1強下の野党 「与党の2倍働け」

http://mainichi.jp/opinion/news/20130824k0000m070131000c.htmlより、
社説:変わらぬ民主党 「多弱」に甘んじるな
毎日新聞 2013年08月24日 02時33分

 展望なき続投である。参院選で惨敗した民主党が全国幹事長会議を開いた。地方組織から海江田万里代表の引責退陣論が相次いだものの、党首にとどまることを了承した。
 どんな体制を敷いても党の立て直しが難しいとはいえ、トップが選挙結果の責任を取らないことは危機意識の不足を意味する。海江田氏の下で党改革や政策の集約を進め、安倍内閣に立ち向かえるか、現状でははなはだ疑問だ。今後、国会への対応次第では改めて進退が問われよう。
 党の手詰まり感を象徴するような会議の展開である。代表選の実施を求める声が出されながらも党全体を突き動かすようなパワーはなく、結局は「ゴタゴタや混乱を示すべきでない」との消極的な理由が大勢を占め海江田氏の続投を了承した。
 さきの衆院選、東京都議選、参院選と民主党が3連続で惨敗したことにはさまざまな要因が絡み、もちろん党首だけの責任ではない。だが、海江田氏がいくら党再建を訴えてもなぜ獲得17議席の参院選惨敗を喫しながら代表にとどまらなくてはならないか、説得力は乏しい。
 再建どころか、最近の党の様子をみると自民党優位の「1強多弱」構図に甘んじつつ、野党としての生き残りにきゅうきゅうとしているような印象すら感じてしまう。
 たとえば民主党では行き詰まりと並行し、支持団体である労組への依存の強まりが指摘されている。内向きな組織票頼みで国民との溝を広げたまま、弱体ながら海江田氏の体制が今後も継続する−−。そんな展開を見越して「(かつて同盟系労組が支持した)旧民社党のような中規模野党で満足しかねない状況だ」と危ぶむ声も党内からは聞かれる。
 がけっぷちに置かれ、求心力もおぼつかない。そんな状況を少しでも好転させるには近く行う役員人事で残された党の人材を最大限活用することにまずは心を砕くべきだ。
 安倍晋三首相が憲法解釈の変更に意欲を示す集団的自衛権の行使容認の問題や、ヤマ場にさしかかる環太平洋パートナーシップ協定(TPP)なども、当然ながら秋の臨時国会の召集までに基本線を固める必要がある。「アベノミクス」に対抗する政策づくりなど、そもそも参院選前に行うべきだった。早急に重点課題への対応を整理できないようでは、政権与党とまともな論戦すら成立しまい。
 海江田氏は会議で「安倍政権の暴走に歯止めをかけられるのは民主党しかいない」と強調してみせた。野党として対決姿勢をアピールするのはわかるが、民主党に問われるのは政権奪還の受け皿として再度名乗りをあげられるかどうかだ。「多弱」野党に安住してはならない。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201308/2013082200964より、
海江田体制、続投押し切る=険しい党再生の道-民主

 民主党の22日の全国幹事長・選挙責任者会議では、党の立て直しに向けて代表選実施を求める意見が複数出たが、執行部は「規約上、代表が欠けたときにしかできない」(大畠章宏幹事長)と突っぱねた。参院選惨敗を受けて党内に広がった海江田万里代表の責任論は、ひとまず沈静化するとみられるが、党の支持率は低迷したままで、海江田執行部の前途は険しい。
 「皆さんの声をかみしめて、危機感、使命感を新たにした」。参院選後、地方組織の意見を順次聴いて回った海江田氏は、22日の会議の冒頭でこう述べ、引き続き党を率いる決意を強調した。
 海江田氏は、会議に合わせて用意した文書「党改革の方向性」も読み上げ、2015年春の統一地方選を「最大の決戦」と位置付け、14年の党大会をめどに選挙体制の確立と地方組織立て直しを図るとした。党再生のスケジュールを具体的に示すことで、党の結束を図ろうとする思惑ものぞく。
 会議では、海江田代表の交代を念頭に「けじめ」を求める声の一方、「もう党の顔がどうこうじゃないところまで民主党は落ちている」と、消極的ながら続投論も出た。会議に先立ち、海江田氏が8月上旬から順次、地方組織の意見を聴取していたことも功を奏したとみられ、発言した20人のうち代表選を求めたのは5人程度にとどまった。
 会議後、出席者からは「全国幹事長会議ならぬ全国ガス抜き大会だ」(福島県連)との不満も漏れたが、会議は執行部の思惑通りに終わった。
 とはいえ、海江田氏が党を束ねていくのは容易でない。
 「党改革の方向性」で海江田氏は、安倍政権の重要課題である環太平洋連携協定(TPP)、エネルギー、集団的自衛権などについて、秋の臨時国会までに民主党の考え方をまとめる方針を示した。いずれも党内で意見が分かれるため、集約を避けてきた課題だ。
 海江田氏には党の弱点を振り払いたいとの思いがあるとみられるが、出席者の一人は「掛け声倒れにならなければいいが」と不安げに語った。(2013/08/22-21:53)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130822/k10013955661000.htmlより、
民主 TPPなど考え方明確に
8月22日 16時44分

民主党の海江田代表は全国幹事長会議で、安倍政権と対じしていくため、党内で意見が分かれているTPP=環太平洋パートナーシップ協定や集団的自衛権の行使を巡る問題などについて、遅くとも来年の通常国会までに党の考え方を明確にする方針を示しました。
民主党は、参議院選挙後、初めてとなる全国幹事長会議を党本部で開きました。
この中で、海江田代表は、今後の党運営に関連して「先の参議院選挙の結果を見るまでもなく、国民の信頼はまだまだ勝ち得ておらず、党改革は喫緊の課題だ。国民の審判を正面から受け止め、再起に向けてスタートを切らなければならない」と述べ、結束を呼びかけました。
そして、海江田氏は「安倍政権は勝利におごり、必ず暴走する。歯止めをかけられるのは民主党しかいないと私は確信している」と述べ、安倍政権と対じしていく考えを強調しました。
そのうえで、海江田氏は、党内で意見が分かれているTPP=環太平洋パートナーシップ協定への対応や、集団的自衛権の行使を巡る問題などについて、遅くとも来年の通常国会までに党の考え方を明確にするとともに、民主党独自の経済政策を取りまとめるため有識者を交えた研究会を設置する方針を示しました。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年 7月 28 日(日)付
野党の惨状―与党をよろこばせるな

 自分たちの立場をわかっているのだろうか。参院選に敗れた野党各党のごたごたを見ると、そんな疑問がぬぐえない。
 民主党では、海江田代表の続投に異論が出る一方、東京選挙区の公認をめぐる菅元首相への処分問題で、執行部の中で意見が割れた。おとといの両院議員総会で海江田氏の続投と処分問題にひとまず決着はついたが、党内に不満はくすぶる。
 みんなの党では、党運営や野党再編への考えの違いから、渡辺代表と江田幹事長がお互いを批判している。江田氏と民主党の細野前幹事長は、日本維新の会も交えた再編に前向きだ。これに渡辺氏がブレーキをかける構図になっている。
 一方、参院選で1議席しか取れなかった社民党は、福島党首が辞任し、まさに存亡の淵(ふち)に追い込まれた。
 自民、公明の巨大与党に対抗するどころではない。野党がこんな体たらくでは、議会制民主主義そのものが機能不全に陥りかねない。
 幹部間の確執や、上滑り気味の再編話にうつつを抜かしている時ではない。野党各党は敗因を虚心に分析し、党再生に向けた道筋を探らねばならない。
 参院選では、民主党が惨敗した。みんなの党や日本維新の会も含め、比較的新しい勢力に不振が目立った。
 振り返れば、93年に自民党が分裂して以来、政党の離合集散が繰り返されてきた。国会に議席を持った政党は、じつに30を超える。
 確固たる基盤を持たない新党が生きながらえるのが、いかに難しいか。この20年、政界に影響力を誇った小沢一郎氏の生活の党が、今回は議席を獲得できなかったのは象徴的だ。
 とはいえ、長い歴史を持つ政党も、もはや旧来の支持基盤にあぐらをかいていられる時代ではない。
 実際、旧態依然とした自民党への有権者の失望が民主党の躍進を支え、一時は政権にまで押し上げたのではなかったか。
 民主党政権の自壊から、ここ2回の選挙では一転して自民1強体制を生み出した。だからといって、変革を求める民意の流れは変わらないはずだ。
 「多弱」となってしまった野党が、それにどうこたえるか。理念や政策が異なる中、答えをすぐに見つけるのは難しい。だからこそ、まずはそれぞれの党の立て直しが大切になる。
 それ抜きに党内の主導権争いを演じていては、民意は離れる一方だ。与党ばかりをよろこばせてはならない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130728/stt13072803130001-n1.htmより、
産経新聞【主張】民主党の責任論 海江田続投で再生できぬ
2013.7.28 03:12 (1/2ページ)

 大事なのは党の立て直しより自分の地位を保つことなのか。改めてそう思わざるを得ない。
 民主党の海江田万里代表が、自らは参院選惨敗でも居座り、8月末に予定していた幹事長の交代を前倒しした。
 執行部の責任を強く訴え、海江田氏と距離を置く細野豪志幹事長をあと1カ月も職にとどめておけば、参院選惨敗の総括作業を通じて、代表辞任論が再燃しかねない。
 そんな警戒心から、早々に幕引きを図ったのだとすれば、あまりにも情けない。
 理解しかねることはまだある。党実力者の輿石東参院議員会長の責任も明確にされず、それどころか参院副議長に推す動きがあるというのだから、言葉を失う。
 けじめをつけられないリーダーたちに再生を託せるのか。やはり執行部の総退陣しかあるまい。
 26日の党常任幹事会では、参院選で無所属候補を支援した菅直人元首相への処分を「党員資格停止3カ月」とした。海江田氏はその2日前に「除籍」の方針を示したばかりだ。だが、党の主要幹部からも「厳しすぎる」などと異論が相次いだことから撤回した。
 菅氏は昨年の衆院選で、比例復活で当選している。党の看板で議席を維持できたのであり、これだけの反党行為をあえてしたのだから、厳しい処分の方針を貫くべきだ。議員辞職を求めてもおかしくない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130728/stt13072803130001-n2.htmより、
2013.7.28 03:12 (2/2ページ)
 細野氏を除き、執行部が安泰でいるためには、菅氏への処分も軽くして、党内の反発を抑えるのが得策だと判断したのだろう。
 海江田氏の続投や、後任の幹事長に海江田氏と近い関係にあった大畠章宏代表代行を充てる方針などは、一部から異論は出されたものの、両院議員総会であっさり了承されてしまった。
 全党的に惨敗の無力感からまだ抜け出せないのだろうが、「存続の危機」への自覚が執行部ともども、欠如していることを物語っている。
 それでも、党内には中長期的な国家ビジョンや重要政策を固めることを通じて、党の立て直しを図るべきだといった建設的な意見もある。政権を担当する前から今日に至るまで、民主党に欠けていたことといえよう。
 再出発への課題が何かをはっきりさせ、それを推進できる体制を代表選を経てつくるべきだ。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO57837290Y3A720C1PE8000/より、
日経新聞 社説 野党は内輪もめに終止符を
2013/7/28付

 参院選で不振だった野党のごたごたが目立つ。互いの足の引っ張り合いが自民、公明両党の大勝を許した一因だったのに、内輪もめによって小所帯がさらに細分化されかねない。巨大与党に立ち向かう態勢づくりを急いでほしい。
 民主党は両院議員総会で海江田万里代表の続投を了承した。とはいえ、一致結束して支える雰囲気はない。ここで党首になっても党勢回復への展望がみえないまま貧乏くじを引くはめになると、誰も動かなかったにすぎない。
 参院選で公認候補を差し置いて無所属候補を応援した菅直人元首相の除籍処分は見送った。党を傾かせた責任の一端を負う輿石東参院議員会長は無役で謹慎かと思いきや、副議長に推すそうだ。
 執行部はそれぞれの責任を厳しく追及すると自身の責任問題に飛び火しかねないと、早めに手じまいした。難題から目を背け、責任があいまいな党の体質は半年の野党暮らしを経ても改まらない。
 辞任した細野豪志幹事長の後任には労働組合出身の大畠章宏氏を起用した。初当選は社会党だった。労組依存から脱却できずに、国民の支持を失って先細りになった社会党と同じ運命をたどりたいのだろうか。
 日本維新の会は石原慎太郎、橋下徹の両共同代表が続投する。しかし、東京と大阪の意思疎通のなさ、元自民党組と元民主党組の溝などの課題は放置したままだ。
 みんなの党は渡辺喜美代表と江田憲司幹事長が党運営のあり方を巡り公の場で互いを非難し合う泥仕合を続けている。それぞれ言い分はあろうが、外からみると子どものケンカにしかみえない。
 民主党政権は党のまとまりのなさが理由で国民に見捨てられた。主義主張の異なる議員がただ寄り集まっていても政党力は高まらない。政策は共有している議員同士がメンツにこだわり、いがみ合うのはもっと不毛だ。
 明確な目標を掲げ、挙党一致で突き進む。政党の原点に立ち返れば、すべきことがみえるはずだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130725/stt13072503530001-n1.htmより、
産経新聞【主張】民主党再建 「存続の危機」を認識せよ
2013.7.25 03:53 (1/2ページ)

 昨年暮れの衆院選に続き、参院選でも壊滅的惨敗を喫した民主党は、存続の危機を迎えていることを自覚すべきだ。
 結党以来最低の17議席しかとれず、比例代表の得票数は3年前の4割弱だ。もはや、執行部が交代した程度では、党再生は望めないだろう。
 海江田万里代表や輿石東参院議員会長は、その総退陣さえ拒んでいる。細野豪志幹事長の辞任でお茶を濁してやりすごせると考えるなら、危機感の欠如にあきれるしかない。けじめなき姿勢を続ければ、今回支持した有権者からも見放されるだけだ。
 民主党が国民の信頼を失ったのは、「一度、政権を担当させてみよう」という期待を失望に変えてしまったからだ。政権を担った3年余、米軍普天間飛行場問題を迷走させて日米関係を悪化させた。消費税増税や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への参加など、重要政策の方針をめぐり党内抗争や分裂を重ね、「決められない政治」をさらけ出した。
 財源の裏付けがない子ども手当や最低保障年金など、マニフェストに掲げた非現実的な政策の行き詰まりにも愛想を尽かされたのだろう。参院選で最低保障年金を改めて持ち出したのは、政策面での行き詰まりを表している。
 とりわけ、参院選の争点にもなった憲法改正について、9条改正などの具体的な議論に踏み込めなかったマイナス面は大きい。党内対立を恐れ、徹底的な議論を先送りしてきたツケだ。国の根幹にかかわる憲法論議から逃げるなら、かじ取りは任せられない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130725/stt13072503530001-n2.htmより、
2013.7.25 03:53 (2/2ページ)
 こうした体質を改め、政策を現実路線に戻して党を土台から作り直すのが信頼回復の第一歩だ。再出発に向けて代表選を行うことが必要だ。所属議員だけでなく、全党員の覚悟が問われる。
 海江田氏は無所属候補を支援した菅直人元首相の除籍方針を示した。菅氏は衆院選で選挙区では敗れ比例復活当選した。党の方針に背いた以上、議員辞職が筋だ。
 一度は民主党政権が誕生したのも、国民が二大政党間での政権交代を望んでいたからといえる。
 巨大化した与党に対抗するため、野党連携も必要となろう。それには、まず民主党が生まれ変わらなければならない。受け皿がなくなり、国政が「一強多弱」で緊張感を欠く状況に陥ることは避けなければならない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130725k0000m070128000c.htmlより、
社説:惨敗後の民主党 代表交代もできぬとは
毎日新聞 2013年07月25日 02時31分

 再生への意欲さえ薄らいでいるのではないか。そう言いたくなるような状況だ。参院選で惨敗した民主党は細野豪志幹事長の8月辞任が決まったが、海江田万里代表ら他の役員は当面続投するという。
 だが、海江田氏も辞任し、けじめをつけるのが再生への第一歩のはずだ。党内からは代表交代しても展望が開けないとの声も聞く。だとすれば事態はより深刻である。
 そもそも投開票日当夜、海江田氏が「改革はまだ道半ばだ」と続投に意欲を表明したことにあぜんとした人は多かろう。辞意を示した細野氏を一時、執行部挙げて慰留したのも国民の理解を超えていた。
 民主党は前回の参院選でも敗北しながら当時の菅直人首相(党代表)ら執行部が責任を取らず、党内が紛糾。後の分裂につながった。確かに当時は政権与党で安易に首相交代できない事情があった。しかし、今回は違う。海江田氏自身の求心力と発信力不足が敗北の一因であることは党内の大半が認めながら、なぜ代表交代に踏み切れないのか。
 ベテランや中堅は火中のクリを拾おうとせず、若手も名乗りを上げない。誰もが責任を担おうとしないのは党の活力が失われている証拠だ。現体制を維持することで党内の主導権を温存したい幹部もいるという。あまりに内向きであり、なぜ自分たちがこれほど信頼を失ったのか、まだ分かっていないというほかない。
 一方、参院選の東京選挙区で公認を取り消した無所属候補を支援した菅元首相に対する処分問題も24日は結論を持ち越した。候補者一本化に失敗した執行部の責任は重い。ただし、離党後も問題発言を繰り返す鳩山由紀夫元首相を含め、元代表の「反党行為」は、党が決定しても、その途端に従わない議員が出てくる党の体質を如実に表していた。この処分問題にもきちんとけじめをつけ、所属議員が自分本位で勝手な言動を繰り返す構造を根本から見直さない限り、国民の信頼を取り戻すことはできないだろう。
 自民党の「1強時代」を再び迎える中で民主党内にも早々と野党再編を口にする議員がいる。だが、なぜ多くの国民から見放されたのか、検証し反省するのが先だ。
 既に指摘している通り「非自民」というだけで結集し、国民にアピールできる時代は終わった。安倍内閣と違う日本の将来像を具体的に描くことができるのか。その理念や政策でまとまっていけるのか。野党の再生はそこにかかっている。
 今のままではそんな議論ができるかどうかも疑問だ。何より国会で政府のチェック役を果たし、与党の独走を抑えることもできないだろう。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013072402000162.htmlより、
東京新聞【社説】惨敗の民主 失望を信頼に変えねば
2013年7月24日

 参院選で結党以来最低の十七議席にとどまった民主党。昨年の衆院選に続く惨敗で党存続の危機に立つが、慌てても仕方がない。逆境をしのぎ、有権者の失望を信頼に変えなければならない。
 昨年暮れの衆院選惨敗を受けて代表に就いた海江田万里氏にとって初陣は、刀折れ矢尽きたかのようだ。一九九六年の結党以来、参院選では最低の十七議席。比例代表の得票数では公明党に次ぐ第三位に転落した。
 その理由は明白だ。海江田氏が選挙結果を受けて「三年三カ月の政権運営の中で期待が失望に変わり、不信感がまだ十分に拭われていない」と語った通りである。
 衆院選マニフェスト破りの消費税増税強行、米軍普天間飛行場の沖縄「県内移設」への回帰、稚拙で不誠実な政権運営などは、繰り返してはならない裏切りだ。
 子育て・教育支援の充実など成果はあろうが、いまさら強調しても言い訳にしか聞こえない。政権転落から七カ月近くを経ても「懲罰」的投票が止まらなかったことを、党に関わるすべての人が深刻に受け止めるべきである。
 海江田氏にすべての責任を押し付けて済むものでもない。代わる適材も見当たらない。細野豪志幹事長は辞意表明したが、この際、海江田氏の続投はやむを得まい。
 安倍晋三首相が衆院を解散しなければ、次の参院選までの三年間、国政選挙はない。少なくとも、この間は野党暮らしだ。無策を続けるのなら、党は解体の憂き目を見るだろう。この逆境を好機に変えなくてはならない。
 再び政権を任せたいと思われるほどに有権者の信頼を回復するにはまず自民党政治とは違う理念、政策を再構築せねばならない。
 その際、綱領に明記したように「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の立場に立ち、その暮らしが少しでもよくなるような政策を磨き上げることが必要だ。
 裏付けとなる財源を確保することはもちろん、具体的で実現可能な工程表も必要となる。絵空事では有権者への裏切りを繰り返す。財源など政権に就けばどんどん出てくる、といった無責任に堕すことがあってはならない。
 党運営にも規律が必要だ。徹底的に議論するが、決めたことは守る。政党として最低限の要件だろう。民主党は政権末期、政策の違いから党が分裂し、有権者は政権担当能力の欠如と受け止めた。自民党は野党の間も結束を保った。ここだけは見習ってもいい。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年 7月 23 日(火)付
1強下の野党―与党の2倍働こう

 茫然(ぼうぜん)自失の体である。参院選に敗れ、自民党1強体制下に甘んじた野党の姿だ。
 当選者が改選議席の半分を大きく割り込んだ民主党だが、海江田代表は「改革は道半ばだ」として続投する意向だ。意地悪い言い方をすれば、代表を交代させるエネルギーすら党内に残っていないということだろう。
 それでも、野党がいつまでも「多弱」のままでいいはずはない。自民党にとって代わり得る手ごわい野党がなければ、議会制民主主義は健全に機能しないからだ。
 ここは振り出しに戻ったつもりでやり直すしかない。
 自民党が圧勝した去年の衆院選の投票率は59・32%、おとといの参院選は52・61%だった。前者は戦後最低、後者は戦後3番目に低い。
 つまり、1強体制をつくり上げた選択の機会に、4割から5割近い有権者は参加していないのだ。棄権した人たちの考えは一様でないにせよ、1強ではすくいきれない民意があることは間違いない。
 96年の結党以来、民主党は自民党政治に飽き足りない有権者の支持を集め、政権奪取を果たした。ところが、今回の参院選での出口調査を見ると、無党派層がそっぽを向いてしまったことが分かる。
 政権担当時の失策にノーを突きつけられての下野。その後も参院での首相問責決議をめぐる迷走や、東京選挙区での公認問題をめぐる細野幹事長と菅元首相との確執など不手際を繰り返した。支持が離れるのも無理はない。
 党再生の即効薬はないが、民主党には教訓とすべき3年あまりの政権党の経験がある。
 かつて政権で活躍した落選議員の力も借り、「1強」がすくえない民意を受け止め、政策として練り上げることに全力を挙げるべきだ。
 日本維新の会の橋下徹・大阪市長は「次の衆院選までに野党がまとまらないと、国のためにならない」と語っている。
 野党がバラバラでは与党を利するだけだ。一致できる分野で共同で自民党への対案を打ち出す。政権が暴走したらスクラムを組んで阻止する。その積み上げの中で、有権者の支持を地道に取り戻していくほかはない。
 政権が直面する難題と、政権交代が起きやすい衆院の選挙制度を考えれば、1強体制は永久に続くわけではない。野党議員には、惨敗に沈んでいる暇はないはずだ。
 与党議員の2倍は働く気概で安倍政権に挑んでほしい。

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