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天皇制

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2より、
朝日新聞 社説 2012年10月10日(水)付
皇室のあり方―国民の支えあってこそ

 女性宮家をつくることの是非やそのあり方をめぐり、政府が有識者の意見をふまえ、当面とりうる方策をまとめた。
 各方面への気づかいが目につき、全体としてわかりにくい印象になったのは否めない。とはいえ、国民の間にさまざま意見がある問題だ。これを土台に慎重に議論を進めていきたい。
 女性皇族は一般男性と結婚したら皇族でなくなる。いま30歳以下の皇族9人のうち、男性は秋篠宮家の悠仁(ひさひと)さまだけだ。
 このままでは、天皇を身近で支える皇族がいなくなってしまう。そんな問題意識が、今回の検討の根底にある。
 示された案は、(1)女性も結婚後に宮家を構え、皇室にとどまる。夫や子も皇族とするが、子は結婚すると身分を離れる(2)宮家をつくるが、夫や子は皇族としない(3)皇族ではなく、特別な公務員として皇室活動を手伝う――の三つ。天皇の子や孫である内親王にしぼり、本人の意思を尊重するとしている。
 イメージしやすいのは(1)案だろう。(2)案は一家の中で身分や待遇がばらばらになり、違和感が残る。(3)案はまとめの段階でやや唐突に出てきた。なお詰めるべき点があるように思う。
 有識者への聞きとりでは、女系天皇への警戒感を口にする人も複数いた。女性宮家を認めると、その子孫が皇位につく可能性が生じ、これまで男系で継承してきた天皇の姿が変わってしまうという主張である。
 これを支持する人の多くは、第2次大戦後に皇籍を離れ、ふつうの市民として暮らしてきた旧宮家につながる男子を養子にするなどして、伝統と皇室の規模を維持せよと唱える。
 だが、多くの国民にすんなり受けいれられる考えとは思えない。旧宮家の誰を迎えいれるかなど難しい問題も多く、むしろ皇室と人々との距離をひろげることにならないか。天皇の地位は国民の総意にもとづくことを忘れてはならない。
 悠仁さまが生まれ、皇位継承へのさし迫った不安はない。いま考えるべきは、皇室活動の内容や規模はいかにあるべきで、それを皇族方にどう担ってもらうのが適切かという問題だ。政府案をふまえ、合意をさぐる努力を重ねる必要がある。
 将来、皇位継承の問題を真剣に検討しなければならない時がくる可能性はある。そうなった時は、その時点で考えられる選択肢のなかから、その時の国民が答えを出せばいい。
 今の世代は判断の幅を残しながら次代に引き継ぐ。この問題にはそんな姿勢でのぞみたい。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121006/k10015563481000.htmlより、
政府 女性宮家創設など慎重に検討へ
10月6日 6時22分

政府は、皇室制度を巡って、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設を検討すべきだなどとする論点整理をまとめたことを踏まえ、今後、皇室典範の改正作業などに取り組みますが、与野党双方に反対意見が根強くあることから慎重に検討を進めることにしています。
政府は、将来、皇族の数の減少に歯止めをかけ、皇室の安定的な維持を図っていくため、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設の検討を進めるべきだとしたうえで、皇室を離れても国家公務員として皇室の活動に参加できる案も併記した論点整理をまとめました。
政府は、2か月程度かけて論点整理に対する国民の意見を聞いたうえで、来年の通常国会への提出も視野に、皇室典範の改正作業などに取り組むことにしています。
藤村官房長官は記者会見で、「この案件は、政治的な対立や、やり取りの道具にするべきものでない」と述べ、政局とは絡めず、与野党が協力して成案を得たいという考えを示しました。
ただ、「女性宮家」の創設を巡っては、政府が行った有識者からのヒアリングでも、意見が分かれたほか、自民党の安倍総裁が、「女系天皇につながりかねない」として反対する考えを示しているなど、与野党の双方に反対意見が根強くあります。
このため、政府は、皇室の将来に関わる課題だけに、性急な取りまとめは避けるべきだとして、慎重に検討を進めることにしています。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/121006/imp12100603240002-n1.htmより、
産経新聞【主張】女性宮家問題 女系天皇に繋げぬ配慮を
2012.10.6 03:23 (1/2ページ)

 政府は、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設を柱とした論点整理を公表した。女性宮家を天皇の女性の子、孫である内親王に限るなど、小幅な制度改正にとどめているが、女系天皇に繋(つな)がる懸念は依然、消えていない。
 論点整理は皇族の減少を防ぐため、有識者12人から行ったヒアリングをもとにまとめたものだ。
 女性宮家創設については、女性皇族の配偶者や子供にも皇族の身分を付与する案と、配偶者や子供には皇族の身分を付与しない案の2通りが示された。いずれも一代限りとしているが、将来、皇室典範改正などで、女性宮家から女系天皇が生まれる可能性もある。
 日本の皇室は代々、男系の皇位継承が維持されてきた。その皇統の歴史を踏まえた男系維持にまず全力を尽くすべきだ。女性宮家が安易な女系天皇容認につながらないような配慮が必要である。
 論点整理では、一部有識者が示した女性皇族の尊称保持案についても触れている。女性皇族が結婚後に宮家を創設せず、「内親王」の尊称を保持して皇室を支援するという考え方だ。しかし、民間人となった元皇族に特別の「身分」を与えれば、憲法の「法の下の平等」の理念に反するとの理由で「実施困難」とした。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/121006/imp12100603240002-n2.htmより、
2012.10.6 03:23 (2/2ページ)

 代わりに、国家公務員として公的な立場を保持しながら皇室を支援する案が示された。女性皇族が結婚後、「皇室御用掛」「宮内庁参与」などの役職に就くことを想定しているとみられる。女性宮家を創設せずに、元女性皇族が皇室活動への支援を続けることができる有力な案と思われる。
 戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の意向で皇籍離脱を余儀なくされた旧11宮家の皇籍復帰論は、皇位継承資格の議論につながるとして検討対象から外された。
 天皇陛下は3日、国賓として来日したマレーシアのアブドル・ハリム国王夫妻を迎える宮中晩餐(ばんさん)会に出席された。陛下が2月に心臓のバイパス手術を受けて以来、初めての晩餐会ご出席である。術後の経過が順調とはいえ、まだまだ無理のできないお体だ。
 野田佳彦首相は2月の衆院予算委員会で、旧皇族の皇籍復帰も検討する意向を表明した。陛下のご負担軽減のためにも、旧宮家の皇籍復帰を含めた幅広い検討を改めて野田政権に求めたい。

http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20121006k0000m040111000c.htmlより、
女性宮家:政府が論点整理、自民は批判
毎日新聞 2012年(最終更新 10月05日 23時17分)

 政府は5日、「女性宮家」創設をめぐる論点整理を発表した。これを受け、創設に慎重な自民党議員は同日、急きょ会合を開き、論点整理の2案に強く反発した。政府は国民の意見を募るパブリックコメントを9日から約2カ月間行った後、皇室典範改正案の策定作業などに着手する方針だが、野党が参院で多数を占めるねじれ国会もあり、実現の見通しは立っていない。
 「天皇制の根幹を揺るがす、看過できない問題だ」。自民党の有志でつくる「皇室の伝統を守る会」(会長・安倍晋三総裁)が5日開いた緊急役員会で、会長代行の古屋圭司衆院議員は政府を厳しく批判した。
 論点整理は、天皇の子や孫にあたる今の内親王に限って、▽結婚後も皇族の身分を維持する女性宮家の創設を優先して検討▽結婚して皇籍を離脱した内親王が国家公務員として皇室活動を支援する−−の2案を併記した。
 しかし、自民党などの保守派議員には、女性宮家が「女性・女系天皇容認論の布石になりかねない」として拒否反応が強い。
 自民党有志が同日開いた会合で、集中砲火を浴びせたのは野田政権が「落としどころに」と狙った国家公務員案だった。古屋氏は「政府のヒアリングで全く出ていなかった案だ」と指摘し、出席した他の十数人の議員も「皇族の方を公務員にというのは失礼だ」などと批判。パブリックコメントの実施にも反対することで一致した。

http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20121006k0000m040111000c2.htmlより、
 政府は当初、皇籍を離れて民間人になった内親王が、称号だけ保持して皇室活動を行う案を探ったが、「法の下の平等に反する」として断念。さらに「次善の策」の国家公務員案も自民党の反発を受け、実現の道筋は一層見えなくなった。藤村修官房長官は同日の記者会見で、皇室典範改正案の国会提出時期について「必要なら当然、来年になるが、厳密には決まっていない」と述べるにとどめた。【阿部亮介】

 ◇女性宮家創設論点整理のポイント
・婚姻後も皇室にとどまる女性宮家創設案の検討を進めるべきだ。配偶者や子に皇族の身分を付与する案と、付与しない案がある。
・皇籍離脱後も尊称を保持する案は実施困難。国家公務員として公的な立場を保持する案も検討対象。
・制度改正の対象を天皇の子と孫に当たる内親王に限定。新制度適用は女性皇族本人の意思を反映する。
・男系男子による皇位継承を規定する皇室典範第1条には触れない。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121005/k10015551441000.htmlより、
政府“女性宮家 創設検討すべき”
10月5日 19時19分

政府は皇室制度を巡って、皇族の減少に一定の歯止めをかけるため、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設を検討すべきだとしたうえで、皇室を離れても国家公務員として皇室の活動に参加できる案も盛り込んだ論点整理を公表しました。
政府は将来、皇族の数が減り、皇室の活動を維持するのが困難になることが懸念されるため、女性皇族が結婚で皇室を離れる今の制度を見直す必要があるとして、皇室典範の改正も視野に、ことし2月以降、有識者からヒアリングを行い、論点整理をまとめ、藤村官房長官が記者会見で公表しました。
それによりますと、皇族の減少に一定の歯止めをかけるため、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」を、一代に限って創設することを検討すべきだとしています。
そのうえで、結婚した夫や子どもも皇族とする案と、皇族としない案が併記され、さらなる検討が必要だとしています。
また、女性皇族が結婚で皇室を離れても、「内親王」などの尊称を贈って活動を続けてもらう考え方については、法の下での平等を定めた憲法に抵触する疑いがあり、実施は困難だと指摘し、代わりに、国家公務員として皇室活動に参加できる案も検討に値するとしています。
そして、いずれの場合も、皇族の規模を適正な範囲にとどめることで財政支出を抑制するとともに、制度見直しの影響を受ける皇族を少なくするため、見直しの対象範囲を、天皇と血縁関係の近い子や孫の「内親王」に限定することが考えられるとしたうえで、女性皇族が本人の意思で選択できるような仕組みにする必要性があるとしています。
さらに、今回の制度見直しにあたっては、男系男子による皇位継承を規定する皇室典範第1条には触れないことを大前提とするとしているほか、戦後、皇籍を離脱した旧宮家の男系男子の子孫が皇籍に復帰することは、皇位継承資格の議論につながることから、検討の対象にしないことが適当だとしています。
政府はこの論点整理を基に、今月9日から2か月程度、皇室制度の見直しに関する意見を国民から広く募るとともに、与野党の議論なども踏まえて、方針をまとめる考えです。
これに関連して、藤村官房長官は記者会見で、「論点整理の中のどの案を採用するのか、もしくは複数の案を併用するかについては、今後の国民各層の議論を踏まえながら、さらに検討を進める。そのうえで、必要があれば、国会に、皇室典範の改正案を提出していくことになる。厳密には決まっていないが、当然、来年のことになると思う」と述べました。

「女性宮家」の考え方浮上の背景は
「宮家」とは、天皇と皇太子以外の独立した生計を営む皇族の一家のことで、現在、秋篠宮家や常陸宮家など6つあります。
男性皇族の結婚や独立にあたって設けられますが、女性皇族は天皇や皇族以外の男性と結婚すると皇室を離れることになっているため、女性皇族の宮家はありません。
今の皇室は、天皇陛下の孫の代の男性皇族が秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまだけです。
今後、皇太子ご夫妻の長女の愛子さまなど、8人いる未婚の女性皇族が結婚して皇室を離れると皇族の数が足りなくなり、皇室がこれまでどおりの活動を続けられなくなるという事態が予想されます。
こうしたなか、女性皇族が結婚後も皇室にとどまり宮家を設けるという「女性宮家」の考え方が浮上してきました。
政府は、8人の未婚の女性皇族のうち6人がすでに成年に達していることから、緊急性の高い課題として検討を進めています。

“妥当な判断で一歩前進”
政府の有識者ヒアリングで「女性宮家」の創設に賛成の立場で意見を述べた京都産業大学の所功名誉教授は、「厳しい制約のある今の皇室典範のままでは皇室を維持することが難しいのが現実で、皇族が年を重ねられるなかで議論が分かれているからといって放置しておくと、時間がたつにつれて解決は難しくなる。女性宮家の創設に可能性を開こうという判断は妥当なもので一歩前進だと思う」と話しました。
そのうえで、女性宮家を創設した場合に、結婚した夫や子どもも皇族とするかどうかについては「きちんと議論すべきだが、当面、必要なことは未婚の女性皇族が成年となられてその先どうなるかを考えることだ」と述べ、女性宮家の創設とは段階を分けて議論すべきだという考えを示しました。

“女性宮家の結論ありきか”
政府の有識者ヒアリングで女性宮家の創設に反対の立場で意見を述べた日本大学法学部の百地章教授は、「女性宮家の創設は女系天皇の誕生につながりかねず、男系の伝統を断絶してしまう危険性がある。ヒアリングで支持する声の多かった、結婚した女性皇族に尊称を贈るという案は、実現が困難だと決めつけられ、代わりに国家公務員にするという案が出てきて非常に唐突な感じを受けた。論点整理のまとめ方として不適切で、初めから女性宮家の結論ありきと思われてもしかたがないだろう」と話しています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012100500046より、
女性宮家、創設検討を提起=国家公務員化も併記-論点整理

 政府は5日午前、結婚後も女性皇族が皇室にとどまることを可能にする「女性宮家」創設をめぐる論点整理を公表した。女性宮家創設案と、結婚した女性皇族が国家公務員として、皇室活動を継続する2案を併記した。政府は今後、皇室典範改正について、来年の通常国会への改正案提出も視野に作業に着手したい考えだが、取りまとめは難航が予想される。
 結婚により皇室を離れた後に「内親王」などの尊称を保持する案に関しては、有識者ヒアリングで提案されたものの、「法の下での平等を定めた憲法に抵触する恐れがある」(政府関係者)ことを踏まえ、「実施困難」と明記した。一方で、結婚により皇室を離れた女性皇族が国家公務員として、公的な立場から皇室活動に当たる案についても、検討を進めるよう指摘した。その際、「皇室輔佐(ふさ)」や「皇室特使」などの新たな称号を保持することにも触れた。
 皇室典範12条は女性皇族が天皇および皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れると規定。政府は2月から7月にかけて有識者ヒアリングを実施し、女性宮家創設の是非を検討していた。しかし、男系男子の皇統維持を唱える有識者らを中心に、女性宮家への慎重論が根強いことから、論点整理では両論併記の形を取った。
 藤村修官房長官は5日午前の記者会見で、論点整理の公表を受け、9日から国民への意見募集を実施する考えを表明。その上で、「内閣官房でさまざまな意見を整理し、必要な法改正があれば、そこから手続きが始まる」と述べた。(2012/10/05-13:18)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121005/k10015540101000.htmlより、
政府 女性宮家の論点整理を公表
10月5日 12時18分

藤村官房長官は記者会見で、皇族の減少に一定の歯止めをかけるため、女性皇族が、結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設の検討を進めるべきだとしたうえで、皇室を離れても国家公務員として皇室の活動に参加できる案も併記した論点整理を公表しました。
政府は、将来、皇族の数が大幅に減るおそれがあるなかで、皇室の活動を維持していくためには、女性皇族が結婚で皇室を離れる今の制度を見直す必要があるとして、皇室典範の改正も視野に、ことし2月以降、有識者からヒアリングを行い論点整理をまとめ、藤村官房長官が、5日の記者会見で公表しました。
それによりますと、皇族の減少に一定の歯止めをかけるため、一代に限って、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設の検討を進めるべきだとしています。
そのうえで、結婚した夫や子どもも皇族とする案と、皇族としない案が併記され、それぞれ長所短所があり、さらなる検討が必要だとしています。
また、女性皇族が結婚で皇室を離れても「内親王」などの尊称をおくって活動を続けてもらう考え方については、法の下での平等を定めた憲法に抵触する疑いがあり、実施は困難だと指摘し、代わりに、国家公務員として皇室活動に参加できる案が示されています。
そして、いずれの場合も制度改正を極力最小限にとどめるため、見直しの対象範囲を天皇と血縁関係の近い子や孫の「内親王」に限定することが考えられるとしたうえで、女性皇族が本人の意思で選択できるような仕組みにする必要性があるとしています。
これに関連して藤村官房長官は、「これから2か月ぐらいかけて、国民から意見を寄せてもらい、それを集約して必要な法改正の手続きに入りたい」と述べました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012100501001530.htmlより、
政府・論点、女性宮家創設が柱 内親王に限定 
2012年10月5日 11時39分

 政府は5日午前、女性皇族の結婚後の皇室活動に関する論点を公表した。皇室にとどまるために「女性宮家」を創設する案について「検討を進めるべきだ」と明記。対象は天皇の子と孫に当たる内親王に限定し、夫や子に皇族の身分を与える案と与えない案を併記した。皇籍離脱後に「内親王」など尊称を保持して皇室活動に関わる案は「実施困難」と位置付けた。身分を国家公務員として皇室活動を継続する第3案も検討対象とした。
 政府は論点整理を受けた国民的議論を踏まえ、女性宮家創設の具体案を詰める。来年の通常国会への皇室典範改正案提出を目指す。(共同)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201209290183.htmlより、
中国新聞 ’12/9/29
女性宮家、方向性出さず 政府、10月に論点公表

 政府は29日、女性皇族の結婚後の皇室活動に関する論点を10月に公表する方針を固めた。結婚後も皇室にとどまるために新たに「女性宮家」を創設する案と、結婚して皇籍を離脱した後は「尊称」を保持して皇室活動に関わる案を併記する見通しだ。政府は当初、女性宮家創設を目指した。しかし有識者ヒアリングで異論が根強かったため、明確な方向性を打ち出さないことにした。
 政府は整理した論点を基に、国民の考えを聞くパブリックコメント(意見公募)を実施するほか与野党の国会議員から意見を聴取。その上で皇室典範改正案を検討する。ただ内閣改造や衆院選によって政府対応が変わる可能性もある。
 現在の皇室典範は「皇族女子は天皇および皇族以外の者と婚姻したときは皇族の身分を離れる」と規定している。女性宮家創設には皇室典範の改正が必要となる。
 また女性皇族が結婚後も皇室にとどまる場合に、夫と子どもを皇族とするかどうかは両論を併記する。女性宮家の対象とする皇族の範囲に関しては、皇太子ご夫妻の長女愛子さま(10)、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま(20)、次女佳子さま(17)の「内親王」に限定すべきだとの意見が多かったと明記する方向だ。
 政府が2~7月に実施した有識者ヒアリングでは、女性宮家創設に「父方に天皇がいない女系天皇の誕生につながる」との慎重論もあった。両論併記にとどまったことで「実現は遠のいた」(政府関係者)との見方も出ている。
 一方、尊称案は、有識者ヒアリングで「女性皇族が結婚後も皇室活動に関与してもらうべきだ」との認識でほぼ一致したのを受けて盛り込む。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120929/k10015386421000.htmlより、
政府 女性宮家などで論点整理
9月29日 19時37分

政府は、皇室の活動を将来にわたって維持していくためには今の制度を見直す必要があるとして、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」を創設する案と、皇室を離れても国家公務員として皇室の活動に参加できる案を盛り込んだ、論点整理をまとめました。
政府は、将来皇族の数が大幅に減るおそれがあるなかで、皇室の活動を維持していくためには女性皇族が結婚で皇室を離れる今の制度を見直す必要があるとして、皇室典範の改正も視野に、ことし2月以降有識者からヒアリングを行い、このほど論点整理をとりまとめました。
それによりますと、皇族の減少に歯止めをかけるため、女性皇族のうち、天皇の子や孫の「内親王」が結婚後も本人の意思によって皇室にとどまれる、「女性宮家」を一代に限って創設する考え方を示したうえで、結婚した夫や子どもも皇族とする案と、皇族としない案が併記されています。
また、ヒアリングで多くの有識者が提案した、女性皇族が結婚で皇室を離れても「内親王」などの尊称を贈って活動を続けてもらうという考え方については、法の下での平等を定めた憲法に抵触するおそれがあり、実現は難しいと指摘し、代わりに国家公務員として皇室の活動に参加できる制度を新たに設ける案が示されています。
政府は、「女性宮家」の創設を巡って、「女系天皇につながる」などとして反対する意見が根強くあることも踏まえ、近く論点整理を公表し、国民の意見を幅広く聞いたうえで、来年の通常国会への提出を目指して皇室典範の改正案を取りまとめたい考えです。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012081300826より、
典範改正めど立たず=「女性宮家」に反対根強く-政府

 女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設をめぐり、政府が来年の通常国会提出を視野に入れる皇室典範改正案取りまとめのめどが立たない。女性宮家の創設と、結婚した女性皇族の尊称保持の2案を軸に検討しているが、賛否両論あって意見集約は難航必至。しかも、野田政権は年内の衆院解散を求める野党の圧力にさらされ、将来の皇室の在り方という重いテーマを落ち着いて議論する環境ではなくなってきたためだ。
 政府は皇族減少への対応を「緊急性のあるテーマ」(野田佳彦首相)と位置付け、女性皇族が結婚後も身分を保てるようにするため、女性宮家創設の検討に着手。2月から7月にかけて計12人の有識者の意見を聴取した。既に論点整理を始めており、秋にも素案を取りまとめたい考えだ。(2012/08/13-20:23)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012081101002562.htmlより、
女性宮家創設、皇族に意向確認へ 典範改正へ政府
2012年8月12日 02時18分

 政府は、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」創設問題をめぐり、当事者である内親王や女王ら皇族に結婚後の皇室活動に関する意向を確認する方針を固めた。既に内閣官房から宮内庁に依頼した。女性皇族の結婚後の皇室活動に関し秋にも論点を整理し、皇室典範改正案を検討する方向で、当事者の意向を踏まえる必要があると判断した。政府関係者が11日、明らかにした。
 現在、未婚の女性皇族は皇太子ご夫妻の長女愛子さま(10)、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま(20)、次女佳子さま(17)の「内親王」3人と、昭和天皇の末弟・三笠宮さまの孫に当たる彬子さま(30)ら「女王」5人の計8人。(共同)

http://mainichi.jp/select/news/20120707k0000m040121000c.htmlより、
女性宮家:複数案を併記 政府、年内に集約…皇室典範改正
毎日新聞 2012年07月07日 02時30分

 政府は6日、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」創設をめぐり、今秋までにまとめる皇室典範改正の素案に、(1)今の内親王3人に限り宮家を創設(2)女性皇族が結婚して皇籍離脱後も内親王などの称号を保持する−−の2案を軸に、複数案を併記する方針を固めた。いずれも皇位継承権は持たず、1代限りとする方向。政府は割れる世論に配慮して素案段階の一本化は見送り、その後各党や国民から意見を募って年内をめどに集約する。来年の通常国会で改正案提出を目指す。
 「内親王家」創設案の対象は、天皇陛下直系の孫で皇太子さまの長女愛子さま(10)、秋篠宮さまの長女眞子さま(20)、次女佳子さま(17)の3人。寛仁親王家の長女彬子さま(30)ら他の未婚の女性皇族5人は天皇から血筋が3親等以上離れた「女王」で、新宮家の対象とならない。
 政府のヒアリングで女性宮家の範囲は「できるだけ小さい方がいい」(ジャーナリストの田原総一朗氏)との指摘があり、政府は内親王に限るのが妥当と判断した。内親王家の夫と子どもも皇位継承権は持たないが、身分についてはさらに検討する。

http://mainichi.jp/select/news/20120707k0000m040121000c2.htmlより、
 一方、結婚した女性皇族に称号を引き続き付与する案は、宮家の創設を伴わない。旧皇室典範(明治典範)には、女性皇族が嫁いで民間人になっても内親王、女王の称号を有することができる例外規定(44条)があり、これを参考に政府内で浮上した。対象は内親王だけでなく女王まで広げることも検討する。
 この案は皇位継承権の問題がほぼ起きず、政府のヒアリングで保守派を含めて反対論は少なく、意見集約が難航した場合の着地点となる可能性がある。
 現行の皇室典範は結婚した女性皇族が皇籍離脱する制度。皇太子さまの次世代で唯一の男系男子、秋篠宮さまの長男悠仁さま(5)の時代に、皇族が極端に減るおそれがある。一方、女性宮家の創設には、男系維持を主張する保守派から「将来の女系天皇誕生につながる」と懸念が根強い。

http://mainichi.jp/select/news/20120707k0000m040121000c3.htmlより、
 このため政府は複数案を併記した素案をとりまとめ、世論の分裂を回避。国民向けにパブリックコメントを実施し、与野党の意見も取り入れて結論を出すことで、政治的摩擦を避ける考えだ。ただ、現在の女性皇族が1代限りで公務を続けても、将来的に再び皇族の人数減少が問題化する可能性は高い。さらに衆院解散・総選挙などで政府の議論が中断すれば、結論がまた先送りされる懸念もある。【野口武則】

 ◇議論のポイントとなる主な条文
■現皇室典範12条(1947年施行)
・皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。
 【検討課題】未婚の女性皇族(内親王・女王)が相次いで結婚して皇籍を離脱すれば、若い世代の皇族が減少し、将来的に皇室の公務が維持できなくなる可能性がある。

■旧皇室典範44条(1889年制定、現在は廃止)
・皇族女子ノ臣籍(しんせき)ニ嫁シタル者ハ皇族ノ列ニ在ラス。但シ特旨(とくし)ニ依リ仍(なお)内親王女王ノ称ヲ有セシムルコトアルヘシ。
 【検討課題】明治典範には、女性皇族が結婚して民間人になっても、天皇の特別な意向で「内親王」「女王」の称号をそのまま保持できる規定があった。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012050301001437.htmlより、
女性皇族は結婚後も皇室活動 政府ヒアリング、有識者で方向性
2012年5月3日 18時36分

 女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」創設に関する政府のヒアリングで、これまで有識者8人が意見を述べた。女性宮家には賛否が割れたが、女性皇族に結婚後も皇室活動に関わってもらうべきだとの認識でほぼ一致。その場合には「内親王」などの称号を、そのまま付与するとの方向性も強く出ている。
 政府は5月以降もヒアリングを実施。秋にも政府として皇室典範改正に向けた考えをまとめる。
 今回の議論の大きな目的は、心臓の手術を受けられた天皇陛下の公務の負担軽減。有識者からは女性皇族の分担に期待する意見が相次いだ。(共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012040301001690.htmlより、
女性宮家は一代限りの方向 政府、反対論に配慮
2012年4月3日 12時07分

 政府は3日、女性皇族が結婚後も皇室にとどまるための「女性宮家」について一代限りとし、生まれた子供は皇族としない方向で検討に入った。女性宮家を永代で認めた場合に「将来の女性・女系天皇誕生につながる」との反対論が強まるとみられることから配慮する。複数の政府関係者が明らかにした。
 天皇陛下と皇族方22人で構成される皇室のうち、未婚の女性皇族は計8人いる。
 宮家を創設できる女性皇族を、皇太子ご夫妻の長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま、次女佳子さまの「内親王」に限定するか、昭和天皇の末弟・三笠宮さまの孫に当たる彬子さまら5人も対象とするかは、慎重に判断する。(共同)

http://mainichi.jp/select/wadai/koushitsu/news/20120403k0000m040128000c.htmlより、
女性宮家:活動は1代限り 政府、皇室典範改正で検討

 女性皇族が結婚後も皇族の身分にとどまる「女性宮家」の創設について検討している政府は、皇族として活動できるのは1代限りとする方向で検討に入った。政府関係者が2日、明らかにした。女性皇族の子どもに皇族の身分を与えないことにより、女性宮家の創設が女性・女系天皇の容認につながることを警戒する反対論に配慮。皇位継承問題とは切り離し、天皇の公務負担軽減を図る必要最小限の皇室典範改正にとどめたい考えだ。

 明治時代に制定された旧皇室典範(明治典範)では、女性皇族が嫁いで民間人になっても、天皇の特別の意向により「内親王」「女王」の称号をそのまま有することができるとの条文(44条)があった。明治典範の規定を参考に、皇籍離脱後も「内親王」の称号を残して皇室活動を続けられるようにする案も浮上。この場合、女性皇族の夫は皇室に入る必要がなくなる。
 現在の皇室は皇太子さま(52)より若い皇族12人のうち未婚女性が8人を占める。女性が結婚後に皇族を離れる現在の皇室典範のままでは、秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さま(5)が成人するころには皇族数が極端に減る可能性がある。女性皇族が結婚後も公務を担えれば、公務負担を軽減することが可能になる。
 具体的には皇太子ご夫妻の長女愛子さま(10)、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま(20)、次女佳子さま(17)の3人の内親王が結婚後も皇族活動を続けられるよう検討する。05年に結婚し皇族から離れた天皇陛下の長女、黒田清子さん(42)の復帰が可能かも議論する。
 政府は女性皇族の婚姻による皇籍離脱を定めた現在の皇室典範12条の改正へ向け有識者からのヒアリングを行っており、秋までに結論をまとめる方針。結婚後も女性の身分を皇族のままとするか▽皇族の身分を残す場合に「女性宮家」創設の形にするか▽結婚後も皇族費を支払うか▽夫の身分や称号をどうするか▽天皇から3親等以上離れた女王にまで適用するか--などが論点となっている。
 野田佳彦首相は3月12日の参院予算委員会で、皇室典範改正について「125代まで男系で続いた歴史的な重みを踏まえなければならない」と述べ、皇族減少の対策は「天皇、皇后両陛下の公務の負担を減らすと同時に、皇室活動の安定化を図る観点に絞る。ずっと続く話でなく、緊急避難かもしれない」と答弁している。【野口武則】

 ◇内親王と女王
 女性皇族のうち、歴代天皇の子供と孫を内親王(ないしんのう)と呼称し、ひ孫より遠い血筋を女王という。皇室典範では内親王、女王ともに皇位継承権はなく、結婚すると皇族から離れると規定。今の内親王は天皇陛下の孫の愛子さま、眞子さま、佳子さまの3人。内親王だった長女の清子さんは05年に結婚して皇籍を離脱した。三笠宮家と高円宮家の未婚の女性皇族5人は大正天皇のひ孫にあたり、女王の身分を持つ。皇室経済法は年間に支出する女王のための諸経費(皇族費)を内親王の7割と定めて区別している。

 ◇皇位継承問題への踏み込みを回避
 政府が皇室典範改正問題で、女性皇族が結婚後も1代に限り皇族活動ができるようにする方向で検討に入ったのは、皇位継承問題にまで立ち入れば異論が噴出し議論をまとめられなくなることを懸念しているためだ。
 女性・女系天皇につながる可能性がある「女性宮家」創設が焦点になれば、保守派が反発するのは必至。内閣支持率が低迷する野田政権にとって、消費増税法案以外の大きな政治課題に取り組む余力はないのが実情だ。
 ただ、女性皇族が結婚後も1代に限り皇族活動を続けても、秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さま(5)より下の世代の皇族は、悠仁さまの子供だけになることに変わりはない。長期的には皇族数が減少していくなか、悠仁さまに嫁ぐ女性には、皇位継承者としての男子誕生に過大な期待が掛かる懸念がある。男系継承維持か女性・女系天皇容認かいずれの立場でも、皇位継承問題の議論はどこかの段階で避けられない。
 支持率が高かった小泉純一郎首相は皇室典範の改正を試みたが、06年に断念。それ以降、改正問題は先送りが続いてきた。今回も合意可能な「緊急避難」(首相)の改正にとどまり根本的な議論が先送りされる見通しだ。政争に左右されず、皇族の意向も踏まえたうえでの、冷静な議論が望まれる。【野口武則】
毎日新聞 2012年(最終更新 4月3日 8時29分)

http://mainichi.jp/select/wadai/koushitsu/news/20120320k0000m040019000c.htmlより、
女性宮家:有識者ヒアリング日程を発表

 藤村修官房長官は19日の記者会見で、女性皇族が結婚後も皇族の身分にとどまる「女性宮家」創設に関する有識者ヒアリングの日程を発表した。第2回は今月29日で、山内昌之・東京大大学院教授=国際関係史(64)と大石真・京都大大学院教授=憲法学(60)から意見を聴取。4月10日の第3回は皇位継承問題で男系維持を主張するジャーナリストの桜井よしこ氏(66)と百地章・日本大教授=憲法学(65)から意見を聞く。
 4月23日の第4回は女系容認の笠原英彦・慶応大教授=日本政治史(55)と女性宮家創設に賛成の市村真一・京都大名誉教授=経済学(86)を招く。藤村氏は記者会見で「具体的な提案をお持ちの方を中心に人選した」と述べ、踏み込んだ議論を進める考えを示した。
毎日新聞 2012年(最終更新 3月19日 20時52分)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012022900609より、
今谷、田原両氏「女性宮家」に賛成=政府がヒアリング開始

 政府は29日、首相官邸で皇室制度に関して有識者からのヒアリングを始めた。初回は帝京大特任教授(日本中世政治史)の今谷明氏とジャーナリストの田原総一朗氏から個別に聴取し、皇族女子が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」について、ともに賛意を表明。両氏は、女性宮家の範囲は限定的にすべきだとも主張した。政府は夏にかけて有識者十数人から意見を聴いた上で、皇室典範改正の検討に着手したい考えだ。
 女性宮家に関し、今谷氏は「幕末以前にも例があり、決して不自然なことではない」と指摘。田原氏も、現状では皇族の数が減り続ける可能性が強いことに触れ、理解を示した。
 女性宮家の範囲について、今谷氏は「できるだけ小規模にとどめるべきだ」とし、対象として皇太子さまご夫妻の長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま、次女佳子さま、天皇陛下の長女黒田清子さんの4人を挙げた。
 田原氏も「できるだけ(範囲は)小さい方がいい」と主張。記者団には、現在未婚の女性皇族8人が望ましいとの考えを示し、黒田清子さんの皇室復帰は「ご本人の選択だ」と語った。(2012/02/29-18:55)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120229/t10013382451000.htmlより、
女性宮家創設 有識者が肯定論
2月29日 17時43分

政府は、女性の皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設について、29日から有識者へのヒアリングを始めました。
出席した2人の有識者からは、皇室を安定的に維持していくためには、「女性宮家」の創設が望ましいという意見が示されました。
ヒヤリングは、園部逸夫内閣官房参与と衆参の官房副長官らが中心になって行い、第1回目の29日は、皇室の歴史に詳しい帝京大学の今谷明特任教授とジャーナリストの田原総一朗氏から話を聞きました。
このうち、今谷特任教授は、「女性宮家」の創設について、「幕末以前にも例があり、さもあるべきことだ。ただ、内親王に限るなど、できるだけ小規模にとどめ、内親王と結婚した夫は、一代限りの準皇族にしてはどうか。結婚で皇室を離れられた黒田清子さんには、天皇陛下が非常に頼りにしておられるので、是非、お戻りいただきたいと思う」と述べました。
また、田原氏は、「戦後、時代は大きく変わり、今は男女同権の時代だ。そういう時代の状況から見ると『女性宮家』がないのが不思議であり、天皇制を存続させようと思うならば、創設を認めるべきだ。また、『女性宮家』は一代限りとせず、夫との間に生まれた子どもも宮家の一員とすることが無難だ」と述べました。
このほか、今谷特任教授は、「天皇陛下は忙しすぎて、痛ましい。国事行為はしかたないが、祭祀行為などは、皇太子が代行していた例は歴史的にもある」と述べ、天皇陛下の公務の負担軽減を急ぐべきだという考えを強調しました。
一方、田原氏は、「旧皇族の方々に皇室復帰してもらうことも反対はしないが、『女性宮家』の創設が不要だということではない」と述べ、女性宮家の創設の是非にかかわらず、旧皇族の皇室への復帰も検討課題の1つだという考えを示しました。
政府は、来月以降も、一定の期間、月1、2回の頻度で有識者へのヒアリングを重ね、国民の意見も聞くなどしたうえで、政府の見解をまとめることにしています。
藤村官房長官は、記者会見で、今後、ヒアリングを行う有識者の人選について、「賛成だとか、反対だとかということを念頭に人選をするのでは全くない。さまざまな方から意見を拝聴するという方針で、結論ありきでヒアリングを行っている訳ではない」と述べました。
また、今後の検討スケジュールについて、藤村長官は、「野田総理大臣も、ある程度スピード感を持ってやるという考えを示しており、延々と時間をかけてやるということではない。ただ、お尻をきって、いつまでにまとめるということでも現時点ではない」と述べました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012022901001395.htmlより、
「女性宮家」で有識者ヒアリング 今谷氏の賛成論からスタート
2012年2月29日 16時28分

 女性皇族が結婚後も皇室にとどまるための「女性宮家」創設を検討する政府の「皇室制度に関する有識者ヒアリング」が29日、官邸で開かれ、今谷明帝京大特任教授(日本中世史)は、現状のままでは皇室が秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さま(5)だけになるとの懸念を表明し「女性宮家は必要だ」との考えを示した。
 皇室の規模について「できるだけ小規模にしてほしい」とした上で、女性宮家を創設する場合は皇太子ご夫妻の長女愛子さま(10)、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま(20)、次女佳子さま(17)に限るべきだと指摘した。(共同)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012022000481より、
29日から有識者ヒアリング=女性宮家創設をテーマ-政府

 藤村修官房長官は20日午前の記者会見で、皇室制度に関する有識者ヒアリングを29日から開始すると発表した。皇室典範改正に向けた検討作業の一環で、皇族女子が結婚後も身分を維持する「女性宮家」創設の是非をテーマとする考え。初回は今谷明帝京大特任教授、ジャーナリストの田原総一朗氏を招く。
 藤村長官は意見聴取の狙いについて、「当面対応を急ぐ必要のある女性皇族の問題に絞り、皇位継承問題とは切り離して検討を行う」と述べた。ただ、有識者からは皇位継承の安定化に向け、女性・女系天皇容認論が上がる可能性もある。
 ヒアリングは首相官邸で月1、2回のペースで行い、公開を原則とする。1人当たり40分程度を予定。官房副長官らが、皇室活動の意義や典範改正後のふさわしい皇室の規模、女性宮家創設を含む皇室活動を維持するための方策などについて意見を聴く。2回目は3月中旬をめどに、山内昌之東大大学院教授と大石真京大大学院教授から聴取する。(2012/02/20-13:09)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012022001001462.htmlより、
女性宮家で29日に初ヒアリング 政府、田原総一朗氏らに
2012年2月20日 13時01分

 政府は20日、女性皇族が結婚後も皇室にとどまって皇族の身分を維持できる「女性宮家」創設の是非などを検討する有識者ヒアリングの1回目を、29日に官邸で行うと発表した。ジャーナリストの田原総一朗氏と帝京大の今谷明特任教授を対象に原則公開で実施する。
 ヒアリングはそれぞれ40分程度を予定。皇室の活動の意義をはじめ(1)女性宮家創設を含めた制度の在り方(2)宮家を創設できる女性皇族の対象範囲を天皇の皇女や孫である「内親王」に限るかどうか(3)女性皇族と結婚した男性、生まれた子どもを皇族とするかどうか―などについて聞く。(共同)

http://mainichi.jp/select/wadai/koushitsu/news/20120107k0000m040108000c.htmlより、
寛仁親王家長女・彬子さま:「女性宮家」早い決着を

 政府が検討作業に入った「女性宮家問題」などに関し、寛仁親王家の長女彬子(あきこ)女王殿下(30)が毎日新聞の単独インタビューに応じ、「お国の決定に任せるしかないが、決めるのであれば早く決めていただきたい」などと思いを語った。彬子さまは未婚の女性皇族8人のうち最年長で、皇族がこの問題について考えを示したのは初めて。
 彬子さまは、日本美術史を専攻し、英国オックスフォード大で女性皇族としては初めて博士号を取得。現在、立命館大衣笠総合研究機構でポストドクトラルフェロー(博士研究員)を務めている。
 皇室典範は、女性皇族は皇族以外と結婚した場合、皇族の身分を離れると規定しており、このままでは皇族が極端に減ってしまうため、野田政権は年明けと共に、結婚後も皇族にとどまる女性宮家制度の本格的な検討を始めた。
 彬子さまはインタビューで、国(政府・国会)に任せるしかないと政治的発言に関し控える姿勢を示しつつ、戦後に皇族の身分から離れた旧皇族の復帰案もあることを指摘。「今の議論は女性宮家を創設するかしないか(のみ)になっているような気がして、そこには違和感がある」と戸惑いを語った。
 また、結婚して民間人になるという前提で教育されてきたことを挙げ、「その前提が大きく変わるかもしれないというので、私自身落ち着かない状態です」と心境を吐露した。そして、結婚適齢期の女性皇族が増えることに関し「お相手の方の将来にも関わってくる問題です」として女性宮家問題の早期決着を望んだ。
 一方、皇室の将来については「国民のみなさまが皇室をどのように見ておられるか」「国民のみなさまが残したいと思われているか」にかかっているとし、自身が結婚後も皇族にとどまることについては「結婚後も公務をすることに抵抗はありません」と語った。【大久保和夫、川崎桂吾】

 ◇解説 将来設計を左右 十分な考慮を
 政府が改正を検討する皇室典範は、対象を広く一般化した他の法律とは違い、天皇陛下と皇族の23人の立場などを規定したものだ。
 女性宮家制度は、独身女性皇族の今後の生き方や将来設計を直接左右する。典範の改正時期によっては「姉が一般人なのに妹は結婚しても皇族」という差が出る恐れもある。宮家を作る女性皇族の範囲をどうするかという問題もある。
 皇族は選挙権もなく、政治的言動は控えており、彬子さまも質問ごとに熟慮しながら、国の決定に任せるしかないと自らの立場を強調した。制度上は「意向の確認・反映」が必要事項ではないとしても、典範改正に際しては「若い女性たちの人生を変える」という事実を踏まえた十分な考慮が必要だ。
 一方で、国民の理解も欠かせない。2月からの有識者ヒアリングについては、国民に皇室の課題について理解を深めてもらうためにもオープンにして判断の素材を提供すべきだろう。【大久保和夫】
毎日新聞 2012年(最終更新 1月7日 10時41分)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012073002000231.htmlより、
明治天皇の百年式年祭 天皇陛下が「皇霊殿の儀」
東京新聞 2012年7月30日 夕刊
(写真)伏見桃山陵で行われた、明治天皇の命日祭「式年祭」の「山陵に奉幣の儀」=30日午前、京都市伏見区で

 明治天皇が亡くなって百年の命日にあたる三十日、皇居の皇霊殿と明治天皇陵である伏見桃山陵(ふしみのももやまのみささぎ)(京都市伏見区)で「明治天皇百年式年祭の儀」が行われた。
 宮内庁は今回、伏見桃山陵で営まれた命日祭「式年祭」の「山陵に奉幣(ほうへい)の儀」について共同通信に取材と撮影を許可。天皇陵での祭祀(さいし)の実態はよく知られていないが、儀式の詳細が明らかになった。
 歴代天皇の霊をまつる皇霊殿での「皇霊殿の儀」は非公開。宮内庁によると、天皇陛下が古式にのっとった束帯姿で、明治天皇をしのび、国民の幸せと国家の繁栄を祈る御告文(おつげぶみ)を読まれた。
 伏見桃山陵には天皇陛下の使い「勅使」が派遣された。
 歴代天皇のみ霊を祭る皇居・皇霊殿での儀式開始と同じ午前九時、同庁式部職楽部の楽師による笛、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)の奏楽が始まり、白い装束姿の掌典(しょうてん)が祝詞を奏上。同庁や皇室ゆかりの寺社関係者ら約六十人が参列し、墳丘前で一人ずつ拝礼した。
 宮内庁によると、式年祭が制度化されたのは一八七〇(明治三)年の「歴代皇霊式年祭の制」。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120730/imp12073011540001-n1.htmより、
明治神宮で「明治天皇百年祭」
2012.7.30 11:53

 明治天皇が崩御してから100年の節目を迎えた30日、明治天皇を祭神とする明治神宮(東京都渋谷区)で、生涯をしのぶ「明治天皇百年祭」が開催され、神社関係者ら数百人が参列した。
 午前9時から約1時間半にわたって行われた祭典式では祝詞の奏上に続き、生涯で約10万首といわれる明治天皇の御製(和歌)の中でも代表的なものとされる、「あさみどり澄みわたりたる大空の廣(ひろ)きをおのが心ともがな」に作曲・振り付けをし神職が舞う「明治神宮大和舞」が行われた。
 明治神宮によると、大和舞は神宮で行われる祭典の中で、唯一神職自らが奉仕する舞という。続いて数百人の参列者が君が代を斉唱し、参列者の代表が玉ぐしを捧げて拝礼した。
 一方、天皇、皇后両陛下と皇族方は同日、皇居・宮中三殿の「皇霊殿」で明治天皇百年式年祭の儀に臨まれた。儀式は非公開で行われ、宮内庁によると、天皇陛下は古式にのっとった束帯姿で、国民の幸せと国家の繁栄を祈る御告文(おつげぶみ)を読まれた。皇后さま、皇太子さまをはじめとする皇族方が続いて拝礼された。同様の行事は、明治天皇の伏見桃山陵(ふしみのももやまのみささぎ)(京都市伏見区)でも行われた。
 両陛下と皇太子さまは百年祭に先立つ今月18日に明治神宮をご参拝。その後、皇族方も参拝や記念式典出席のために明治神宮を訪問されている。
 明治神宮は「東京でも明治天皇をお祭りしたい」という国民の声が元となり、大正9年に創建された。百年祭に合わせ、明治神宮ではそのご生涯や業績を振り返る記念行事も実施した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120730/plc12073003140002-n1.htmより、
産経新聞【主張】明治天皇100年 「強い時代」から学びたい
2012.7.30 03:13 (1/2ページ)

 今日30日は明治天皇が崩御されてちょうど100年にあたる。当然のことながら「明治」という時代が終わってからも100年となる。明治天皇の業績とともに、明治時代の意味についても考える機会としたい。
 明治天皇の即位は、慶応3(1867)年だった。その年に「王政復古の大号令」が出されている。つまり天皇は、維新に始まった明治の国造りの歴史そのものを生きられたといっていい。
 その国造りの理念は一貫して、当時の欧米列強の植民地主義に屈せず、独立を守る強い国とすることであった。そのために「富国強兵」策をとり、「教育勅語」などによって国民に挙国一致や愛国心を求めたのである。
 これが実を結んだのが、明治37(1904)年に始まった日露戦争の勝利だった。
 満州(現中国東北部)に軍を居座らせ、隣の朝鮮半島をもうかがおうとするロシアに対し、危機感を募らせた日本は、これに強く異議を申し立てた。ロシアがこれに応じないため、ついに開戦に踏み切り、苦しい戦いを経て勝利に結びつけた。
 英国と同盟を結び、米国に講和の仲介を依頼した外交的な成果でもあった。だが何よりも、不退転の決意で戦いに臨んだ政府や軍、それに国民の団結心によるところが大きかったのである。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120730/plc12073003140002-n2.htmより、
2012.7.30 03:13 (2/2ページ)

 その「明治」が終わって100年後の今、日本が置かれている状況はあまり変わらない。ロシアの代わりに中国が東シナ海や南シナ海に覇権を伸ばそうとし、沖縄の尖閣諸島近辺の領海をしばしば侵している。ロシアも先の大戦末期、違法に奪った北方領土を返す意思をまったく見せていない。
 これに対する日本政府の対応はもどかしく見える。野田佳彦首相は領土・領海で外国による不法行為があった場合、自衛隊も活用する考えを示した。
 だがその一方で、東京都による尖閣購入を批判した丹羽宇一郎駐中国大使の更迭もせずにいる。
 中国やロシアに対しては、憲法改正で軍を持つことを明確にし、日米同盟関係をさらに深化させて抑止力を強めることも必要だ。
 だが最も肝心なのは、政治家も一般国民も、「自らの国は自らが守るのだ」という強い決意を持つことだ。「強い明治」の歴史からそのことを学ぶべきである。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120728/imp12072808090002-n1.htmより、
明治天皇崩御から100年 功績伝える「附図」公刊
2012.7.28 08:09 (1/2ページ)

 幕末から明治にかけての激動の時代、日本のリーダーとして近代化に尽力した明治天皇が崩御してから、30日で100年の節目を迎える。明治天皇を祭神とする明治神宮(東京都渋谷区)は同日、功績を後世に伝える歴史資料「明治天皇紀」の「附図(ふず)」を公刊する。大正3(1914)年に宮内省(当時)が編修を開始した「明治天皇紀」の公刊事業が1世紀近くを経て完結する。
 明治天皇は慶応3(1867)年に14歳で即位。明治憲法制定や教育勅語(ちょくご)の発布、産業の振興などを通じ、相次ぐ国難の中で国づくりに精励した。
 宮内庁や明治神宮によると、明治天皇は園遊会の元となった観菊会や、毎年1月に行われる歌会始での一般国民の選歌などを通じ、国民の生活を気にかけたという。こうした姿勢は、全国各地への訪問や、生涯約10万首に近い御製(和歌)からも読み取れる。
 日清・日露戦争の際には兵士の苦労を思い、真冬にも暖房を入れず、真夏にも冬の軍服を着て、思いを共にしていたという。また、戦死者の写真の収集と名簿の作成を命じ、すべてに目を通したという。
 国民を思うこうした姿勢はその後の皇室に引き継がれ、東日本大震災の際に、天皇陛下が国民に向けてビデオを通じてお言葉を述べられたことに象徴される、「国民とともにある皇室」の原型ともなった。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120728/imp12072808090002-n2.htmより、
2012.7.28 08:09 (2/2ページ)

 維新後の新しい時代を率いた明治天皇の姿は当時の国民の心をつかみ、明治神宮は国主導ではなく「東京でも明治天皇をお祭りしたい」という国民の声が元となり創建された。鎮座当日の表参道には50万人が参拝に訪れたという。
 明治天皇紀は、明治天皇のこうした功績を文章で述べた「本紀」と、水彩画に事跡を描いた「附図」で編成。昭和8年に昭和天皇に奉呈された。本紀は計13巻が出版されたが、附図は存在自体があまり知られぬまま、長年宮内庁に保管されていたという。
 洋画家の五姓田芳柳(ごせだほうりゅう、二世)が描いた附図の水彩画は、「御降誕」(誕生)から、崩御後に祭られた「伏見桃山陵」までの81枚。慶応3年の大政奉還を前に、徳川慶喜が諸藩の重臣を二条城に集めて意見を求める様子や、明治22(1889)年2月11日の大日本帝国憲法の発布式など、明治時代の主な出来事を臨場感とともに伝えている。今回、それぞれを新たに撮影し、最新の製版・印刷技術を駆使して公刊する(附図は吉川弘文館刊、税込8万4千円)。
 明治神宮では「明治天皇は、転換する時代の中で、国難を乗り越えようと国民とともに歩まれた。明治天皇をひもとくことで、現代の日本のありようや、今後の日本を考えるヒントになると思う」と話している。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120728/imp12072808080001-n1.htmより、
明治天皇百年祭、30日から開催
2012.7.28 08:07

 明治神宮は30日、「明治天皇百年祭」を開催する。明治神宮では、明治天皇をしのび、その生涯や業績を振り返る記念行事などが予定されている。27日には百年祭を前に、秋篠宮ご夫妻と長女の眞子さまが明治神宮を参拝された。
 30日午前9時から行われる祭典式では、明治天皇の御製「あさみどり澄みわたりたる大空の廣(ひろ)きをおのが心ともがな」に作曲・振り付けをし、神職が舞う「明治神宮大和舞」が行われる。天皇、皇后両陛下と皇族方は同日、皇居・皇霊殿で「明治天皇百年式年祭の儀」に臨まれる。
 28、29日には通常午後6時20分の閉門を延長。参道がライトアップされ、同9時半まで夜間参拝ができる。このほか、映画「明治天皇と日露大戦争」の上映やパネル展、東北地方の郷土芸能の奉納などの催しがある。パネル展や郷土芸能奉納は30日も行われる。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120718/imp12071812390001-n1.htmより、
両陛下が明治神宮をご参拝 
2012.7.18 12:36
(写真)明治天皇百年祭に合わせ、明治神宮を参拝された天皇陛下=18日午前、東京都渋谷区

 天皇、皇后両陛下と皇太子さまは18日、明治天皇の崩御から100年に当たる30日に行われる明治天皇百年祭を前に、東京都渋谷区の明治神宮を参拝された。
 陛下はモーニング姿で神職の先導を受け、本殿に拝礼された。続いて、皇后さまと皇太子さまがそれぞれ拝礼された。明治神宮は、明治天皇と昭憲皇太后を祭っている。

http://www.asahi.com/national/update/0718/TKY201207180234.htmlより、
2012年7月18日11時44分
両陛下、皇太子さまが明治神宮参拝

 天皇、皇后両陛下と皇太子さまは18日午前、東京・代々木の明治神宮に参拝した。両陛下の参拝は2010年11月以来。明治天皇没後100年にあたる30日には明治神宮で「明治天皇百年祭」、皇居では天皇家の行事として「明治天皇百年式年祭の儀」がある。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120514/k10015097511000.htmlより、
エリザベス女王即位60年祝う
5月14日 10時50分

イギリスではエリザベス女王の即位60年を祝うイベントが行われ、女王がこれまでに訪問した国々の歌手やダンサーなどが音楽やパフォーマンスを披露し、会場は祝賀ムードに包まれました。
エリザベス女王は、歴代のイギリス君主の中で最高齢の86歳。
ことし、19世紀に君臨したビクトリア女王に次いで2人目となる即位60年を迎えました。
祝賀イベントは、エリザベス女王が週末を過ごすことで知られるロンドン郊外のウィンザー城の特設会場で4日間にわたって行われ、連日、大勢の市民が訪れました。
最終日の13日は、女王夫妻が馬車に乗って姿を現し、観客たちから大きな拍手が送られました。
会場の大型スクリーンには、女王が過去60年間に世界各国を訪れた際に記録された映像が次々と映し出され、各国から参加した歌手やダンサーが民族音楽やパフォーマンスを披露していきました。
また、地元イギリスからは、オーディション番組への出演をきっかけに、一躍、世界的な歌手となったスーザン・ボイルさんも出演し、美しい歌声で観客を魅了していました。
イギリスでは、今回のイベントのほかにもさまざまな祝賀行事が予定されており、今月18日には、ウィンザー城で各国の王族らを招いて女王夫妻の主催による昼食会が開かれ、日本からも天皇皇后両陛下が出席される予定です。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120516/k10015152611000.htmlより、
天皇皇后両陛下 イギリスへ出発
5月16日 12時11分

天皇皇后両陛下は、イギリスでエリザベス女王の即位60年を祝う行事に出席するため、16日、羽田空港を出発されました。
両陛下は、午前10時半前に羽田空港に到着し、貴賓室で皇族方や野田総理大臣らとあいさつを交わされました。
野田総理大臣は「今回のご訪問は、わが国と英国との友好親善を深めるうえで、誠に意義深いものと存じます」とあいさつしました。
天皇陛下は「女王陛下にお祝いをお伝えする機会を持てますことを誠にうれしく思います。この機会に、東日本大震災に際し被災者のためにさまざまな支援活動を行った英国の関係者とお会いし、私ども、そして日本国民の感謝の気持ちを伝えたいと思います」と述べられました。
このあと、両陛下は、皇太子ご夫妻ら見送りの人たちとあいさつを交わして、政府専用機に乗り込み、羽田空港を出発されました。
両陛下は、日本時間の16日夜遅く、ロンドンのヒースロー空港に到着される予定です。
両陛下は18日、エリザベス女王の即位60年を祝うため、ロンドン郊外のウィンザー城で開かれる女王夫妻主催の昼食会に、各国の王族らと共に出席し、親交を深められます。
また、東日本大震災の支援に当たったイギリスの人たちとの懇談の機会を設け、感謝の気持ちを伝えられることになっています。
両陛下は今月20日に帰国される予定です。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120516/k10015172491000.htmlより、
天皇皇后両陛下 ロンドンに到着
5月16日 23時55分

イギリスのエリザベス女王の即位60年を祝う行事に出席するため、16日、日本を出発した天皇皇后両陛下は、ロンドンに到着されました。
両陛下は、日本時間の16日午後11時すぎに政府専用機でロンドンのヒースロー空港に到着されました。
両陛下のイギリス訪問は平成19年以来5年ぶりです。
両陛下は、出迎えたイギリスの政府関係者らと笑顔であいさつを交わし、車で宿泊先のホテルに向かわれました。
ことし2月に心臓の手術を受けた天皇陛下は、機内でおよそ12時間を過ごしましたが、特に変わりはなく、皇后さまと世界地図を見るなど到着を心待ちにされている様子だったということです。
両陛下は、エリザベス女王の即位60年を祝う昼食会に各国の王族らとともに出席して親交を深めるほか、東日本大震災で寄せられた各国からの支援に感謝の気持ちを伝えられることになっています。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012051601002119.htmlより、
両陛下ロンドン到着 お二人で5年ぶり訪英
2012年5月17日 00時09分

 【ロンドン共同】天皇、皇后両陛下は16日、政府専用機でロンドンに到着、英国を公式訪問された。お二人での訪英は2007年5月以来5年ぶりで、通算7回目。
 18日、ロンドン近郊のウィンザー城やバッキンガム宮殿でエリザベス女王の即位60周年を祝う行事に出席する。19日まで滞在し、東日本大震災で被災地支援に当たった英国の関係者や英在住の邦人らとも懇談する予定。帰国は20日。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120518/k10015202251000.htmlより、
両陛下 震災での支援に感謝伝える
5月18日 7時9分

イギリスを訪れている天皇皇后両陛下は、東日本大震災で日本の支援にあたった人たちと懇談し、感謝の気持ちを伝えられました。
エリザベス女王の即位60年を祝う行事に出席するためイギリスを公式訪問中の両陛下は17日、ロンドンの日本大使館に東日本大震災で日本の支援にあたったイギリス人など100人余りを招いて懇談されました。
冒頭、天皇陛下が英語でスピーチを行い、「この国の多くの人々が、災害の犠牲者に対し同情を示して下さったにとどまらず、困難な状況に置かれた被災者のために多岐にわたる貴重な救援活動を迅速に実施されたことは、誠に心励まされることでした」などと述べて感謝の気持ちを伝えられました。
懇談には、震災の直後に岩手県の沿岸部に入り、犠牲者の捜索に当たったイギリスの緊急救助隊のメンバーや、被災地の高校生をロンドンのスタジアムに招くイベントで中心的な役割を果たしたサッカーの元イングランド代表のボビー・チャールトンさんなどが参加しました。
今回のイギリス訪問にあたって、両陛下は、震災で日本を支援した人たちに直接お礼を述べたいと強く望まれたということで、およそ50分間にわたり1人1人に感謝の言葉をかけられました。
懇談のあと、緊急救助隊の指揮官ロイ・ウィルシャーさんは「両陛下に『直後に来てくれてありがとう』と声をかけてもらいました。支援に携われたことを誇りに思います」などと話していました。

http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012051800153より、
英国の震災支援者らと懇談=両陛下、迅速な救助などに謝意

 【ロンドン時事】英国公式訪問中の天皇、皇后両陛下は17日午後(日本時間18日未明)、東日本大震災を受け被災地での救助や募金などさまざまな支援活動に当たった英国関係者らと日本大使館で懇談し、謝意を伝えられた。
 天皇陛下は冒頭、「被災者のために、多岐にわたる貴重な救援活動を迅速に実施されたことは、誠に心励まされることでした」と英語であいさつし、一人一人と会話を交わした。
 震災発生直後の昨年3月13日から1週間、岩手県大船渡市と釜石市で救助活動を指揮した英緊急救助隊のリーダー、ロイ・ウィルシャー氏(49)は「信じられない光景の中でも、被災者らは冷静に助け合っていた。素晴らしかったと両陛下に伝えた」と話した。両陛下から迅速な救助活動にお礼を言ってもらったという同氏は「大変光栄なことだ」と感激した面持ちで述べた。
 世界的なファッションデザイナー、ポール・スミス氏(65)は震災後すぐに日本を訪れたり、寄付を呼び掛けたりした。陛下から、多くの外国人が急いで日本を離れる中での訪日に感銘を受けたと言葉を掛けられたという。同氏は被災地に向け、「仮設住宅にまだ多くの人が住んでいる事態を軽視してはならないが、将来の世代のことを考えてポジティブに暮らしてほしい」と語った。
 昨年11月、ロンドン郊外にあるサッカーの聖地「ウェンブリー競技場」で被災地の高校生がプレーすることに一役買った元イングランド代表のサッカー選手ボビー・チャールトン氏(74)は「両陛下はわれわれの尽力を知っていた」と喜んだ。被災地の少年に対しては、「サッカーはファンタスティック。正確なプレーを心掛けるように」とアドバイスした。(2012/05/18-08:44)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012051801001277.htmlより、
両陛下、震災支援に感謝伝える 英で救助隊員らと懇談
2012年5月18日 10時47分

 【ロンドン共同】英国を訪問中の天皇、皇后両陛下は17日夕(日本時間18日未明)、東日本大震災で救助や募金活動などの支援に当たった英国人ら約100人をロンドンの日本大使館に招いて懇談し、感謝の気持ちを伝えられた。
 天皇陛下は英語で「困難な状況に置かれた被災者のために、救援活動を迅速に実施されたことは誠に心励まされることでした。日英両国民の間で長きにわたって育まれてきた深い友情を、さらに強めるものであったことと感じています」とあいさつ。その後、にこやかに言葉を交わした。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012051801002259.htmlより、
女王即位60年を祝福 訪英の両陛下
2012年5月19日 01時30分

 【ロンドン共同】英国を訪問中の天皇、皇后両陛下は18日、ロンドン近郊のウィンザー城で、エリザベス女王即位60周年を記念した女王夫妻主催の昼食会に出席された。今訪英のメーン行事で、約30カ国の皇族・王族らが招かれた。
 宮内庁によると、天皇陛下は女王と同じテーブルで隣に座り、祝意を伝えた。羊肉の料理をともにしたという。
 エリザベス女王は英国の君主として史上最高齢の86歳。同日夜(日本時間19日未明)にはチャールズ皇太子夫妻が主催する晩さん会が、バッキンガム宮殿に会場を移して開かれる。

http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012051801052より、
両陛下、昼食会に出席=英女王の隣で即位60年祝う

 【ロンドン時事】英国公式訪問中の天皇、皇后両陛下は18日午後(日本時間同日夜)、ロンドン郊外のウィンザー城で開かれたエリザベス女王の即位60周年を祝う同女王夫妻主催の昼食会に出席された。
 天皇陛下は紺のスーツ、皇后さまは和服姿で同日正午前、宿泊先のロンドン市内のホテルを出発。ウィンザー城で出迎えたエリザベス女王夫妻と笑顔で握手を交わした。宮内庁関係者によると、女王は本当にうれしそうな様子だったという。
 昼食会にはベルギーやスウェーデン、トンガ、ヨルダンの各国王夫妻ら世界二十数カ国の王族・旧王族が出席。英王室からもウィリアム王子とキャサリン妃ら主要メンバーが顔をそろえた。
 同庁によると、両陛下はエリザベス女王と同じテーブルで、陛下とスウェーデン国王が女王を挟む形で座った。昼食にはアスパラガスやラム肉などが出たという。(2012/05/19-01:32)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120519/k10015231101000.htmlより、
両陛下 英女王の昼食会に出席
5月19日 4時3分

イギリスを訪れている天皇皇后両陛下は、エリザベス女王の即位60年を祝う昼食会に出席し、女王夫妻をはじめ各国の王族らと親交を深められました。
両陛下は、18日昼すぎ、ロンドン郊外にあるエリザベス女王の住まいのウィンザー城に到着されました。
女王の即位60年を祝う昼食会には、両陛下をはじめ、ヨーロッパや中東など、30か国近い国の王族らが出席し、スーツ姿の天皇陛下と和服姿の皇后さまは、女王夫妻の出迎えを受けると、笑顔で握手を交わされました。
天皇陛下は、昭和28年、19歳のときに、イギリスなど欧米15か国を歴訪し、昭和天皇の名代として、ロンドンのウェストミンスター寺院で行われた、エリザベス女王の戴冠式(たいかんしき)に出席されています。
昼食会に出席した王族らのうち、戴冠式にも参列したのは、天皇陛下とベルギーの国王の2人だけで、天皇陛下は女王とことばを交わし、旧交を温められていました。
続いて、昼食会の食前酒の席で、両陛下は、長年親交を深めてきた各国の国王らと再会し、東日本大震災で各国から寄せられたお見舞いや支援に感謝の気持ちを伝えられました。
このあと両陛下は昼食会に臨み、エリザベス女王の隣の席を用意された天皇陛下は、1時間余りにわたって女王と親しく歓談されたということです。

http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012051900103より、
両陛下、晩さん会に出席=英皇太子が主催

 【ロンドン時事】英国公式訪問中の天皇、皇后両陛下は18日夜(日本時間19日未明)、ロンドン市内のバッキンガム宮殿で、エリザベス女王の即位60周年を祝うチャールズ英皇太子夫妻が主催する晩さん会に出席された。
 天皇陛下は黒のスーツにちょうネクタイ、皇后さまは白と黒のロングドレスでバッキンガム宮殿入りし、皇太子夫妻に迎えられた。(2012/05/19-09:06)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012051901001384.htmlより、
両陛下が晩さん会出席 チャールズ皇太子主催
2012年5月19日 11時20分

 【ロンドン共同】英国を訪問中の天皇、皇后両陛下は18日夜(日本時間19日未明)、ロンドンのバッキンガム宮殿でチャールズ皇太子夫妻が主催する晩さん会に出席された。
 晩さん会にはデンマークやサウジアラビアなど21カ国の王族らが出席した。天皇陛下は黒っぽいスーツ、皇后さまは白と黒のドレス姿で、車で宮殿に到着。衛視が立ち並ぶ中、にこやかな表情で玄関に入った。
 両陛下はこの日、ロンドン近郊のウインザー城であったエリザベス女王夫妻主催の昼食会に出席した。宮内庁によると、両陛下は大変うれしそうな様子だったという。

http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012051900377より、
両陛下、在留邦人と懇談=「日英間の深い絆に感慨」

 【ロンドン時事】英国のエリザベス女王即位60周年の祝賀行事に出席するため、同国を公式訪問中の天皇、皇后両陛下は19日午前(日本時間同日夜)、ロンドン市内の日本大使公邸で在留邦人らと懇談された。
 天皇陛下は冒頭、「ほぼ60年前、英国の対日感情が決して良好とは言えなかった時代に昭和天皇の名代として(女王の)戴冠式に参列した私には、今日の日英間に結ばれて来た強い絆に深い感慨を覚えます」とあいさつ。「今後とも両国民間の友情がいっそう強まるよう努力してくださることを願ってやみません」と述べた。
 昨年、米グラミー賞を受賞したピアニスト内田光子さんが天皇陛下の心臓手術後の体調を気遣うと、陛下は「今は大丈夫です」と応じたという。内田さんは「お元気そうでした」と話した。
 アテネ五輪柔道女子金メダリストで、現在英国で指導者として研修中の塚田真希さんは「両陛下と話すことができて心強かった。元気が出ました」と語った。
 全ての日程を終えた両陛下は19日午後、ロンドン・ヒースロー空港から政府専用機で帰国の途に就いた。(2012/05/20-01:05)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012051901002080.htmlより、
両陛下、在英の日本人と懇談 20日帰国へ
2012年5月20日 01時13分

 【ロンドン共同】訪英中の天皇、皇后両陛下は19日、英国で活躍するピアニスト内田光子さんや太鼓奏者の広田丈自さん、日本商工会議所や日本人会の幹部らと、ロンドンの日本大使公邸で懇談された。
 英国での日程はこれで全て終了。両陛下はヒースロー空港から政府専用機で帰国の途に就く。羽田到着は20日。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012052001001397.htmlより、
両陛下が公式訪英終え帰国 エ女王の即位60周年
2012年5月20日 13時24分

 英国を公式訪問した天皇、皇后両陛下は20日、羽田着の政府専用機で帰国された。
 16日に渡英。エリザベス女王の即位60周年を祝う昼食会や晩さん会に出席した。
 21日から国内の公務日程が連日入っており、26~28日には全国植樹祭で山口県を訪れる予定。(共同)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120520/t10015248771000.htmlより、
両陛下 イギリスから帰国
5月20日 14時19分

イギリスを公式訪問していた天皇皇后両陛下は、20日午後、帰国されました。
両陛下は、エリザベス女王の即位60年を祝う行事に出席するため、今月16日から5日間の日程でイギリスを公式訪問されました。
両陛下を乗せた政府専用機は、20日正午すぎに羽田空港に到着し、天皇陛下は皇后さまとにこやかにことばを交わしながらタラップを降りられました。
空港では、皇太子さまをはじめとする皇族方、それに政府関係者などの出迎えを受け、両陛下は一人一人と笑顔であいさつを交わされました。
今回の訪問で、両陛下はエリザベス女王夫妻が主催する昼食会に出席し、女王夫妻にお祝いを伝えたほか、出席した各国の王族らとも親交を深められました。
天皇陛下はメインテーブルの女王の隣の席を用意され、1時間余りにわたって女王と歓談されたということです。
また、東日本大震災で日本の支援に当たったイギリス人ら100人余りを日本の大使館に招いて感謝の気持ちを伝えられました。
天皇陛下は、ことし2月に心臓のバイパス手術を受けてからおよそ3か月後の外国訪問となり、10時間以上におよぶ飛行機での移動のほか、滞在中には夜遅くまで続く行事もありましたが、体調を崩すことなくすべての日程を終えられました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120520/k10015251951000.htmlより、
執刀医 「天皇陛下の手術は成功」
5月20日 18時42分

天皇陛下が体調を崩すことなく帰国されたことを受けて、心臓の手術を執刀した順天堂大学の天野篤教授がNHKのインタビューに応じ、「手術は成功した」と初めて表明しました。
天野教授は、ことし2月18日の手術後の記者会見で、「天皇陛下が手術前に希望された公務や日常の生活を取り戻された時点で、初めて手術が成功した言える。成功かどうか判断するのは時期尚早だ」と述べ、慎重な姿勢を示していました。
天野教授は20日のインタビューで、「術後3か月目の陛下にとってイギリス訪問が大きな負担だったことは間違いないと思うが、それをクリアされた。手術前よりも心臓の状態が改善されていると断言でき、手術は成功したと言える」と述べ、手術の成功を初めて表明しました。
また、天皇陛下の体調について、「イギリス訪問前の検査でも手術前にあった不整脈が減る傾向にあることが確認されていて、現時点で心臓に注意すべき点はない」と説明しました。
そして、今後については、「けがなどに注意しながらリハビリを続け、高脂血症など動脈硬化の原因となった危険因子をコントロールしていくことが重要だ。手術前よりもレベルアップした体調で日常を過ごされることになると期待している」と述べました。

天皇陛下の手術の経過
天皇陛下は、ことし2月18日、東京大学と順天堂大学の合同医療チームによる心臓の冠動脈のバイパス手術を受けられました。
術後は徐々に回復し、当初の予定どおりおよそ2週間後に退院されました。
お住まいでも、歩くことを中心にリハビリを続けましたが、胸にたまった水の吸収が遅れ2度にわたって水を抜く治療を受けられました。
一方で、少しずつ公務を再開し、震災から1年となる3月11日には犠牲者の追悼式に出席されました。
その後、胸の水は減り、回復傾向が続いていることも確認されたため、先月10日、本格的に公務に復帰し、先月末からはテニスも始められました。
今月12日には泊まりがけで仙台市を訪れ、仮設住宅の被災者を励ますなど、手術後、初めて地方での公務に臨まれました。
今回のイギリス訪問を前に、天皇陛下は「現在、運動を通してリハビリに努めているところですが、健康を取り戻してきているように感じています」と文書で述べられていました。

http://mainichi.jp/select/news/20120521k0000m040032000c.htmlより、
天皇陛下:訪英中、体調に問題なく
毎日新聞 2012年(最終更新 05月20日 19時02分)

 今回の訪英で、天皇、皇后両陛下は英王室との旧交を温め、明治維新直後から140年以上続く皇室と王室の交流をさらに深めた。天皇陛下は2月に心臓バイパス手術を受けてからまだ3カ月で、今月12、13両日には宮城県訪問も行ったばかり。だが、5日間の訪英中、体調の問題で予定変更されるような場面もなく、精力的に日程をこなした。
 1953(昭和28)年の戴冠式を皮切りに陛下とエリザベス女王が会うのは今回が8回目。英国側は約30カ国の元首らが出席した昼食会場で、陛下に「女王の隣の席」を用意し、皇后さまも女王の近くに座るなどお二人を厚遇した。それは日英の絆の深さを象徴する場面でもあった。
 東日本大震災で支援活動に尽力した英国人との懇談で、陛下は「深く感動しました」と英語であいさつした。一語一語ゆっくりと心を込めて話す姿が印象的だった。

http://mainichi.jp/select/news/20120521k0000m040032000c2.htmlより、
 訪英は4月末に医師団のゴーサインが出たが、飛行機で片道約12時間かかり、時差も8時間ある。周囲には心配の声もあったが、陛下は国内と同じように、にこやかに人々と接して言葉を交わした。78歳の陛下に旅の疲れがないとは考えにくいが、そんな様子は感じさせず、ある側近は「陛下ご自身も、体力の回復に自信をお持ちになったのではないか」と振り返った。
 とはいえ、帰国後はこれまでと同様、毎日のように公務が続く。宮内庁は今後も陛下の体調管理に細かく気を配る必要がある。【真鍋光之】