大飯原発と活断層 「運転停止し詳細調査を」

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年 5月 18 日(土)付
活断層と関電―安全面での言行不一致

 災害想定が甘いと、甚大な被害の原因となる。福島第一原発事故の大きな教訓はそこだ。
 反省を踏まえて発足した原子力規制委員会が、最新の科学的見地に基づき、想定できる最大限のリスクに備えるよう求めるのは、当然のことだ。
 なのに、関西電力の姿勢は何とも解せない。全国で唯一運転している福井県の関西電力大飯原発3、4号機の安全をめぐり、規制委の要請を関電がなかなか受け入れないのだ。
 大飯原発の近くには二つの海底断層があり、10キロほど離れた陸にも断層が走る。三つが中間の湾内でつながっている可能性が最近の研究で指摘された。いずれも活断層で、三つを結べば長さは63キロに及び、これまでの想定以上の大きな揺れになる恐れがある。
 3、4号機は暫定的な基準に基づいて9月まで運転継続の予定だ。7月に新規制基準を導入する方針の規制委は、この新基準の基本にそって、3連動地震発生を前提に揺れの強さの想定を検証するよう関電に求めた。ところが、関電は拒んでいる。
 関電は独自調査の結果、3連動の可能性はほぼないと主張する。だが、規制委が意見を求めた外部の専門家も「3連動地震の恐れは否定できない」との見方を示している。
 実は昨年の再稼働の前、関電は国の指示で3連動地震による揺れも試算した。重大事故につながるレベルではなかったとしている。だが、新基準が導入される以上、念には念を入れて再点検するにこしたことはない。
 複数の活断層の連動は、他の原発でも危惧されている。大飯3、4号機での安全審査が先例となる形となっており、関電だけでなく他の電力事業者も注目している。
 であれば、なおのことだ。規制委が示してきた「疑わしきは黒」という安全優先の原則がこのケースの審査で徹底されるべきだろう。
 まして大飯原発の再稼働は、原発依存度が高かった関西の電力需給に配慮しての、特例措置だった。関電の社長は当時、「基準が追加されれば、しっかり安全性を確認していく」と語っている。責任を持って言行一致に全力をあげてほしい。
 規制委の田中俊一委員長は、非常に重大な問題が見つかれば大飯原発を停止させる考えを示してきた。電力需要が高まる夏が近づいているが、規制委の使命はあくまで安全確保である。
 節電につとめる国民にも思いをいたしながら、厳格な審査をまっとうしてもらいたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013042602000129.htmlより、
東京新聞【社説】大飯原発の稼働 暫定は暫定でしかない
2013年4月26日

 七月に新規制基準が施行されるのを前に、現在稼働している関西電力大飯原発(福井県おおい町)の事前審査が始まった。この結果で、原子力規制委員会や関電が何を大切にしているかが分かる。
 日本列島にある五十基の原発のうち、今稼働しているのは、関西電力大飯原発3、4号機の二基だけだ。
 思い出してもらいたい。この二基は、福島第一原発事故の教訓を踏まえた規制基準ができる以前の暫定基準で動いている。いわば、仮免許で路上を走り続けているようなものなのだ。
 前政権は昨年七月、旧原子力安全・保安院がたった二日で急ごしらえした暫定基準のもとで、この二基を動かした。原発依存度の高い関西地域の電力需要に配慮してのことだった。
 事故発生時の作業拠点になる免震施設など、設置に費用と時間がかかる設備は先送りされている。本来なら、真夏のピーク時を乗り切れば、再び止めて、新基準による審査を待つべきものだ。暫定は暫定、仮はあくまで仮である。
 ところが二基は、七月の新基準施行後も“仮免”のまま、十三カ月ごとの定期検査を迎える九月まで止まらない。例外に例外を重ねて稼働し続ける。
 関電の報告書は「新基準に適合する」という。
 しかし、東京電力の元社長に「あれがなかったらと思うとゾッとする」と言わしめた免震施設の完成は再来年で、それまでは、収容人員三十八人の会議室で代用するという。福島の免震重要棟には約四百人が集まることが想定されたというのにだ。
 起こり得る地震の強さや津波の想定は従来のまま、福島の教訓を踏まえているとも、規制委が「世界最高水準」と誇る新基準を満たしているとも言い難い。
 安全性の追求よりも、経済性のために再稼働を急ぐ国、電力会社の変わらない姿勢が目立つ。
 規制委は、近くの三つの断層の連動による地震を考慮して、揺れの強さや津波の高さを見直すよう、関電側に要求した。
 安全にまさるものなど、あってはならない-。福島事故最大の教訓だ。福島事故の教訓を受けて誕生した規制委は、その教訓を常に意識して、新基準を運用すべきである。
 大飯原発3、4号機をどうするか。その結果に規制委と新基準への信頼性、そしてこの国の安全と持続可能な未来がかかっている。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130422/trl13042203110000-n1.htmより、
産経新聞【主張】大飯原発 運転停止の却下は当然だ
2013.4.22 03:10 (1/2ページ)

 ようやく良識に接した思いである。
 関西電力大飯原子力発電所(福井県おおい町)3、4号機の運転差し止めを求めた地元住民らの仮処分申請が、大阪地裁で却下された。
 原発を動かさないための理由付けばかりが探し求められている風潮の中で、司法が示した健全な判断として歓迎したい。
 大飯原発の3、4号機は、国内で唯一、稼働している施設である。両機は民主党政権下の昨年7月、暫定的な安全基準に適合しているとして再稼働が認められた。昨夏以降の電力危機の克服に貢献し、現在も運転中だ。
 裁判では、若狭湾などにある3つの断層が連動した場合の地震動により、原子炉への制御棒の挿入に遅れが生じて重大事故になるかどうかなどが争われた。
 地裁は、両機について「合理性が認められる安全上の基準を満たしている」として、住民側の主張を退けたのだ。
 今回の地裁判断が、大飯原発敷地内の「F-6破砕帯」という地層のずれについて触れていることに注目したい。
 この地層のずれは、原子力規制委員会が昨秋から現地調査をしているが、専門家の間で活断層説と地滑り説が対立し、結論が出ないままとなっている。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130422/trl13042203110000-n2.htmより、
2013.4.22 03:10 (2/2ページ)
 地裁は、「地層のずれは地滑りによる可能性が高く(中略)断層運動によるものと認めるには足りない」と明快に断じた。
 ゼロリスクに固執して、活断層の有無のみにこだわり続ける規制委の姿勢を批判するかのような響きがある。規制委には、科学と工学の双方に立脚した、現実的な安全性の追求を望みたい。
 福島事故以来、国内には原発を極度に危険視し、全面否定する空気が満ちている。だが、いつまでも後ろ向きの姿勢でよいのだろうか。原発が止まっているために、二酸化炭素の排出量は再び増加し、液化天然ガスの輸入で国富の流出が止まらない。
 この裁判とは別に関電は大飯3、4号機を9月の定期検査まで動かせるようにするため、7月施行の新規制基準に適合させる旨の報告書を規制委に提出した。
 規制委は先月、両機の夏場の運転を受け入れる方針を表明している。今回の地裁の判断を、自らの背中を押す声として受け止めてもらいたい。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2012年12月21日(金)付
大飯原発判決―定期検査は何のためか

 関西電力の大飯原発3、4号機はこの夏、暫定的な安全基準で再稼働した。
 福島第一原発での事故の教訓を踏まえた安全基準ができない段階での運転再開はおかしいと、再稼働手続きの取り消しを大阪、京都、滋賀3府県の住民が訴えたが、大阪地裁は門前払いにした。
 野田政権が再稼働を認めたのを受け、大飯原発は定期検査を終えて、本格稼働した。
 そこで住民側は、政府が交付した定期検査終了証の取り消しを求める行政訴訟をおこした。
 だが、終了証がなくても原子炉を動かせる仕組みになっており、地裁は行政訴訟の対象ではないとの判断を示したのだ。
 定期検査は電気事業法に基づく技術基準に適合するかどうかを調べる。13カ月に一度の実施が義務づけられている。原子炉本体から発電機の部品にいたるまで、数万にわたる項目を点検する。再稼働の前、大飯原発は定期検査に入っていた。
 裁判で国側は、安全問題に深入りせず、こう主張した。
 定期検査では、機器などの点検を済ませたあと、原子炉を再起動して安全を確認する「調整運転」に入る。その後、終了証が交付され、出力をあげて「営業運転」に移る。
 「調整運転」でも、終了証交付後の「営業運転」と同じように電力供給できる。終了証が再稼働のゴーサインではない。
 そもそも定期検査には、原子炉の初運転前の検査のように安全性を確認して「合格」とする概念はなく、終了証は検査が終わったことの通知にすぎない。
 判決はこうした主張を認めた形だ。なんとも釈然としない判断だが、はからずもこの裁判で、安全神話に立脚した電力会社頼みの定期検査であることが浮きぼりになった。
 定期検査は電力会社が主体で、国は検査内容に不備がないかを点検する仕組みだ。
 機器類の点検が終われば原子炉を再起動でき、検査終了証は実は名ばかりだ。
 国はこんな再稼働手続きでも、福島第一原発事故を経験した私たち国民に、安全だと胸をはるのだろうか。
 原子力規制委員会は、新しい安全基準を来年7月ごろにまとめる。
 新基準に基づいて再稼働の審査に入る方針だが、定期検査での安全確認の仕組みの改革も不可欠だろう。
 安全点検がほとんど事業者まかせの態勢では、新基準ができても、とても安心できるものではない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20121125k0000m070081000c.htmlより、
社説:大飯原発の断層 運転止めて調査が筋だ
毎日新聞 2012年11月25日 02時30分

 敷地内に活断層はあるのか、ないのか。白黒の決着がつかないまま、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の稼働が続いている。
 原子力規制委員会は、関電に追加調査を指示し、その結果を踏まえて稼働の是非を判断する方針だが、活断層が動くことがあれば重大な事故につながりかねない。追加調査を進めるとしても、運転を止めてから行うのが筋だろう。規制委は稼働停止を関電に要請すべきだ。
 島崎邦彦・委員長代理と関係学会から推薦された専門家4人で作る規制委の調査団は今月上旬、現地調査を行い、2度の評価会合を開いた。
 現地調査では、敷地北端の調査溝(トレンチ)から地層のずれが見つかった。関電は地滑りが原因だと主張した。調査団も、活断層なのか地滑りなのかで意見が分かれたが、活断層の可能性を否定する専門家はいなかった。現行の原発耐震設計審査指針が「活断層」とする「12万〜13万年前以降」に動いた点については意見が一致した。現時点では「ずれ」が活断層である疑いは否定できないことになる。
 だが、規制委の田中俊一委員長は「何の根拠もなしにこういったものを簡単に判断できるほど世の中は甘くはない」と語り、全国で唯一稼働中の大飯原発の停止を、直ちに求めることを否定した。調査前に田中委員長は「濃いグレーの場合もそれなりの判断をする」と話していたが、どの段階から濃いグレーになるのかもはっきりしない。規制委との意見交換会に出席した有識者から、停止を求める声が出たのは当然だ。
 そもそも大飯原発3、4号機は、政府が暫定的にまとめた安全基準に従って7月に再稼働された。事故時の対策拠点となる免震棟建設など時間がかかる対策は後回しで、地域防災計画の見直しもできていない。活断層の現地調査も、本来なら再稼働前に実施すべきだった。
 東日本大震災をきっかけとした原発周辺の断層再評価作業の過程で、活断層が見逃されていた可能性のある原発が相次いで浮上している。規制委は福井県の日本原子力発電敦賀原発など5施設も現地調査する。見逃しの背景に、電力会社と規制当局のもたれ合いがなかったかも、あわせて検証を進める必要がある。
 島崎委員長代理は大飯原発の追加調査について「データがきちんとそろえば一致した結論に至る」と言うが、他の原発の調査を含め、活断層の存在が否定できないケースも出て来るはずだ。その際に、最優先されなければならないのが、国民の安全だ。規制委は、「グレー」判定にとどまる原発に対しても、稼働停止や廃炉を求めていくべきである。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1より、
朝日新聞 社説 2012年11月11日(日)付
大飯と安全―規制委の信が問われる

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)の敷地内の断層が活断層かどうかを調べるため、原子力規制委員会の調査チームは新たに3カ所で調査をする。
 うち1カ所は東西に最大150メートルずつ掘る大規模なものだ。活断層の疑いが指摘される「F―6断層」の位置を確かめるためで、年内に調査を終えることは難しくなった。
 信頼できるリスク評価のために、科学的データを集めるのは妥当な判断だ。
 だが、新たに掘る南側の敷地は原子炉建屋に近い。調査のための車両や作業員が往来する。作業車や機材が事故時の避難路をさえぎる恐れもある。
 こうした懸念を考えると、追加調査はやはり、原発を止めてからにすべきだ。
 F―6断層は2号機と3号機の間を通っており、真上には重要施設の非常用取水路がある。
 規制委には、活断層という評価が出た場合、行政指導で原発事業者に停止を要請する権限がある。
 活断層の疑いを抱えたまま、原発を稼働させつつ、何カ月も大規模調査を続けることが、安全に配慮した判断と言えるだろうか。
 暫定的な安全判断で再稼働した大飯原発は、需要ピークが過ぎた秋に停止するのが筋でもある。停止要請の権限を予防的に行使すべきだ。
 そもそも今回の調査は、関電の提出データが不十分だったことが発端となった。だが、始動したばかりの規制委は、安全関連のデータの多くを電力会社に頼らざるを得ないのが現状である。今後の追加調査も関電の作業に頼るところが大きい。
 運転継続を望む関電のペースで調査が進むようでは、国民の信頼は得られない。
 規制委は先日来、原発で重大事故が起きた場合の放射性物質の拡散予測で、電力会社のデータにもとづく図に誤りがあり、訂正を繰り返した。再度、総点検するという。
 安全にかかわるところは、電力会社や「原子力ムラ」と明確に一線を画し、信頼感を高めていかなければならない。
 同時に、安全に関する情報を独自に検証できる体制を早急につくることが求められている。なれ合いとの批判を浴びるようでは、原子力安全・保安院の時代に逆戻りしかねない。
 事故の発生を常に想定し、専門的知見にもとづき中立公正な立場で独立して職権を行使する――。発足時の理念どおりの仕事を貫けるのか。大飯の断層調査がその試金石となる。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012110700745より、
関電に追加調査指示=結論先送り、長期化も-大飯原発の断層問題・規制委

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)の敷地内にある岩盤の亀裂(破砕帯)に活断層の疑いが指摘されている問題で、原子力規制委員会の専門家調査団は7日、東京都内で2回目の評価会合を開いた。破砕帯が活断層かどうか結論は出ず、調査団メンバーで規制委の島崎邦彦委員長代理は、関電に追加で試掘溝を掘るなどの調査を指示。メンバーが再び現地調査を行うことも決めた。
 島崎氏は「限られたデータで議論するから決着がつかない。重要なポイントが出た時点でまた会合を持ちたい」と述べた。
 追加調査は(1)敷地北側の試掘溝で見つかった問題の「F-6破砕帯」とみられる亀裂周辺を掘り、活断層か地滑りかの証拠を探す(2)この破砕帯に沿って南方向に掘り進み、どこまで続いているか確認する(3)原子炉建屋の約200メートル南に試掘溝を掘り、F-6破砕帯の正確な位置を確認する-の3点。事務局の原子力規制庁は(1)(2)の工事期間を計1~2カ月としているが、見通しは不透明だ。
 関電の過去の調査が不十分なため、F-6破砕帯は位置がはっきりしない。(1)(2)の調査で活断層の疑いが否定された場合でも、原子炉建屋により近い(3)の調査で破砕帯の位置を確定させ、影響があるかどうか調べる。
 7日の会合には関電の担当者が出席し、敷地北側の破砕帯について「地滑りの可能性が高い」と説明した。専門家からは「苦しい説明だ」との指摘も出たが、活断層の確証も得られなかった。
 メンバーで、早くから危険性を指摘してきた渡辺満久東洋大教授は、活断層の可能性が否定できない点では調査団の5人全員が一致しているとして、原発の運転を停止した上で調査するよう求めたが、島崎氏は応じなかった。(2012/11/07-20:19)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121107/k10013324531000.htmlより、
大飯原発の“断層”結論出ず
11月7日 20時8分

国内で唯一運転している福井県の大飯原子力発電所の断層が、活断層かどうかを評価する国の原子力規制委員会の専門家会議は、7日改めて議論しましたが結論は出ませんでした。
専門家会議は関西電力に追加の調査を求め、判断するまでには時間がかかる見通しです。
国の原子力規制委員会の2回目の会議には、島崎邦彦委員と専門家の合わせて5人が参加し、大飯原発の敷地を走る「F-6破砕帯」という断層が活断層かどうかや、今月2日の現地調査で見つかった地層のずれが「活断層」か「地滑り」かについて議論しました。
7日の会議では、まず関西電力の担当者が説明し、「F-6破砕帯はこれまでの想定より短く600メートルにとどまっていて活動性はない。また地層のずれは地滑りによるものだ」として、ずれや破砕帯は活断層ではないと主張しました。
これに対し専門家から「破砕帯の立体的なデータが不足している」「地層のずれの付近をさらに掘って調べるべきだ」といった意見が相次ぎ、活断層について結論が出ませんでした。
規制委員会の島崎委員は「非常に限られたデータを基に議論しているので、原子炉の近くで地面を掘るトレンチ調査を改めて行ったうえで、誰が見ても『そうである』という形で決着したい」と述べました。
規制委員会は関西電力に対し前回、議論が集中した敷地北側の「ずれ」の周辺などを掘ることや、建設前にF-6破砕帯を確認した掘削場所の南側を300メートル程度掘るよう指示し、必要に応じて専門家の現地調査を改めて行うということですこのほか会議では、島崎委員が再調査を指示する考えを明らかにしたことについて東洋大学の渡辺満久教授が「大飯原発は運転中でスピード感を持って判断することが使命で、悠長なことを言っている場合ではない」と述べ、調査の進め方に異議を唱える場面もありました。
規制委員会は、活断層だと判断した場合、大飯原発の運転停止を求める考えですが、次回の会議は追加の調査で重要な成果が得られてから行われることになっていて、専門家が判断するまでには時間がかかる見通しです。
会議のあとの記者会見で、原子力規制委員会の島崎邦彦委員は今後の調査の進め方について、「どこまで掘り進めれば判断できるかは現段階では言えないが、『これだったらこうだ』という段階に至れば、当然判断したい。状況によっては急きょ会合を開いて判断することもあり得る」と話しました。
一方で「大飯原発を止めなくても安全上問題はないか」という質問に対し島崎委員は「『完全に安全』ということはこの世にありえないので、どの程度で判断するかは難しい問題だ。『止める、止めない』はきょうの会合の議題ではない」と述べて明言しませんでした。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121107/k10013321661000.htmlより、
大飯原発“活断層は慎重に議論を”
11月7日 17時36分

国内で唯一運転している福井県にある大飯原子力発電所の断層が、活断層かどうか評価するための専門家会議の議論について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、7日の記者会見で「複数の委員からも調査が不十分だと言われている。明快な説明があったわけでなく、今後、判断ができるように十分に科学的な議論をしていただきたい」と述べ、議論は慎重に行うべきだという考えを示しました。
この中で田中委員長は、追加調査の可能性について「島崎委員からも発言があったので、必要があればやっていただきたい」と述べるとともに、統一的な結論に至らなかった場合については、「全員が一致して結論を出していただければ迷うところは少なくなるが、専門家の間で判断が割れた場合でもどういう理由に基づいた判断なのか最低限きちんと示してほしい」と述べました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012110701001648.htmlより、
大飯原発、活断層の結論出ず 規制委評価会合、再調査へ
2012年11月7日 18時42分

 関西電力大飯原発(福井県)の敷地内にある「F―6断層(破砕帯)」が活断層かどうかを議論する原子力規制委員会の2回目の評価会合が7日開かれた。会合では活断層との結論には至らず、新たに試掘溝を掘るなどさらに調査を進めることを決めた。
 規制委の島崎邦彦委員長代理と4人の専門家による現地調査団は2日に大飯原発を調査。4日に開かれた前回の評価会合では、敷地北側の海沿いにある試掘溝で見つかった亀裂について、活断層の条件の一つとなる「13万~12万年前以降」のずれであるとの認識で一致したが、活断層か地滑りかで意見が分かれていた。(共同)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1より、
朝日新聞 社説 2012年11月6日(火)付
大飯と地震―運転停止し詳細調査を

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)の敷地内にある断層は、地面を大きくずらす危険な活断層なのか。
 原子力規制委員会が現地調査し、評価会合を開いた。問題の断層「F―6」について二つの点が明らかになった。
 一つは断層が12万~13万年前以降にできたものであるという点だ。原発の耐震設計審査指針が活断層と判断する基準にあてはまる年代の断層であることで、委員の見解は一致した。
 もう一つは活断層であることを否定できないという点だ。委員からは地滑りによる断層ではないかとの意見も出た。検討は今後も続くが、現時点では活断層説を打ち消す証拠はない。
 関電は地層の年代や地質などから活断層ではないと主張してきた。だが、今回の調査でその主張は大きく揺らいでいる。
 原発の下で活断層が動けば、主要施設が損壊し、大事故につながる恐れもある。活断層の疑いがある以上、すみやかに大飯原発の運転を止めて、詳細な調査に入るのが妥当だろう。規制委は、関電に停止を指導すべきである。
 そもそも大飯原発は夏の需要のピークにあわせ、政府が暫定的な安全基準をつくって特例的に再稼働させた。本来なら、電力逼迫(ひっぱく)の心配が去った秋には停止すべきだったものだ。
 活断層問題が浮上したのは、東日本大震災の後、旧原子力安全・保安院が過去の資料を精査した結果、安全性を疑わせるデータが次々と出てきたからだ。電力会社の甘い想定や旧保安院の審査のあり方の反省の上に、今回の調査があることを忘れてはならない。
 委員からはわずか1日の現地調査では結論を出せないとして、長期的な再調査を求める声もあがる。もちろん、拙速に結論を急いではいけない。
 だが、学術的確証を得られるまで調査して結論が先送りされるのでは、不安な状態が続く。目の前にあるのは、原発直下の断層の危険性について判断しなければならない重い現実だ。
 委員の中には公開の場では議論しづらいとの声もあるが、規制委の会合の公開は大原則だ。安全最優先の基本から堂々と議論し、決めることで規制委の信頼確保につながる。
 一定の調査と検討の後もなお、意見が割れることもありうる。その場合、安全側に配慮して「黒」とすべきである。事故が起きた時の影響の重大性を考えれば、それが当然の判断だろう。規制委には、その一線を譲らないでもらいたい。

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