シリア攻撃 「イラク戦争の二の舞になる」

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100124より、
オバマ氏、孤立に危機感=威信喪失のリスクも-シリア介入決断

 【ワシントン時事】オバマ米大統領が、シリア軍事介入に議会の承認を求めたのは、国際社会の抵抗が強まる中、米国民の支持という確かな「正当性」を得られなければ孤立は避けられないとの危機感があるためだ。ただ、大統領の重い決断が阻まれれば、米国の威信が地に落ちるだけでなく、オバマ政権が一気にレームダック(死に体)化するというリスクもある。
 米国の戦争権限法は大統領の軍事行動に対して議会への事前説明の努力、事後48時間以内に議会へ報告する義務などを定めているものの、事前の承認は求めていない。オバマ氏はそれを十分承知した上で、31日の声明で米国の安全保障に対し「われわれ全員が責任を負うべきだ」とあえて主張し、議会に投票行動を求めた。
 ホワイトハウス当局者によれば、オバマ大統領は先週開かれたシリア介入をめぐる政権内の会合で、英国の離脱など米国に不利な国際情勢をにらむ一方で、介入に後ろ向きな国内世論や議会に懸念を深めたという。
 実際、アフガニスタン、イラク両戦争で疲弊した米国内にはシリア内戦への介入に反対する空気が強く、議員の多くが軍事行動の事前承認を求めていた。
 大統領は「孤立からの脱却を試みて」(ニューヨーク・タイムズ紙)、議会に決断の是非を委ねたが、見通しがはっきりしているわけではない。下院で過半数を占める野党共和党とは財政問題などで関係がこう着、与党・民主党幹部にも介入反対論はある。
 議会が大統領の軍事介入決断を阻止すれば、対立は決定的となる。(2013/09/01-15:19)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014194001000.htmlより、
米 軍事行動決断で議会説得へ
9月1日 11時58分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は、シリアへの軍事行動を決断したとしながらも、議会に承認を求めていく方針を発表し、オバマ政権は軍事行動に向けて上下両院の議員の説得に乗り出しました。
オバマ大統領は日本時間の1日午前3時前、ホワイトハウスで声明を読み上げ、「シリアへの軍事行動に踏み切るべきだと決断した。地上部隊は派遣せず、短期間の限定的な介入になる」と述べる一方で、事前に議会に軍事行動の承認を求めていく方針を発表しました。
これを受けて、オバマ政権は上下両院の議員の説得に乗り出し、先月31日に上院の与野党の幹部に電話で軍事行動への理解を求めたのに続いて、1日には下院の議員を集めて、機密情報も含めたシリア情勢について説明する予定です。
議会では、与党・民主党の重鎮、ペロシ前下院議長が直ちに声明を発表し、オバマ大統領による軍事行動の方針を支持する立場を明らかにしました。
これに対して、野党・共和党の重鎮、マケイン上院議員は、「軍事行動は限定的なものではなく、アサド政権の退陣につながるものでなければ支持できない」とする声明を発表するなど、軍事行動を巡ってさまざまな意見が出ています。
上下両院は今月9日以降に軍事行動を承認するかどうか採決する予定ですが、承認されるかどうかは現時点では不透明な情勢です。

シリア国営通信「戦争あおっている」
シリアの国営通信は、アメリカのオバマ大統領がシリアへの軍事行動について議会に承認を求めていく方針を示したことについて、軍事行動に踏み切る構えを崩していないと伝え、「オバマはシリアにいるテロリストを支援し続けることを宣言し、戦争をあおっている」と批判しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014194101000.htmlより、
米 仏と軍事行動で連携確認
9月1日 11時58分

アメリカのオバマ大統領は、フランスのオランド大統領と電話で会談し、シリアへの軍事行動に向けた連携を確認するとともに、5日からロシアで始まるG20サミットの場で、各国に対してアメリカの方針に支持を訴えることにしています。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は先月31日、シリアへの軍事行動を決断したとしながらも、事前に議会の承認を求める方針を発表しました。
これに先立ち、オバマ大統領はフランスのオランド大統領と電話で会談しました。
ホワイトハウスなどによりますと、この中でオバマ大統領は、「アサド政権に対する限定的な軍事行動に踏み切ることが、アメリカの安全保障上有益だ」としながらも、「議会に承認を求めることにした」と説明して、理解を求めました。
これに対してオランド大統領は、アサド政権に対して断固としたメッセージを送る必要があるという認識を示し、両首脳は軍事行動に向けた連携を確認したということです。
オバマ大統領は3日にアメリカをたち、5日からはロシアで始まるG20サミットに出席する予定で、この場で各国に対してアメリカの方針に支持を訴えることにしています。
しかし、G20にはアメリカの軍事行動に反対しているロシアや中国も参加することから、アメリカに対する厳しい意見が相次ぐことも予想されます。

フランスの今後の対応は
フランスでは、4日にシリア情勢を巡って緊急の議会が招集される予定で、この中でシリアへの軍事行動の是非が議論される見通しです。
フランスでは、軍事行動を行う場合、大統領は議会の承認を得る必要がなく、大統領みずからが判断できますが、イギリスに続いてアメリカも議会の承認を求めると決めたことに加え、国内では軍事行動を認めるかどうかを問う採決を行うよう求める声も上がっており、オランド大統領の対応も焦点の一つとなっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014193461000.htmlより、
政府 シリアに人道的支援検討
9月1日 11時58分

アメリカのオバマ大統領が、シリアに対する軍事行動を決断し、アメリカ議会に承認を求める考えを示したことを受け、安倍総理大臣と岸田外務大臣らが対応を協議し、引き続き各国と連携して情報の収集に当たるとともに、人道的な立場からの支援を検討していくことを確認しました。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は日本時間の1日未明、声明を読み上げ、「軍事行動に踏み切るべきだと決断した」としながらも、「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に承認を求めていく考えを示しました。
これを受けて、安倍総理大臣と菅官房長官、それに岸田外務大臣が1日午前、総理大臣官邸で今後の対応を協議しました。この中で岸田外務大臣は、先月31日夜、オバマ大統領の発表に先立って、ケリー国務長官と電話で会談し、シリア情勢の改善に向け日米両国が緊密に連携していくことで一致したことを報告しました。そして、政府として引き続き各国と連携して情報の収集に当たるとともに、シリアから逃れたり国内で避難したりしている人たちに対する人道的な立場からの支援を検討していくことを確認しました。
このあと岸田外務大臣は記者団に対し、「オバマ大統領の発表は重い決定だと受け止めている。引き続き、アメリカをはじめ各国の動きを注視していきたい」と述べました。
また、小野寺防衛大臣は総理大臣官邸で政府の総合防災訓練に参加したあと、記者団に対し、「シリアで化学兵器が使用されたことは明々白々の状況だと認識している。今後、アメリカとは、防衛省のルートでも情報交換を行うことになると思う。日本政府としての対応は、さまざまな情報を総合したなかで、内閣として判断していく」と述べました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001184.htmlより、
シリアは軍事介入に警戒強調 副首相「引き金に指」
2013年9月1日 09時57分

 【ダマスカス共同】シリアのジャミル副首相は8月31日、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入について議会の承認を求める考えを表明したことに対して「われわれは(応戦のため)銃の引き金に指をかけた状態を維持している」と述べた。テレビ番組で述べた。
 副首相は、シリアが攻撃を受けた場合には「必ず報復する」と述べ、介入には徹底抗戦する考えをあらためて示した。強硬姿勢の背景には、介入の是非を審議する米議会を揺さぶる狙いがありそうだ。
 また「シリアの盟友を信頼している。この信頼が揺らぐことはない」と指摘した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001176.htmlより、
邦人国連職員、シリア退避 「残念」の声も
2013年9月1日 09時43分

 【ダマスカス共同】シリア情勢の緊迫化を受け、同国に残っていた国連機関の日本人3人全員が8月31日、国外に退避した。国連児童基金(ユニセフ)の教育専門官として学校の新学期に向けた支援の準備をしてきた園田智也さん(34)は「事業開始目前で去るのは残念だが、なるべく早く戻りたい」と語った。
 国連は29日から31日にかけ、外国人職員の大半に当たる計数十人をシリアから退避させた。
 シリアでは内戦のため、100万人以上の子どもが学校に通えず、教育関係の予算も不足している。ユニセフは夏休み中、約15万人を対象に補習授業を実施した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2013090100036より、
米大統領、対シリア軍事介入決断=議会に事前承認求める-化学兵器使用断定

 【ワシントン時事】オバマ米大統領は31日、ホワイトハウスで声明を発表し、シリア・アサド政権の化学兵器使用を断定したのを受けて「米国はシリア政権に対して軍事行動を取るべきだと決断した」と表明した。しかし、議会に軍事介入の承認を求める方針を明らかにし、自身の下した決断の正当性の是非を米国内に広く問う考えを示した。大統領が武力行使に議会の事前承認を求めるのは極めて異例だ。
 休会中の議会は9月9日に審議を再開する。
 英国の離脱など国際社会に軍事介入への反対論が少なくない事実や、オバマ政権がアフガニスタン、イラク両戦争の終結に取り組んでいることを考慮したとみられる。ただし議会の中には反対論もあり、速やかな承認が得られるかは予断を許さない。(2013/09/01-09:33)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100039より、
「広範な調査できた」=シリア化学兵器、分析に3週間も-国連

 【ニューヨーク時事】国連事務総長スポークスマンは31日の記者会見で、シリアの首都ダマスカス近郊でアサド政権が化学兵器を使用したとされる疑惑について、現地入りしていた国連調査団が「広範な事実調査活動を行うことができた」と明らかにした。シリアからニューヨークに戻ったケーン国連軍縮担当上級代表が同日、潘基文事務総長に行った報告として語った。
 スポークスマンによると、シリアを31日出国し、オランダのハーグに到着した調査団は同日、採取した試料の分析に向けた準備を開始した。試料は欧州にある研究所に送られ、分析結果がまとまり次第、潘基文事務総長の手を経て安保理をはじめ国連の全加盟国に提示される。
 国連当局は結果判明の時期を明言していないが、調査団に人員の大半を派遣した国際機関の化学兵器禁止機関(OPCW)は31日の声明で、分析に最大3週間かかる可能性があるとの見解を示した。事務総長は9月1日、調査団長のセルストロム氏から詳しい報告を受ける予定。(2013/09/01-09:21)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001141.htmlより、
米の軍事攻撃に「ノー」 NY繁華街で市民ら集会
2013年9月1日 08時50分

 【ニューヨーク共同】米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアで31日、米国によるシリアへの軍事攻撃に反対を訴える集会が開かれ、数百人が「ノー・ウォー・シリア(シリアでの戦争に反対)」と気勢を上げた。
 市民団体などが呼び掛けた集会で、参加者らは「米国の軍事介入にノー」「シリアから手を引け」などと書かれたプラカードを掲げて抗議。
 オバマ大統領と、イラク戦争当時のブッシュ元大統領の写真を並べ「誰が行うかにかかわらず戦争犯罪を許すな」と書かれた横断幕も見られた。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191531000.htmlより、
シリア国内 食料不足など生活に影響
9月1日 7時11分

シリア国内では、軍事行動に巻き込まれるのを恐れて、外出する人の姿はほとんど見られず、食料やガソリンが不足するなど市民生活に影響が出ています。
首都ダマスカスに住む男性は、NHKの電話取材に対し「市民が買いだめに走っているため食料が不足し、ガソリンなどの燃料は政府のためにしか用意されておらず、郊外にまで買いに行くしかない」と不安そうに話していました。
また、ダマスカスの反政府勢力は、NHKの電話取材に対し「ふだんなら早朝から一日中、政府軍の砲撃が続くが、ここ数日は昼すぎに始まったあと、すぐに終わる」と述べ、政府軍が軍事行動に備えて反政府勢力との戦闘を控えているようだと説明していました。
さらに、政府軍の兵士たちが、攻撃の対象になりにくい学校やモスクなどに武器を運び込んで避難しているということです。
一方、オバマ大統領が軍事行動に踏み切るには議会の承認が必要だという考えを示したことについて、「きょう、あすにも軍事行動があると思っていたので驚いている。ただ、アサド政権を攻撃しないというわけではなく、議会の承認を得て軍事行動に踏み切ってくれると思う」とアメリカへの期待を示していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191521000.htmlより、
「イラクの二の舞」抗議デモ
9月1日 7時11分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領がシリアへの軍事行動を検討するなか、ホワイトハウスの前では、「イラク戦争の二の舞になる」などとして、介入しないよう訴える抗議デモが行われました。
抗議デモは、シリアへの軍事行動に反対するアメリカのNGOが、全米の40余りの都市で、開催を呼びかけたもので、首都ワシントンのホワイトハウスの前でも行われました。
デモには、NGOのメンバーらおよそ100人が参加し、「シリアでの戦争に反対」というプラカードを掲げたり「イラク戦争の二の舞になる」などと叫んだりして、シリアに介入しないよう訴えました。
デモに参加した女性は、「アメリカ政府だけが、戦争を正当化する証拠があると言っているが、全くのでたらめだ」と話していました。
シリアに対する軍事行動を巡っては、最新の世論調査で、賛成と答えた人が42%だったのに対して、反対が50%と上回っています。

軍事行動反対のデモは世界各地で
このうち、イギリスの首都ロンドンでは、「シリアに干渉するな」とか「アメリカの攻撃に反対」などと記されたプラカードを掲げながら、市民らおよそ5000人が議会周辺を行進をしました。
イギリスでは、キャメロン首相が同盟国アメリカとともにシリアへの軍事行動に踏み切ることに積極的な姿勢を示していましたが、議会で軍事行動の是非を問うことを盛り込んだ政府の提案が否決されています。
また、オランド大統領がアメリカと軍事行動も含めた共同歩調を取る姿勢を示しているフランスの首都パリでも、シリアの国旗やアサド大統領の写真などを掲げながら、軍事行動に反対するデモが行われました。
このほか、ドイツ中部のフランクフルトでは市民らおよそ700人がデモに参加したほか、シリアとの国境に近いトルコの町でも、デモが行われるなど、軍事行動に反対する動きは世界各地に広がっています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100043より、
大統領決断を歓迎=介入反対論も-米与野党幹部

 【ワシントン時事】米議会幹部は31日、オバマ大統領が議会にシリア軍事介入の事前承認を求める方針を決断したことについて、歓迎の意を示した。ホワイトハウスによれば、オバマ政権幹部は同日も主要議員にシリア政権による化学兵器使用の証拠を提示し、軍事介入への理解を求めた。
 ベイナー下院議長(共和)は声明で、「大統領が軍事行使で議会の承認を求めることを歓迎する」と評価。マコネル上院院内総務(共和)も「最高司令官としての大統領の役割は、議会の支持表明によって常に強化される」と強調した。
 一方、上院軍事委員会のレビン委員長(民主)は「中東を含む各国の支持と参加を求めることが重要だ」と改めて指摘。シリア反体制派への軍事支援を優先させるべきだとして現段階での軍事介入に反対の姿勢を示した。(2013/09/01-06:46)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191161000.htmlより、
政府 米政権と議会の調整見て検討
9月1日 5時52分

シリア情勢を巡って、アメリカのオバマ大統領が、議会の承認を得た上で軍事行動に踏み切る考えを表明したことを受けて、政府は、オバマ政権とアメリカ議会との調整の推移などを見ながら、今後の対応を検討することにしています。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は、日本時間の1日午前3時前、声明を読み上げ「軍事行動に踏み切るべきだと決断した」としながらも、「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に、承認を求めていく考えを示しました。
これに先だって、岸田外務大臣は、31日夜、ケリー国務長官と電話で会談し、シリア情勢の悪化は、アサド政権に原因があるという考えを伝え、事態の改善に向けて日米両国が緊密に連携していくことで一致しました。
アメリカが軍事行動に踏み切った場合の対応について、政府内には、化学兵器の使用は、人道上、許されないとする立場から、理解を示すべきだという意見がある一方、軍事行動を支持する国連安全保障理事会の決議がないことなどから、踏み込んだ対応は避けるべきだという意見もあります。
政府は、オバマ政権とアメリカ議会との調整の推移などを見ながら、今後の対応を検討することにしており、外務省関係者は、NHKの取材に対し、「日本としては、引き続き、関係国と連携しながら、シリア情勢の改善に向けて何ができるか検討することになる」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191331000.htmlより、
国連の化学兵器調査報告 3週間後か
9月1日 5時52分

国連のパン・ギムン事務総長は、シリアで化学兵器が使用されたとされる問題で国連の調査報告を速やかにまとめるよう指示するとともに、この問題はあくまでも外交的な手段で解決を図るべきだという考えを改めて示しました。
関係者によりますと報告書がまとまるまでには少なくとも3週間程度かかるということです。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題を調査してきた国連の調査団は31日、シリアを出国し、現地で採取したサンプルなどを分析するため化学兵器禁止機関の本部があるオランダのハーグに到着しました。
国連のネザキー報道官は、パン・ギムン事務総長が31日現地で調査の指揮にあたった軍縮担当のケーン上級代表と会談し、調査報告を速やかにまとめるよう指示したことを明らかにしました。
また、アメリカやフランスが国連安保理での決議を得ずにシリアへの軍事行動に踏み切る可能性を示唆していることについて、ネザキー報道官は「事務総長はこの問題に軍事的な解決はなく国連憲章を尊重するよう求めている」と述べました。
パン事務総長は化学兵器の使用は断じて許されないとする一方で、アメリカやフランスが国連安保理の決議を得ずに軍事行動に踏み切ることには否定的な姿勢を見せ、あくまでも外交的な手段で解決を図るべきだという考えを示しています。

報告書「少なくても3週間程度」
シリアで化学兵器が使われたかどうかを調べていた国連の調査団は31日、オランダのハーグにある国連の機関OPCW=化学兵器禁止機関の本部に到着しました。
調査団はシリアで化学兵器が使用されたと見られる地域で採取した土壌や被害者の血液などのサンプルを持ち帰っており、複数の研究機関で詳しい分析を行う方針です。
そのうえで分析の結果を報告書にまとめパン・ギムン事務総長に提出する予定で、関係者によりますと報告書がまとまるまでには少なくとも3週間程度かかるということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191241000.htmlより、
シリア 首都から国境に大勢の避難者
9月1日 5時52分

アメリカなどがシリアへの軍事行動に踏み切る構えを見せるなか、シリアの隣国レバノンの国境の検問所では、首都ダマスカスなどから大勢の人たちが避難してきています。
5人乗りの乗用車に小さな子どもを含めて10人以上が乗り込んで避難してきた家族もいて、車の上にはスーツケースや毛布など多くの荷物がくくり付けられ、身の回りのものを持てるだけ持って逃れてきている状況がうかがえました。
家族でダマスカスから避難してきたという女性は、「アメリカの攻撃が始まると聞いて恐ろしくて逃げてきたんです。多くの人が攻撃を恐れています」と話していました。
また、子ども3人を連れてレバノンに脱出した男性は「いまのシリアはどこから砲弾が飛んでくるか分からないし、誰が敵か味方かも分からない状況です。外国の介入でも何でもいいので、この内戦を止めてほしい」と話していました。
さらに、別の男性は「この2年以上の間、国際社会は何もしなかったことにシリア国民はうんざりしている。アメリカの攻撃を受けるくらいなら今のままのほうがましだ」と話していました。
一方、避難してきた多くの人たちが「シリアには何の問題もなく、政権は盤石だ」と話しアサド政権を支持していたほか、政権による監視の目を恐れてテレビカメラによる取材を拒否する人も多く、首都ダマスカス周辺でアサド政権の影響力が今も大きいことがうかがえました。

トルコ国境の検問所にも
シリアとトルコの国境地帯にあるシリア側の検問所は、激しい戦闘が続く北部のアレッポから60キロあまり離れています。
この検問所にもトルコに入国を求めるシリア人が大勢詰めかけていますが、パスポートを持っていないため国境を越えてトルコ側に避難することができず、検問所周辺で避難生活を余儀なくされています。
アレッポから逃れてきたという男性は、「アサド政権に打撃を与えるよう早く軍事行動を行ってほしい。一方で、アサド政権はアレッポ周辺で、支持者にガスマスクを配っているという情報があり、報復が怖い」と話していました。
検問所を実質的に支配する反政府勢力の自由シリア軍によりますと、検問所周辺で避難生活を送る人はここ数日で急激に増え、少なくとも2000人にのぼるということです。
トルコでは、現在、シリアからの難民がおよそ50万人に上り、難民キャンプが満員の状態で新たに受け入れることができず、シリアの人々は不安を募らせています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001050.htmlより、
米、シリア攻撃足踏み オバマ氏、議会承認を追求
2013年9月1日 05時46分

 【ワシントン共同】オバマ米大統領は8月31日、ホワイトハウスで声明を発表し、シリアのアサド政権による化学兵器使用を非難、「軍事行動を起こさねばならないと決断した」と述べ、軍事介入が必要との結論に至ったことを初めて明言した。同時に議会の承認を得たいと表明、秒読み段階とみられていた攻撃を先延ばしする考えを示した。
 米議会は夏季休暇が明ける9月9日から軍事介入の是非を審議し、投票にかける見込み。そのため対シリア介入に踏み切る場合でも、攻撃開始は9月中旬以後にずれ込む公算となった。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191011000.htmlより、
オバマ氏「軍事行動 9日以降議会承認求める」
9月1日 4時49分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は「軍事行動を決断した」としながらも「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に、承認を求めていく考えを示しました。
オバマ大統領は、日本時間の1日午前3時前、ホワイトハウスで声明を読み上げました。
この中で、オバマ大統領は「シリアで、アサド政権が化学兵器を使用し、女性や子どもなど1000人以上が虐殺された。アメリカの安全保障を危険にさらすだけでなく、イスラエルやトルコなど周辺国をも脅かすもので、目をつぶることはできない」と述べました。そのうえで、オバマ大統領は「軍事行動に踏み切るべきだと決断した。地上部隊は派遣せず、短期間の限定的なものになるだろう」と述べました。ただ、「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に、承認を求めていく考えを示しました。
これを受けて、野党・共和党のベイナー下院議長らは声明を発表し「大統領の姿勢を歓迎する。議会下院としては、今月9日の週に審議したい」と述べました。
一方、ケリー国務長官やヘーゲル国防長官らは、31日、日本時間の1日午前、議会上院の与野党の幹部に電話で理解を求めたほか、1日には下院議員を集め、シリア情勢について機密情報なども含めて説明する予定です。
しかし、議会の中には軍事行動に慎重な意見もあり、承認が得られるかどうかは不透明な情勢です。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100013より、
国連調査団、シリア出国=米、近く攻撃の可能性

 【ベイルート時事】シリアでの化学兵器使用疑惑で、現地入りして検証作業をしていた国連調査団が31日、シリアを出国し、隣国レバノン経由でオランダに到着した。ロイター通信が伝えた。オバマ米大統領は同日、シリア情勢に関し声明を発表する。
 化学兵器使用はアサド政権によるものだと断定している米国は、化学兵器の再使用を阻止するため「限定的攻撃」を検討。調査団の出国により、オバマ大統領が参加して9月5日からロシア・サンクトペテルブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議前にも、攻撃が行われるとの見方も出ている。
 これに対し、シリアの治安当局者はAFP通信に「いつでも報復する準備はできている」と語った。
 軍事介入にはロシアのプーチン大統領が反対を表明。国連の潘基文事務総長も30日、国連安全保障理事会5常任理事国代表に対し、安保理決議なしのシリア攻撃を自制するよう求めた。米国の主要同盟国でも、英政府は議会の反対で軍事行動断念に追い込まれ、ドイツやカナダは攻撃への不参加を表明している。
 一方、フランスのオランド大統領はオバマ米大統領に電話し、アサド政権に化学兵器使用の責任を取らせることで一致。軍事介入に協力する姿勢を鮮明にしている。介入を後押しするトルコのエルドアン首相は「限定攻撃では不十分だ」と述べ、体制転換を目指した大規模攻撃を求めた。米国は武力行使に積極的な「有志国」と安保理決議なしの介入に向けた調整を進めているもようだ。(2013/09/01-01:53)

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