東日本大震災 死者1万5883人、行方不明2654人
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年 9月 12 日(木)付
震災2年半―終わりのない悲しみに
「仕方なかった」を繰り返して欲しくない――。
悲しみを長引かせ、時に増幅させるのを知りつつ、それでも検証を求め、裁判を続ける遺族たちは訴える。助けられたはずの命があったのだと。
東日本大震災から2年半。犠牲者が1万人を超す宮城県で、遺族たちを訪ねて歩いた。
がれきはほとんど目につかなくなった。ダンプが行き交い、重機が音をたてる。しかし、「復興」の垂れ幕の裏には、終わらない悲しみがある。
送迎バスが津波に巻き込まれて園児5人が亡くなった石巻市の日和幼稚園。うち4人の遺族が園側を提訴し、近く一審の判決が出る見通しだ。
女川町では、七十七銀行の支店屋上に避難した行員やスタッフ12人が死亡・行方不明となった。3人の遺族が銀行を提訴して、ちょうど1年がたつ。
児童と教職員84人が死亡・行方不明となった石巻市の大川小学校では、文部科学省の主導で市が設置した委員会で、検証作業が続いている。
遺族たちに話を聞くと、共通点が浮かび上がる。
当日の行動を知るほどに、「こうすれば死なずにすんだ」という選択肢が、はっきりしてくることだ。
地震発生後に幼稚園の送迎バスが海に向かわず、子どもたちが園にとどまっていれば……。
銀行員たちの避難先が、2階建ての支店屋上ではなく、歩いて数分の高台であれば……。
津波が来るまで50分も校庭に居続けず、子どもでも登れる裏山に逃げていれば……。
どうして、そうならなかったのか。
相手方の答えは、煎じ詰めれば「津波がここまで来るとは想定外だった」に行き着く。
説明会は開かれるが、「なかなか情報が出てこない」と遺族は言う。「仕方なかった、では同じ過ちが繰り返される」
裁判に訴えれば、損害賠償責任の有無が争われる。真相の解明、真摯(しんし)な謝罪、二度と繰り返さないための反省という、遺族が本当に求めているものが得られる保証はない。
避難行動を率いた人たちが津波の犠牲になった事例もある。
裁判の勝ち負けがどうあれ、それだけで「安全」につながるとは限らない。
それを承知でなお、訴え、争うしかなかったことに、遺族の一人は「私たちは、おかしいですかね」と問いかける。
遺族の悲しみを社会で受け止め、悲劇を防ぐ教訓を学ぶ。その努力を続けるしかない。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130912/dst13091203240000-n1.htmより、
産経新聞【主張】震災2年半 復興こそ「全日本」必要だ
2013.9.12 03:23
東日本大震災から2年半が過ぎた。平成23年3月11日、あなたは何をしていたろう。被災地の過酷な現実を見て、何を思ったろう。
多くの人が避難と備えの重要性を再確認し、被災者との連帯や絆を強く意識したのではなかったか。その思いが、薄れてはいないか。
被災地の復興は順調に進んでいるとは言い難い。国や自治体、経済界、一般の人々を含む「オールジャパン体制」で復興の速度を高める必要がある。
地震と大津波の被害で、死者は太平洋岸を中心に北海道から神奈川県まで12都道県で1万5883人を数えた。2654人が行方不明のままだ。11日には沿岸部各地で大規模な捜索が行われた。
今も宮城、岩手、福島3県の避難者は約29万人にのぼる。このうち10万人以上が、プレハブなどの仮設住宅で不自由な生活を強いられている。その重い現実を直視しなければならない。
住宅再建の遅れは3県が共に抱える深刻な課題だ。国は県などと連携して災害公営住宅の整備に取り組んでいるが、完成したのは3県で400戸余りにとどまる。高台への移転や工事の遅れで造成がなかなか進まないためだ。
がれきの山はようやく小さくなったが、土台を残して住宅が流された荒涼たる光景は、ほとんどそのままだ。
何よりも国が前面に立ち、東京電力福島第1原発の事故処理を安全、確実に進める必要がある。
2020年夏季五輪の東京開催が決まった。「復興五輪」の掛け声もある。被災地の人たちが共に楽しみ、喜べなくては、大会の成功は望めない。
安倍晋三首相は「復興を成し遂げた日本の姿を世界に発信する」と語った。約束は、守らなくてはいけない。五輪のための復興ではないのは当然のことだが、五輪を復興速度に拍車をかける、いいきっかけとしたい。
五輪招致は国や都、財界やスポーツ界を挙げたオールジャパン体制で成し遂げた。陣頭に立った安倍首相は「みんなで頑張れば夢が実現できるということを体験できたのではないか」とも語った。
その体験を、震災からの復興に生かし切ってほしい。五輪で創出される雇用や整備工事に、被災者や被災企業を優先することも実行してもらいたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013091101001504.htmlより、
震災2年半、被災地に鎮魂の祈り 遺族ら黙とうささげる
2013年9月11日 17時16分
東日本大震災は11日、発生から2年半を迎えた。被災地では、地震発生時刻の午後2時46分、遺族らが犠牲者の冥福を祈り、黙とうをささげた。
津波で多数の犠牲者が出た岩手県釜石市の鵜住居地区防災センターと、宮城県気仙沼市の内陸に打ち上げられた大型漁船「第18共徳丸」は解体が迫っており、多くの人が訪れた。
警察庁などによると、9月10日現在の死者は1万5883人、行方不明者は2654人。避難生活による体調悪化や自殺などを原因とした震災関連死は2688人(3月末現在)に上る。(共同)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130911/k10014454871000.htmlより、
震災死者 依然114人が身元不明
9月11日 14時49分
東日本大震災で亡くなった人のうち、この半年間に新たに身元が確認されたのは18人にとどまりました。
震災から2年半がたつなか、依然として114人の身元が分かっておらず、警察はDNAや似顔絵などを活用して引き続き確認を急ぐことにしています。
警察庁によりますと震災のあと遺体で見つかった人は、いわゆる災害関連死を除くと、これまでに1万5883人に上り99%に当たる1万5769人の身元が確認されています。
このうち東北3県での確認の方法としては、遺体の特徴や所持品が88.7%と最も多く、次いで歯型が7.9%などとなっていますが、最近では親族から提供を受けたDNAの照合や生前の顔を推定した似顔絵が手がかりになるケースが増えています。
こうした方法で、この半年間に18人の身元が新たに確認されましたが、ことし3月までの半年間と比べると身元が分かった人数は5分の1にとどまりました。
依然114人の身元が分かっておらず、警察は似顔絵などを積極的に活用して身元の確認を急ぐことにしています。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013091100058より、
なお29万人が避難=原発事故収束見えず-東日本大震災2年半
1万8500人以上の死者・行方不明者を出した東日本大震災は11日、発生から2年半となった。住宅再建が本格化するなど明るい動きが出る半面、岩手、宮城、福島3県などで被災した約29万人は今も避難生活が続く。東京電力福島第1原発がある福島県では、除染の遅れや放射能汚染水漏れ問題が復興に影を落とす。
復興庁によると、8月12日現在の避難者は28万9611人で、この半年間に約2万5000人減少。ただ、放射能への不安を抱える福島県は県外避難者が5万2277人いる。
福島第1原発では、放射能汚染水の管理が危機的な状況にある。貯蔵タンクからの大量漏出、地下水汚染などが相次ぎ発覚し、海洋汚染への懸念も強まり、事故収束への道のりは険しさを増している。
警察庁によると、今月10日時点の死者は1万5883人、行方不明者は依然2654人に上る。3県沿岸部では11日、警察や海上保安庁などが1000人規模で不明者の一斉捜索を行った。(2013/09/11-12:11)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130911/k10014444001000.htmlより、
東日本大震災 きょう2年半
9月11日 8時38分
東日本大震災の発生から11日で2年半がたちました。
被害の大きかった岩手、宮城、福島の3県では今も21万5000人余りが仮設住宅などでの生活を余儀なくされている一方で、完成した災害公営住宅はおよそ450戸にとどまり、避難生活が長期化する被災者をどのように支援していくかが課題となっています。
警察庁によりますと、東日本大震災で死亡が確認された人は合わせて1万5883人で、今も行方が分かっていない人は合わせて2654人となっています。
また、避難したあとに体調が悪化するなどして亡くなった、いわゆる「震災関連死」は復興庁のまとめで2688人となっています。被害の大きかった岩手、宮城、福島の3県で、今も仮設住宅や民間のアパートなどで避難生活を余儀なくされている人は分かっているだけで21万5000人余りに上っています。
その一方で、自治体が整備を進めている災害公営住宅は建設用地や資材の確保が難航しているため、3県で完成したのは、合わせて448戸と予定されている戸数の1.6%にとどまっています。
また、福島県では、原発事故の避難区域で国が直接行っている除染作業の大幅な遅れなどによって、避難している人たちがふるさとに戻ることができる見通しは立っていません。
岩手、宮城、福島の3県は、それぞれ仮設住宅の入居期間を1年延長し4年間としていますが、長期化する避難生活によってストレスや体調不良を訴える人が増加しており、被災者をどのように支援していくかが課題となっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130910/k10014437761000.htmlより、
震災 死亡など2万1224人
9月10日 21時3分
東日本大震災で警察が確認している死者と行方不明者は、合わせて1万8537人となっています。また、避難生活などで亡くなったいわゆる「震災関連死」は復興庁のまとめで2600人余りに上り、合わせると2万1224人に上っています。
警察庁によりますと、警察によって死亡が確認された人は、宮城県が9537人、岩手県が4673人、福島県が1606人、また茨城県が24人、千葉県が21人、東京が7人、栃木県と神奈川県がそれぞれ4人、青森県が3人、山形県が2人、群馬県と北海道がそれぞれ1人で、合わせて1万5883人に上っています。
死亡した人のうち、これまでに99%に当たる1万5769人の身元が確認されていますが、依然として114人の身元は分からないままとなっています。
また、警察に届け出があった行方不明者は、宮城県で1297人、岩手県で1145人、福島県で208人、千葉県で2人、茨城県で1人、青森県で1人の、6つの県で2654人となっています。
一方、復興庁によりますと、避難生活による体調の悪化などで亡くなったいわゆる「震災関連死」はことしの3月末の時点で岩手県で389人、宮城県で862人山形県で2人、福島県で1383人、茨城県で41人、埼玉県で1人、千葉県で4人、東京で1人、神奈川県で2人、長野県で3人の、少なくとも合わせて2688人に上っています。
このうち警察庁のまとめと重複している1人を除くと、震災による死者・行方不明者の合計は少なくとも2万1224人に上っています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130510/k10014496131000.htmlより、
死者不明者 関連死含め2万1246人
5月10日 21時16分
東日本大震災で警察が確認している死者と行方不明者は、合わせて1万8559人となっています。
また、避難生活などで亡くなったいわゆる「震災関連死」は、復興庁のまとめでさらに増えて2600人余りに上り、合わせると2万1246人に上っています。
警察庁によりますと、警察によって死亡が確認された人は、宮城県が9537人、岩手県が4673人、福島県が1606人、また、茨城県が24人、千葉県が21人、東京が7人、栃木県と神奈川県がそれぞれ4人、青森県が3人、山形県が2人、群馬県と北海道がそれぞれ1人で、合わせて1万5883人に上っています。
死亡した人のうちこれまでに99%に当たる1万5760人の身元が確認されていますが、依然として123人の身元は分からないままとなっています。
また、警察に届け出があった行方不明者は、宮城県で1312人、岩手県で1150人、福島県で210人、千葉県で2人、茨城県で1人、青森県で1人の6つの県で2676人となっています。
一方、復興庁によりますと、避難生活による体調の悪化などで亡くなったいわゆる「震災関連死」はさらに増え、ことしの3月末の時点で岩手県で389人、宮城県で862人、山形県で2人、福島県で1383人、茨城県で41人、埼玉県で1人、千葉県で4人、東京で1人、神奈川県で2人、長野県で3人の少なくとも合わせて2688人に上っています。
このうち警察庁のまとめと重複している1人を除くと、震災による死者・行方不明者の合計は少なくとも2万1246人に上っています。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013051001001723.htmlより、
震災関連死2688人 3月末、復興庁まとめ
2013年5月10日 20時35分
復興庁は10日、東日本大震災をきっかけに体調を崩して亡くなり「震災関連死」と認定された人が、3月末までに1都9県で計2688人に達したと発表した。昨年9月末時点では2303人だったが、自治体による実態把握が進んだ。その後の半年で亡くなったのは6人だった。
都県別では福島県が1383人と半数以上を占め、次いで宮城県862人、岩手県389人だった。年齢別では66歳以上が2396人と9割を占めた。(共同)