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世界情勢

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131003/mds13100303300001-n1.htmより、
産経新聞【主張】シリア査察 内戦終結こそが最重要だ
2013.10.3 03:30

 シリアの化学兵器全廃に向け、化学兵器禁止機関(OPCW)による査察活動が始まった。
 廃棄を義務付けた国連安保理決議は、2年半に及ぶシリア内戦への初の拘束力を持つ内容で、全会一致で採択された。常任理事国(米英仏露中)が足並みをそろえ、国際社会が結束した意味合いは大きい。化学兵器の使用、拡散を封じると同時に、これを内戦終結への第一歩とすべきだ。
 シリアの化学兵器の国際管理下での全廃は、アサド政権の後ろ盾であるロシアが米国の軍事介入を嫌って提案した。
 決議によると、シリアは来年半ばまでに化学兵器を全廃し、不履行の場合、国連憲章7章に基づく措置(経済、武力制裁)を講じるとされている。その場合には新たな決議を必要とすることで、米国などとロシアが折り合った。
 仮に不履行が濃厚になった場合、ロシアは制裁、武力行使回避のため、新決議作りに難色を示したり、拒否権をちらつかせたりすることがあってはならない。化学兵器全廃の提案者として責任を貫いてもらいたい。廃棄を進めるため、オバマ米大統領も軍事圧力を緩めるべきではない。
 OPCWは査察団の先遣隊20人をシリア入りさせた。内戦下での査察活動は大きな危険を伴う。シリア政府は「決議順守」を繰り返し強調している。査察団の身の安全を保証するのはもとより、化学兵器の偽りのない詳細なリストを提出し、生産設備、保管場所を明らかにするなど、廃棄に全面協力しなければならない。
 シリアでは通常兵器による戦闘が続いている。化学兵器が使われなくても、内戦の惨状は変わらない。死者は増加の一途で11万人を超えたとの指摘もある。内戦を終わらせることが安保理の責務だ。国際社会は内戦収拾に可能な限り協力しあうことが必要だ。
 政府側、反政府側、関係各国による国際会議の開催が急がれる。サウジアラビアやカタール、トルコは、支援している反政府側を交渉のテーブルに着かせるよう影響力を行使してもらいたい。
 安倍晋三首相は国連総会演説で、シリアの化学兵器全廃への支持と協力を約束した。日本はすでにシリア難民への支援を行っており、廃棄の技術提供で貢献する余地もある。和平に向けた政治的役割を模索すべきだ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130929k0000m070089000c.htmlより、
社説:化学兵器決議 シリア和平への弾みに
毎日新聞 2013年09月29日 02時33分

 国連安保理がシリアに化学兵器の全廃を義務付ける決議を全会一致で採択した。2年半に及ぶ内戦下、初めて安保理常任理事国(米英仏露中)が足並みをそろえた形である。だが戦闘はなお続き、数百万人が国内外で避難生活を送る。決議を弾みに、国際社会は和平会議の早期開催と内戦収拾に努めるべきである。
 シリア混迷の一因は、新孤立主義といわれるほど米オバマ政権が紛争への関与を避け、「世界の警察官」の座からはっきりと降りる意思を示したことだ。他方、米国の影響力も関心も薄れた中東では、独裁体制への抗議活動(アラブの春)が次第に過激化しながら広がり、シリアに至って大詰めを迎えた感がある。
 ロシアや中国にとって米国の影響力低下は悪いことではないが、イスラム主義の高揚や宗派対立は歓迎できない。多数のイスラム教徒が住む両国にも「春」が飛び火する可能性があるからだ。両国がシリア関連の安保理決議案に3回も拒否権を使った裏には、シリア情勢の波及を避けたい気持ちもあっただろう。
 シリアは、アサド大統領自身が言うようにイスラム教の宗派や民族が入り組む「断層の国」だ。アラウィ派(イスラム教シーア派の一派)を基盤とするアサド政権が倒れれば、多数派であるスンニ派主導の政権が誕生する可能性が高い。だが、すんなり新政権ができればいいが、ソ連軍撤退後のアフガニスタンがそうだったように、今度は別の構図で内戦が始まる恐れがある。
 これは米国も避けたいシナリオであり、米露それぞれの思惑で手を打ったのが「シリアの化学兵器の廃棄」だったのだろう。決議によると、シリアが義務を怠れば、国連憲章第7章による措置(武力行使など)を検討できるが、実際には来年前半の廃棄期限まで米国は見守るしかなさそうだ。しかも武力行使には新決議を必要とする。事実上、米国もアサド政権の存続を認めたと見える点で、ロシアは大きな得点を稼いだ。
 だが、大国の駆け引きはともかく、シリアの一般庶民にとって、悲惨な現実は何一つ変わっていないことを再認識すべきである。シリアが化学兵器禁止条約に加入し、1000トン以上とされる同国の化学兵器が全廃されるのは意義深い。廃棄の技術を持つ日本が協力する余地もあろう。
 ただ、最も重要なのは戦闘停止だ。決議には、アサド政権と反体制派の代表が参加する和平会議の早期開催や移行政府の樹立も盛り込まれた。これを歓迎し、潘基文(バン・キムン)国連事務総長が言った通り和平会議が11月に開かれるよう期待したい。開催が遅れれば、それだけ内戦の死者と難民が増えていくことを忘れてはなるまい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130929ddm003030162000c.htmlより、
クローズアップ2013:安保理、シリア化学兵器対応 決議先行、具体策欠く
毎日新聞 2013年09月29日 東京朝刊

 国連安全保障理事会は27日、シリアのアサド政権に化学兵器全廃を義務付ける決議案を採択し、週明けに査察が始まる。だが具体的手法の詰めはこれからで、要員や財源の確保、内戦下の不安定な治安など課題は多い。一方、同決議を「巨大な勝利」と自賛したオバマ大統領だが、シリアでの化学兵器使用への対応で迷走して威信は失墜。廃棄が停滞すれば再び批判の矢面に立ちかねない。

 ◇要員、資金、治安も不安
 「廃棄計画立案には全容把握が必要」(化学兵器禁止条約加盟国の外交官)。シリアは21日、化学兵器の査察や廃棄を担当する化学兵器禁止機関(OPCW)に関連情報を提出したが、詳細な廃棄計画には不十分。27日招集のOPCW執行理事会決議は1週間以内の追加申告を求めた。
 外交筋によると、化学兵器物質が弾頭に入れられ実戦配備されると、作業は格段に難航する。専門家が保存場所を査察し全容を把握しない限り、処理計画は立てにくい。執行理事会は計画を先送りし11月15日までに決めるとした。10月1日までに始まる査察の内容を見て詳細を詰める。
 人材不足も問題だ。OPCWには230人(2012年)の査察・検証官が在籍。廃棄作業中なのは米露日中とリビアだけで要員は減少傾向だった。シリアでは11月1日までに全施設の初期査察完了が必要。OPCWは決議で査察官の臨時雇用を求め、退職者の復帰を呼びかける。
 財政面も不安だ。OPCWの年間予算は約7500万ユーロ(約100億円)。推定1000トン超のシリア化学兵器の安全な処理には数千億円が必要。執行理事会は各国に資金拠出を求めた。
 シリアの治安も大きな懸念材料だ。査察官や、化学兵器の集積・移送の護衛に兵力派遣が必要と専門家は指摘する。ロシアは軍・警察を派遣する用意を表明。ロシアなど旧ソ連6カ国でつくる「集団安全保障条約機構」も参加を検討中だ。
 シリア政府は査察に協力する姿勢だが、アサド大統領は25日、「テロリストが調査を妨害する可能性は常にある」と警告。査察団の行動が大幅に制限されるのは確実と見られる。
 「14年半ば」の全廃期限達成には国際支援が不可欠だが、ロシアは自国内での廃棄は拒否。法的制限が公式理由だが、自国分だけで1万トン以上の処理が残り、他国分を受け入れる余裕はないとみられる。米国も2000トン以上を処理中だ。日本は中国での遺棄化学兵器廃棄に移動処理装置を送っており、政府は貢献策の一つとして検討中だ。【ブリュッセル斎藤義彦、モスクワ田中洋之、カイロ秋山信一】

 ◇迷走で米の威信失墜
http://mainichi.jp/opinion/news/20130929ddm003030162000c2.htmlより、
 英誌エコノミストが26日公表したインターネットによる世論調査結果(21〜23日実施)では、米国民の58%が軍事攻撃に反対だが、世論に応えて攻撃を回避したオバマ大統領への評価は低い。「シリア情勢に最も効果的に対処した指導者は?」との質問に対し、49%がロシアのプーチン大統領を挙げ、25%のオバマ大統領を引き離した。米シンクタンク・ヘリテージ財団のジェームズ・フィリップ上級研究員は「オバマ大統領のその場しのぎの対応が、プーチン大統領を操縦席に押し上げた」と指摘する。
 国連安保理決議はアサド政権に化学兵器廃棄を迫りつつ、政権と反体制派が出席する国際会議を開き移行政府を樹立するよう求めた。
 だが、双方が和平に応じる機運は乏しい。ブルッキングス研究所ドーハセンターのサルマン・シェイク部長は最近の報告書で「オバマ政権の外交的解決の追求は、当面は最も反発が少ない道を選んだ結果。シリア危機が続く真実は隠せない」と指摘する。
 さらにシェイク氏は、オバマ大統領が中東の親米諸国に相談せずに、シリアの化学兵器使用への対処方針を軍事介入から外交対処へ二転三転させた点に着目。「オバマ大統領にアサド政権を打倒する決意がない状況で、これらの国々は『我々は米国をアテにできるのか』と問うている」と述べ、米外交への信頼低下が起きていると懸念する。
 オバマ大統領の迷走ぶりが、中国の軍備拡張が進むアジア太平洋地域にも影響を及ぼすとの見方もある。米調査企業ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は英紙に対し、米国との関係強化で中国の海洋進出に対抗してきたインドネシアやフィリピンが、オバマ政権の対応を見て、長期的には中国との関係再構築にかじを切る可能性を指摘した。【ワシントン白戸圭一】

 ◇国連安保理決議 要旨
・化学兵器使用は国際の平和と安全への脅威
・シリアでの化学兵器使用を最も強い言葉で非難
・シリア化学兵器の迅速廃棄と厳格検証の特別手続きを定めた化学兵器禁止機関(OPCW)決定を支持
・シリア政府など全当事者による化学兵器の使用、開発、製造、取得、貯蔵、移転を禁止
・シリア政府のOPCW決定全面順守を義務付け
・シリア政府など全当事者に査察や治安確保で国連・OPCWへの協力義務付け
・シリアでの化学兵器使用者の責任追及が必須
・シリアでの移行政府樹立に向け可及的速やかな国際会議開催を要請
・化学兵器の無許可移転や使用など決議違反には国連憲章7章に基づく措置

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130928/k10014880683000.htmlより、
化学兵器廃棄迫る決議 安保理が採択
9月28日 12時58分

シリアに化学兵器の廃棄を迫る国連安全保障理事会の決議案の採決が行われ、全会一致で採択されました。
これまで対立してきた欧米とロシアが初めて足並みをそろえたことで、激しい内戦が続くシリアの現状の打開につながるのか注目されます。
シリアに化学兵器の廃棄を迫る安全保障理事会の決議案は、27日夜(日本時間の28日午前9時すぎ)、安保理の会合で採決にかけられ、全会一致で採択されました。
採決には、これまで交渉を続けてきたアメリカのケリー国務長官やロシアのラブロフ外相をはじめ、各国の外相が出席し、国際社会の結束を強く印象づけました。
国連のパン・ギムン事務総長は、「この歴史的な決議はシリアにもたらされた最初の希望だ」と述べ、決議の意義を強調しました。
採択された決議には、オランダのハーグにある化学兵器禁止機関が承認した廃棄計画が付属文書として添えられ、シリア政府に対して廃棄計画に従うよう求めていて、違反した場合には制裁措置を定めた国連憲章第7章に基づいて、安保理が必要な措置を講じるとしています。
また、決議は化学兵器の廃棄にとどまらず、内戦の終結に向けて、アサド政権と反政府勢力が参加する国際会議を早急に開き、双方の合意のうえで暫定政権の発足を目指す、としています。
シリア情勢を巡っては、この2年半、欧米とロシアとの対立から、3回にわたって安保理で決議案が否決され、国際社会が一致した対応を取れなかっただけに、安保理各国が初めて足並みをそろえたことで、激しい内戦が続くシリアの現状の打開につながるのか注目されます。

シリア大使「真摯に協力」
安保理決議が採択されたことについて、シリアのジャファリ国連大使は記者団に対し、「シリア政府は、化学兵器禁止機関に真摯(しんし)に協力するつもりだ」などと述べ、化学兵器の廃棄に向けて査察などに協力していく姿勢を示しました。
一方で、内戦の終結に向けて取り組むことが決議に盛り込まれた点については、「シリアは政治的な解決の道を模索してきたが、武装勢力を支援している周辺の国々も決議に従うべきだ」と述べて、反政府勢力を支援している周辺国や欧米諸国をけん制しました。

岸田外相「採択を歓迎」
岸田外務大臣は、シリアに化学兵器の廃棄を迫る国連安全保障理事会の決議案が全会一致で採択されたことを受けて談話を発表しました。
それによりますと、「わが国としても、これまで強力な安保理決議を求めてきたところであり、きょうの決議の採択を歓迎する」としています。
そのうえで、「わが国としては、シリア政府が化学兵器禁止機関の決定と、今回の決議で定められた化学兵器廃棄計画を、誠実かつ完全に実施することを強く求めたい。そして、化学兵器が2度と使用されないよう可能なかぎりの協力を行っていくほか、難民支援や周辺国支援にも積極的に取り組んでいきたい」としています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2013092800120より、
シリア決議を採択=化学兵器廃棄で国連安保理-来月1日までに査察着手

 【ニューヨーク、ハーグ時事】国連安全保障理事会は27日夜(日本時間28日午前)、シリアに化学兵器廃棄を義務付ける決議案を全会一致で採択した。オランダ・ハーグの化学兵器禁止機関(OPCW)が同日招集した加盟国会合で廃棄計画を決定したのを受け、採択された。OPCWは10月1日までに化学兵器の査察に着手し、2014年前半の全廃を目指す。
 シリアは神経ガスのサリンなど推定約1000トンの化学兵器を国内約50カ所で分散管理しているとみられている。廃棄計画は、シリアの化学兵器に対する即時・無制限の査察権を明記したほか、化学兵器の製造設備を11月1日までに全廃すると定めた。
 これを受け、安保理決議はシリア政府に対し、OPCWの決定に全面的に従うよう要求、シリアに明確な法的義務を負わせた。シリア内戦の勃発以来、同国に対する拘束力のある安保理決議が採択されたのは初めて。
 決議は、化学兵器の使用や無許可での移動といった決議不履行があれば、強制措置を可能にする国連憲章第7章の下で「措置を科す」と明記。第7章下の措置には経済制裁や軍事行動があるが、決議に措置の内容は盛り込まれていない。不履行が認定された場合、制裁の決定と発動には新たな安保理決議が必要になる。
 ケリー米国務長官は採択後に議場で、シリアのアサド政権が決議履行を怠れば「結果が伴う」と述べ、制裁措置を取ると警告した。
 OPCWからは査察準備のため、6人程度の先遣隊が30日にも現地に向けて出発する。査察は計画決定から30日以内に完了させる。(2013/09/28-11:47)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013092801001354.htmlより、
安保理、シリア化学兵器全廃決議 来年半ば期限
2013年9月28日 10時17分

 【ニューヨーク、ハーグ共同】国連安全保障理事会は27日夜(日本時間28日午前)、シリアの化学兵器全廃を義務付ける決議案を全会一致で採択した。化学兵器禁止機関(OPCW、オランダ)もこれに先立ち、来年半ばまでの化学兵器全廃を柱にした廃棄計画を決定した。安保理決議は廃棄計画に強制力を与える。
 10月1日までに査察が始まり、30日以内に最初の査察が完了する。米欧が軍事介入を検討した後、外交解決に転じたシリアの化学兵器問題は、安保理とOPCWが連動した国際管理下での廃棄作業に移行する。米ロの枠組み合意から10日余りで全廃プロセスが本格的に動きだした。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2013092800083より、
廃棄計画を決定=シリア化学兵器-国際機関

 【ハーグ時事】オランダ・ハーグにある化学兵器禁止機関(OPCW)は27日夜(日本時間28日午前)から28日未明(同)にかけて加盟国による会合を開き、米ロ合意に基づくシリアの化学兵器廃棄計画を採択した。10月1日までに化学兵器の査察に着手し、2014年前半の全廃を目指す。
 シリアは神経ガスのサリンなど推定約1000トンの化学兵器を国内約50カ所で分散管理しているとみられている。廃棄計画は、シリアの化学兵器に対する即時・無制限の査察権を明記したほか、化学兵器の製造設備を11月1日までに全廃すると定めた。
 査察準備のため、6人程度の先遣隊が30日にも現地に向けて出発する。査察は計画採択から30日以内に完了させる。(2013/09/28-09:26)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130928/k10014880211000.htmlより、
化学兵器廃棄迫る 安保理決議採択へ
9月28日 7時30分

シリアに化学兵器の廃棄を迫る国連安全保障理事会の決議案の採決が、日本時間の28日にも行われ、決議は全会一致で採択される見通しで、これまで対立してきた欧米とロシアが初めて足並みをそろえることで、シリア情勢の改善につながるのか注目されます。
シリアに化学兵器の廃棄を迫る安保理の決議案を巡っては、ニューヨークで開かれている国連総会に出席している安保理常任理事国の外相が協議を続けた結果、26日、合意に達し、安保理に提出されました。
決議案は、化学兵器禁止機関が承認する廃棄計画を付属文書にして、日本時間の28日にも開かれる安保理で採決にかけられ決議は全会一致で採択される見通しですが、28日早く開かれる予定だった化学兵器禁止機関の緊急理事会は開会が遅れていて採択の時間は決まっていません。
決議案は、シリアに対し化学兵器禁止機関の廃棄計画に従うことを求め、違反があった場合は、制裁措置を定めた国連憲章第7章に基づいて、安保理が必要な措置を講じるとしています。
また、シリアの内戦の終結に向け、早急にアサド政権と反政府勢力が参加する国際会議を開き、双方の合意のうえで暫定政権の発足を目指すとしています。
採決には、各国の外相も出席し、国際社会の結束を強く印象づけるものになるとみられます。
シリア情勢を巡っては、この2年半、欧米とロシアとの対立から、3回にわたって安保理決議案が否決され、国際社会が一致した対応を取れなかっただけに、安保理各国が初めて足並みをそろえることで、事態の打開につながるのか注目されます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130928/k10014879821000.htmlより、
シリア化学兵器 廃棄計画決定
9月28日 6時31分

シリアで化学兵器が使われた問題でOPCW=化学兵器禁止機関は、日本時間の28日朝早く、緊急の理事会を招集し、シリアの化学兵器廃棄に向けて来月1日までに査察を開始し、来年前半にすべての化学兵器の廃棄を完了するという計画を決定しました。
オランダ・ハーグにあるOPCWは27日深夜(日本時間28日朝早く)、日本など41か国の大使らによる緊急の理事会を招集し、シリアの化学兵器廃棄に向けた具体的な計画を決定しました。
計画によりますと、来月1日までにシリアで査察活動を開始し、30日以内にすべての関連施設での査察を終え、来年前半にすべての化学兵器の廃棄を完了するとしています。
そのうえで、シリアに対し「あらゆる施設に対し即座に、無条件での査察」を認めるよう求め、シリア側の対応に問題があった場合は、24時間以内にOPCWの理事会を招集し、国連の安保理に報告するかどうかを判断するとしています。
計画の内容は、アメリカとロシアが今月14日、シリアの化学兵器廃棄に向けて取り交わした合意に沿ったものです。
シリアはサリンなどの化学兵器、およそ1000トンを保有しているとみられ、激しい内戦が続くなかでの査察はOPCWにとって初めてとなるだけに、困難が予想されています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013092701002075.htmlより、
化学兵器「来年半ば全廃」決定へ シリア問題で国際機関
2013年9月27日 22時22分

 【ブリュッセル共同】オランダ・ハーグの化学兵器禁止機関(OPCW)は27日夜(日本時間28日未明)、執行理事会(日本など41カ国)を開く。外交筋によると、米国とロシアの枠組み合意に基づき、来年半ばまでのシリア化学兵器全廃を柱とする廃棄計画を決定する。ロイター通信によると、決定案は10月1日までの査察開始も求めた。
 国連安全保障理事会は9月27日、OPCW決定に強制力を与える決議案を採択する見通しで、双方が連動しながら国際管理下での廃棄作業が進む。米ロ合意は国際社会の目標となり、履行プロセスが本格的に動きだす。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013092701000915.htmlより、
シリア決議案28日にも採択 安保理、化学兵器廃棄へ前進
2013年9月27日 14時53分

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会の5常任理事国は26日、シリアにおける化学兵器の使用を非難し、廃棄を義務付ける決議案に合意した。安保理は全体の非公開協議を26日夜に開催、早ければ27日午後(日本時間28日午前)にも採決する。採択される見通し。安保理外交筋が共同通信に明らかにした。
 米国が軍事介入から外交的解決の模索に転じたシリアの化学兵器問題は、今回の合意で、米国とロシアによる廃棄枠組みの履行へ大きく前進した。
 オランダ・ハーグの化学兵器禁止機関(OPCW)はシリアから化学兵器の申告を受け、内容の精査を進めている。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130926k0000m070130000c.htmlより、
記者の目:東京五輪招致=竹内良和(社会部)
毎日新聞 2013年09月26日 00時58分

 ◇社会の質を変える力に
 2020年夏季五輪開催地決定に向け、大詰めの招致レースを取材した。開催地に決まった東京には期間中、延べ約1000万人が訪れ、経済効果は3兆円に及ぶとされる。「世紀の祭典」が子供たちに与える夢も大きいだろう。この国の閉塞(へいそく)状況を打開するチャンスとして期待は高まる。一方で、最後まで開催理念が見えず、「なぜ、東京で開くのか」という疑問をぬぐい切れなかった。五輪を通じ、改めて東京と日本の未来像をしっかり描く必要がある。
 東京のライバルだったトルコ・イスタンブールは「イスラム圏初の開催」という新鮮な理念を掲げたが、反政府デモで失速、スペイン・マドリードも経済不安がつきまとった。東京が大会運営能力の高さのPRで押し切れたのは、多分に幸運だったといえる。
 「交通網が整備され、誰もが時間通りに目的地に到着できる」「昨年、現金3000万ドル以上が落とし物として東京の警察署に届けられた」「フェアプレーを尊ぶ日本のファン」。アルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会の最終プレゼンテーション(招致演説)で、東京の登壇者は熱弁を振るった。
 どれもが日本の素晴らしい長所だ。世界各国のIOC委員が東京の演説に聴き入る姿に、日本人の一人として誇らしさも感じた。だがこれらは開催理念にはなり得ない。

 ◇あやふやな理念、総会直前に露呈
 総会直前になり、理念のあやふやさが露呈した。現地の記者会見では、海外メディアから東京電力福島第1原発事故の汚染水漏れ問題に懸念を示す質問が集中した。東京招致委員会の竹田恒和理事長は「福島から250キロ離れており、皆さんが想像する危険性は東京にない」と弁明。福島県民から「東京が安全ならいいのか」と反発を買った。東日本大震災からの「復興五輪」を掲げた東京の本心を疑われかねない一幕だった。
 結局、招致演説ではマイナス印象を与えかねない原発事故や震災の実相にはほとんど触れず、安倍晋三首相も「(第1原発の)状況はコントロールされている」と強弁した。理念が置き去りにされたまま、祝賀ムードに沸く国内の風潮には違和感を抱く。
 20年五輪と、高度経済成長期に開かれた1964年東京五輪を重ね合わせた人も多いはずだ。「アジア初」だった前回は、戦災からの復興を遂げた街に東京タワーや首都高速が姿を現し、東海道新幹線も開通した。カー(自動車)、クーラー、カラーテレビが「新三種の神器」として庶民の憧れだった時代だ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130926k0000m070130000c2.htmlより、
 だが、今度は「成長社会」ではなく「成熟社会」で五輪が開かれる。インフラが整う一方、少子高齢化が進み、膨張を続けた東京の人口も、五輪があるころをピークに減少に転じると予測されている。
 五輪を当て込み、都内では早くも鉄道や道路の新たな整備を求める声が上がり始めた。成田と羽田両空港を結ぶ「都心直結線」の構想が注目を集め、競技会場が集中する江東区では地下鉄新線整備への思惑も広がる。だが都心で大型事業が進めば、建築資材や作業員が慢性的に不足する被災地の復興の足を引っ張りかねない。「またも東京の独り勝ちか」。宮城のある経済人は指摘する。これも「復興五輪」の理念のあいまいさが生んだ皮肉の一例だろう。

 ◇スポーツ基盤に地域社会を復活
 成熟社会の下で開かれる東京五輪を通じて、どんな未来を描けばいいのか。被災地の仙台市に本拠を置くJリーグ・ベガルタ仙台の白幡洋一社長は「スポーツをプラットフォーム(基盤)に、コミュニティー(地域社会)とコミュニケーションを復活させたい」と提案する。
 岩手、宮城、福島の3県では今も約23万人が避難生活を強いられ、仮設住宅で孤立している人も多い。その被災地は、五輪の外国人選手団の合宿地やサッカーの予選会場になる。世界のアスリートが集う機会を生かして誰もがスポーツに親しむ土壌をつくり、震災や高齢化で失われてしまった地域や人の絆を取り戻したいとの考えだ。
 大都市での孤立も深刻だ。若者のひきこもりや、高齢者の孤独死が相次いでいる。日本中で、五輪をきっかけに、地域社会を再生する取り組みがあっていい。大手広告代理店の調査によると、スポーツに打ち込む人ほど地域活動に熱心だという。
 スポーツには、人々を結びつけ、社会の質を変える力があるはずだ。ぼんやりした期待感に酔いしれているだけではなく、開催地として成熟社会にふさわしい理念を掲げていきたい。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130919k0000m070112000c.htmlより、
記者の目:英議会のシリア攻撃「否決」=小倉孝保
毎日新聞 2013年09月19日 00時20分

 ◇軍事大国からの卒業
 シリアへの軍事攻撃はひとまず回避された。最初に軍事攻撃に待ったをかけたのは英議会だった。国連を無視して米英両国が軍事介入に踏み切ったイラク戦争から10年。英国民は独りよがりの軍事介入がいかに高くつくかを思い知っている。政府の攻撃容認動議を否決した先月29日の英議会の決定は、そうした国民の思いを反映したものだった。

 ◇イラクを教訓に 231年ぶり「反対」
 英議会がこれまで、政府の計画した軍事攻撃を止めた例はほとんどなかった。軍の展開に直接影響を与えたのは、米国独立戦争(1775〜1783年)終盤の1782年、議会が首相に対する不信任決議案を可決して停戦を決めて以来、231年ぶりだ。今回の決定はまさに英議会史における歴史的出来事だった。
 8時間の討論をみると▽「(イラク戦争参戦は)秘密情報活動の失敗。結果的に中東全域、英国政治に悪影響を与えた」(労働党のストロー元外相)▽「国民はもはや政府を信用しない」(労働党のフリン議員)▽「求められてもいないのに英国は国際警察のように振る舞い、世界に感謝されなかった」(保守党のアーバスノット議員)−−など与野党から、「イラク戦争の教訓」を理由にシリア攻撃反対の意見が続いた。
 米英両国は2003年3月、フセイン政権の大量破壊兵器所持疑惑を理由にイラクを軍事攻撃した。露仏などの反対で国連安保理決議は採択されなかった。結果的に大量破壊兵器は見つからず戦闘は泥沼化した。テロは世界に拡散し、ロンドンでも大規模テロが発生した。しかも地域は不安定なままだ。
 イラク戦争でブレア英首相(当時)は、単独行動主義のブッシュ米大統領(同)に追従し一部から、「米国のポチ(犬)」と呼ばれた。英国民対象の世論調査では、イラクへの軍事介入について開戦当時は39%が支持、55%が不支持だったが、今年3月には不支持(70%)が支持(24%)の3倍近くになった。また、イラク戦争で英国の国際的評価が「落ちた」とする国民は52%で、「上がった」は9%。この戦争で90億ポンド(約1兆4000億円)以上の税金を使い兵士179人を犠牲にした。国際的評価を落としたのでは割に合わない。
 そのため国民は今、他国への軍事介入に極めて後ろ向きだ。3月の世論調査で英国の武力行使の条件として、44%が「国益が直接脅威にさらされたとき」、21%が「領土防衛のとき」と答えた。「他国民の自由や権利を守るとき」とするのは31%。6割以上の国民は自国のためにのみ軍事力を使うべきだと考えている。

 ◇平和への存在感望む民意の表れ
http://mainichi.jp/opinion/news/20130919k0000m070112000c2.htmlより、
 先日、ロンドンで英国と欧州との関係を考えるシンポジウムがあった。パネリスト(英国人4人)や会場からの意見を聞いて意外だったのは、米露など軍事大国はもちろん、仏独など地域大国への言及がほとんどなく、スイスやノルウェーを意識した発言が多かったことだ。両国への評価は、軍事力以外の分野で平和に貢献して存在感を示し、多角的な外交・貿易で国民が豊かな生活を享受していることに向けられていた。
 19世紀に海洋覇権国家になって以来、英国は世界をけん引してきた。20世紀の2度の大戦で戦勝国となり、戦後の国際的枠組み作りでも中心的な役割を果たした。一方、個人としての英国人には素朴な人が多い。公園の小道を静かに歩いたり、庭の花を楽しむことに喜びを見いだしたりしている。英国の人口は約6200万人で日本のほぼ半分。国内総生産(GDP、12年)は約2兆4300億ドル(約241兆円)で日本の半分以下。国防費(12年)は日本(593億ドル)とほぼ同じ608億ドル(約6兆円)で米国(6820億ドル)の10分の1以下だ。スイスやノルウェーへの思いは、身の丈を超えて世界をけん引することに疲れた国民の意識の表れではないかと思う。
 軍事介入を断念したことで英国は今後、国連安保理決議のないケースで武力行使することは難しくなった。軍事力による国際政治のパワーゲームにおいて英国はメインプレーヤーではなくなるはずだ。
 しかし、英国の力は軍事力だけではない。英語は世界共通語といえるほど力を持っているし、世界各地の文化や習慣を深く理解する人も多い。国内政治は安定し、さまざまな問題に現実的で柔軟に対応する力もある。超大国ではない国が軍事以外の分野でどう国際貢献し、どのような影響を世界に与えていくか。英国への私の期待はむしろ高まっている。

http://mainichi.jp/select/news/20130918k0000e030200000c.htmlより、
シリア化学兵器:安保理決議案を協議 米露合意後は初
毎日新聞 2013年(最終更新 09月18日 12時41分)

 【ニューヨーク草野和彦】国連安全保障理事会の5常任理事国(米英仏中露)は17日、シリアの化学兵器を国際管理下で廃棄する米露合意の内容を盛り込んだ安保理決議案について協議した。米英仏は、シリアが合意内容に違反した際に国連憲章7章(平和への脅威)に基づく強制措置を取ることを明記した決議を求めているが、ロシアは「米露合意と異なる」との立場で、合意を巡る解釈のずれが、決議採択に影響を及ぼす可能性が出てきた。
 14日の米露合意後、5常任理事国が決議案について協議するのは初めてで、18日以降も協議を続ける。
 米露合意では▽化学兵器禁止機関(OPCW・本部ハーグ)に米露が廃棄計画案を提出▽OPCWが計画案を決定▽決定を補強するための安保理決議を採択−−の手順を踏んだうえ、シリアの不履行があった場合は「安保理が憲章7章に基づき措置を科す」とした。安保理が取ることができる強制措置については、経済制裁や武力行使などがある。
 ロイター通信によると、17日の協議で提示された米英仏案にも7章についての言及があるという。OPCWの決定には強制力がないため、米英仏は、あらかじめ安保理決議で7章に基づく措置を取ることを警告し、シリアに圧力をかけることが重要との立場だ。
 一方、ロシアは、最初の決議で7章の措置を盛り込む必要はなく、廃棄や検証の過程で不履行が見つかった時点で「安保理が7章に基づく措置を検討する」(チュルキン国連大使)と主張している。
 また、国連調査団が確認したシリアでの化学兵器攻撃について、英米仏案には、アサド政権による攻撃だとして非難する内容もあるが、調査団の報告は攻撃主体までは特定しておらず、ロシアは反対しているという。
 潘基文(バン・キムン)事務総長は、来週始めには決議案が採択されることに期待を示した。

http://mainichi.jp/select/news/20130918k0000e030163000c.htmlより、
シリア化学兵器:「政府軍施設から飛来」国連報告分析
毎日新聞 2013年(最終更新 09月18日 10時42分)

 【ニューヨーク草野和彦】国連調査団の報告書で確認されたシリアでの化学兵器攻撃で、神経ガス・サリンを搭載したロケット弾は、アサド政権の軍事施設から飛来した可能性が高いことが分かった。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が17日、報告書の分析結果を発表した。
 調査団は攻撃を受けたダマスカス郊外のモアダミヤ地区でソ連製とみられる「M14」タイプのロケット弾を発見。建物の壁を貫通した角度や、着弾点の地面のくぼみなどから、飛来した方角を割り出した。
 HRWによると、その方角から推定される飛行経路上の北東方向に、大統領直属の共和国護衛隊第104旅団の軍事施設がある。着弾地点からの距離は9・5キロで、ロケット弾の射程(3.8〜9・8キロ)内という。
 またエインタルマ地区で見つかった330ミリ砲弾の着弾地点の分析から、推定される飛行経路上の北西に9.6キロ離れた地点にも、同軍事施設があった。
 HRWは、M14タイプと330ミリ砲弾について「シリア軍の装備として知られ、反体制派の保有は未確認」としている。こうした点も踏まえ、アサド政権による攻撃だったことを「強く示唆している」と指摘している。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130918k0000m070137000c.htmlより、
社説:国連シリア報告 許されぬ戦争犯罪だ
毎日新聞 2013年09月18日 02時30分

 シリアで化学兵器が使われたとされる問題を調べていた国連調査団は、首都ダマスカス近郊で先月21日、神経ガスのサリンが「比較的大規模に」使われたと結論付けた。誰が使用したかは特定する権限がないとして明言しなかったが、独自の調査で「アサド政権が使った」と断定した米英仏を勢いづかせる結果になったのは間違いない。
 国連安保理で提示された調査団の報告書は約40ページで、化学兵器を搭載して発射されたとみられるロケット弾の残骸の写真、胴体の表面に書かれた番号や文字なども公表した。現場一帯はサリンで汚染され、被害者の血液や尿からもサリンの成分が検出されたことから、化学兵器が使われたのは事実と断定した。
 米政府によると、このロケット弾はシリアではアサド政権しか使っていない。発射されたとみられる場所は政権側の支配地域で、反体制派がそこへロケット弾を持ち込んで撃つのは事実上不可能だという。
 さらに国連調査団によると、使われたサリンは地下鉄サリン事件(1995年)で使われたものより高品質で、反体制派などが簡単に作れるものではない。こうした国連の報告を受け、「反体制派が使った」(プーチン大統領)と断定的に語っていたロシアも「反体制派が使用した可能性も無視できない」(チュルキン国連大使)と主張が後退した。
 かといってアサド政権の使用を裏付ける「動かぬ証拠」も見当たらないが、潘基文(バン・キムン)国連事務総長が言うようにシリアでの事件は「戦争犯罪」であり、イラン・イラク戦争中の88年、フセイン・イラク政権が自国のクルド人などを化学兵器で殺傷した例に匹敵する。容疑者不明で片付けてはなるまい。今後とも調査を続けて化学兵器を使った者を特定し、厳しく処罰する必要があるはずだ。
 と同時に、アサド政権は化学兵器を速やかに廃棄する義務がある。1000トン以上の化学兵器を持つという同国が化学兵器禁止条約に参加するのは有意義だ。米露外相会談で合意された行程表に沿って来年前半までの完全廃棄を実現すべきだ。これを機に、同条約に署名はしたが批准していないイスラエル、署名もしていない北朝鮮の参加も期待したい。
 だが、化学兵器の問題が片付いてもシリアの内戦が終わるわけではない。事態沈静化には米露の提携が不可欠だ。ロシアと中国はシリア関連の安保理決議案の採決で過去3回も拒否権を行使した。こうした対応がシリア情勢の悪化を許したことは否定できまい。週内にも予想される新決議案の採決では、国連が機能不全から脱却できるように、露中も米欧との協調を重視すべきである。

http://mainichi.jp/select/news/20130918k0000m030038000c.htmlより、
シリア:米露 化学兵器「枠組み合意」解釈にずれ
毎日新聞 2013年(最終更新 09月17日 19時27分)

 【ニューヨーク草野和彦】シリアの化学兵器を国際管理下で廃棄する米露の枠組み合意に関し、米英仏が国連憲章7章(平和への脅威)に基づく強制措置を含む国連安全保障理事会決議を求めたことに関し、ロシアのチュルキン国連大使は16日「合意外」と反論。米露の解釈のずれが決議採択に影響を及ぼす可能性が出てきた。
 14日の枠組み合意では▽化学兵器禁止機関(OPCW)に米露が廃棄計画案を提出▽OPCWが計画案を決定▽決定を補強するための安保理決議を採択−−の手順を踏み、シリアの不履行があった場合は「安保理が憲章7章に基づき措置を課す」と規定。「措置」の内容には踏み込んでいないが、同章に基づき安保理が取れる強制措置には、経済制裁や武力行使などがある。
 パワー米大使は16日、「あらゆる安保理決議には拘束力と強制力が必要」と述べた。OPCWの決定には強制力がないためで、決議に憲章7章に基づく措置を盛り込み、シリアに履行圧力をかける必要があるとの立場だ。
 一方、チュルキン大使は、廃棄や検証の過程で不履行が見つかった後に「安保理が7章に基づく措置を検討する」と主張している。
 グラント英大使によると、廃棄計画案に対するOPCWの決定は今週後半以降になる可能性がある。安保理決議の採択もそれ以降になる見通しだ。

http://mainichi.jp/select/news/20130917k0000e030184000c.htmlより、
シリア:化学兵器攻撃は「戦争犯罪」…国連事務総長
毎日新聞 2013年09月17日 12時57分

 【ニューヨーク草野和彦】シリアでの化学兵器攻撃を確認した国連調査団長のセルストロム氏は16日、国連安全保障理事会への報告の中で、東京の地下鉄サリン事件(1995年)やイラン・イラク戦争(80〜88年)よりも高品質の神経ガス・サリンが使われたことを明らかにした。潘基文(バンキムン)事務総長は「これは戦争犯罪だ」として、責任追及と共に、シリア政府に対して化学兵器の廃棄を迫る安保理決議の採択が早急に必要だと訴えた。
 報告書によると、8月21日未明、ダマスカス郊外でサリンを搭載した地対地ロケット弾による攻撃があり「最大限の効果を発揮する条件で行われた」。当時は気温の低下に伴って空気の流れが下降しており、サリンガスも地面近くに滞留。その結果、多くの市民がガスを浴びた。
 事務総長は報告後の記者会見で「サダム・フセイン(元イラク大統領)が88年に(イラクの)ハラブジャで使って以来、市民に対する最も深刻な化学兵器の使用だ」と強調。ハラブジャでは数千人のクルド人が犠牲になったとされている。
 報告書は、誰が化学兵器を使用したかの特定はしていない。だが、米英仏の国連大使は報告後の会見でそれぞれ、サリンの製造技術や使われたロケット弾の種類、ロケット弾が飛来してきた方向などを根拠に、アサド政権軍による攻撃だと主張。グラント英大使は「家内工業レベルで作られる化学物資ではない」として、反体制派による攻撃を否定した。
 一方、ロシアのチュルキン大使は「結論を急ぐべきではない」と述べ、反体制派による犯行だとロシア政府が主張している別の化学兵器使用疑惑の調査も急ぐように求めた。

http://mainichi.jp/select/news/20130917k0000e030133000c.htmlより、
国連調査報告書:米、歓迎声明 シリアでサリン使用裏付け
毎日新聞 2013年09月17日 10時56分

 【ワシントン白戸圭一】シリアで神経ガス・サリンが使用されたと結論付けた国連の調査報告書について、ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は16日、「ダマスカス郊外で8月21日、政権による大規模なサリン使用があったと結論付けた我々の主張を裏付けるものだ」と、調査結果を歓迎する声明を発表した。
 国連報告書は攻撃実行者をアサド政権とは断定していないが、攻撃に使われたロケット砲やサリンの品質の高さから、ライス氏は「このような攻撃能力を持つのは政権側だけだ」と述べ、アサド政権によるサリン使用が裏付けられたと強調した。
 シリアの化学兵器に関連し、オバマ大統領は16日、米露合意に基づく化学兵器廃棄を支援するため、シリア反体制派や化学兵器禁止機関(OPCW)の査察要員に対し、化学兵器防護装備の供給を可能にする大統領令に署名した。

http://mainichi.jp/select/news/20130917k0000m030021000c.htmlより、
国連報告書:サリン使用を確認 シリア市民対象、大規模に
毎日新聞 2013年(最終更新 09月17日 10時53分)

 【ニューヨーク草野和彦】シリアでの化学兵器使用疑惑で、国連の潘基文(バンキムン)事務総長は16日午前(日本時間17日未明)、国連調査団の報告書を加盟国に提示した。首都ダマスカス郊外の反体制派の支配地域で8月21日、多数が死傷した事件に関するもので、報告書は内戦下のシリアにおいて「子供たちを含む市民に対し、比較的大規模に、化学兵器が使用された」として、化学兵器による攻撃だったと断定。使われたのは神経ガスのサリンだったと指摘した。
 調査団長のセルストロム氏によると、東京の地下鉄サリン事件(1995年)やイラン・イラク戦争(80年代)で使用されたサリンより高品質だった。潘事務総長は「これは戦争犯罪だ」として、責任追及と共に、シリア政府に対して化学兵器の廃棄を迫る安保理決議の採択が早急に必要だと訴えた。
 中立の立場の国連が、シリアでの化学兵器攻撃を確認するのは初めて。調査団には誰が使用したかを特定する権限はないが、「市民に対する化学兵器の使用」という事実を明らかにすることで、アサド政権による攻撃だったことを示唆する内容といえそうだ。
 米国は独自調査の結果、ダマスカス郊外での攻撃でサリンが使用されたことを主張していたが、これが裏付けられたことになる。
 シリアの化学兵器を巡っては米国とロシアが国際管理下で廃棄することで合意。国連の調査結果も踏まえ、合意に拘束力を持たせる国連安保理決議案の議論が本格化する。
 化学兵器禁止機関(OPCW)のメンバーら約20人で構成する調査団は8月26日から計4日間、現場で試料を採取し、被害者らとも面談

http://mainichi.jp/opinion/news/20130906k0000m070121000c.htmlより、
記者の目:オバマ政権とシリア情勢=布施広(論説室)
毎日新聞 2013年09月06日 00時35分

 ◇攻撃するなら積極関与を
 シリア情勢を眺めながらイラクのフセイン元大統領を思い出した。1990年春のことだ。宿敵イランとの戦争を押し気味に終わらせ絶頂期にあった元大統領は「化学兵器でイスラエルの半分を焼き尽くしてやる」と発言した。
 イスラエルが核で攻撃してくればという前提だが、ここから独裁者の運命は暗転する。同年夏に隣国クウェートに侵攻したイラクを米国は91年の湾岸戦争でたたきのめし、2003年のイラク戦争で元大統領を失脚させた。
 化学兵器に言及したから元大統領は消されたのだとは言わないが、脅威がイスラエルに向けられる時、同盟国の米国は容赦しない。オバマ米大統領がシリア攻撃を言い出したのは、イスラエルに「貧者の核兵器」(化学兵器)が使われる恐れを否定できなくなったのが一因だろう。
 もう一人思い出した。「強い米国」を掲げたレーガン元大統領だ。シリアとイスラエルにはさまれたレバノンで83年、米海兵隊司令部などが爆破され約300人の兵士が死亡した時、レーガン氏は同国撤退を決断した。イスラエルへの配慮もあり「しっぽを巻いて逃げるのは嫌だ」と思ったが、少年たちが喜んで「殉教」する「中東政治の非合理性(irrationality)」を考慮したと自伝に書いている。

 ◇米国の強さと美徳 過信すると傲慢に
 今のオバマ大統領にも共通する心境だろう。世界一の軍事大国として、人権重視の国として、アサド政権の化学兵器使用は見過ごせないが、攻撃が逆効果になってはと迷い続けているだろう。
 オバマ氏が敬愛する学者としてよく紹介されるラインホールド・ニーバーは、古代国家の消長を踏まえて米国の特質を分析する。強さと美徳をあわせ持つ米国は、時にその二つを過信し傲慢になって道を誤りかねない。つまり二つの長所は皮肉なことに、米国に内在する二重の危険性でもあるというのだ(「アメリカ史のアイロニー」)。
 「米国の力を世界の変革に使え」とイラク戦争を鼓舞したネオコン(新保守主義派)にはあまり見られない謙虚さと思慮深さである。思うにオバマ氏の中東対応が時に歯がゆいほど慎重なのは、米国に内在する「二重の危険性」を認識しているからだろう。
 そう前置きしたうえで大統領に申し上げたい。迷うようならシリア攻撃はおやめなさい。威信にこだわるべきではありません。その代わり、シリアやパレスチナの問題も含めて、中東への政治的関与を強めてはいかがですか、と。

 ◇泥かぶる覚悟で中東和平実現を
http://mainichi.jp/opinion/news/20130906k0000m070121000c2.htmlより、
 私はオバマ大統領の聡明(そうめい)さと倫理観を疑わないが、こと中東に関しては「不作為と不決断の間を逍遥(しょうよう)している」と思ってきた。軍隊用語で「無断離隊者」(AWOL)と皮肉られるほど軍事行動に消極的だったオバマ氏の“ひょう変”には、多くの米国民が戸惑っているだろう。
 また大統領は09年、米国とイスラム世界の融和をめざす感動的な演説をしたが、理念実現に奮闘したとは言いがたい。中東和平の仲介もケリー国務長官に任せている。イスラエルとパレスチナの指導者を別荘に呼び、膝詰めで長期会談をしたクリントン元大統領のように泥をかぶる姿勢が見られないのは残念だ。
 米国の中東離れもあるだろう。政治学者のA・ベースビッチ氏のように、東西冷戦期(47〜89年)は米国にとって第三次世界大戦、同時多発テロが起きた01年以降は第四次大戦と分類する米国人もいるし(「米国の新ミリタリズム」)、ブッシュ前大統領は「テロとの戦争」(Waronterror)と言った。日本には「テロとの戦い」と穏やかに翻訳する人もいるが、米国はまさに「大戦」を戦って疲れ果て、今は中東への嫌悪感にひたっているように見える。
 思えばイラクの首都に星条旗を立てたブッシュ政権の「アラブの中心地から民主化」というもくろみは外れ、米国の価値観はなかなかイスラム圏に浸透しない。逆に反米主義が高まって米兵が命を落とし、テロも続くという中東の「非合理性」を米国は克服することができないのだから。
 だが、中東への関与をやめては困る。オバマ大統領の任期は3年以上ある。中東和平はオバマ氏が頑張らなくて誰がやるのか。信じるところを実行し、中東の状況を改善してほしい。シリアを攻撃するならなおさらだ。1度の限定攻撃で劇的な変化は見られまい。長期的な関与が必要だ。人道上許されないから軍事力で懲罰し、後は知らないというのでは、ニーバーの言う「強さ」と「美徳」のワナに落ち込むことになりはしないか。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100124より、
オバマ氏、孤立に危機感=威信喪失のリスクも-シリア介入決断

 【ワシントン時事】オバマ米大統領が、シリア軍事介入に議会の承認を求めたのは、国際社会の抵抗が強まる中、米国民の支持という確かな「正当性」を得られなければ孤立は避けられないとの危機感があるためだ。ただ、大統領の重い決断が阻まれれば、米国の威信が地に落ちるだけでなく、オバマ政権が一気にレームダック(死に体)化するというリスクもある。
 米国の戦争権限法は大統領の軍事行動に対して議会への事前説明の努力、事後48時間以内に議会へ報告する義務などを定めているものの、事前の承認は求めていない。オバマ氏はそれを十分承知した上で、31日の声明で米国の安全保障に対し「われわれ全員が責任を負うべきだ」とあえて主張し、議会に投票行動を求めた。
 ホワイトハウス当局者によれば、オバマ大統領は先週開かれたシリア介入をめぐる政権内の会合で、英国の離脱など米国に不利な国際情勢をにらむ一方で、介入に後ろ向きな国内世論や議会に懸念を深めたという。
 実際、アフガニスタン、イラク両戦争で疲弊した米国内にはシリア内戦への介入に反対する空気が強く、議員の多くが軍事行動の事前承認を求めていた。
 大統領は「孤立からの脱却を試みて」(ニューヨーク・タイムズ紙)、議会に決断の是非を委ねたが、見通しがはっきりしているわけではない。下院で過半数を占める野党共和党とは財政問題などで関係がこう着、与党・民主党幹部にも介入反対論はある。
 議会が大統領の軍事介入決断を阻止すれば、対立は決定的となる。(2013/09/01-15:19)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014194001000.htmlより、
米 軍事行動決断で議会説得へ
9月1日 11時58分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は、シリアへの軍事行動を決断したとしながらも、議会に承認を求めていく方針を発表し、オバマ政権は軍事行動に向けて上下両院の議員の説得に乗り出しました。
オバマ大統領は日本時間の1日午前3時前、ホワイトハウスで声明を読み上げ、「シリアへの軍事行動に踏み切るべきだと決断した。地上部隊は派遣せず、短期間の限定的な介入になる」と述べる一方で、事前に議会に軍事行動の承認を求めていく方針を発表しました。
これを受けて、オバマ政権は上下両院の議員の説得に乗り出し、先月31日に上院の与野党の幹部に電話で軍事行動への理解を求めたのに続いて、1日には下院の議員を集めて、機密情報も含めたシリア情勢について説明する予定です。
議会では、与党・民主党の重鎮、ペロシ前下院議長が直ちに声明を発表し、オバマ大統領による軍事行動の方針を支持する立場を明らかにしました。
これに対して、野党・共和党の重鎮、マケイン上院議員は、「軍事行動は限定的なものではなく、アサド政権の退陣につながるものでなければ支持できない」とする声明を発表するなど、軍事行動を巡ってさまざまな意見が出ています。
上下両院は今月9日以降に軍事行動を承認するかどうか採決する予定ですが、承認されるかどうかは現時点では不透明な情勢です。

シリア国営通信「戦争あおっている」
シリアの国営通信は、アメリカのオバマ大統領がシリアへの軍事行動について議会に承認を求めていく方針を示したことについて、軍事行動に踏み切る構えを崩していないと伝え、「オバマはシリアにいるテロリストを支援し続けることを宣言し、戦争をあおっている」と批判しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014194101000.htmlより、
米 仏と軍事行動で連携確認
9月1日 11時58分

アメリカのオバマ大統領は、フランスのオランド大統領と電話で会談し、シリアへの軍事行動に向けた連携を確認するとともに、5日からロシアで始まるG20サミットの場で、各国に対してアメリカの方針に支持を訴えることにしています。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は先月31日、シリアへの軍事行動を決断したとしながらも、事前に議会の承認を求める方針を発表しました。
これに先立ち、オバマ大統領はフランスのオランド大統領と電話で会談しました。
ホワイトハウスなどによりますと、この中でオバマ大統領は、「アサド政権に対する限定的な軍事行動に踏み切ることが、アメリカの安全保障上有益だ」としながらも、「議会に承認を求めることにした」と説明して、理解を求めました。
これに対してオランド大統領は、アサド政権に対して断固としたメッセージを送る必要があるという認識を示し、両首脳は軍事行動に向けた連携を確認したということです。
オバマ大統領は3日にアメリカをたち、5日からはロシアで始まるG20サミットに出席する予定で、この場で各国に対してアメリカの方針に支持を訴えることにしています。
しかし、G20にはアメリカの軍事行動に反対しているロシアや中国も参加することから、アメリカに対する厳しい意見が相次ぐことも予想されます。

フランスの今後の対応は
フランスでは、4日にシリア情勢を巡って緊急の議会が招集される予定で、この中でシリアへの軍事行動の是非が議論される見通しです。
フランスでは、軍事行動を行う場合、大統領は議会の承認を得る必要がなく、大統領みずからが判断できますが、イギリスに続いてアメリカも議会の承認を求めると決めたことに加え、国内では軍事行動を認めるかどうかを問う採決を行うよう求める声も上がっており、オランド大統領の対応も焦点の一つとなっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014193461000.htmlより、
政府 シリアに人道的支援検討
9月1日 11時58分

アメリカのオバマ大統領が、シリアに対する軍事行動を決断し、アメリカ議会に承認を求める考えを示したことを受け、安倍総理大臣と岸田外務大臣らが対応を協議し、引き続き各国と連携して情報の収集に当たるとともに、人道的な立場からの支援を検討していくことを確認しました。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は日本時間の1日未明、声明を読み上げ、「軍事行動に踏み切るべきだと決断した」としながらも、「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に承認を求めていく考えを示しました。
これを受けて、安倍総理大臣と菅官房長官、それに岸田外務大臣が1日午前、総理大臣官邸で今後の対応を協議しました。この中で岸田外務大臣は、先月31日夜、オバマ大統領の発表に先立って、ケリー国務長官と電話で会談し、シリア情勢の改善に向け日米両国が緊密に連携していくことで一致したことを報告しました。そして、政府として引き続き各国と連携して情報の収集に当たるとともに、シリアから逃れたり国内で避難したりしている人たちに対する人道的な立場からの支援を検討していくことを確認しました。
このあと岸田外務大臣は記者団に対し、「オバマ大統領の発表は重い決定だと受け止めている。引き続き、アメリカをはじめ各国の動きを注視していきたい」と述べました。
また、小野寺防衛大臣は総理大臣官邸で政府の総合防災訓練に参加したあと、記者団に対し、「シリアで化学兵器が使用されたことは明々白々の状況だと認識している。今後、アメリカとは、防衛省のルートでも情報交換を行うことになると思う。日本政府としての対応は、さまざまな情報を総合したなかで、内閣として判断していく」と述べました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001184.htmlより、
シリアは軍事介入に警戒強調 副首相「引き金に指」
2013年9月1日 09時57分

 【ダマスカス共同】シリアのジャミル副首相は8月31日、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入について議会の承認を求める考えを表明したことに対して「われわれは(応戦のため)銃の引き金に指をかけた状態を維持している」と述べた。テレビ番組で述べた。
 副首相は、シリアが攻撃を受けた場合には「必ず報復する」と述べ、介入には徹底抗戦する考えをあらためて示した。強硬姿勢の背景には、介入の是非を審議する米議会を揺さぶる狙いがありそうだ。
 また「シリアの盟友を信頼している。この信頼が揺らぐことはない」と指摘した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001176.htmlより、
邦人国連職員、シリア退避 「残念」の声も
2013年9月1日 09時43分

 【ダマスカス共同】シリア情勢の緊迫化を受け、同国に残っていた国連機関の日本人3人全員が8月31日、国外に退避した。国連児童基金(ユニセフ)の教育専門官として学校の新学期に向けた支援の準備をしてきた園田智也さん(34)は「事業開始目前で去るのは残念だが、なるべく早く戻りたい」と語った。
 国連は29日から31日にかけ、外国人職員の大半に当たる計数十人をシリアから退避させた。
 シリアでは内戦のため、100万人以上の子どもが学校に通えず、教育関係の予算も不足している。ユニセフは夏休み中、約15万人を対象に補習授業を実施した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2013090100036より、
米大統領、対シリア軍事介入決断=議会に事前承認求める-化学兵器使用断定

 【ワシントン時事】オバマ米大統領は31日、ホワイトハウスで声明を発表し、シリア・アサド政権の化学兵器使用を断定したのを受けて「米国はシリア政権に対して軍事行動を取るべきだと決断した」と表明した。しかし、議会に軍事介入の承認を求める方針を明らかにし、自身の下した決断の正当性の是非を米国内に広く問う考えを示した。大統領が武力行使に議会の事前承認を求めるのは極めて異例だ。
 休会中の議会は9月9日に審議を再開する。
 英国の離脱など国際社会に軍事介入への反対論が少なくない事実や、オバマ政権がアフガニスタン、イラク両戦争の終結に取り組んでいることを考慮したとみられる。ただし議会の中には反対論もあり、速やかな承認が得られるかは予断を許さない。(2013/09/01-09:33)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100039より、
「広範な調査できた」=シリア化学兵器、分析に3週間も-国連

 【ニューヨーク時事】国連事務総長スポークスマンは31日の記者会見で、シリアの首都ダマスカス近郊でアサド政権が化学兵器を使用したとされる疑惑について、現地入りしていた国連調査団が「広範な事実調査活動を行うことができた」と明らかにした。シリアからニューヨークに戻ったケーン国連軍縮担当上級代表が同日、潘基文事務総長に行った報告として語った。
 スポークスマンによると、シリアを31日出国し、オランダのハーグに到着した調査団は同日、採取した試料の分析に向けた準備を開始した。試料は欧州にある研究所に送られ、分析結果がまとまり次第、潘基文事務総長の手を経て安保理をはじめ国連の全加盟国に提示される。
 国連当局は結果判明の時期を明言していないが、調査団に人員の大半を派遣した国際機関の化学兵器禁止機関(OPCW)は31日の声明で、分析に最大3週間かかる可能性があるとの見解を示した。事務総長は9月1日、調査団長のセルストロム氏から詳しい報告を受ける予定。(2013/09/01-09:21)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001141.htmlより、
米の軍事攻撃に「ノー」 NY繁華街で市民ら集会
2013年9月1日 08時50分

 【ニューヨーク共同】米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアで31日、米国によるシリアへの軍事攻撃に反対を訴える集会が開かれ、数百人が「ノー・ウォー・シリア(シリアでの戦争に反対)」と気勢を上げた。
 市民団体などが呼び掛けた集会で、参加者らは「米国の軍事介入にノー」「シリアから手を引け」などと書かれたプラカードを掲げて抗議。
 オバマ大統領と、イラク戦争当時のブッシュ元大統領の写真を並べ「誰が行うかにかかわらず戦争犯罪を許すな」と書かれた横断幕も見られた。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191531000.htmlより、
シリア国内 食料不足など生活に影響
9月1日 7時11分

シリア国内では、軍事行動に巻き込まれるのを恐れて、外出する人の姿はほとんど見られず、食料やガソリンが不足するなど市民生活に影響が出ています。
首都ダマスカスに住む男性は、NHKの電話取材に対し「市民が買いだめに走っているため食料が不足し、ガソリンなどの燃料は政府のためにしか用意されておらず、郊外にまで買いに行くしかない」と不安そうに話していました。
また、ダマスカスの反政府勢力は、NHKの電話取材に対し「ふだんなら早朝から一日中、政府軍の砲撃が続くが、ここ数日は昼すぎに始まったあと、すぐに終わる」と述べ、政府軍が軍事行動に備えて反政府勢力との戦闘を控えているようだと説明していました。
さらに、政府軍の兵士たちが、攻撃の対象になりにくい学校やモスクなどに武器を運び込んで避難しているということです。
一方、オバマ大統領が軍事行動に踏み切るには議会の承認が必要だという考えを示したことについて、「きょう、あすにも軍事行動があると思っていたので驚いている。ただ、アサド政権を攻撃しないというわけではなく、議会の承認を得て軍事行動に踏み切ってくれると思う」とアメリカへの期待を示していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191521000.htmlより、
「イラクの二の舞」抗議デモ
9月1日 7時11分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領がシリアへの軍事行動を検討するなか、ホワイトハウスの前では、「イラク戦争の二の舞になる」などとして、介入しないよう訴える抗議デモが行われました。
抗議デモは、シリアへの軍事行動に反対するアメリカのNGOが、全米の40余りの都市で、開催を呼びかけたもので、首都ワシントンのホワイトハウスの前でも行われました。
デモには、NGOのメンバーらおよそ100人が参加し、「シリアでの戦争に反対」というプラカードを掲げたり「イラク戦争の二の舞になる」などと叫んだりして、シリアに介入しないよう訴えました。
デモに参加した女性は、「アメリカ政府だけが、戦争を正当化する証拠があると言っているが、全くのでたらめだ」と話していました。
シリアに対する軍事行動を巡っては、最新の世論調査で、賛成と答えた人が42%だったのに対して、反対が50%と上回っています。

軍事行動反対のデモは世界各地で
このうち、イギリスの首都ロンドンでは、「シリアに干渉するな」とか「アメリカの攻撃に反対」などと記されたプラカードを掲げながら、市民らおよそ5000人が議会周辺を行進をしました。
イギリスでは、キャメロン首相が同盟国アメリカとともにシリアへの軍事行動に踏み切ることに積極的な姿勢を示していましたが、議会で軍事行動の是非を問うことを盛り込んだ政府の提案が否決されています。
また、オランド大統領がアメリカと軍事行動も含めた共同歩調を取る姿勢を示しているフランスの首都パリでも、シリアの国旗やアサド大統領の写真などを掲げながら、軍事行動に反対するデモが行われました。
このほか、ドイツ中部のフランクフルトでは市民らおよそ700人がデモに参加したほか、シリアとの国境に近いトルコの町でも、デモが行われるなど、軍事行動に反対する動きは世界各地に広がっています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100043より、
大統領決断を歓迎=介入反対論も-米与野党幹部

 【ワシントン時事】米議会幹部は31日、オバマ大統領が議会にシリア軍事介入の事前承認を求める方針を決断したことについて、歓迎の意を示した。ホワイトハウスによれば、オバマ政権幹部は同日も主要議員にシリア政権による化学兵器使用の証拠を提示し、軍事介入への理解を求めた。
 ベイナー下院議長(共和)は声明で、「大統領が軍事行使で議会の承認を求めることを歓迎する」と評価。マコネル上院院内総務(共和)も「最高司令官としての大統領の役割は、議会の支持表明によって常に強化される」と強調した。
 一方、上院軍事委員会のレビン委員長(民主)は「中東を含む各国の支持と参加を求めることが重要だ」と改めて指摘。シリア反体制派への軍事支援を優先させるべきだとして現段階での軍事介入に反対の姿勢を示した。(2013/09/01-06:46)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191161000.htmlより、
政府 米政権と議会の調整見て検討
9月1日 5時52分

シリア情勢を巡って、アメリカのオバマ大統領が、議会の承認を得た上で軍事行動に踏み切る考えを表明したことを受けて、政府は、オバマ政権とアメリカ議会との調整の推移などを見ながら、今後の対応を検討することにしています。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は、日本時間の1日午前3時前、声明を読み上げ「軍事行動に踏み切るべきだと決断した」としながらも、「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に、承認を求めていく考えを示しました。
これに先だって、岸田外務大臣は、31日夜、ケリー国務長官と電話で会談し、シリア情勢の悪化は、アサド政権に原因があるという考えを伝え、事態の改善に向けて日米両国が緊密に連携していくことで一致しました。
アメリカが軍事行動に踏み切った場合の対応について、政府内には、化学兵器の使用は、人道上、許されないとする立場から、理解を示すべきだという意見がある一方、軍事行動を支持する国連安全保障理事会の決議がないことなどから、踏み込んだ対応は避けるべきだという意見もあります。
政府は、オバマ政権とアメリカ議会との調整の推移などを見ながら、今後の対応を検討することにしており、外務省関係者は、NHKの取材に対し、「日本としては、引き続き、関係国と連携しながら、シリア情勢の改善に向けて何ができるか検討することになる」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191331000.htmlより、
国連の化学兵器調査報告 3週間後か
9月1日 5時52分

国連のパン・ギムン事務総長は、シリアで化学兵器が使用されたとされる問題で国連の調査報告を速やかにまとめるよう指示するとともに、この問題はあくまでも外交的な手段で解決を図るべきだという考えを改めて示しました。
関係者によりますと報告書がまとまるまでには少なくとも3週間程度かかるということです。
シリアで化学兵器が使われたとされる問題を調査してきた国連の調査団は31日、シリアを出国し、現地で採取したサンプルなどを分析するため化学兵器禁止機関の本部があるオランダのハーグに到着しました。
国連のネザキー報道官は、パン・ギムン事務総長が31日現地で調査の指揮にあたった軍縮担当のケーン上級代表と会談し、調査報告を速やかにまとめるよう指示したことを明らかにしました。
また、アメリカやフランスが国連安保理での決議を得ずにシリアへの軍事行動に踏み切る可能性を示唆していることについて、ネザキー報道官は「事務総長はこの問題に軍事的な解決はなく国連憲章を尊重するよう求めている」と述べました。
パン事務総長は化学兵器の使用は断じて許されないとする一方で、アメリカやフランスが国連安保理の決議を得ずに軍事行動に踏み切ることには否定的な姿勢を見せ、あくまでも外交的な手段で解決を図るべきだという考えを示しています。

報告書「少なくても3週間程度」
シリアで化学兵器が使われたかどうかを調べていた国連の調査団は31日、オランダのハーグにある国連の機関OPCW=化学兵器禁止機関の本部に到着しました。
調査団はシリアで化学兵器が使用されたと見られる地域で採取した土壌や被害者の血液などのサンプルを持ち帰っており、複数の研究機関で詳しい分析を行う方針です。
そのうえで分析の結果を報告書にまとめパン・ギムン事務総長に提出する予定で、関係者によりますと報告書がまとまるまでには少なくとも3週間程度かかるということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191241000.htmlより、
シリア 首都から国境に大勢の避難者
9月1日 5時52分

アメリカなどがシリアへの軍事行動に踏み切る構えを見せるなか、シリアの隣国レバノンの国境の検問所では、首都ダマスカスなどから大勢の人たちが避難してきています。
5人乗りの乗用車に小さな子どもを含めて10人以上が乗り込んで避難してきた家族もいて、車の上にはスーツケースや毛布など多くの荷物がくくり付けられ、身の回りのものを持てるだけ持って逃れてきている状況がうかがえました。
家族でダマスカスから避難してきたという女性は、「アメリカの攻撃が始まると聞いて恐ろしくて逃げてきたんです。多くの人が攻撃を恐れています」と話していました。
また、子ども3人を連れてレバノンに脱出した男性は「いまのシリアはどこから砲弾が飛んでくるか分からないし、誰が敵か味方かも分からない状況です。外国の介入でも何でもいいので、この内戦を止めてほしい」と話していました。
さらに、別の男性は「この2年以上の間、国際社会は何もしなかったことにシリア国民はうんざりしている。アメリカの攻撃を受けるくらいなら今のままのほうがましだ」と話していました。
一方、避難してきた多くの人たちが「シリアには何の問題もなく、政権は盤石だ」と話しアサド政権を支持していたほか、政権による監視の目を恐れてテレビカメラによる取材を拒否する人も多く、首都ダマスカス周辺でアサド政権の影響力が今も大きいことがうかがえました。

トルコ国境の検問所にも
シリアとトルコの国境地帯にあるシリア側の検問所は、激しい戦闘が続く北部のアレッポから60キロあまり離れています。
この検問所にもトルコに入国を求めるシリア人が大勢詰めかけていますが、パスポートを持っていないため国境を越えてトルコ側に避難することができず、検問所周辺で避難生活を余儀なくされています。
アレッポから逃れてきたという男性は、「アサド政権に打撃を与えるよう早く軍事行動を行ってほしい。一方で、アサド政権はアレッポ周辺で、支持者にガスマスクを配っているという情報があり、報復が怖い」と話していました。
検問所を実質的に支配する反政府勢力の自由シリア軍によりますと、検問所周辺で避難生活を送る人はここ数日で急激に増え、少なくとも2000人にのぼるということです。
トルコでは、現在、シリアからの難民がおよそ50万人に上り、難民キャンプが満員の状態で新たに受け入れることができず、シリアの人々は不安を募らせています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013090101001050.htmlより、
米、シリア攻撃足踏み オバマ氏、議会承認を追求
2013年9月1日 05時46分

 【ワシントン共同】オバマ米大統領は8月31日、ホワイトハウスで声明を発表し、シリアのアサド政権による化学兵器使用を非難、「軍事行動を起こさねばならないと決断した」と述べ、軍事介入が必要との結論に至ったことを初めて明言した。同時に議会の承認を得たいと表明、秒読み段階とみられていた攻撃を先延ばしする考えを示した。
 米議会は夏季休暇が明ける9月9日から軍事介入の是非を審議し、投票にかける見込み。そのため対シリア介入に踏み切る場合でも、攻撃開始は9月中旬以後にずれ込む公算となった。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130901/k10014191011000.htmlより、
オバマ氏「軍事行動 9日以降議会承認求める」
9月1日 4時49分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は「軍事行動を決断した」としながらも「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に、承認を求めていく考えを示しました。
オバマ大統領は、日本時間の1日午前3時前、ホワイトハウスで声明を読み上げました。
この中で、オバマ大統領は「シリアで、アサド政権が化学兵器を使用し、女性や子どもなど1000人以上が虐殺された。アメリカの安全保障を危険にさらすだけでなく、イスラエルやトルコなど周辺国をも脅かすもので、目をつぶることはできない」と述べました。そのうえで、オバマ大統領は「軍事行動に踏み切るべきだと決断した。地上部隊は派遣せず、短期間の限定的なものになるだろう」と述べました。ただ、「議会の承認が必要だ」と述べ、議会が再開される今月9日以降に、承認を求めていく考えを示しました。
これを受けて、野党・共和党のベイナー下院議長らは声明を発表し「大統領の姿勢を歓迎する。議会下院としては、今月9日の週に審議したい」と述べました。
一方、ケリー国務長官やヘーゲル国防長官らは、31日、日本時間の1日午前、議会上院の与野党の幹部に電話で理解を求めたほか、1日には下院議員を集め、シリア情勢について機密情報なども含めて説明する予定です。
しかし、議会の中には軍事行動に慎重な意見もあり、承認が得られるかどうかは不透明な情勢です。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090100013より、
国連調査団、シリア出国=米、近く攻撃の可能性

 【ベイルート時事】シリアでの化学兵器使用疑惑で、現地入りして検証作業をしていた国連調査団が31日、シリアを出国し、隣国レバノン経由でオランダに到着した。ロイター通信が伝えた。オバマ米大統領は同日、シリア情勢に関し声明を発表する。
 化学兵器使用はアサド政権によるものだと断定している米国は、化学兵器の再使用を阻止するため「限定的攻撃」を検討。調査団の出国により、オバマ大統領が参加して9月5日からロシア・サンクトペテルブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議前にも、攻撃が行われるとの見方も出ている。
 これに対し、シリアの治安当局者はAFP通信に「いつでも報復する準備はできている」と語った。
 軍事介入にはロシアのプーチン大統領が反対を表明。国連の潘基文事務総長も30日、国連安全保障理事会5常任理事国代表に対し、安保理決議なしのシリア攻撃を自制するよう求めた。米国の主要同盟国でも、英政府は議会の反対で軍事行動断念に追い込まれ、ドイツやカナダは攻撃への不参加を表明している。
 一方、フランスのオランド大統領はオバマ米大統領に電話し、アサド政権に化学兵器使用の責任を取らせることで一致。軍事介入に協力する姿勢を鮮明にしている。介入を後押しするトルコのエルドアン首相は「限定攻撃では不十分だ」と述べ、体制転換を目指した大規模攻撃を求めた。米国は武力行使に積極的な「有志国」と安保理決議なしの介入に向けた調整を進めているもようだ。(2013/09/01-01:53)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014186451000.htmlより、
シリア 軍事行動への不安高まる
8月31日 19時1分

シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとアメリカ政府が結論づけるなか、国連の調査団が現地調査を終えてシリアを出国し、アメリカなどによる軍事行動が近く始まるのではないかとシリア国内では不安が高まっています。
アメリカ政府はシリアの首都ダマスカス近郊で化学兵器が使われたとされる問題について独自の調査報告書を発表し、化学兵器による攻撃を3日前から準備していたことなど政権側の関与を裏付ける証拠があるとして、アサド政権が化学兵器を使用したと結論づけました。
オバマ大統領は、フランスのオランド大統領と電話で会談するなど同盟国や友好国と協議を行い、シリアへの軍事行動に踏み切るかどうか最終的な調整を急いでいます。そのうえで、仮に軍事行動に踏み切った場合、地上部隊は派遣せず、限定的な攻撃にとどめる意向を示しています。
一方、化学兵器の使用を巡る問題で今月18日からシリアに入っていた国連の調査団は、被害者の血液や周辺の土の採取、それに病院関係者の聞き取りなど一連の調査を終え、調査結果をパン・ギムン事務総長に報告するため31日午前シリアを出国しました。
シリア国内では、調査団が出国した直後にもアメリカなどが軍事行動に踏み切るのではないかと、市民の間で不安が高まっています。
ダマスカスに住む27歳の公務員の女性はNHKの電話取材に対し、「調査団がいなくなり、攻撃が近づいているのかと思うと本当に怖い。市民は仕事に出かけることを控え、食料などを買いだめして自宅にこもっている」と不安そうに話していました。
シリア国内にいる反政府勢力によりますと、アサド政権の政府軍はダマスカス国際空港から軍事物資とみられる荷物を運び出しているほか、軍事施設にある戦車や軍の装備、それにスカッドミサイルを大型のトラックで別の場所に移動させているということで、攻撃に備えて防衛態勢を強化しているとみられ、緊張が高まっています。

トルコ国境地帯に難民が殺到
アメリカ主導の軍事行動が検討されるなか、シリアの隣国トルコの国境地帯には、シリア人が相次いで避難してきています。
シリアとの国境地帯のトルコ側の町キリスにある国境検問所は、激しい戦闘が続くシリア北部のアレッポから65キロのところにあります。
アレッポ郊外には化学兵器の製造工場があるとみられ、軍事行動の標的になる可能性が指摘されていて、検問所では、大きなスーツケースなどを持った人たちが次々とトルコ側に避難してきています。
アレッポ郊外から逃れて来た男性は「化学兵器の問題が起きる前にも大勢の市民が死亡しているのに国際社会は何もしなかった。軍事行動が流血の事態を食い止めてくれるわけではなく、アメリカのパフォーマンスにすぎない」とアメリカなどの対応を批判していました。
一方、別の男性は「ここ数日で急に政府軍による攻撃が激しくなり、これ以上はシリアにはいられないと思った。一刻も早く軍事行動を始めてほしい」と話していました。
キリスの住民によりますと、ここ数日でシリアから逃れてくる人の数は急増しているということですが、トルコ側の難民キャンプはすでに満員の状態で、人道支援が追いつかない状況となっています。

http://mainichi.jp/select/news/20130831k0000e030157000c.htmlより、
シリア:米大統領「限定攻撃を検討」…最終調整進める
毎日新聞 2013年(最終更新 08月31日 13時56分)

 【ワシントン白戸圭一、パリ宮川裕章】オバマ米大統領は30日、化学兵器使用疑惑のあるシリアのアサド政権に対して「限定的で精密な行動を取る可能性を模索している」と述べ、巡航ミサイルによる限定的な軍事攻撃に向けて最終調整を進めていることを明らかにした。ホワイトハウスによると、オバマ大統領は同日、フランスのオランド大統領と電話協議。両首脳は化学兵器使用を「容認できない」と断じた上で、アサド政権に責任を取らせるため「断固たるメッセージ」を送ることで一致。軍事攻撃で米仏が共同歩調を取る見通しとなった。

 ◇化学兵器で1429人死亡…米報告書
 オバマ大統領は記者団に対し、軍事攻撃に反対する中露両国などを念頭に「国連安全保障理事会は(化学兵器使用を禁じた)国際規範の違反を明確にすることに現時点では無力だ」と発言。イラク戦争開戦時と同様に、安保理の武力行使容認決議がなくても米主導の「有志連合」が独自の判断で攻撃を開始する公算が大きく、攻撃の合法性を巡る議論が高まるのは必至だ。
 大統領は記者団に「化学兵器が将来も使用され、テロリストの手に渡る危険が増大している」と述べ、化学兵器使用は安全保障上の脅威だとの認識を示した。
 軍事攻撃については「最終決定を下してはいない」としつつ、「何も行動を起こさなければ、化学兵器禁止の国際規範には意味がないとの誤ったシグナルを送ることになる」と攻撃の必要性を訴えた。
 一方、ホワイトハウスは30日、シリアのダマスカス近郊で21日にアサド政権が化学兵器を使用し、少なくとも子供426人を含む1429人が死亡したと断定する報告書を公表した。
 ケリー国務長官は30日の声明で「我々は化学兵器を搭載したロケット弾がいつ、どこで発射されたかも把握している」と、政権による化学兵器使用の「証拠」を有していると主張。レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラや北朝鮮の名を挙げ、「世界のテロ組織や独裁者に大量破壊兵器の使用を思いとどまらせる必要がある」と述べた。
 長官は政権が21日の3日前から神経ガス・サリンを準備し、攻撃当日は政権側兵士がガスマスクを使用していたなどと主張したが、化学兵器使用の物的証拠は明らかにしなかった。

http://mainichi.jp/select/news/20130831k0000e030157000c2.htmlより、
 対シリア軍事攻撃の時期を巡っては、オランド大統領が30日付の仏紙ルモンドで、仏国会が開かれる予定の9月4日以前の可能性を「排除しない」と発言。オバマ大統領は3〜6日にスウェーデン、ロシアを歴訪予定で、外交筋は本紙に「2、3日以内の攻撃もあり得る」との見方を示した。仏メディアによると、仏軍の攻撃は米軍同様、巡航ミサイルによる公算が大きい。

 ◇状況証拠で「強く確信」
 【ワシントン西田進一郎】オバマ政権は30日に公表した化学兵器に関する報告書で、アサド政権高官の通信傍受などの状況証拠を積み重ね、シリア政府の関与を「強く確信している」とした。その上で、アサド大統領の関与を強くにじませた。
 報告書は、シリアでは大統領が化学兵器の取り扱いに決定権を持っており、ダマスカス近郊からの反体制派の排除失敗への「いらだち」が背景となった可能性があると分析した。
 攻撃については、政権の化学兵器担当者が3日前から化学兵器の調合場所で準備とみられる作業を開始したと説明。複数の筋から「政権側が21日未明にダマスカスに向かってロケット弾攻撃と砲撃を実行した」との情報を得る一方、偵察衛星がロケットが政権の支配地域から発射され、反体制派の支配地域や紛争地域に着弾したことを探知した。さらに、攻撃と深く関わる政権高官が化学兵器使用を確認し、国連調査団に証拠を収集されることを懸念する内容の通信を傍受したことも明らかにした。
 イラク戦争では、戦争の根拠となっていた大量破壊兵器の情報が虚偽だったことが発覚し、大きな批判を浴びた。これらを念頭に、ケリー国務長官は「慎重に情報を再検討し、さらに再検討してきた」と強調した。
 しかし、報告書には大統領と攻撃を結びつける決定的な証拠はない。ホワイトハウス高官は「過去の化学兵器使用でアサド大統領に責任があったのは疑いがない。大統領に責任があるというのが一貫した我々の立場だ」と説明するが、証拠として十分なのかどうか論議を呼びそうだ。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014179581000.htmlより、
米大統領 軍事行動踏み切るか調整急ぐ
8月31日 11時17分

アメリカ政府は、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと結論づける調査報告書を発表しました。
これを受けて、オバマ大統領はフランスなどの首脳と相次いで電話で会談し、軍事行動に踏み切るかどうか、最終的な調整を急いでいます。
アメリカのケリー国務長官は30日、シリアの首都ダマスカス近郊で今月21日に化学兵器が使われたとされる問題について、独自の調査報告書を発表しました。
この中では、シリアのアサド政権が化学兵器による攻撃を3日前から準備していたことや、ガスマスクを装着して攻撃に備えるよう内部で指示を出していたことなどを裏付ける証拠があるとしています。
これを受けてオバマ大統領は30日、シリアに対する軍事行動の必要性を強調するフランスのオランド大統領と電話で会談し、アサド政権が化学兵器を使用したとの認識で一致しました。
そのうえで両大統領は、アサド政権は責任を負わなければならず、国際社会は強いメッセージを送るべきだとして、今後の対応に向けて連携していくことを確認したということです。
また、オバマ大統領は、イギリスのキャメロン首相とも電話で会談し、軍事行動への承認を求めたイギリス政府の提案が議会で否決されたものの、アサド政権による化学兵器の使用は容認できず見過ごすことはできないという認識で一致しました。
オバマ大統領は、同盟国や友好国との協議を行い、シリアへの軍事行動に踏み切るかどうか最終的な調整を急いでいます。

仏大統領は共同歩調の考えを示唆
フランスのオランド大統領は30日、シリアを巡ってアメリカのオバマ大統領と電話で会談しました。
会談のあとオランド大統領は声明を発表し、アサド政権が化学兵器を使用したとの認識で一致したとしています。そのうえで「国際社会にとって化学兵器の使用は容認できるものではなく、強いメッセージを発さなくてはならない」として、アメリカと軍事行動も含めた共同歩調を取っていく考えを示唆しています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013083101000987.htmlより、
軍事介入不可避と米 1400人超死亡の報告書
2013年8月31日 09時52分

 【ワシントン共同】米政府は30日、シリアのアサド政権が21日に首都ダマスカス近郊で神経ガスによる化学兵器攻撃を行った「強い確信」があるとする報告書を発表した。少なくとも子ども426人を含む1429人が死亡したと分析。ケリー国務長官は国務省で記者会見し「独裁者による化学兵器使用に目をつぶれば歴史に断罪される」と述べ、軍事介入が不可避だとの立場を鮮明にした。
 オバマ大統領は記者団に「女性や子どもが毒ガスにさらされる世界は受け入れられない」と明言。まだ決断はしていないと前置きした上で、短期間の限定的軍事作戦を検討していると強調した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013083100041より、
米大統領、「限定攻撃」を検討=1429人が犠牲と断定-シリア化学兵器で証拠公表

 【ワシントン時事】オバマ米大統領は30日、ホワイトハウスで記者団に対し、シリアのアサド政権による化学兵器の再使用を阻止するため「限定的で焦点を絞った行動を取る可能性を検討している」と表明、軍事介入へ詰めの調整を進めていることを明らかにした。その上で、国際社会や米議会に協力を求めつつ、シリア介入の時期を最終決断する方針を示した。
 ホワイトハウスは同日、シリアのアサド政権が今月21日にダマスカス郊外で化学兵器(神経ガス)を使用したという情報機関による証拠を公表した。
 大統領はこれを踏まえて、化学兵器の使用は「米国の安全保障上の利益を脅かす」と指摘。大量破壊兵器が米国に対し用いられる危険が増すとも警告し「米国は世界のリーダーとして、国際規範で禁じられた兵器の使用をいとわない政権の責任を問う義務の一端を担っている」と主張した。
 介入のタイミングについては「最終決断は下していない」とし、軍から幅広い選択肢を提示されている中で、地上部隊の派遣を含む長期作戦は排除していると語った。国連安保理決議案をめぐる交渉には影響されない姿勢も示した。
 大統領は30日、フランスのオランド大統領、キャメロン英首相と相次いで電話会談し、アサド政権の責任を追及する方針を確認した。
 ケリー国務長官も証拠の公表を受けて記者会見し、化学兵器攻撃によって子供426人を含む少なくとも1429人が殺害されたと強く確信していると述べた。
 長官は「われわれはアサド政権の支配地域からいつ(化学兵器を搭載した)ロケットが発射され、反体制派地域のどこに着弾したのかを知っている」と説明。政権高官が化学兵器の使用を確認し、国際社会への発覚を恐れていたとも述べた。
 ホワイトハウスによれば、化学兵器攻撃が行われた21日、政権側の要員がガスマスクを使用していたほか、反体制派に対して過去にも複数回にわたり小規模の化学兵器攻撃が仕掛けられていた。米政府は、アサド政権の兵器使用への「強い確信」という評価を、確認の一歩手前の最も強い立場表明だとしている。(2013/08/31-09:41)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013083101001066.htmlより、
シリアめぐり米仏首脳が電話会談 「犯罪行為に罰」
2013年8月31日 08時57分

 【パリ共同】フランスのオランド大統領は30日、オバマ米大統領と電話会談した。オランド大統領側近によると、両氏は化学兵器使用疑惑が強まるシリアに関し「犯罪行為には罰を与える決意」を確認し合った。フランス公共ラジオが伝えた。
 電話会談は約45分間にわたった。両大統領は、21日にシリアの首都ダマスカス郊外で化学兵器が使用されたと指摘される攻撃に関し、両国が得ている証拠などについて情報交換。アサド政権が化学兵器を使ったことを「両国が同じ程度に強く確信している」という認識で一致した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013083100082より、
米の主張は「でっち上げ」=反体制派のネット情報と主張-シリア

 【ダマスカスAFP=時事】シリア外務省は30日、国営テレビを通じて声明を出し、米政府が発表したシリアでの化学兵器使用に絡む証拠の数々について「完全なでっち上げだ」と反論した。
 声明は、米国の説明を「テロリスト(反体制派)が過去1週間にわたって流し続けてきた話以外の何物でもない」と批判。米国が発表した内容は、こうしたインターネット上の情報を切り貼りしたものだと主張し「超大国がありもしない証拠を振りかざして世論をあざむき、戦争か平和かという局面でネット情報に基づき政策を決めようとしている」と米国を強く非難した。(2013/08/31-08:05)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014177971000.htmlより、
シリア 米国務長官を厳しく非難
8月31日 7時15分

アメリカのケリー国務長官が、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したことを裏付けるさまざまな証拠があると主張したことについて、シリア外務省は30日夜、声明を発表し、「シリア国内のテロリストの情報をうのみにしてうその情報を流している」などと厳しく非難しました。
声明ではまた、「『政権側が攻撃の3日前から化学兵器による攻撃を準備していた』と言うが、それではなぜシリア軍の兵士も化学兵器の被害を受けたのか」などと反論しました。
さらに、イラク戦争を前に国連でアメリカのパウエル元国務長官が、イラクは大量破壊兵器を持っていると主張したことを引き合いに「パウエル長官の演説を思い出させる発言だ。結局、シリア政府が化学兵器を使ったという証拠は出していないし、軍事攻撃はアメリカ政府の利益のためにやろうとしているだけだ」などとアメリカを強くけん制しました。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130831ddm003030095000c.htmlより、
クローズアップ2013:英、シリア介入断念 米「決断」に逆風 世論も戦争回避機運
毎日新聞 2013年08月31日 東京朝刊

 米国の最大の同盟国・英国が29日、対シリア攻撃を断念したことは、国際協調を追求するオバマ政権にとり大打撃となった。30日にもアサド政権の化学兵器使用の「証拠」を示し攻撃への国民や議会の理解を求める方針だが、説得が奏功する成算はない。英国では「イラク戦争の悪夢」が下院の攻撃否決に至ったが、米国との「特別な関係」が傷付くことに懸念も強まっている。
 29日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、オバマ政権内部では、「同盟国の外交的支持が重要」(米政府高官)で各国の「支持」があれば国連安保理決議なしの単独攻撃でも構わないとの「強硬論」が強まっている模様だ。米国家安全保障会議のヘイデン報道官も29日の声明でオバマ大統領による攻撃決断の可能性を示唆、決定では米国益が最優先されると明示した。
 オバマ大統領が「レッドライン(越えてはならない一線)」としてきた化学兵器使用を前に攻撃をためらえば、米国の指導力は揺らぐ。大量破壊兵器使用のハードルが下がる懸念もある。米戦略国際問題研究所の軍事専門家アンソニー・コーデスマン氏は「何もしないのは賢明な選択でない」と言う。
 シリア入りしている国連調査団は31日に米ニューヨークの国連本部に戻る予定で、その後は攻撃があり得る状況になるとみられる。
 大統領は、9月3日にワシントンを離れ、5、6日にシリアの後ろ盾ロシアで主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する。こうした日程も念頭に最終決断するとみられる。
 だが、法的根拠の説明が不十分なままでの単独攻撃は、イラク戦争で傷ついた米国の信頼回復を追求してきたオバマ政権に対する反発を生み、ロシアや中国との緊張を高めるのは必至だ。米国の財政危機への対応で世界の安全保障を同盟国と分担する戦略の否定にもつながりかねない。
 米国の電子新聞ハフィントン・ポストが26〜27日に実施した世論調査ではシリア空爆への反対は41%、賛成25%。米世論の戦争回避機運は強く、大統領は困難な判断を迫られる。
 攻撃の可否を決断するうえでのカギの一つは米議会の反応だ。戦争権限法は大統領が軍事行動をとる場合、議会への事前説明▽作戦開始から48時間以内の議会への報告書提出▽提出から90日以内に議会が宣戦布告しない場合の軍撤退−−を義務づける。だが議会内には開始前に議会承認を求める意見も強く、調整に手間取りそうだ。「国際的な支援を求めるべきだ」(レビン上院軍事委員長)との声もあり幅広い支援を模索する中で攻撃が先に延びる可能性もある。【ワシントン白戸圭一、西田進一郎】

http://mainichi.jp/opinion/news/20130831ddm003030095000c2.htmlより、
 ◇イラク戦争、不信の源泉 英、米との「戦友意識」喪失に危惧
 「世論はイラクでの経験に毒された。我々はその不信感を理解する」。英下院で29日に行われたシリアへの軍事攻撃容認動議に関する議論でキャメロン首相は、国民の不信感の源泉がイラク戦争(2003年)にあるとの認識を示した。首相は、攻撃は人道的介入と強調すれば国民や議会を説得可能と考えていたようだが、読みは外れた。
 イラク戦争で英米両国は、フセイン政権の大量破壊兵器保有疑惑を根拠に国連安保理決議なしに攻撃を実行した。結局、大量破壊兵器は見つからず英兵179人が死亡。英国民には「政府にだまされた」との感情が強い。
 キャメロン首相は、シリアでは地上戦や政権転覆を想定していないなど「イラク戦争との違い」を強調。だが実際には、国連安保理決議なしの攻撃▽大量破壊兵器疑惑での希薄な根拠▽攻撃が宗派・民族対立をあおる可能性−−など似た面が多い。それが与党議員39人(BBC調べ)もが反対票を投じ動議が否決される結果を招いたと言える。
 また、英政府が提出した攻撃正当化の根拠文書に英メディアから批判が噴出したことも国民の不信を招いた。アサド政権の化学兵器使用を断定した情報機関文書と攻撃の法的根拠を示す文書だが、BBCは「化学兵器使用の証拠というより理屈を示したもの」と指摘。ガーディアン紙は法的根拠として示された「人道的介入」には議論があるとする専門家の見解を紹介した。
 一方、今回の動議否決で英政府内には米国との「特別な関係を傷つけるかもしれない」(ハモンド国防相)との危惧も強い。英米間には歴史・文化的な結びつきに加え第二次世界大戦以降「共に戦ってきた」戦友意識がある。英国は1986年のリビア空爆、91年の湾岸戦争、99年のユーゴスラビア空爆、2001年のアフガニスタン戦争など米主導の戦争の大半に参戦してきた。世界で英国が存在感を示す理由の一つは、超大国・米国との「特別な関係」だ。
 だが、英国民にはイラク戦争で米国に追従し国際的信用が失墜したとの思いもある。労働党のミリバンド党首は否決を受け、「米大統領が(英国に)やってほしいと思うことが簡単になされるものではない」と述べた。英国民のいらだちを示した言葉だと言える。【ロンドン小倉孝保、ブリュッセル斎藤義彦】

 ◇英政府が議会に示したシリア武力行使を巡る文書の内容
 ▼アサド政権犯行説の根拠
・反体制派に大規模な化学兵器攻撃を行う能力がなく、行った証拠もない
・政権は12年から14回、小規模に化学兵器を使用
・被害のビデオ映像はサリンなど神経ガス被害と合致
http://mainichi.jp/opinion/news/20130831ddm003030095000c3.htmlより、
・限られているが、証拠となる秘密情報もある

 ▼武力行使の合法性
 ▽安保理決議なしでも武力行使が合法な3条件は
 (1)緊急性、国際社会が納得する証拠がある
 (2)武力行使以外方法がない
 (3)方法が必要かつ適切。期間、目的も明確

 ▽今回は3条件を満たす。理由は
 (1)被害が大規模。再攻撃の可能性がある
 (2)過去2年、安保理は妨害され武力行使以外ない
 (3)例外的。特定の目標を攻撃し適切

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014177261000.htmlより、
オバマ 軍事行動踏み切る場合も限定的
8月31日 5時29分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのオバマ大統領は、軍事行動に踏み切るかどうか引き続き同盟国や議会などと協議したうえで最終判断を行う考えを強調するとともに、踏み切る場合でも限定的な攻撃にとどめる意向を示しました。
オバマ大統領は、30日午後、日本時間の31日午前3時すぎ、ホワイトハウスで記者団に対して「アサド政権による化学兵器の使用は、イスラエルやトルコなど周辺国をも脅かし、アメリカの安全保障上も脅威だ」と述べました。
そのうえで、「アフガニスタンやイラクの戦争で、嫌気がさしていることは理解している。しかし、化学兵器で子どもを含む1000人以上が殺害されているのに、何も行動を起こさなければ、国際的な規範は意味がないというシグナルを送ることになる。化学兵器を使った政権は、責任を負うということを明確にするのが、世界のリーダーとしての責務だ」と述べました。
ただ、軍事行動に踏み切るかどうかは「まだ決めていない」と述べ、引き続き、同盟国や議会などと協議したうえで最終判断を行う考えを強調しました。
一方で、オバマ大統領は「地上部隊を派遣するような長期間の行動は考えていない」と述べ、軍事行動に踏み切る場合でも限定的な攻撃にとどめる意向を示しました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013083101000981.htmlより、
米NBC、軍介入に50%反対 世論調査
2013年8月31日 05時08分

 【ワシントン共同】米NBCテレビ(電子版)は30日、化学兵器使用疑惑が強まるシリアへの軍事介入に関する世論調査結果を発表、米軍の軍事行動に反対する回答が50%で、賛成は42%だったと伝えた。介入の是非について、米市民の見方は割れていることが分かった。
 オバマ大統領は軍事介入前に議会から承認を得る必要があるかという質問では「承認を得るべきだ」との回答が79%に上り、「承認は不要」という回答は16%にとどまった。
 米軍の攻撃によってシリア市民の状況が改善すると思うかには「改善する」が27%。「改善しない」は41%。
 調査は米国の700人に28~29日実施。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014177231000.htmlより、
シリア 国連調査団は活動終了し出国へ
8月31日 4時20分

シリアで、化学兵器による攻撃で多数の死者が出たとされる問題で、国連の調査団は、現地での調査活動を終了し、31日朝、日本時間の31日午後、シリアを出国する予定で、できるだけ早く調査結果をパン・ギムン事務総長に報告することにしています。
シリアの首都ダマスカス近郊で今月21日、化学兵器の使用が疑われる攻撃で多数の死者が出たことについて、反政府勢力や欧米諸国はアサド政権側が化学兵器を使用したと非難しています。
この問題で国連の専門家で作る調査団は4日間にわたり、被害者の血液や周辺の土を現地で採取したほか、病院の関係者などから聞き取りを行い、30日、調査を終了しました。
調査団は現地時間の31日朝、日本時間の31日午後にシリアを出国する予定で、患者の検体などを研究施設での分析に回したうえで、できるだけ早くパン・ギムン事務総長に調査結果を報告することにしています。
この調査に関連してシリアの国営テレビは、ムアレム外相がパン・ギムン事務総長と電話で会談したと伝えました。
この中で、ムアレム外相は「完全ではない不十分な報告書であるならば、シリア政府は拒否する」と述べ、反政府勢力側の主張に沿っただけの報告書であれば、受け入れられないという考えを示しました。
これに対しパン・ギムン事務総長は「調査団はまたシリアに戻ることになるだろう」と述べ、必要ならば調査を継続する可能性を示唆しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130831/k10014177071000.htmlより、
米国務長官 シリアの化学兵器証拠ある
8月31日 2時44分

シリアで化学兵器が使われたとされる問題について、アメリカのケリー国務長官は、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したことを裏付けるさまざまな証拠があると主張し、今後、議会と国民への説明を尽くしたうえで、オバマ政権として軍事行動に踏み切るか、判断する考えを示しました。
ケリー国務長官は、30日午後、日本時間の31日未明に国務省で会見し、シリアの首都ダマスカスの郊外で今月21日に化学兵器が使われたとされる問題について、アメリカの情報機関が集めた情報を明らかにしました。
この中でケリー長官は、「政権側が攻撃の3日前から化学兵器による攻撃を準備していた」と述べたほか、政権側がガスマスクを装着して攻撃に備えるよう指示を出したことや、化学兵器を搭載したロケット弾がいつ、どこから発射されたのかなどもアメリカ政府は把握していると説明しました。
そして、化学兵器による攻撃で「1429人が死亡し、このうち少なくとも426人が子どもだった」と述べました。
ケリー長官は「こうした行為は人道に反する罪で、アメリカがどのような判断を下すのか、われわれの指導力と信頼性に関わってくる」としたうえで、「大量破壊兵器の使用に目をつぶれば、歴史の厳しい審判を受ける」と述べました。
さらに、「レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラや北朝鮮など世界のテロ組織や独裁者に大量破壊兵器の使用を思いとどまらせなければならない」と述べ、この問題は、シリア1国だけでなく、アメリカの国益に大きく関わると強調しました。
そのうえで、議会と同盟国、それにアメリカ国民への説明を尽くしたうえで、アメリカとして軍事行動に踏み切るかどうか、判断する考えを示しました。
さらに、ケリー長官は、軍事行動に踏み切る場合、その目的はアサド政権による化学兵器使用の責任を問うためのもので、地上部隊は送らないなど限定的な作戦を想定しており、イラクやアフガニスタンでの戦争のように長期化させる考えはないと強調しました。

米政府報告書を発表
アメリカ政府は、30日、内戦が続くシリアで化学兵器が使われたとされる問題について、アメリカ政府の分析結果をまとめた報告書を発表しました。
それによりますと、今月21日にシリアの首都ダマスカス近郊で神経ガスの化学兵器が使用され、1429人が死亡し、このうち少なくとも426人は子どもだったとしています。
そのうえで、アサド政権が攻撃の3日前から神経ガスの一つであるサリンを含む化学兵器を製造している地域の近くで攻撃を準備していたほか、攻撃の当日は、ガスマスクを使用して化学兵器に備えていたことなどを明らかにしています。
一方で、反政府側が化学兵器を使うような兆候はなかったとしています。
さらに、化学兵器の被害を受けた地域に政権側がロケット砲弾などの攻撃を仕掛けていたことが偵察衛星などで裏付けられたとしているほか、化学兵器の使用を確認した政権の会話も傍受しているとしています。
そして報告書は、すべての情報を公開することはできないが、数多くの情報からアサド政権側が化学兵器を使用したことを強く確信していると結論づけています。
しかし、報告書は、オバマ政権の主張を列挙しているだけで、その主張を裏付ける物的証拠は盛り込まれていません。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013083001002689.htmlより、
国連チームが現地調査完了 シリア出国へ
2013年8月31日 00時32分

 【ダマスカス共同】シリアの首都ダマスカス近郊で化学兵器による攻撃で多数の市民が死亡したとされる疑惑で、国連調査団は30日、現場近くの軍病院などで行った最終日の現地調査を終え、滞在先のダマスカスのホテルに戻った。調査は4日間。31日朝までにシリアを出国する。
 調査団は、現場で採取した被害者の髪の毛や血液、土などの分析を進め、化学兵器使用の有無や種類を特定。潘基文事務総長に調査結果を報告する見通し。
 シリアの国営テレビは30日、ムアレム外相が国連の調査結果について、研究機関での分析が行われる前の不完全なものは受け入れられないとの立場を示したと伝えた。