いかなる学問を創り出し、広めるのか 中西治氏

http://www.igcpeace.org/より、
2013年5月30日
いかなる学問を創り出し、広めるのか
中西 治 (19時34分)

私は子供の頃から歴史が好きであった。第二次大戦後、平和の思想、戦争反対の思想として共産主義に関心を持ち、大学でソヴェト研究を始めた。大学院で国際関係論を専攻し、とくに、ソヴェトと米国の関係を研究した。その後、大学で国際関係論を教え、大学院で国際社会論の研究指導をおこなった。

国際関係論は日本では第二次大戦後の新しい学問であった。それは一国の平和ではなく、世界の平和をめざした。それまでの国際政治学が国家間の関係を中心に論じたのに対して、国際関係論は国際関係を地理的関係、人種・民族関係、宗教的関係、経済関係、政治関係、文化関係、人間関係など多面的・総合的に研究した。それは新しい総合科学であった。地域研究において大きな成果を挙げた。

国際関係論が発展するとともに、研究が細分化され、緻密化されたが、大きな観点が失われ始めた。代わって登場したのが、ユニバーサル・ヒストリーのような「大きな歴史(ビッグ・ヒストリー)」である。それは137億年前のビッグバンによる宇宙の誕生から今日まで、さらに、地球の消滅、太陽の消滅、宇宙の消滅までを視野に入れた壮大な学問である。

私は1986年12月30日、満54歳の誕生日に国際地球宇宙平和研究所を設立した。地球の戦争が宇宙に拡大するのを阻止し、地球と宇宙の平和を確立することを目標とした。この研究所は2001年12月15日に特定非営利活動法人となり、2002年5月2日に特定非営利活動法人地球宇宙平和研究所として正式に発足した。2010年4月18日、この研究所の中にユニバーサル・ユニバーシティ・インターネットが設置され、これが2012年4月29日にユニバーサル・ユニバーシティーに改組され、同年6月10日に正式に開校した。

こうして地球一体化(グローバリゼーション)が急速に進み、宇宙一体化(コスモナイゼーション)が始まった21世紀にふさわしい新しい学問を創り出し、広めるための研究・教育組織ができた。特定非営利活動法人地球宇宙平和研究所の当面の課題は、研究と教育の質を高め、独創的な新しい業績を発表し、優れた人材を世に送り出すことである。

この間、私は2010年6月20日に脳梗塞を発症し、同年10月22日に妻を亡くした。2011年3月31日に妻に贈る書『ロシア革命・中国革命・9.11ーー宇宙地球史の中の20-21世紀ーー』を上梓した。これはユニバーサル・ヒストリーについての私の最初の書である。さらに2012年10月16日に株式会社中西節子記念会を設立し、2013年4月1日に同会内に宇宙大学と出版部を設けた。この会の目的は宇宙・地球・生命・人間の歴史を老若男女すべての人に普及し、人間が互いに助け合う組織を作ることである。

私は発病以来、名古屋と岐阜、中国の武漢と上海、九州、沖縄、四国などを旅した。私はこれらの土地とそこに住む人々に接し、自然の偉大さと人間の情を深く感じ、改めて、人間とは何か、新しく創り出さなければらない学問はいかなるものであるべきかを考えている。2013年6月9日から19日まで久しぶりにロシアのモスクワとサンクトペテルブルグを訪れ、ソヴェト体制崩壊後20年ほどの間にロシア社会がどのように変わったのかを見、同僚と語り合いたいと思っている。

私が創り出し、広めたいと考えている学問は「宇宙学」である。それは宇宙誕生以来の歴史を顧み、その将来を展望し、その中で人間がいかに生きるべきであるかを考える学問である。それは宇宙と地球の平和を維持することをめざす学問である。それは数学、物理学、天文学、地質学、生物学、遺伝学などの自然科学、哲学、歴史学、言語学、文学、芸術学などの人文科学、経済学、政治学、社会学などの社会科学などの総合科学である。それはいちじるしく発展した科学技術に対応する新しい高度な総合科学である。それは知恵と知識のギャップを埋めようとする学問である。

私の念頭につねにあるのは、私たちの研究所が設立100周年を迎える2101年12月15日に地球社会はどのようになっているのか、その中で私たちの研究所はどのような役割を果たしているのか、である。

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