アベノミクス効果 9月から値上げラッシュ

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013083101001532.htmlより、
9月から値上げラッシュ 食料品中心、家計圧迫
2013年8月31日 16時56分

 為替相場の円安基調や原材料価格の高騰が続いていることを受け、9月以降も冷凍食品、ワインなど食料品を中心に値上げの動きが広がる。食卓に並ぶ商品の相次ぐ値上がりは安倍政権の経済政策「アベノミクス」の負の側面ともいえ、家計を圧迫しそうだ。
 これまで安値競争が激しかった冷凍食品では、各社が「円安や現地での人件費上昇は大きなコスト増」(関係者)として実質的な値上げを表明。中国やタイなどアジアからの輸入原料の上昇が主因となっている。
 日本水産は9月から家庭用の冷凍食品26品目の出荷価格を約7~10%引き上げる。(共同)

http://mainichi.jp/select/news/20130831ddm002020071000c.htmlより、
経済統計:指標改善、脱デフレ「前進」 賃金は伸びず 電気・燃料、家計を圧迫
毎日新聞 2013年08月31日 東京朝刊

 政府が30日発表した7月の経済統計で、消費者物価指数の上昇幅が拡大、完全失業率が前月比0・1ポイント下がるなど雇用、生産、消費の指標も改善した。甘利明経済再生担当相は「デフレから脱却しつつある」と強調。麻生太郎財務相は「消費税を上げるに当たり影響する」と、消費増税を後押しする材料になるとの見方を示した。ただ、物価上昇の主因は輸入品の値上がり。賃金が伸びず、家計が圧迫される「悪い物価上昇」に進む可能性もある。【赤間清広、山口知、柳原美砂子、工藤昭久】

 「節電しているのに、光熱費が増えてしまった」。東京都内で夫(67)、会社員の長女(30代)と暮らす主婦(65)が、家計簿に目を落とした。家にエアコンはなく、扇風機で暑さをしのいでいる。電気を食わないよう液晶テレビも小型を選んだ。節電の努力を重ね、7月の電気使用量を前年同月より4キロワット時少ない154キロワット時に減らしたが、電気代は3936円と逆に285円増えた。東京電力が燃料コスト増を理由に値上げしたためだ。
 7月の食費は約6万3000円。「安売りを利用し、牛肉を豚肉に替えるなど工夫している」ので増えていない。それでも「エネルギー価格上昇がさまざまな加工品にこれから及ぶのでは」と心配する。
 物価押し上げの主役は、電気代(前年同月比10・1%上昇)やガソリン(10・5%上昇)。月約15万円の年金で夫(75)と暮らす東京都江東区の女性(74)は「猛暑でエアコンをいつもつけている。電気代が上がって家計が苦しい」と嘆く。
 生鮮食品以外の食品は0・3%下落した。メーカーが出荷価格引き上げを発表した食パン(0・9%下落)なども、スーパーの安売り競争で下落が続いている。ただ、「出荷価格が上昇する中、特売の品目を絞り込まざるを得ない」(大手流通幹部)中、マヨネーズは3・0%、食用油も1・6%上昇した。農林水産省は10月、輸入小麦の製粉業者への引き渡し価格を引き上げる。安売りの目玉のパンなどにも値上げが波及する可能性がある。

http://mainichi.jp/select/news/20130831ddm002020071000c2.htmlより、
 一方、価格下落が激しく、デフレの「元凶」とされてきたデジタル家電は、店頭価格に底打ちの動きが出ている。東京・秋葉原の大型家電量販店「ヨドバシカメラ・マルチメディアAkiba」。担当者は「昨年は50型テレビで20万円前後が売れ筋だったが、最近は30万円台が伸びている」と話す。消費者物価指数では3月以降、5カ月連続で下落率が縮小。ノートパソコンも5月以降、3カ月連続のプラスだった。調査会社BCNの森英二チーフアナリストは「出荷数を抑えたり、市場投入するモデル数を絞り込んだりするなど、メーカー側の値下がり防止策が奏功した」と分析する。
 夏休み中の国内旅行の好調を受け、宿泊料も0・8%上昇するなど、デフレ脱却の兆しは見え始めた。しかし、主役は、円安に伴うエネルギーや輸入品の値上がり。政府や日銀が目指す「消費拡大による物価上昇」が、見通せたわけではない。

 ◇「悪い物価上昇」過去にも
 「物価上昇から賃金上昇までの時間差を縮めたい」。物価上昇のほか、雇用、消費、生産の改善も発表された30日、甘利氏は記者会見で、「悪い物価上昇」の回避に力を入れる考えを示した。アベノミクスの結果、物価が上昇しても賃金が上がらなければ家計は苦しくなり、政権批判に直結しかねないからだ。
 過去20〜30年の間はおおむね「物価と賃金は全体として見れば一致して上下してきた」(黒田東彦(はるひこ)日銀総裁)。しかし、例外もある。
 2007年後半から08年は、原油高や食料品価格の高騰で物価が上がった。08年2月に消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の上昇率は約10年ぶりに1%に達する。しかし、その後、米国経済の不振で輸出が低迷し、企業業績は悪化。賃金は上がらなかった。
 消費税率が3%から5%に引き上げられた1997年4月、消費者物価上昇率は前月の0・6%から2・0%に拡大、その後1年近く2%前後で推移した。賃金も一時上昇したが、山一証券などの破綻をきっかけにした金融システム不安で景気が後退し、本格的な賃上げにはつながらなかった。

http://mainichi.jp/select/news/20130831ddm002020071000c3.htmlより、
 厚生労働省によると、今年6月の現金給与の総額は、夏のボーナスの増加を背景に5カ月ぶりにプラスとなったが、基本給(所定内給与)はマイナス圏のまま。第一生命経済研究所の星野卓也エコノミストは「労働需給好転の中で物価が上昇している。基本給が年内にプラス転換する可能性がある」と指摘。これに対し、SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「多くの企業が固定費増加につながる基本給引き上げに慎重。サービス業では低賃金のパートタイムの活用が進んでおり、賃金全体の底上げは難しい」とみる。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130728k0000m070054000c.htmlより、
社説:アベノミクス 安定のための改革こそ
毎日新聞 2013年07月28日 02時30分

 全国の消費者物価指数が6月、前年同月比で0.4%上昇した。1年2カ月ぶりのプラスだ。上昇率は4年7カ月ぶりの大きさという。安倍晋三首相が参院選後の最優先課題とする「デフレ脱却」に向けて、着実に前進しているように見える。
 あくまで数字の上では、だ。要因を見ると、電気代やガソリン代の値上がりが大きく寄与している。歓迎できる物価上昇にはほど遠い。
 日銀が全国の個人4000人を対象に行う意識調査によると、物価の「下落」を、「どちらかと言えば、好ましい」と回答した人の割合が、半年前の34%から6月には50%に跳ね上がっている。
 国民が望んでいるのは物価上昇というより、経済全体の改善が続き、将来への安心感を持てるようになることだろう。年2%の物価上昇を目指すアベノミクスの大規模金融緩和は、円安による好ましくない物価高で終わる恐れがある。今後、国民の暮らしの改善に本当につながっていくのか、警戒しながら点検していかねばならない。
 警戒すべき問題はほかにもある。 国際通貨基金(IMF)のオリビエ・ブランシャール調査局長が今月、世界経済の新たなリスクとして、中国経済の次にアベノミクスを挙げた。財政再建努力なき財政出動を心配しているのだ。
 消費増税を予定通り実施するかの最終決定は秋というが、増税となっても、同時に歳出が一段と拡張しそうな気配だ。例えば、与党が防災の名の下で、積極推進しようとしている公共投資がある。さらに環太平洋パートナーシップ協定(TPP)対策としての農業支援、成長戦略名目のさまざまなテコ入れ、消費増税の影響を和らげるための景気対策など、際限ない膨張の予感さえある。
 成長戦略のお陰で税収が増える、といった皮算用では、市場の信頼は得られまい。
 衆参両院で圧倒的議席を得たことは、本来なら短期的な評判を気にせず、中長期的課題に専念できる貴重なチャンスとなるはずだ。規制改革や労働市場改革、社会保障分野での改革、そして人口問題に強力なリーダーシップを発揮してこそ、責任ある政権といえる。
 2015年度までの財政方針を盛り込む中期財政計画が最初の試金石だ。選挙前に首相は、「財政健全化の目標達成への具体的な取り組みを、夏までに中期財政計画を作ってしっかり示す」と宣言した。しかし、ここへきて歳出枠の設定や健全化の具体策などを当面見送る方向という。根拠は示さず、「赤字半減目標は達成します」では信用できない。安定成長に不可欠な改革への覚悟を、行動で示さねばならない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130715ddm003020043000c.htmlより、
クローズアップ2013:電気、食品…値上げ次々 円安先走り、家計に影
毎日新聞 2013年07月15日 東京朝刊

 円安による輸入原材料価格の上昇を背景に、電力会社や食品メーカーなど値上げの動きが相次いでいる。客離れを警戒するスーパー各社はコスト削減を強化して生活必需品を逆に値下げするなど踏ん張っている。ただ、メーカー側の出荷価格引き上げの動きは広がっており、今後は店頭価格にも本格的に波及する可能性がある。脱デフレに向けてアベノミクスが目指す物価上昇が徐々に浸透し始めた形だが、賃金が上がらない中、値上げだけが先走りすれば、家計を苦しめる懸念がある。【柳原美砂子、赤間清広】

 「熱中症が心配で冷房をつけざるを得ない。夏の電気代が心配」−−。全国各地で猛暑日を記録した11日、千葉県浦安市の主婦(60)は顔をくもらせた。
 火力発電用液化天然ガス(LNG)などの輸入燃料費が円安で割高になったことを理由に、大手電力10社は8月も電気料金をそろって引き上げる。東京電力管内の標準的な使用量の家庭の電気代は7月比58円増の7978円。1年前(7201円)と比べ800円近く負担が増す。東京ガスなど都市ガス大手4社も一斉に8月の料金を7月比29〜47円値上げ。東京都内の家庭の8月の光熱費は計1万4000円近くになる計算だ。
 一方、食品メーカーでは7月の出荷価格引き上げラッシュが目立つ。日清フーズは家庭用小麦粉を約2〜7%値上げ。政府が製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格を4月から平均9・7%上げた影響という。小麦粉が主原料の山崎製パンや敷島製パンも最大6%値上げしたほか、日清オイリオグループも食用油の出荷価格を家庭用で1キログラム当たり20円以上、業務用は1缶(16・5キログラム)当たり300円以上引き上げた。同社は4月に値上げしたばかりだが、原材料の価格上昇で、追加値上げせざるを得ない状況という。
 食品メーカーでは価格は変えずに容量を減らす「実質値上げ」の動きもある。日本ハムは主原料の豚肉や鶏肉、植物油などの高騰を理由に、7月からハム・ソーセージ89品目や加工食品の内容量を減量、平均8%の実質値上げに踏み切った。例えば、売れ筋のソーセージ「シャウエッセン」は11グラム減の127グラムに内容量が減った。
 メルシャンやサントリーワインインターナショナルは9月から、円安や原材料高騰を理由にワインを値上げすると発表。輸入車や米アップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」などにも値上げの波が広がっている。

 ◇伸びぬ所得、財布のヒモ緩まず 値下げセールに限界も
 メーカーが出荷価格を上げても、消費者は低価格志向が根強い。このため、スーパーなど小売業者は現状では店頭価格引き上げ回避に踏ん張っている。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130715ddm003020043000c2.htmlより、
 ダイエーは6月から、パンやめんつゆなど約700品目を平均約15%値下げ。西友も7月5日から9月4日まで、飲料など250品目を85円均一で販売しているほか、イトーヨーカ堂は月替わりで1000品目の値下げセールを展開。セールで集客を競う姿に変わりはない。
 背景には、個人所得の伸び悩みがある。5月の毎月勤労統計調査によると、基本給など所定内給与の総額は前年同月比0・2%減の24万1691円と12カ月連続で減少。スーパー業界では「アベノミクス効果で(高額品などの)一部に消費意欲の回復がみられるものの、日用品まで及ぶにはまだ時間がかかる」(ダイエーの山崎康司専務執行役員)との見方が大勢だ。消費者の財布のヒモが緩まない中、安売りを縮小すれば客離れにつながる。各社はコスト削減強化や、プライベートブランド(自主企画商品)の品目拡大でお買い得品のラインアップ確保に必死だ。
 ただ、各社の我慢比べもいつまで続くか。大手スーパー幹部は「秋以降は(セールが)どうなるか分からない」と話す。

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