただ、補選の結果だけで、安倍内閣や自民党への「追い風」が引き続き吹いていると受け止めるのは早計だろう。名古屋や青森、郡山など政令指定都市や県庁所在地、経済県都と呼ばれる大都市の首長選で、それぞれの事情があるとはいえ、自民系候補が軒並み敗北を喫しているからだ。
 政権の弱点とされる歴史認識や憲法改正の主張を抑え、経済政策を優先する「安全運転」に徹しているかに見えた政権運営も、このところ危うさが目立ち始めた。
 麻生太郎副総理兼財務相ら閣僚の靖国参拝に中韓両国が反発すると、首相は「わが閣僚はどんな脅かしにも屈しない」と発言し、さらなる関係緊張を招いた。憲法改正の発議要件を緩和する九六条改正を参院選の公約に掲げる決意を強調するようにもなった。
 高い支持率に自信を深め、政権運営のタガが緩んでいるのなら看過できない。自民党への政権交代は民主党に嫌気が差した有権者が消去法で選んだことを忘れてはならない。
 衆院選に続き、今回の補選も低投票率だったことは、政治不信が解消されていない現実を突き付けていると受け止めるべきだろう。
 三月の党大会で「決して慢心してはいけない。自民党に完全に信頼が戻ってきたわけではない」と力説したのは、首相自身である。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130429k0000m070103000c.htmlより、
社説:補選自民勝利 「1強」許す野党の甘さ
毎日新聞 2013年04月29日 02時32分

 地力、勢いの差が出た。第2次安倍内閣発足後初の国政選挙である参院山口補選が投開票された。自民党公認の新人候補が民主党推薦候補との事実上の一騎打ちを制し、与党は夏の参院選へはずみをつけた。
 民主党など野党勢にとって、参院選で何を安倍政権との対立軸とするか、真剣な点検を迫られる状況だ。一方で補選の低投票率や最近の地方選結果が物語るように、自民党の勢いが本物かどうかもなお疑問がある。勝利を冷静に受け止めるべきだ。
 安倍晋三首相、民主党の海江田万里代表がてこ入れするなど総力戦だったが、経済政策などで攻勢に出る自民党に勢いがあった。もともと山口は党の厚い地盤があり、しかも首相のおひざ元だ。各種世論調査で自民党の支持率は極めて高い水準にある。与党・公明党の推薦も得て「圧勝」が義務づけられていたといっても過言ではあるまい。
 退潮に歯止めがかからぬ状況を浮き彫りにしたのが民主党だ。推薦候補は中国電力上関原発建設計画の争点化を目指したが論戦はかみあわず、さきの党首討論で海江田氏はエネルギー問題を取り上げなかった。
 投票を前に衆院定数「0増5減」への反対も強硬路線を取るかどうかで揺れ動いた。首相が積極姿勢を示す憲法96条改正について海江田氏は最近、ようやく反対姿勢を鮮明にし始めた。争点や政策をきちんと整理しないと参院選前に戦う東京都議選の対応すら危ぶまれよう。
 民主党に限らず、野党全体がこのところ埋没気味で、自民党の「1強」構図を加速している。たとえば日本維新の会は直近の地方選で公認候補が惨敗、勢いにかげりがみえる。政策の優先順位が有権者の目から見て、ぼやけているのではないか。
 一方で自民党も勝利で浮つくのは禁物だ。比較的順調な政権運営を反映したことは事実だが、4月の地方選では福島県郡山市長選、青森市長選で与党系候補が敗北するなど取りこぼしも目立つ。「『国政と地方選は別』と割り切らない」と石破茂幹事長が語るように、足元を再点検すべきだ。
 補選勝利で参院で自民、民主の勢力が事実上並ぶことになっても、ねじれ状態が解消したわけではない。首相は憲法改正への意欲を前面に出し、歴史認識をめぐる発言などでは最近は「勇み足」的な言動も目立つ。地に足がついた、安定した政権運営を引き続きこころがけるべきだ。
 今補選は前回衆院選や10年参院選の山口の投票率を大きく下回った。4月の多くの地方選も投票率低下が目立った。夏の政治決戦を前に政治への無関心が有権者に広がりつつあるのではないか、と危ぶむ。

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