視点・衆院選の運動期間 人羅格氏

http://mainichi.jp/opinion/news/20130924k0000m070075000c.htmlより、
社説:視点・衆院選の運動期間=人羅格(論説委員)
毎日新聞 2013年(最終更新 09月24日 10時09分)

 ◇「12日」はあまりに短い
 インターネットによる選挙運動がさきの参院選から解禁され与野党は今後、残された課題の検討に着手する。全面解禁が見送られたメール送信の扱いなどがポイントになる。
 ネット選挙を政策論争の発信源として生かせるか、とりわけ次期衆院選で真価が問われる。だが、残念ながら、おそらくこのままでは「ネット論戦」は盛り上がりようがない。衆院選の選挙運動期間が「12日間」とあまりにも短いためだ。
 さきの公職選挙法改正ではメールについては第三者による運動を認めず、全面解禁するかどうか次の国政選挙までに再検討することにした。戸別訪問禁止など公選法は依然として規制が多い。さらなる見直しを進めるべきだろう。
 だが、こと衆院選に関しては選挙期間が参院選(17日間)、都道府県知事選(17日間)はもちろん、政令市長選(14日間)に比べても短いアンバランスがまず、問われるべきだ。
 ネット選挙で期待されるのは政党、候補と有権者の双方向の発信による議論の深化だろう。ところが、現在の衆院選は火曜日に公示された場合「選挙サンデー」は1度しかなく、公示から2週間たたずに投票だ。これではネットの活用はさきの参院選以上に遊説の日程告知などに偏らざるを得まい。
 1950年の公選法制定時、衆参両院議員選挙や知事選の選挙期間は等しく30日間だった。ところが、選挙費用を減らすことや交通機関の発達を理由に次第に短くなった。とりわけ衆院選は選挙区が全県単位の参院選や知事選に比べ狭いとの理由から短縮が進み、小選挙区制導入に伴いとうとう「12日間」になってしまった。
 政権のゆくえを決し、徹底論戦すべき衆院選を「区域が狭いから」と短期間で済ませる発想は疑問である。ましてや政権公約が注目されるなど衆院選は政策、政党本位の様相を強めている。ネット選挙解禁で区域の物理的な「広さ」が選挙戦術に与える比重が減り、環境も大きく変化している。
 そもそも日本のように「選挙期間」を設け、しかも他期間の運動を事前運動として厳しく制限する国は異例だ。いきなりこうした区別を廃止するのが難しいのであれば最低限、参院選並みの選挙期間は確保すべきだ。
 「政策論争の重視」を常日ごろ強調している政党や国会議員の多くがその前提条件と言うべき問題にあまり関心を払っていない。「12日間の方が楽でいい」などと内心思っていなければいいのだが……。

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