福島第1原発 汚染水漏れ「無責任すぎないか」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130823/dst13082303170001-n1.htmより、
産経新聞【主張】汚染水漏出 レベル評価よりも対策だ
2013.8.23 03:17

 またもや深刻な汚染水漏れである。
 東京電力の福島第1原子力発電所の敷地内に設置されている地上の貯蔵タンクから高濃度の放射能汚染水が漏出した。
 その量は約300トンと推定されている。この汚染水の一部が排水溝を通って外洋に流出した可能性もあるという。
 汚染水問題でこれ以上、対応の遅れが続けば、第1原発の事故処理は根本から破綻しかねない。
 もはや事態は、東電の取り組みだけで解決できる段階ではなくなっている。政府が前面に出て、増え続ける汚染水問題の解決に当たらなければならない。
 原子力規制委員会に期待されているのは、評論家的な発言ではなく、汚染拡大防止の実効的な知恵の提案だ。世界から日本の政治の危機管理能力が注視されている。この現状認識が必要だ。
 今回は、ボルトで結合した急造の貯蔵タンクから漏れた。22日の総点検で漏れが疑われる同型のタンクが見つかったことから、監視体制の強化が急がれる。
 また、準備が整っていながら実行に移せない状態が続いている未汚染地下水の海への放出も必須の対応だ。原発の地階には、山側からの地下水が流れ込み、元からある汚染水と混ざって総量を連日400トンずつ増やしている。
 この地下水を原発の上流側の井戸からくみ上げて、海に流せば改善されるにもかかわらず、漁業関係者の理解が得られていない。
 安倍晋三首相は7日に汚染水問題への対応強化を表明したが、来年度予算での国費投入だけでは不十分だ。喫緊の課題は漁民の説得である。一日も早い地下水のバイパス放出が必要だ。なぜ、首相は自らその説明をしないのか。
 次には、トラブルで点検中の多核種除去装置「ALPS」の稼働促進だ。東電には9月末の補修完了目標を達成してもらいたい。汚染水から、ほとんどの放射性物質を取り除けるこの装置が動けば、事態は大きく改善に向かう。
 重要なのは、汚染水と放射能の減量に直結する対策から順に、迅速かつ確実に実施することだ。タンクの増設には限界がある。再び同種の事故も起こり得る。
 規制委も汚染水漏れの事故レベルの評定などに時間を費やしている暇はないはずだ。福島事故は汚染水との闘いである。それを忘れると勝ち目はない。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO58826410T20C13A8EA1000/より、
日経新聞 社説 国が前に出て汚染水漏れ事故の収拾急げ
2013/8/23付

 東京電力・福島第1原子力発電所の敷地内にあるタンクから、300トンの汚染水が漏れる事故が起きた。原子力規制委員会は国際的な事故尺度「レベル3(重大な異常事象)」に当たるとし、東電は汚染水が外洋に流れ出た可能性があると認めた。
 大量の汚染水漏れは、福島原発事故がまだ続いていることを示した。憂慮すべき事態である。東電の対応が後手に回り、情報開示の混乱も問題を深刻化させた。国がもっと前に出て事態の収拾と再発防止にあたるべきだ。
 福島原発では山側から海へ日量1千トンの地下水が流れている。うち約400トンが原子炉建屋に流入し、高濃度の放射性物質で汚染される。これを約1千基のタンクに貯蔵しているが、その1つから大量の汚染水が漏れた。
 想定外の事故ではない。日々増える汚染水をためるため、タンクの多くが急ごしらえだ。事故が起きたタンクも鋼製の胴体をボルトで止め、溶接を省いている。汚染水漏れは当然予期すべきで、なぜ大量に漏れ、対応が遅れたか、規制委は原因究明を急いでほしい。
 再発防止へすぐに手を打つべきは、漏れたタンクと同型の約350基の監視・点検だ。汚染水漏れは過去にも4回あり、最大でも10リットルの段階で見つけて拡大を止めた。巡回要員を増やして監視を強め、タンクごとに水位計を付けて検知すれば、大量の漏れは回避できる。規制委や関係省庁が連携し、対策を指揮する体制が要る。
 敷地内にこれからタンクを増設する余地は乏しい。東電は汚染水から放射性物質を除去する装置を稼働させ、頑丈な溶接式タンクに建て替えて汚染水を移す計画だが、これらもできる限り早く着手すべきだ。
 これらの対策に必要な資金や人員を東電が確保できないのであれば、国が支援するのはやむを得ない。高濃度の汚染水が海に流出しているとなると、日本の国際的な信用にも悪影響を及ぼしかねない。政府は来年度予算で汚染水の流出を防ぐ遮水壁づくりを計画しているが、対策は急を要する。
 東電が実質的に国有化されたとはいえ、事故対策にやみくもに国費を投じることには、批判もあるだろう。事故当事者として東電の責任を明確にしたうえで、原子力損害賠償支援機構を通じた東電支援のあり方自体、見直しが避けられない。

http://mainichi.jp/select/news/20130822k0000e040139000c.htmlより、
福島第1:汚染水、直接流出か 海へ推計30兆ベクレル
毎日新聞 2013年(最終更新 08月22日 13時16分)

 東京電力福島第1原発で地下水を通じて放射性汚染水が海へ流出している問題で、東電は21日、2、3号機のトレンチ(配管などが通る地下トンネル)に事故直後にたまった高濃度汚染水が、海に直接漏れている可能性が高いと発表した。これまで海に漏れた放射性物質の総量は、ストロンチウム90で最大10兆ベクレル、セシウム137で同20兆ベクレルと推計した。
 合計すると最大30兆ベクレルとなり、通常運転時の年間海洋放出基準(年間2200億ベクレル)の100倍を超える。東電が、事故直後の2011年5月から漏れ続けていると仮定し、原発の港湾内の放射性物質の濃度から試算した。
 東電はこれまで、汚染された地下水が流出していると説明してきた。しかし、汚染地下水だけではこれほど大量の放射性物質は説明が付かず、2、3号機のトレンチにたまった高濃度汚染水が、底部の砕石層などを通じて直接、海に漏れ出ていると推定している。
 東電は、流出源となっているトレンチ内の高濃度汚染水をポンプで吸い上げ、水処理施設を経由させてセシウムなどの放射性物質を除去することを計画している。処理した後は陸上でタンクで保管するという。
 東電は今月2日、トリチウム(三重水素)が地下水に混じって最大40兆ベクレル海へ流出したとの試算を公表している。【岡田英】

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013082290070949.htmlより、
タンク汚染水漏れ 堰の排水弁すべて開放 海に流出可能性大
2013年8月22日 07時09分

 東京電力福島第一原発のタンクから三百トンの汚染水が漏れた問題で、東電は、ほとんどのタンク群の周りに水を食い止めるコンクリート製の堰(せき)を設けたのに排水弁をすべて開けていたことが分かった。今回の漏出事故では、大量の汚染水が排水弁から堰の外に漏れ、土のうを越え、近くの排水溝から海に汚染が広がった可能性が高い。
 汚染水漏れが起きたタンク群には、二十六基のタンクがあり、これを囲む堰の二十四カ所に弁が設置されている。東電は、汚染水が漏れても広がらないよう堰を設けたが、堰内に雨水がたまると汚染水漏れが発見しにくくなるとして、弁を開いたままにして雨水が抜けるようにしていた。
 しかし、弁が開いていたことで、漏れた汚染水は簡単に堰の外に出た。外部には土のうが積んであったが、土に染み込むなどしてその外側に漏れ出した。
 二十一日には、問題のタンク群から排水溝に向かって水が流れた跡が見つかったほか、排水溝内でも汚染水が土砂とともに流れた跡が見つかった。放射線量も毎時六ミリシーベルトと高かった。排水溝は海に直結していることから、汚染水が海に流れた可能性は低いとしていた東電も、海洋汚染があることを前提に対応していく考えを示した。
 排水弁が閉まり、コンクリート堰内に汚染水がたまる運用をしていれば、三百トンのうち半分以上は堰内にとどまった上、水が漏れているのを早期に発見できた可能性が高い。
 原子力規制委員会は今回の事故を国際的な評価尺度で上から五番目のレベル3と評価することを検討しているが、その大きな理由として「安全防護層が残されていない」ことを挙げている。二十一日夜に開かれた汚染水対策を検討する同委の作業部会で、更田豊志(ふけたとよし)委員は、弁が開いていたことに関し、「何のための堰なのか。たまった水が雨水だと確認できてから弁を開けるのが、まっとうなやり方だ」と厳しく批判した。(東京新聞)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年 8月 22 日(木)付
汚染水漏れ―首相先頭に危機管理を

 福島第一原発で、新たな事故が起きた。放射性物質で高濃度に汚染された水が、保管タンクから300トンも漏れたのだ。
 原子力規制委員会はきのう、8段階の国際基準に当てはめると上から5番目の「レベル3」(重大な異常事象)に相当すると発表した。
 隔離していた放射性物質を大量に環境中に逃した事態は文字どおり重大である。海外からの懸念の声も高まっている。
 周辺の安全だけでなく、日本の信用にかかわる危機であり、安倍首相は早急な対応でリーダーシップを発揮すべきだ。
 福島での原発事故は86年のチェルノブイリ原発事故と並び、国際基準で最も重大な「レベル7」(深刻な事故)だ。
 レベル7の事故自体が収束にほど遠く、今も放射性物質による環境汚染が続いている。
 その事故対策の過程で生じたタンクからの汚染水漏れを、改めて「レベル3」と判定することに異論もあるようだ。
 しかし、新たな事故と位置づけることで、「なぜ防げなかったのか」という重要な問いに向き合うべきだ。
 汚染水が漏れたタンクは、約1千基のうち約350基を占める簡易型で、耐用年数も5年しかない。漏れる危険性は当初から指摘されてきた。
 大量漏出が起きたのは、汚染水対策が東京電力任せにされ、その場しのぎの不十分な対策が繰り返された結果だ。
 汚染水問題は、安倍首相が今月7日の原子力災害対策本部で「東電任せでなく国としてしっかり対策を講じる」と述べて、ようやく省庁間に連携の動きが出てきたと関係者は語る。
 汚染水対策は従来、原災本部の下の廃炉対策推進会議で、東電と経済産業省中心にまとめられてきた。それが裏目に出た。
 現状の把握や国内外への説明、対策での国際連携、必要な資金投入など、省庁の壁を越えて政府が総力で迅速に取り組むべきことばかりだ。首相の指導力が問われる局面である。
 事故関係の情報は原災本部の内閣危機管理監の下に集約して共有と調整を図るなど、政府として原発事故発生時に準じた態勢を組んではどうか。
 東電任せの枠組みを認め、一歩引いた監督にとどまりがちだった規制委にも責任がある。
 楽観に傾かず、冷徹に最悪を想定するのが役目である。漏水を防ぐ複数の代替策を準備させたり、環境汚染の徹底監視に乗り出したり、内外の最新知見を積極的に取り入れた対策の具体化をただちに進めてほしい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013082202000152.htmlより、
東京新聞【社説】レベル3相当 新しい事故に等しい
2013年8月22日

 たかが水漏れと侮っていたのだろうか。レベル3。大事故に重なる大事故と言っていい。福島第一原発内で大量の高濃度汚染水が漏れていた。止められる見込みもついていない。国は無責任すぎないか。
 これは新しい事故である。
 それも、ただの事故ではない。原子力規制委員会は、国際的な尺度(INES)に合わせたこの事故の重大性の暫定評価をレベル1からレベル3まで引き上げる。
 レベル3は「重大な異常事象」と定義され、レベル4以上が「事故」ということになっている。
 しかし、一般の常識に照らせばそれは重大な事故であり、人災ではないのだろうか。
 レベル7の「深刻な事故」に分類される福島原発は、収束に向かうどころか、大事故の上に大事故を日常的に重ねている状態だ。
 これでは漁師たちだけでなく、周辺住民もたまらない。
 汚染水漏れを起こしたとみられるタンクは、二年前から応急的に導入された「フランジ型」と呼ばれるタイプである。
 鋼鉄の板をつなぎ合わせてボルトで留めたもの。つなぎ目はゴムパッキンで埋めてある。水漏れの危険があることは素人にも分かる。近づくだけで人の命が危険になるような、高濃度汚染水の保管場所とは思えない。二十五メートルプール一杯分もの水漏れを見逃していたずさんな管理体制のこともある。そのうち、海へ流せばいいと、高をくくっていたのではないか。
 国際的な影響も出た。
 韓国のアシアナ航空は十月以降、ソウル-福島間のチャーター便の運航を止めるという。このままだと波紋はさまざまに広がりかねない。
 溶接型のタンクを一基造るのに数カ月かかるとか、周囲を凍土壁で囲むのに一~二年かかるとか、費用を負担するのは誰かとか、そんな悠長なことを言っている場合ではないはずだ。
 内外の不安に対してもっと真剣な危機感を持って対策を急いでもらいたい。レベル3の事故を何とかせねば、レベル7を収拾できるはずもない。
 国民の東電への不信は、さらに高まった。今や政府への不信も募りかねない。
 産・官・学の総力を挙げて地下水の流入箇所と流出場所を突き止め、ふさぐ努力をしてほしい。
 今この瞬間にもタンクから漏れ出ていくのは、この国の安全と信用なのである。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130822k0000m070099000c.htmlより、
社説:原発タンク漏れ 国の当事者意識足らぬ
毎日新聞 2013年08月22日 02時31分

 東京電力福島第1原発でまた、深刻な汚染水問題が発覚した。
 地上タンクから高濃度の放射性汚染水が推計約300トン漏れ出ていた。タンクからでは過去最大の汚染水漏れで、1カ月近く漏れに気づいていなかった可能性がある。事故は収束していないことを改めて示す事態だ。原子力規制委員会は、漏れを国際評価尺度でレベル3(重大な異常事象)とすることを検討中だ。
 汚染水問題で安倍晋三首相は「国として対策を講じていく」と述べたが、日々の事故対応は基本的に東電任せで、政府が前面に出ているとはいまだに言い難い。もっと当事者意識を持って対応してほしい。
 漏れが起きたのは、鋼製の板をボルトでつなぎ合わせた円筒型タンク(使用容量1000トン)だ。原子炉を冷却した水から、放射性セシウムを除去した汚染水が入っていた。
 福島第1原発には汚染水の貯蔵タンクが約1000基ある。うち約350基がボルト式で、残りは接合部を溶接したタイプだ。ボルト式は組み立て工期が短いが、継ぎ目から水が漏れやすい。これまでもボルト式タンクで漏れが4件起きた。そもそも今回の漏えい箇所はまだ分かっていない。今後も漏れる恐れがある。
 東電はボルト式タンクを緊急点検し、パトロールも1日2回から約3時間ごとに増やすという。漏れの原因や発見が遅れた理由を検証し、監視・点検体制の抜本的な見直しを図る必要がある。海への流出の有無や地下水への影響も、きちんと確認すべきだ。
 セシウムを除去した汚染水は、62種類の放射性物質を取り除く多核種除去装置「ALPS」で再度、処理される。しかし、試運転でトラブルが起き、停止したままだ。汚染水のリスクを下げるためにも、東電は装置の稼働を急いでほしい。
 東電は汚染水増加の原因となっている地下水流入を減らす緊急対策として、敷地山側に井戸を掘り、汚染される前の地下水をくみ上げて海に流す「地下水バイパス」を計画している。だが、風評被害への懸念などから地元の了解は得られていない。
 今年4月には汚染水の地下貯水槽で漏れが判明し、先月には高濃度の汚染水が地下水と混じって海へ流出していることが発覚した。海外の関心も高まっている。日本の国際的な信用を左右しかねない状況だ。
 規制委は汚染水の海洋への影響を監視する検討会を設けた。安全性を判断する前提となる客観的な分析を国内外に発信してほしい。地下水バイパスを実施するなら、汚染が生じた時の対応も含め、政府が責任を持って、地元自治体や国民への説明を尽くす以外に道はない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130822ddm003040112000c.htmlより、
クローズアップ2013:汚染水対策、赤信号 「最後のとりで」地上タンク漏れ 「経営最大の危機」
毎日新聞 2013年08月22日 東京朝刊

 東京電力福島第1原発で発生した地上タンクの高濃度汚染水漏れ事故。東電はタンクを増設して、増え続ける汚染水をためる「自転車操業」を続けてきたが、「最後のとりで」とされるタンクの安全性が揺らぎ、汚染水処理計画は崖っぷちに立たされた。原子力規制委員会は国際評価尺度(INES)のレベル3(重大な異常事象)に該当するとしたが、原発事故の長期化で、これまでの尺度では判断のつかない事態になっている。
 「経営の最大の危機。喫緊の最優先課題であると重く受け止め、対応したい」。東電の相沢善吾副社長は21日の記者会見で危機感をあらわにした。汚染水を保管する地上タンクから約300トンも漏えいしていたからだ。行き場のない汚染水をたくわえるタンクからの大量漏えいは、東電の汚染水の保管計画そのものに「赤信号」が点灯したことになる。

 ◇保管の汚染水、総量約43万トン
 汚染水は毎日、増え続けている。壊れた原子炉建屋に1日400トンの地下水が流れ込み、溶けた核燃料と接触しているためだ。これが、高濃度汚染水で、事故直後から発生している。高濃度汚染水を装置で浄化した比較的低濃度の汚染水もある。濃度の高低を問わず汚染水が外部に出ると、環境を汚染するため、東電は敷地内でタンクなどにためている。20日現在で総量は約43万トンに上る。
 東電は当初、建設に手間がかかる地上タンクに比べて一度に大量の水を保管できる地下貯水槽7基(容量計5万8000トン)を造った。ところが、今年4月に漏えいが見つかり、ためていた2万数千トンを急きょ増設した地上タンクへ移送。タンクの「余力」が一時、3600トンまで逼迫(ひっぱく)することが予測される事態に陥った。
 東電は62種類の放射性物質を取り除き、1日最大500トンの汚染水を処理できる浄化装置「ALPS(アルプス)」の本格稼働を目指している。また、東電は汚染水の発生を減らすため、建屋に流れ込む前の汚染されていない地下水をくみ上げ、海へ放出する「地下水バイパス」も計画した。今月7日には、安倍晋三首相が「東電に任せるのではなく、国として対策を講じる」と表明。建屋への流入を減らすため、周囲の土壌を凍らせて壁(凍土遮水壁)を造る工事に対し政府が財政支援に乗り出した。
 政府や東電は、こうした対策で汚染水の発生を抑えることができれば、2016年度までに地上タンクの容量を計約80万トンまでに増設するという現行計画で、汚染水保管問題に対処できると考えてきた。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130822ddm003040112000c2.htmlより、
 だが今年3月末に試運転を開始したALPSは、6月に設備に水漏れが見つかり、点検のため停止を余儀なくされている。それに加え、この装置では、放射性物質のトリチウム(三重水素)を技術的に分離できない。地下水バイパス計画も、風評被害を懸念する地元漁協の反発で実現していない。大規模な凍土遮水壁の実績は国際的にもなく、成否は不透明だ。今回問題となったタンクの寿命は5年で、次々と建て替えが迫られてくる。漏えいの原因は未解明で、すでに敷地に増設を重ねた大小1000基以上のタンクを点検するという新たな課題も加わった。
 規制委が21日夜に開いた作業部会では、出席者から「漏れがあったタンクと同じタイプのタンク内の水位計を配備すべきだ」という提案とともに、「タイプの異なるタンクに汚染水を移すべきだ」との指示が東電に出されたが、移すべきタンクを確保するのも容易ではない。
 規制委の田中俊一委員長は「海に捨てないと、タンクがどんどん増えて、コントロールできなくなることが怖い」と述べ、ALPSで処理後の水を海に放出することが必要だと強調する。しかし、その実現には地元の了解が不可欠となる。そのさなかで7月に発覚した汚染地下水の海洋流出や、「レベル3」の今回のタンク漏えいは、地元の理解へのハードルをより高くする。
 政府の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長(京都大名誉教授)は「抜本策を早急に講じなければ、福島第1原発はいつか破綻する」と警告するが、打開策は見えない。【鳥井真平、藤野基文】

 ◇国際尺度適用に限界
 INESは、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)をきっかけに、IAEAが92年導入した。レベル0(尺度以下)〜レベル7(深刻な事故)の8段階あり、政府は2011年4月、福島事故について、チェルノブイリ事故と並ぶレベル7と定めた。
 「福島事故では過去にもレベル0や1、2相当のトラブルが起こっている。しゃくし定規に決める必要はない」。規制委の田中俊一委員長は21日の記者会見で、福島原発での今後のトラブルにINESを適用しない考えを示した。
 規制委は14日、福島原発の廃炉を進めるため東電が提出した実施計画を認可。これまで事故後の緊急事態が続いていることを考慮して、正式な法令報告を求めていなかったが、廃炉計画認可を機に復活した。漏れが発覚した19日、法令に基づく初の報告を東電から受け、規制委は21日、レベル3に相当すると判断した。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130822ddm003040112000c3.htmlより、
 INESは正常な原子力施設で発生した事故を念頭にしており、福島のように放射性物質が漏れ続けるケースへの適用を想定していない。規制委は、福島原発で起きる今後のトラブルにINES評価を適用するのが妥当かどうかIAEAと協議を始めたが、従来の「物差し」では福島事故のレベルを評価しきれなくなってきた現実を示す。【中西拓司】

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013082101001924.htmlより、
ストロンチウム、基準の100倍 事故後2年間で流出
2013年8月22日 00時09分

 東京電力福島第1原発の建屋などにたまった汚染水が海に流出している問題で、東京電力は21日、事故後約2年間に海に流出した放射性ストロンチウムの量は最大で10兆ベクレルに上るとの試算結果を発表した。放射性セシウムは20兆ベクレルと算出。合わせると30兆ベクレルになり、保安規定に定められた通常運転時の海への年間放出基準値の約100倍に相当。
 東電は大量の汚染水がたまっているタービン建屋とつながるトレンチ(地下道)からの流出や、汚染された地下水の流出など複数のパターンを仮定したが、地下水流出などではこの放出量を説明できず、トレンチが主な漏えい経路と結論付けた。(共同)

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