「7・21」参院選 野党は争点提示を急げ

http://mainichi.jp/opinion/news/20130529k0000m070111000c.htmlより、
社説:「7・21」参院選 野党は争点提示を急げ
毎日新聞 2013年05月29日 02時32分

 今夏の参院選が7月4日公示、21日投開票となる日程が固まった。与党が今通常国会の会期を延長しない方針を決めたためだ。
 安倍内閣の中間評価となる今年最大の政治決戦ではあるが、このままでは争点がはっきりせず、有権者の選挙離れを招く懸念すらある。とりわけ野党は安倍内閣との対立軸の提示を急がねばならない。
 衆参両院は与野党勢力が逆転している。自公両党が改選121議席のうち63議席以上を獲得し、ねじれ状態を解消できるかがポイントだ。
 与野党は公約取りまとめを急いでおり、自民党の憲法問題の扱いが注目されている。首相は改正手続きの要件を緩和する96条改正の先行処理に積極的だった。
 ところが各種世論調査で反対意見が賛成を上回っているためか、自民党公約では先行改正についてはふれず、他の項目と併せて記す方向という。国会での発議要件を大幅に緩和する自民党案は立憲主義の観点からも問題がある。何のための96条改正なのかも含め、再点検を迫られているのではないか。
 米軍普天間飛行場の移設問題をめぐっては自民党沖縄県連が地域版公約に県外移設方針の明記を検討している。辺野古沖への移設に固執している政府方針のほころびを露呈したと言えよう。
 自民党以上に戦略の組み立てを迫られるのは野党である。
 日本維新の会とみんなの党は選挙協力協議を進めてきたが、維新の会の橋下徹共同代表の従軍慰安婦問題をめぐる一連の発言などを理由にみんなの党側が解消を通告した。構造改革路線では一致する両党だが現憲法への評価など理念の差が目立ってきただけに、やむを得まい。
 一方で民主党とみんなの党はなお選挙協力を探るなど、野党の共闘はまだら模様である。確かに多くの選挙区で自民党が分厚い支持基盤を持つ1人区で対抗するには、選挙協力による共倒れ防止が現実的な戦術なのかもしれない。
 だが、肝心の何を争点に与党に向かうのかというイメージが今のところ浮かんでこない。安倍内閣が進める経済政策にしても、大規模な金融緩和政策をめぐる民主、みんな両党の姿勢は大きく異なる。「道州制」など制度改革へのスタンスも一致しているとは言えまい。
 政権の枠組みを決する衆院選に比べ、参院選はどの政策に照準を絞るか、野党の占める役割が実際は大きい。インターネットによる選挙運動が参院選から解禁され、社会保障の全体像、エネルギー政策など問うべきテーマは多いはずだ。決して「冷めた夏」になど、してはならない。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中