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日別アーカイブ: 2013年9月13日

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130913/k10014528681000.htmlより、
原発事故の責任 不起訴理由を説明
9月13日 20時54分

福島第一原子力発電所の事故を巡って告訴・告発されていた東京電力の旧経営陣などが不起訴となったことを受け、福島県の住民などで作る告訴団が13日、東京地方検察庁を訪れ、担当の検察官から不起訴の理由について説明を受けました。
福島第一原発の事故を巡って告訴・告発されていた東京電力の旧経営陣などについて、東京地検は今月9日、「今回の規模の地震や津波を予測するのは困難だった」と結論づけ、全員を不起訴にしました。
これを受け、福島県の住民や弁護士らで作る告訴団の代表が13日午後、東京地検を訪れ、担当の検察官から1時間半にわたって不起訴とした理由などについて説明を受けました。
このあと、説明内容を報告する集会が開かれ、告訴団の弁護士らは「東京電力が対策を先送りした論理を検察もそのまま採用していた。初めから不起訴ありきで、起訴しない理由を探すための捜査だったことを確信した」と述べて、検察の判断を批判しました。
告訴団は、今月末に福島県でも集会を開いたうえで、来月にも検察審査会への申し立てを行うことにしています。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130913k0000m070104000c.htmlより、
社説:原発事故不起訴 責任免れたわけでない
毎日新聞 2013年09月13日 02時31分

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発されていた政府関係者や東電幹部ら42人について、東京地検が不起訴処分とした。
 菅直人元首相、勝俣恒久東電前会長、班目春樹元原子力安全委員長らが含まれる。
 告訴・告発人らは処分を不服として、検察審査会に審査を申し立てる方針だ。強制起訴すべきか否か、市民が改めて判断する。刑事責任を免れると決まったわけではない。
 また、現在進行形の事故について継続した新たな検証作業が必要だ。その意味で、告訴・告発された当事者は、刑事責任とは別に今後も事故と向き合っていく責任がある。真相の解明や再発防止のため、積極的に作業に協力していくべきだ。多大な被害に遭った福島県民をはじめとする国民への説明責任も残る。そう肝に銘じてもらいたい。
 業務上過失致死傷容疑で刑事責任を問う場合、▽事故の予見可能性はあったのか▽予見できたとすれば避ける手立てを尽くしたのか−−などが起訴できるか否かのポイントだ。
 地検は、電源を全て失い、原子炉を冷却できなくなるような規模の津波を具体的に予測するのは困難だったと結論づけた。
 事故をめぐり、国会の事故調査委員会は昨年7月、根源的な原因は「『自然災害』ではなく明らかに『人災』である」と断定した報告書を公表した。地震や津波対策を立てる機会が過去に何度もあったのに、政府の規制当局と東電が先送りしてきたことを強く批判もした。
 こうした観点から見れば、全員を不起訴とした結論が妥当なのか疑問が出ても不思議ではない。また、全電源喪失は津波以外の原因でも起こり得るが、地検の捜査はもっぱら津波対策に焦点が当てられたようだ。
 大規模システムに絡む事故では、さまざまな判断に多数の人がかかわる。それだけに特定の人の刑事責任を問うには高いハードルがある。個人ではなく企業や法人・団体を罰することを含め、刑事責任のあり方についての議論も必要だ。
 検察審査会に申し立てられた場合、検察審査員は、検察官に対し必要な資料の提出や会議での意見陳述を求めることができる。市民の目線で審査を尽くしてほしい。
 一方、捜査と別に行うべき検証について、国会事故調は、国会に第三者機関を設置し検証作業を続けるよう提言した。未解明部分の事故原因の究明、事故の収束に向けたプロセス、被害の拡大防止などのテーマについて、民間中心の専門家で調査を進めるべきだとしている。政府・国会はしっかり対応するのが筋だ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013091102000163.htmlより、
東京新聞【社説】原発事故不起訴 誠実な捜査尽くしたか
2013年9月11日

  福島第一原発の事故で、検察当局は東京電力幹部らを全員、不起訴とした。巨大地震は想定外と判断した結果だろう。だが、本当に人災の側面はなかったか。誠実な捜査が尽くされたか問われよう。
 子どもからお年寄りまで、約一万四千人もの原発事故の被災者らが、告訴・告発した前代未聞の事案である。相手は当時の東電幹部や原子力安全委員会、政府関係者ら計四十二人である。
 住民の避難を遅らせ、多数の住民を被ばくさせたり、病院から避難した入院患者らを死亡させた。だから、業務上過失致死傷罪などの罪に当たると訴えていた。
 だが、検察当局は東日本大震災に伴う原発事故は、当時の知見では予見することができず、同時に個人の刑事責任を問うことはできないとの結論に至った。東電関係者ばかりでなく、地震や津波の専門家などからも聞き取りを積み重ねた判断だった。
 確かに刑事立件には高いハードルがあると、当初から言われていた。(1)事故を予見できたか(2)原発事故による被害といえるか(3)責任を特定の個人に負わせられるか-。それらを立証する必要があるからだ。今回の不起訴判断を踏まえたうえで、指摘したいのは、検察当局が誠実で精緻な捜査を尽くしたかどうかだ。
 国会事故調査委員会は「事故は人災だ」と明言した。二〇〇八年に東電自身が津波の高さを最大で一五・七メートルと試算していたのがポイントだ。にもかかわらず、福島第一原発の想定津波の高さは、わずか六メートルにすぎない。
 大震災前に予測されていた地震はマグニチュード(M)8・3規模で、そのレベルでも一〇メートルを超える津波が来ることは、容易に想定できたのではないか。しかし、東電は何の対策もとらなかった。これを見逃していいのか。
 結果的に原発をのみこんだ津波は一五・五メートルで、建屋は水につかり、全電源が失われた。電源喪失の対策も、いくつも手があったはずだ。外部電源の耐震性を強化したり、非常用ディーゼル発電機とバッテリーを分散して、高い場所に設置するなどの防護措置だ。これも東電は放置していた。
 検察当局の「予見可能性がない」とする立場には疑問が残る。そもそも、検察は東電を強制捜査していない。すべての証拠を収集し、関係資料を押収すべきでなかったか。「天災」の予断を持っていたなら、被災者の怒りを買う。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130910/k10014415351000.htmlより、
原発事故不起訴「捜査尽くした」
9月10日 4時6分

福島第一原子力発電所の事故を巡り、告訴・告発されていた東京電力の旧経営陣などについて検察は9日、全員を不起訴にしました。
検察は「捜査を尽くした」と強調していますが、告訴団は捜査が不十分だと批判していて、検察審査会に申し立てる方針です。
福島第一原発の事故を巡り、福島県の住民などが告訴・告発していた東京電力の旧経営陣など42人について東京地方検察庁は9日、全員を不起訴にし、その理由を説明する記者会見を2時間余りにわたって行いました。
この中で堺徹次席検事は「今回の規模の地震や津波を予測するのは困難で刑事責任は問えない」と結論づけたことについて「無罪判決を覚悟してでも起訴すべきだという考えもあるかもしれないが、幅広く専門家の意見を聞いて必要な捜査を遂げたうえでの判断だ」と述べ捜査を尽くしたと強調しました。
これについて国会の事故調査委員会の委員を務めた野村修也弁護士はNHKの取材に対し「告訴した側はより踏み込んでほしかったと思うだろうが、刑事罰を科すかどうかの判断なので厳格になされなければならない」と理解を示しています。
一方、告訴団は「東京電力側の言い分をうのみにした捜査で不十分だ」と批判して検察審査会に申し立てる方針で、地震や津波を予測できなかったとする検察の結論が妥当かどうか今後、検察審査会で審査されることになります。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014394291000.htmlより、
原発事故の責任問わず 菅元首相ら全員不起訴
9月9日 13時53分

東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って告訴・告発されていた東京電力の旧経営陣や菅元総理大臣など40人余りについて、検察は刑事責任を問うことはできないと判断し、全員を不起訴にしました。
不起訴となったのは、法人としての東京電力と勝俣前会長や清水元社長ら旧経営陣、当時の原子力安全委員会の班目元委員長ら原発の規制当局幹部、それに政府の責任者だった菅元総理大臣など40人余りです。
検察は福島第一原発事故について、福島県の住民グループなどの告訴・告発を受け、刑事責任を問えるかどうか1年にわたって捜査を続けてきました。
その結果、事前に十分な津波対策が施されていなかったことについて、「専門家の間でも今回の規模の地震や津波は全く想定されておらず、具体的に津波の発生を予測するのは困難だった。東京電力は平成20年に高さ15メートルを超える津波の試算もしていたが、巨大津波の発生は1万年から10万年に1回程度と考えていて、直ちに津波の対策工事を実施しなかったことが社会的に許されない対応とまでは言えない」と結論づけました。
一方、菅元総理大臣は告発の中で、震災翌日に行った現地視察が事故の拡大を防ぐための作業を遅れさせたと指摘されましたが、検察は「作業の遅れは準備に時間がかかったためで、視察は何ら影響を与えなかった」と判断しました。
不起訴処分に対し告訴・告発したグループは納得できないとして、検察審査会に申し立てる方針で今後、刑事責任を問うかどうかの判断は検察審査会を構成する市民に委ねられることになります。

菅元首相「当然の結果」
民主党の菅元総理大臣は談話を発表し、「総理大臣として事故の拡大を防止し、住民の被害を軽減するため、陣頭指揮に当たった。不起訴処分はこの事実を踏まえて下されたものであり、当然の結果だと受けとめている。これで原発の問題が終わったわけではなく、今後もこの問題に取り組んでいく」としています。そのうえで談話では、検察の事情聴取に応じなかったことについて、「行政府のすべての事務を所掌する総理大臣が告発された場合、その所掌事務に関して行政府の一員である検察官から取り調べを受けたり、事情を聴かれたりするのは相当でないと考えた」としています。
また、東京電力は「原発事故によって福島県民をはじめ多くの方々に大変なご迷惑とご心配をおかけしたことに改めて心からおわび申し上げます。今回の不起訴については検察当局のご判断であり、当社としてはコメントを控えさせていただきます」としています。

告訴・告発のグループ「名ばかり捜査だ」
検察の不起訴処分を受けて東京電力の旧経営陣を告訴・告発していた福島県の住民グループが会見を開き、代表を務める河合弘之弁護士は、「検察は強制捜査もせず、どうやって捜査を工夫し、地元の人たちの悲しみを救うのかという前向きな考えが全くなかった。任意で提出された資料や学者の意見だけで判断すれば不起訴になるのは当然で、名ばかり捜査としか言いようがない」と批判しました。
そのうえで、不起訴処分を不服として近く検察審査会に申し立てるとともに、福島県警に改めて刑事告発をする方針を明らかにし、「今も被ばくに苦しみ、怒りを体で感じている福島の市民や警察官に判断をしてもらいたい」と述べました。

検察のこれまでの捜査
東日本大震災から1年余りがたった去年6月、甚大な被害を招いた原発事故について、福島県の住民などが東京電力の旧経営陣らの刑事責任を問うよう求める告訴状や告発状を検察当局に提出しました。
この告訴団には、全国の1万4000人以上が加わりました。
さらに、別の団体からは、事故後の対応を巡って菅元総理大臣など政府責任者に対する告発も行われました。
これを受けて検察当局は、去年8月、捜査を開始。
しかし、検察にとって自然災害をきっかけに起きた深刻な原子力災害の捜査は初めてで難しいものとなりました。
事故原因の特定に欠かせない本格的な現場検証が高い放射線量に阻まれてできませんでした。
現地を指揮し、ことし7月、病気で亡くなった福島第一原発の吉田昌郎元所長からも体調不良のため話を聞けませんでした。
こうしたなか、検察は、東京電力の勝俣前会長や当時の原子力安全委員会の班目元委員長らの任意の事情聴取を重ね、捜査を進めていきました。
刑事責任を問うには、東日本大震災クラスの津波を現実的な危険として予測できていたことの証明が必要です。
このため、地震や津波の専門家からも幅広く意見を聞いて、当時の共通認識として、どれぐらいの規模の津波の対策が必要とされていたのか詰めていきました。
さらに、菅元総理大臣など当時の政府の責任者にも震災直後の対応について説明を求めました。
これに対し、菅元総理大臣から、先月、「対応に問題はなかった」とする意見書が提出され、検察は直接の事情聴取を見送りました。
告訴・告発されたうち、いくつかの容疑の時効が半年後に迫るなか、検察は、今後、検察審査会に申し立てられる可能性も考慮して、このタイミングで捜査を終結させ不起訴という結論を出しました。

検察の捜査のポイントと判断
検察の捜査のポイントと判断をまとめました。
東京電力の旧経営陣らに対する告訴・告発の中心となった業務上過失致死傷罪を適用するには、主に2つの要件を満たす必要がありました。
1点目は、東日本大震災クラスの地震や津波の発生を具体的に予測できていたか。
2点目に重大な被害を防ぐ対策を取ることが可能だったかです。
まず、巨大地震や津波による深刻な原発事故を事前に予測できたのかという点です。
これについては過去10年、巨大な地震や津波の可能性を指摘する研究結果もありました。
平成14年には、政府の地震調査研究推進本部が、福島県沖を含む日本海溝の近辺で30年以内にマグニチュード8クラスの地震が発生する可能性が20%程度あるという長期的な評価を発表しています。
また、東京電力は平成20年には、今回押し寄せた津波と同じ規模の最大で15.7メートルの津波が想定されるとみずから試算していました。これについて、東京電力は「仮に算出した数字で実際には起こらないと考えていた」などと釈明しています。
この点について検察は「これまでに巨大な地震や津波を予測したものは裏付けるデータが十分でないという指摘もあり、精度の高いものと認識されていたとはいえず、専門家の間で今回の規模の地震や津波が具体的に予測できたとまでは認められない」と判断しました。
次に被害を防ぐ具体的な対策を取ることができたのかという点です。
告発した住民たちは、巨額の費用がかかる防潮堤の建設が仮に難しかったとしても、非常用のディーゼル発電機を高い場所に移設するなどしておけば、すべての電源を失うことはなかったはずだと指摘しています。
この点についても、検察は「実際の津波は東京電力の試算とは異なる方向から押し寄せており、仮に試算に基づいて防潮堤を設置しても防ぐことができたとは認められない」と否定しました。
そのうえで、「東京電力は巨大地震の発生確率は1万年から10万年に1回程度と考えており、直ちに津波の対策工事を実施しなかったことが社会的に許されない対応とまではいえない」としています。
一方、菅元総理大臣など当時の政府の責任者は地震が起きてからの対応に過失があったかどうか問われました。
特に菅元総理大臣は告発の中で、震災翌日の早朝にみずから福島第一原発を視察したことが事故の拡大を防ぐための作業が遅れた一因となったと批判されていました。
菅元総理大臣は先月、検察に提出した意見書で、「自分はむしろ作業を積極的に進めさせた」などと説明し、刑事責任を否定していました。
これについて検察当局は「事故拡大を防ぐ応急措置の実施義務は東京電力が負っている。作業に遅れが出たのも作業員が被ばくしないようにするための準備に時間がかかったためで、菅元総理大臣の視察は作業に何ら影響を与えていない」と判断しました。

【柳田邦男さん「組織罰の議論を」】
政府の事故調査・検証委員会の委員を務めた作家の柳田邦男さんは「日本の法律で、特定の個人を起訴するには個人の責任と事故の因果関係を明確に認定しなければならないという厳しい条件があり、政府や行政、専門家、そして事業者である東京電力が絡んだ複雑な事故で特定の個人の責任という形で追及することは難しく、予想された結果と言える。検察の判断では、巨大津波が福島を襲うということが、当時の学会の通念に至っていなかったとしているが事故調査の立場からは、学会全体の見解でなくても先端的な研究をしている人が指摘していれば、十分な対策をすべきでなかったかということが言える。被害者の立場に立てば、多くの方が避難先などで亡くなり、今なお何万人もの人が帰れないという現実を前にして誰も責任を取らないのはなぜなのかという、非常に納得できない感情を持つと思う。今後は、欧米で導入されている「組織罰」という考え方を参考に、個人の責任を問えなくても、責任の所在を明らかにする方法を議論していく必要があると思う」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014382911000.htmlより、
原発事故 東電や菅元首相など不起訴へ
9月9日 0時10分

東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って、福島県の住民などから告訴・告発されていた、東京電力の旧経営陣や菅元総理大臣など40人余りについて、検察当局は、刑事責任を問うことはできないと判断し、近く不起訴とする方針です。
不起訴となるのは、福島第一原発の事故について福島県の住民グループなどから告訴・告発されていた、法人としての東京電力と勝俣前会長や清水元社長ら旧経営陣、当時の原子力安全・保安院や原子力安全委員会の幹部、それに政府の責任者だった菅元総理大臣など40人余りです。
検察当局は、巨大な津波を事前に予測できたのかという点を中心に、当事者のほか、多くの地震や津波の専門家にも意見を求め、およそ1年にわたって捜査を進めてきました。
その結果、「東日本大震災規模の地震や津波を現実的な危険として予測できていたとは言えず、対策を講じる義務があったとは言えない。地震後の対応も含め、刑事責任を問うことはできない」と判断し、近く全員を不起訴とする方針です。
一方、告訴・告発していた福島県の住民グループは直ちに検察審査会に申し立てる方針で、原発事故で関係者の刑事責任が問われるかどうかは、今後、検察審査会を構成する市民の判断に委ねられることになります。

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http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013091300561より、
内閣支持61%、異例の回復=五輪招致が影響-時事世論調査

 時事通信が6~9日に実施した9月の世論調査によると、安倍内閣の支持率は前月比7.1ポイント増の61.3%となり、5月以来4カ月ぶりに60%台を回復した。不支持率は同8.8ポイント減の17.9%だった。調査を始めた池田内閣以降、支持率が落ち込んだ後に6割台に回復した内閣は初めて。
 各種経済指標が堅調なことに加え、調査期間中に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会に安倍晋三首相が出席し、2020年夏季五輪の東京開催が決まったことが影響したとみられる。
 調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施した。有効回収率は64.7%。 
 内閣支持の理由(複数回答)は多い順に「他に適当な人がいない」20.6%、「リーダーシップがある」19.6%、「首相を信頼する」16.2%など。不支持の理由(同)は「期待が持てない」7.7%、「政策が駄目」6.1%、「首相を信頼できない」5.6%などだった。
 政党支持率は自民党が続伸し、前月比2.3ポイント増の28.8%。同1.6ポイント増の公明党の4.8%が続いた。民主党は同0.3ポイント減で、野党転落後最低だった6月の3.5%まで再び低下した。以下、日本維新の会2.0%、共産党1.8%、みんなの党1.4%、社民党0.5%、生活の党0.1%の順で、支持政党なしは56.1%だった。(2013/09/13-15:04)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013091300630より、
秘密保全法、6割超「必要」=時事世論調査

 時事通信が6~9日に行った9月の世論調査で、機密情報を漏えいした国家公務員らの罰則を強化する特定秘密保全法案について賛否を聞いたところ、「必要だと思う」と答えた人は63.4%、「必要ないと思う」は23.7%だった。
 調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施。「この法案には国民の知る権利や報道の自由を制限しかねないとの異論もある」と説明した上で質問した。有効回収率は64.7%。(2013/09/13-16:08)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013091300631より、
靖国参拝見送り「適切」6割=秋季例大祭は46%容認-時事世論調査

 時事通信の9月の世論調査で、安倍晋三首相が終戦記念日の8月15日に靖国神社参拝を見送った判断の是非を尋ねたところ、「適切だ」と答えた人は59.9%に上り、「適切ではない」の22.7%を大きく上回った。
 一方、10月の秋季例大祭に合わせた首相の参拝については、「参拝してもよい」は46.1%、「見送った方がよい」は38.6%と、容認する意見の方が多かった。中韓両国の特に強い反発が予想される終戦記念日を避ければ参拝しても構わないと考える世論の存在がうかがえる。
 首相が全国戦没者追悼式の式辞でアジア諸国への加害責任や反省に触れなかったことへの評価は、「支持する」50.4%、「支持しない」28.5%だった。調査は6~9日、全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施し、有効回収率は64.7%。(2013/09/13-16:09)

≪再掲≫
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013081500576より、
内閣支持、微増54.2%=ねじれ解消6割が評価-時事世論調査

 時事通信が8~11日に実施した8月の世論調査によると、安倍内閣の支持率は前月比0.6ポイント増の54.2%となった。内閣支持率は7月まで3カ月連続で下落していたが、下げ止まった。不支持率は同3.4ポイント増の26.7%。7月の参院選で与党が過半数を確保し、衆参のねじれが解消されたことについては、58.5%が「よかった」と評価。「よくなかった」は24.9%だった。
 調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は63.6%。
 内閣を支持する理由(複数回答)は多い順に「他に適当な人がいない」17.8%、「リーダーシップがある」15.6%、「首相を信頼する」13.8%。支持しない理由(同)は「期待が持てない」14.7%、「政策が駄目」8.1%、「首相を信頼できない」7.9%が上位だった。
 3カ月続けて減少していた自民党の支持率も前月比1.1ポイント増の26.5%と持ち直した。民主党は同0.1ポイント減の3.8%。以下、公明党3.2%、日本維新の会2.8%、共産党2.0%、みんなの党1.6%、社民党0.6%、生活の党0.1%と続いた。支持政党なしは57.7%。(2013/08/15-15:05)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013081500582より、
海江田氏続投、半数が不支持=野党再編56%が賛成-時事世論調査

 時事通信の8月の世論調査で、先の参院選で惨敗した民主党の海江田万里代表の続投を「支持しない」と答えた人は49.7%に上り、「支持する」の29.3%を上回った。海江田氏は党両院議員総会で続投に了承を取り付けたものの、世論は必ずしも納得していないことが示された。
 また、民主、日本維新の会、みんな3党の一部が模索する再編・統合への賛否では、「進めるべきだ」と答えた人が56.6%だったのに対し、「望ましくない」は27.9%。ただ、公明党支持層だけは「望ましくない」が63.4%と、「進めるべきだ」の29.3%を上回り、野党再編への警戒感をうかがわせた。
 調査は8~11日、全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で行い、有効回収率は63.6%。(2013/08/15-15:09)

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130920/fnc13092003140000-n1.htmより、
産経新聞【主張】消費税8%へ 成長と財政再建の両立を 十分な景気対策欠かせない
2013.9.20 03:13 (1/4ページ)

 年1兆円規模で増え続ける社会保障財源をどのように手当てし、国の財政立て直しに結び付けるのか。昨年8月に民主、自民、公明の3党で成立させた消費税増税法は、この問いに対する答えだ。
 安倍晋三首相が来年4月から消費税率を3%引き上げて8%とする方針を固めた。最近の経済指標は景気の好転を示しており、法律通りに増税を実施する環境が整ったと判断したためだ。

 《国民の理解得る説明を》
 安定的な社会保障財源の確保に加え、財政再建に一歩を踏み出す首相の決断を支持する。首相は10月1日に正式表明する見通しだ。その際には改めて社会保障財源に充てる消費税増税の必要性を訴え、国民の理解を得るべきだ。
 増税で景気を腰折れさせてはならない。デフレ脱却に伴う経済成長と財政再建を両立させることに全力を挙げてほしい。
 首相は増税をめぐって「最終的には私の責任で決める。経済指標を踏まえて適切に判断する」と強調してきた。指標で最も重視する今年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で3・8%増と高い伸びとなった。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130920/fnc13092003140000-n2.htmより、
2013.9.20 03:13 (2/4ページ)
 企業の設備投資が1年半ぶりにプラスを記録したことは特に重要だ。「アベノミクス」で堅調に推移する個人消費に加え、企業も設備投資に前向きな姿勢に転じたことは、持続的な景気回復にもつながる。増税に耐えうる経済的な情勢は整いつつある。
 消費税増税をめぐって有識者から幅広く意見を聴取した集中点検会合では、出席者の7割超が予定通りの実施を求めるなか、デフレからの脱却を優先して日本経済に負担を強いる消費税増税の先送りを求める意見もあった。
 平成9年4月に消費税率を3%から現行の5%に引き上げた際、特別減税の打ち切りや社会保険料の引き上げも加わり、現在まで続くデフレを招く原因になったとの批判がある。これを念頭に置いた見方だろう。
 しかし当時の経済動向をみると、同年4~6月期のGDPは大きく落ち込んだが、続く7~9月期はプラス成長を達成した。日本経済は増税の影響を乗り越えつつあったが、その後のアジア通貨危機や金融危機が響いて後退したとみるべきではないか。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130920/fnc13092003140000-n3.htmより、
2013.9.20 03:13 (3/4ページ)
 来年4月から法律通りに消費税率を8%に上げれば、今年度末までに発生する増税前の駆け込み需要の反動で、来年4~6月期の景気の落ち込みは避けられまい。これを、いかに短期でプラス成長に戻すかが重要だ。
 それには十分な景気対策が欠かせない。政府・与党では法人税減税などの検討を進めている。デフレ脱却への取り組みも必要だ。
 増税の際には日銀による一段の金融緩和も検討してほしい。政府・日銀が一体となった対策を考えるべきである。
 ただ、公共事業の上積みを含め「5兆円超」などと、対策の歳出規模ばかりが先行しているのは問題だ。増税対策に名を借りたバラマキは許されない。
 消費税は社会保障財源に充当することが明記されている。国債発行に依存する社会保障制度の安定と充実を図り、財政再建につなげるという増税の目的を忘れてはならない。

 《軽減税率導入も必要だ》
 消費税は来年4月に続き、27年10月に再び2%引き上げて10%にすることが法律で決められている。まず8%に引き上げて経済的な影響を見極め、再増税の可否を判断すべきだ。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130920/fnc13092003140000-n4.htmより、
2013.9.20 03:13 (4/4ページ)
 増税にあたってはコメ、みそなどの基礎的な食料品や新聞、雑誌などへの課税を減免する軽減税率の導入も不可欠だ。欧州の付加価値税は20%前後と高いが、軽減対象を広く認めて国民生活への負担を緩和している。こうした先行事例も参考にしてほしい。
 政府は国・地方の基礎的財政収支の赤字を27年度に半減し、32年度には黒字化する財政再建目標を立てている。消費税率を予定通りに10%に引き上げれば赤字半減は可能だが、それでも黒字化は達成できない恐れが強い。
 財政健全化は安定的な経済成長の基盤である。とくに高齢化などで年1兆円規模で増加する社会保障費などの削減は欠かせない。
 安倍政権は、歴代内閣が苦慮してきた消費税増税に取り組む。多くの課題を克服して、財政再建を果たしてほしい。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO59939290Q3A920C1EA1000/より、
日経新聞 社説 経済対策は効果と節度のある中身に
2013/9/20付

 5%の消費税率を2014年4月に8%まで引き上げるとともに、5兆円規模の経済対策を打ち出す方向になった。約8兆円に上る国民の負担増を和らげ、景気の腰折れを回避する狙いがある。
 財政再建の重要な一歩を踏み出す消費税増税を確実に実行しなければならない。その軟着陸を目指す一定の対策は要るだろう。
 だが不要不急の公共事業などをいたずらに膨らませるのでは、財政再建の実があがらなくなる恐れがある。必要性が高く経済効果が大きい施策を選別すべきだ。
 経済対策のひとつの柱は法人課税の軽減である。企業にも課している復興増税を1年早く廃止し、国税と地方税を含めた法人実効税率を14年度に38.01%から35.64%に下げる見通しになった。
 設備投資や賃上げなどを促す期限つきの政策減税も盛り込む。景気のてこ入れには一定の役割を果たしそうだが、持続的な効果は期待できない。特定の業種や企業に恩恵が偏るという問題も残る。
 幅広い国内企業の活力を引き出し、海外企業も呼び込むには、成長戦略としての実効税率引き下げが欠かせない。そこに踏み込む安倍政権の決断を評価したい。
 「被災地の復興と直接関係のない事業も復興増税で賄われている」との批判は根強い。本当に必要な復興事業を選別し、法人税だけでなく所得税の復興増税を早めに終える努力もしてほしい。
 実効税率を35%強まで下げたとしても、主要国の標準といわれる25~30%をなお上回る。安倍政権はさらなる引き下げを15年度以降の検討課題とする考えだ。
 主要国に比べて高いのは地方税の実効税率である。土地にかかる固定資産税などの負担を増やし、法人事業税や法人住民税を軽減すべきだという識者は多い。
 国税である法人税の租税特別措置を整理し、課税ベースを広げながら税率を下げる余地もあるのではないか。こうした抜本的な税制改革に着手するときだ。
 もうひとつの柱になりそうなのが防災・減災などの公共事業である。老朽化したインフラの更新や公共施設の耐震化にある程度の支出は必要だが、予算の無駄遣いは厳に慎まねばならない。
 消費税増税の影響を相対的に強く受ける低所得者や住宅取得者への現金給付は理解できる。ばらまきに終わらないようなやり方を慎重に検討してもらいたい。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO59890140Z10C13A9EA1000/より、
日経新聞 社説 高齢者医療に消費税財源を
2013/9/19付

 野田政権のときに民主党が自公両党と合意した社会保障・税一体改革は、消費税増税で医療や年金のほころびをつくろい、制度の持続性を高めるのを目的にした。
 2014年4月の最初の税率上げまで半年あまりに迫ったが、安倍政権はこと医療制度について確たる方針を示していない。喫緊の課題は増大する高齢者医療の財源確保だ。増税分の一部をあて、企業の健康保険組合からの保険料召し上げに歯止めをかけるべきだ。
 08年に自公政権が導入した後期高齢者医療制度は、75歳以上への給付費の構成を(1)国の借金を含めた税財源5割(2)支援金名目で健保組合などに拠出させる保険料4割(3)高齢者本人が払う保険料1割――とするのを原則にした。
 問題は(2)だ。全1431健保組合の12年度決算によると、後期高齢者への支援金は計1兆5千億円に達した。65~74歳の前期高齢者が使う医療費への納付金などを含めると、じつに保険料収入の46%が召し上げられている。
 各健保組合は加入者と家族に病気予防を指南したり、安いジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用を促したりして医療費の節約につとめている。だが収入の半分近くを有無を言わさず拠出させられる現状では、努力を重ねても健保財政は苦しさを増すばかりだ。
 現役世代にくらべ罹患(りかん)率が高い後期高齢者の医療費を保険原理で賄うのには限界がある。単純にいえば、保険料を払う人は多く、保険金をもらう人が少ないのが保険原理が有効に機能する条件だからだ。だからこそ税財源の投入に意味がある。
 先月解散した政府の社会保障制度改革国民会議は、健保組合からの召し上げをさらに増やすよう政権に求めた。厚生労働省はそのための法案を15年に国会に出す。
 健保組合の存続が危うい。政権は消費税増税の目的を思い起こすべきだ。国民会議が打ち出した病床再編名目の基金を介して増税分を民間病院にばらまく案は、真っ先に見直すべき対象になろう。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130919k0000m070109000c.htmlより、
社説:消費増税対策 ばらまきは本末転倒だ
毎日新聞 2013年09月19日 02時33分

 来年4月に消費税率を現行の5%から8%に引き上げることを前提に、安倍政権が5兆円規模の経済対策を検討している。高齢化で社会保障費が膨らむなか、財政が破綻しないよう国民全体で負担を分け合うギリギリの選択肢が消費増税だ。増税による景気の腰折れを避ける名目で財政を大盤振る舞いするなら本末転倒だ。しかも旧来型の自民党の景気対策である公共事業のばらまきにつぎ込むなら、なおさら何のための増税かわからなくなる。
 安倍内閣はアベノミクスで三本の矢を打ち出した。大胆な金融緩和、機動的な財政出動、成長戦略だ。第二の矢である財政出動により、2012年度補正予算と13年度当初予算で公共事業を大幅に増額させた。
 安倍晋三首相はさらに来年の通常国会に13年度補正予算案を提出する構えで、9月中に経済対策をまとめるよう指示した。それを踏まえ10月初めに消費増税の最終判断をするという。だが、財政の拡大はどこかで歯止めをかけなければならない。これを続けると来年後半にまた大型の財政出動を迫られる。
 確かに、消費税率が上がれば、企業や消費者が使えるお金が少なくなり、景気の足を引っ張る。このため低所得者や住宅購入者への現金給付、中小企業向け政策減税の拡充や設備投資減税が検討されている。こうした対策は必要だろう。
 問題は、増税対策をテコに、災害に備えた道路整備など「国土強靱(きょうじん)化」のための公共事業を積み上げる動きだ。「経済対策は少なくとも○兆円」といった声が与党から聞かれる。金額確保を先行させる「ばらまき」の発想で、もはや時代錯誤だ。
 バブル崩壊後の1990年代、政府は国債を発行して借金で大型経済対策を行い、公共事業を増額した。しかし、デフレは深刻化し、財政は悪化の一途をたどった。それを繰り返してはならない。必要な防災事業は経済対策で膨らませるのではなく、計画を立てて実施すればいい。
 経済対策の財源には、前年度に使い残したお金や、景気回復で今年度の税収が増える分などを充てる見通しだが、これは本来、財政の立て直しに使うお金だ。経済対策に回すのは最小限にすべきだ。
 景気は回復の動きを続けている。個人消費は堅調で、設備投資も持ち直してきた。秋の臨時国会には、企業の事業再編やベンチャー投資を促す税制改正を盛り込んだ法案が提出される。規制緩和を含めアベノミクスの第三の矢である成長戦略に全力を挙げ、景気回復を長続きさせることが必要だ。旧来型の景気対策から脱し、成長戦略を実らせることが安倍政権の最大の課題だ。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1より、
朝日新聞 社説 2013年 9月 18 日(水)付
消費増税対策―何でもありは許されぬ

 あまりに節度を欠いているのではないか。
 来春に予定される消費増税に合わせて、安倍政権が検討中の経済対策のことだ。
 「国費5兆円超」が当然視され、公共事業の大幅積み増しから法人税率の引き下げまで、何でもありの様相である。
 消費税率を1%上げると、税収は年に約2・7兆円増える。5%から8%への増税で負担増は8兆円に達する。デフレ脱却への流れが途切れないよう、一定の対策は必要だ。
 しかし、消費増税の目的を忘れてはならない。
 国債の発行、つまり借金に頼る社会保障分野に消費税収をあて、制度の安定・充実と財政再建を目指すのが狙いである。
 増税対策でも、必要性を吟味し、限られた財源を有効に使う姿勢が欠かせない。
 「国内総生産(GDP)の1%分の景気対策が必要」「消費税2%分の対策を打ち、負担増を実質1%に抑える」――。こんな「金額ありき」の発想は、もうやめにしたい。
 必要な対策は何か。
 民間主導の経済成長のカギを握るのは、GDPの6割を占める個人消費の動向だ。
 消費増税の負担が大きい低所得者を中心に一時金を給付し、消費の急激な落ち込みを防ぐ。景気への波及効果が大きい住宅の駆け込み需要とその反動を抑える工夫も必要だろう。
 あわせて、収益が好調な企業が雇用を増やし、賃金を引き上げるよう、仕組みを整える。雇用や賃金を増やした企業の法人税を軽くする制度があり、その適用基準をゆるめたり減税額を増やしたりするのは一案だ。
 企業自体の成長につながる設備投資や研究開発投資を促す税制の拡充も検討したい。
 法人税率そのものの引き下げはどうか。
 安倍政権は、「パンチ不足」と評判が芳しくない成長戦略の目玉にしたい考えのようだ。
 ただ、法人税を納める前提となる黒字の企業は全体の3割程度。なにより、政府の統計によると、法人全体で現金と預金だけで約150兆円をため込んでいると推計されている。
 なぜ企業はおカネを使わないのか。ここにメスを入れないまま法人税率を下げても、企業がますます資金を抱え込むだけになりかねない。
 既存業者を守っているだけの規制を見直し、新たな市場をつくる取り組みは尽くしたのか。財政への影響が大きい法人税率引き下げに飛びつく前に、やるべきことがある。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2より、
朝日新聞 社説 2013年 9月 18 日(水)付
国会―いつまで休むつもりか

 先が見えない福島第一原発の汚染水漏れやシリア情勢。世の中の動きはめまぐるしいのに、そこだけ時間が止まったような場所がある。国会である。
 7月の参院選後、議長らを選ぶための臨時国会が6日間だけ開かれた。だが、実質審議は3カ月近く行われていない。
 安倍政権は、臨時国会の召集を10月15日に予定している。10月初めの消費税率引き上げの最終判断、7日からのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議や環太平洋経済連携協定(TPP)会合など、政権の重要課題や外交に区切りをつけてから国会に臨む考えのようだ。
 汚染水問題はもちろん、国会が急いで取り組むべき課題は多い。そんな悠長なことを言っている場合ではない。
 まずは通常国会の会期末、首相問責決議をめぐる混乱で廃案になった電気事業法改正案などの審議のやり直しがある。安倍首相が明言した再生可能エネルギーの普及のためにも、成立を急ぐべきだ。
 シリア情勢にしても、化学兵器に関する米ロ合意をどう評価するか、日本としてどんな人道支援をしていくのか、質疑を通じて政府の考えを明らかにしていく必要がある。
 国会そのものにかかわる課題も山積だ。司法に抜本的な見直しを求められている選挙制度や国会審議の改革だ。
 首相が自民党の石破幹事長に、衆院議長のもと選挙制度改革の諮問機関の設置を検討するよう指示したのは6月だ。閉会中でも各党の代表者で話し合いができるのに、いまだに進展はない。
 野党は、汚染水問題での閉会中審査にとどまらず、臨時国会の召集要求も検討するという。憲法はいずれかの院の4分の1以上の要求があれば、内閣は国会の召集を決定しなければならないと定めている。野党が要求をためらう理由はない。
 もとより10月15日開会では年内の日程は窮屈だ。衆参のねじれが解消したのをいいことに、賛否が割れる特定秘密保護法案などの審議を駆け足ですまそうと政権が考えているなら本末転倒だ。
 確かに、今月下旬には国連総会もあり、外交日程は目白押しだ。国会審議を理由に、首相らの外遊がいたずらに制約されるのは避けねばならない。そこは、かつて民主党も提案した副大臣らの代理答弁や審議日程の工夫で乗り切れるはずだ。
 「いつまで休んでいるつもりか」という国民の視線は、厳しくなるばかりだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013091390070910.htmlより、
消費税 来春8% かすむ社会保障目的
2013年9月13日 07時09分
 
 安倍晋三首相は十二日、二○一四年四月から予定通り消費税率を5%から8%に引き上げる方針を決めた。増税に伴う景気の落ち込みを避けるため、消費税2%分に相当する五兆円規模の経済対策を併せて実施する。増収分は社会保障費に充てるという増税の目的が事実上、変質する。経済対策も公共事業が中心になるとみられ、国民から幅広く集める消費税の還元先が特定業者に偏る「還元格差」が生じることも考えられる。
 消費税増税法は、少子高齢化に伴って予算額が膨張し続ける年金や医療、介護などの社会保障制度を維持・安定させる目的で制定された。成立当時の野田佳彦首相、現在の安倍晋三首相も「増収分は全額、社会保障費に充てる」と明言してきた。
 来年四月の消費税率の引き上げでも、政府は八兆円程度の税収増を全額、社会保障に充てると説明するが、経済対策が実施されれば、増税で生じた財源のゆとりで賄うことになる。
 本来なら、そのゆとりは財政赤字を減らしたり、社会保障に使うべきで、社会保障制度を維持・安定させるという増税の目的とは矛盾する。
 しかも、経済対策は四月の増税に伴う景気の落ち込みを避けるため「即効性が必要で、従来型の公共事業中心にならざるを得ない」(官邸筋)といわれる。消費税は国民が一律に負担するのに、それに伴う「痛み」を軽減する経済対策が公共事業中心になれば、建設業界ばかりが大きな恩恵を受ける。
 消費税増税法は増税分を全額、社会保障の財源にすると定めているのに、なぜ、こんなことができるのか。
 同じ増税法に抜け道が隠されている。
 付則に「成長戦略や防災および減災に資する分野に資金を配分する」と明記され、公共事業などへの「流用」の根拠となる。増税法が成立した際、自民、公明、民主三党以外の中小野党が「消費税増税は公共事業の打ち出の小づちになる」と批判したが、これが現実となりつつある。(東京新聞)

http://mainichi.jp/opinion/news/20130913ddm003010160000c.htmlより、
クローズアップ2013:消費増税、来月1日発表へ 経済対策、財源見通せず
毎日新聞 2013年09月13日 東京朝刊

 安倍晋三首相が来年4月に消費税率を8%に法律通り引き上げる方針を固めたことに伴い、増税による経済へのマイナス影響を緩和するため、5兆円規模の経済対策が政権内で浮上した。首相は10月1日に記者会見し、増税方針と経済対策を同時に表明する方針だ。公共事業を中心とした補正予算や、企業向けの設備投資減税などを組み合わせた内容となる見通しだが、「新規の国債発行(借金)をせずに5兆円の財源を確保するのは難しい」(財務省幹部)のが国の台所事情。また、軽減税率の導入検討など積み残した課題もある。

 ◇財務省、国債増発をけん制
 「今回の引き上げで実質GDP(国内総生産)の約1%分、金額では約5兆円弱の経済の下振れが想定される」。岡村正・日本商工会議所会頭がこう述べるなど、8月下旬の消費増税に関する集中点検会合では、景気下支えの対策を求める声が相次いだ。
 消費税率が現在の5%から8%に引き上げられると、約8兆円の税収増が見込めるものの、企業や家庭はそれだけ負担増になる。
 経済対策の規模5兆円は増税幅3%のうち、ざっと2%。2013年度補正予算案と14年度予算案の一体的な運営や、税制改正などを組み合わせたものになりそうだが、具体案の検討はこれからだ。今後、さまざまな対策が盛り込まれれば、5兆円を上回る可能性もある。
 経済対策の財源として考えられるのは、12年度予算の使い残しにあたる剰余金1・3兆円や、13年度予算の予備費と借金返済に充てる国債費で金利を高めに設定したことによって生じる「国債費の不用額」などで1兆円程度。これら2兆円強に加え、景気回復で今年度の税収増も期待できるが、法人税は企業の9月中間決算の動向を見て見積もるため、財務省は「経済対策の規模を示せるようになるのは11月以降」と説明してきた。
 財源の見通しがつかない中、同省幹部は「経済対策の規模が膨らんで国債増発に追い込まれれば、財政健全化を目指す増税と本末転倒になりかねない」と懸念を隠さない。安倍首相のブレーンでもある浜田宏一内閣官房参与も、増税と同時に補正予算などの経済対策を取ることについて「右でお金を取って左でお金を渡す、まったくばかげた話」と批判的だ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130913ddm003010160000c2.htmlより、
 国の借金残高は6月末に1000兆円を突破してGDPの約2倍となり、先進国では最悪の水準。政府が8月に閣議了解した「中期財政計画」では、14、15年度の新規国債発行額は「前年度を上回らないよう最大限努力する」としており、安倍首相も今月の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で国際社会に説明したばかりだ。山口俊一副財務相は12日の記者会見で、「(新規国債の増発は)市場の信認なども考えた場合には当然控えるべきだ」と、追加の国債発行をすべきでないと強調した。【丸山進】

 ◇低所得者対策積み残し 軽減税率、具体化が急務
 来春の消費増税は、毎年1兆円規模で増え続ける社会保障費の財源を確保することが目的だ。ただ、薄く広く課税する消費税は、低所得者への影響が大きい。日本の消費税にあたる海外の付加価値税では、食料品など生活必需品で軽減税率を導入している国が大半だ。政府も、15年秋の消費税率10%への引き上げ時に導入を検討するとしているが、具体的な議論を早期に進める必要がある。
 政府は消費税率を8%に引き上げた際の負担軽減策として、年収510万円以下でローンを使って住宅を購入する人に対して最大30万円を給付することを決定済み。住宅ローン減税の補完措置だ。また、低所得者世帯に現金を渡す「簡素な給付措置」では、住民税が非課税の世帯を対象に1人あたり1万円を支給する案を軸に検討している。与党が月内に結論を出す方針だが、現金支給は1回のみだ。生活必需品への軽減税率適用に比べると、低所得者対策の抜本策とは言い難い。
 自民、公明両党がまとめた13年度税制改正大綱では「(15年10月予定の)消費税率の10%引き上げ時に、軽減税率制度を導入することをめざす」としている。
 今年12月の14年度税制改正大綱の策定までに、軽減税率を適用する対象や、税率、税収減に対応するための財源などの課題を協議するというが、具体的な議論は遅れている。
 欧州連合(EU)諸国など付加価値税を導入している27カ国の税率は平均で21・2%だが、食料品に対する税率は平均11・3%と約半分で軽減税率は広く普及している。第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「消費税の逆進性緩和のために、増税の影響を受ける低所得者への対策は必要だ」と話している。【葛西大博】

http://mainichi.jp/opinion/news/20130913k0000m070103000c.htmlより、
社説:動かぬ国会 いつまで夏休みですか
毎日新聞 2013年(最終更新 09月13日 02時30分)

 次期国会に向け、ようやく政党が動き始めた。自民、公明、民主3党の幹事長会談で与党は「国会改革」「衆院選挙制度」「社会保障」の3テーマ別に協議を民主党に要請した。政府・与党は来月15日ごろの臨時国会召集を検討している。
 安倍晋三首相は東京五輪招致にあたり福島第1原発汚染水問題の解決を国際公約した。早急に取り組みを点検し、情報を開示することは国会の使命だ。課題が山積する中で国会の夏休み状態が続くことは異常であり、これでは「怠慢の府」だ。主要課題での政党協議や国会での審議を早期に始めなければならない。
 首相や閣僚の国会での出席日程の短縮など国会改革について民主党は協議自体には理解を示したという。国会の日程攻防への偏重が外交など政治の機能を妨げる弊害は与野党の共通認識となりつつある。できることから具体的成果を示してほしい。
 一方で衆院選挙制度については実務者協議をどう進めるかはあいまいで、民主党が3党協議から離脱した社会保障制度改革についても同党の復帰をめぐり平行線をたどった。
 選挙制度改革については首相が有識者による第三者機関設置の検討を提案している。衆院「1票の格差」是正問題は急場しのぎの「0増5減」の改定ですら膨大な時間を費やし、定数削減も放置したままである。
 議員自ら改革を行う姿勢が見えない以上、何らかの基本原則を確認したうえで第三者の手に委ねるしかあるまい。社会保障制度改革にしても協議から離脱している民主党の対応は無責任に過ぎる。野党第1党としての責任を共有すべきだ。
 それにしても解せないのは、原発汚染水問題をめぐり、いまだに早期召集はおろか、閉会中の委員会による審査すらセットされないことだ。
 与党は野党の追及をおそれ、民主党は政権時代の負い目がありこれまで論戦に及び腰だったとみられる。国家の危機管理に加え、首相の国際公約という重みを与野党ともわきまえていないのではないか。
 国会が審査、調査すべき課題は多い。消費増税も決定前に国会で論点を明らかにするのが本来の姿だ。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)も交渉に関する情報がほとんど明らかにならず、与党議員からも疑問の声が起きている。守秘義務があるとはいえ全体状況や主要事項への姿勢すら判然としないようでは今後の国内調整にもマイナスだろう。
 今夏の国会議員の海外訪問ラッシュもピークは過ぎたようだ。通年国会の必要性すら言われる中で6月末からの論戦不在では非常事態への対応能力が問われる。いいかげんに夏休みを終えてほしい。